http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1375789615/


咲「なにそれ、私に対しての嫌味?」

京太郎「いーえ別に?」

咲「……」


ギュー

京太郎「いだだだだだっ!!」

咲「京ちゃんの耳、よく伸びるねー」ギュー

京太郎「すまんすまんすまん! 咲をおんぶできて幸せの限りだから止めろホント痛い痛い痛い!」

咲「……ふんっ」


ギュッ

京太郎「んっ」

咲「ほら……ちゃんと支えてよ…………落ちちゃうでしょ……」

京太郎「……へいへい……」


京太郎「仰せの通りに、ワガママなお姫様」ギュッ

咲「……//」



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深堀「あの…確かにおんぶされたいとはいいましたけど」

京太郎「ふ…くっ…!」プルプル

深堀「…無理しなくていいですよ?」

京太郎「いえいえ。こんな可愛い女の子のお願いだったら、多少の無茶だってお手の物ですよ…!」ニコッ

深堀(かっこいい…///)キュン

京太郎(それに胸が背中に押し付けられて俺も得させてもらってますから!)



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ヒュー.......   ドォーン!

咲「あ、花火始まったよ」

京太郎「綺麗だなー」

咲「だね」

京太郎「けど、これがインターハイに行かなかったから見れた、っていうのも皮肉な話だよな」

咲「……うん」

京太郎「……」


ヒュー ドォーン

咲「……ねえ、京ちゃん」

京太郎「ん、なんだ?」

咲「インターハイ、連れていけなくてごめんね」

咲「最後の年、だったのにさ」

京太郎「そんなん、咲が謝ることじゃねえだろ」

京太郎「俺だってこの三年間で何もできなくて、今年も個人戦突破できなかったし」

京太郎「こっちこそ、ごめんな」

咲「……じゃあ、リンゴ飴おごってくれたら許してあげる」

京太郎「なら俺は焼き鳥な」

咲「ふふっ」

京太郎「ははっ」

京太郎「そろそろ帰るか」

咲「うん!」

京太郎「んじゃ、お手をどうぞ、お姫様」

咲「もう、恥ずかしいんだよ、それ」

京太郎「わぁーってるよ」


ブチッ

咲「……鼻緒切れちゃった」

京太郎「うわ、マジかよ」

咲「あ、だけど片足だけでも大丈夫だよ、ほら」ピョンピョン

京太郎「そーゆーのいーから、ほい」シャガミ

京太郎「お姫様には立派な馬が必要だろ?」

咲「またそう言って……」

京太郎「よいしょ……っと。ま、白馬ってよりは犬だけどな」

咲「優希ちゃんじゃないんだからそんなこと言わないよ」

咲「京ちゃんは京ちゃんだよ、それに……」


ヒュゥッー

ドォーッン!

咲「馬っていうなら地面に這いつくばってよ」

京太郎「それこの雰囲気で言う台詞か!?」

咲「だったらどんな言葉が良かったの?」

京太郎「いや、希望とかは別にねえけど」

咲「うーん、じゃあ……」

ヒュゥー



咲「……好き」



ドォーン


京太郎「……え?」

咲「とかの方が良かったかな?」ニコッ

京太郎「…………くっ」

京太郎「くそぉーっ!」

京太郎「男子高校生の純粋な心を弄びやがってー!」

京太郎「咲なんて市中引き回し、いや、夏休み中連れまわしの刑だぁーっ!」ドドドドド

咲「ちょっ、京ちゃん!止まってよ!」

京太郎「ウオオオオオオオオオ!ウオオオオオオオ!ニャンミー!」ドドドドド

咲「誰その人!?」



咲(……結局、残りの夏休みの間はずっと、京ちゃんと遊びました)



カン!



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京太郎「軽い」

咲「えへへ」

京太郎「軽すぎて心配になる」

優希「なにぉーっ!?」

京太郎「普通」

まこ「おうなんかコメントせえ」

京太郎「……ち、近すぎる」

久「密着しちゃうと落ちちゃうじゃない? ふふふ」



京太郎「でかい」

和「何を言ってるんですか貴方は」




京太郎「……意外とある!?」

怜「にへへー」

京太郎「ない(断言)」

泉「はっ倒すぞ」

京太郎「……意外とでけえ!」

セーラ「叫ぶなや!」

京太郎「コメントしづらい」

船Q「愛宕姉妹のある方ぐらい欲しいんやけどなぁ」




京太郎「俺もう死んでもいいや。死ぬには、いい日だ……」

竜華「死んだらあかんよー?」



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京太郎「……ッ……ッッ」

ゆみ「須賀。 どうしたんだその格好は」

京太郎「あ……加治木さん……どうも……ッ」

ゆみ「……腰でも痛めたのか? どうも辛そうだが……」

京太郎「……み……見えないんですか?」

ゆみ「?」

京太郎「……いえ……なんでもないです……ッ」


モモ「~~ッ!」スリスリ

京太郎(東横さん……加治木さんの前ですけど……!!)ボソッ

モモ(須賀くん須賀くん須賀くん須賀くん!!)スリスリスリスリ


ムニュウウウウ

京太郎「うごぉ……ッ」

京太郎(片や背中に柔らかいものが当たり、片や首が猛烈に締まってるこの状況……)

京太郎「まさに、天国と地獄……」

ゆみ「?」



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京太郎『お、おんぶですか……』

京太郎『まぁ抱っこよか楽でしょうけど……』

姉帯『わあい!』

姉帯『(京太郎くんの背中におぶさる夢、やっと叶うよー!!)』

姉帯『わくわく!』

京太郎『…………』

京太郎『(短い人生だったなぁ……)』

京太郎『スゥ…………、…………南無三ッ!!』 グッ!!


スッ

京太郎『あれ、意外と軽い』

姉帯『!!』ガーンッ
―――
――


京太郎「とまぁそんなことで……」

塞「あーあーあー……」

姉帯「……」グスン



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竜華「ん……うぅ……」

京太郎「あ、気づきました?」

竜華「……須賀……」

竜華「え、須賀?」

京太郎「俺ですが」

竜華「な、なな、何してんねん! お、おま! おま!!」

京太郎「この歳で俺なんかにおんぶされるのは屈辱でしょうけど、せめて部室までは我慢してください」

竜華「や、なに言っ……!」


フラッ

竜華「きゃっ!」

京太郎「っとと。 病み上がりなんですから無茶しちゃだめですよ」

竜華「な、なんでこないなことに……」

京太郎「覚えてませんか?」

竜華「……だってウチはさっきまで……皆と……」

京太郎「軽い脱水症です。 ちゃんと水分補給してなかったでしょう?」

竜華「あぅ……」

京太郎「怜さんじゃなくて竜華さんが倒れるとは、一瞬驚きましたよ」

竜華「……だ、だって」

京太郎「わかってます。 なんだかんだで竜華さんが一番部の為に頑張ってることは」

竜華「えっ……」

京太郎「皆さん怜さんのことばかり気にかけて……そりゃあ病弱な怜さんのことを気にかけるのは当然ですけど」

京太郎「でも、竜華さんだって一人の女の子なんですから」

竜華「な……」

京太郎「無理させてすいませんでした」

竜華「…………」


ポフッ

京太郎「んっ」

竜華「……」

京太郎「……竜華さん?」

竜華「……うっさい……。今ダルいんや……」

竜華「……ちょっと肩貸し……」

京太郎「……はいっ」


竜華「ん? というか、なんで部室で倒れたのに今部室に向かっとるんや?」

京太郎「あぁ、実はその後怜さんが貰い泣きならぬ貰い倒れしちゃいまして」

竜華「え、ええっ!?」

京太郎「ですので一度二人を保健室に運んだんです」

竜華「と、怜は!? 怜は大丈夫なんやろなぁ!?」

京太郎「大丈夫です。 俺がちゃんと看護してたんで」

竜華「そ、そか……」

竜華「…………ん?」

竜華「い……今なんて?」

京太郎「はい?」

竜華「と、怜を……看護……?」

京太郎「ええ。 それが?」

竜華「……須賀……お前まさか……」


竜華「怜の服、着せ替えたんか……?」

京太郎「あっ」


竜華「おまっ!その反応はやったなぁああああ!!?」

京太郎「いいいやでも大丈夫です!上着だけですから!!ホントに!!」

竜華「信用できるか! どうせドの付くド変態の須賀のことや……怜の身体の隅々まで……」

竜華「……というか……まさかウチも……!!?」

京太郎「………、………ハハッ」

竜華「須賀ァあああああああ!!!!!」


この後、大声の出し過ぎでまた竜華が倒れたとか。 おわり。



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京太郎「おんぶですか・・・」

詠「そそ。それをすればいいんじゃね? 知らんけど」

京太郎「つっこみはひとまず置いときますね」

詠「冷てー」

京太郎「放っておいて下さい」

京太郎「まぁ麻雀の指導のお礼なんで詠さんが納得出来るなら構わないんですけど・・・」

詠「なら問題ないだろー? ほれほれ、さっさとしゃがみな」ワクワク

京太郎「いや、無理ですって」

詠「うん? さっきいいって言ったじゃんかー」

京太郎「俺的にはやってもいいんですけど・・・」

詠「けど?」

京太郎「詠さんの着てる着物、その・・・足が開けないですよね?」

詠「・・・」

京太郎「・・・」

詠 ガバッ

京太郎「ちょ!! いきなり帯緩めないで!! 脱ぎ始めないで!!」ガシッ

詠「うるせー!! 私が脱げば問題ないだろうがっ」ジタバタジタバタ

京太郎「何言ってんのか理解してます!?」

詠「いいからおんぶしろ須賀ァ!!」



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京太郎「論外」

照「 」

京太郎「論外」

誠子「 」

京太郎「論外」

淡「 」

京太郎「髪とかさらっさらですね」

菫「うん? そうか?」

京太郎「貴方が白糸台の、最後の希望だ」

尭深「そ、そうかな?」





京太郎「あ、すみません調子に乗りすぎましたすみませんごめんなさい爪と指の間にリー棒は入らないです許して下s」



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優希「おい、犬!」

京太郎「あん?」

優希「今すぐタコスを買ってこい!このままじゃタコスパワーが切れてイマイチ調子を保てないのだ」

京太郎「またか……たまには自分で買いに行ったらどうなんだ?いい加減俺もうんざりしてきたぞ」

優希「えーい、口答えする出ない!」

優希「原作じゃたいして出番のないお前にわざわざ使命を与え、出番を増やしててあげようとする私の心遣いに気付かないのか!」

京太郎「!!」

京太郎「そうだったのか……だから、お前はいつも俺にタコスを買いに行かせようとしてたのか……」

京太郎「ありがとな。お前の気持ち、確かに受け取ったぜ!じゃあ俺ちょっと行ってくるわ!」

優希「おう!5秒で頼むじぇ」

優希(こいつアホだじぇ)



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春「こ、く……と…ぉ」カタカタ

京太郎「おいしっかりしろ!後ちょっとでスーパーだから!」

春「一度で良いから……和三盆のかりん糖が、食べたかった…」

京太郎「それ黒糖じゃないからな?色はどちらかと言うと黄色っぽいからな?!」

春「こまかいこと……今はいい」カタカタカタ

京太郎「やばい…重症だ」

春「………きいろ……目の前に……」カタカタ

京太郎「何言ってんのかな春さん?目が虚ろなんだけど」



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衣「zzz....」

京太郎「……」

一「なにそれ、コアラ?」

京太郎「知りませんよ……こっちが聞きたいくらいです」

純「すげえな、衣の奴、寝ながら須賀の肩にしがみついてるぜ」

京太郎「動くに動けないし……どうしましょう?」

一「普通に起こせばいいじゃん。 衣、衣。 ホラッ」ユサユサ

衣「んぅぅぅっ……やぁだぁ……」

純「やだじゃねえ、起きろって」ユサユサ

衣「や~!」スススッ

京太郎「うおおっ」

純「こ、今度は腹のほうに……器用だなおい」

衣「……えへへへ……きょーたろぉ……」ギュウウウウ

京太郎「……どうしましょう?」

一「なんかもう、いいや」



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京太郎「うおおおおおおおおおおお!!タコスタコスタコスタコスうううううう!!」

トシ「あたたた……」

京太郎(ん?……何だあの婆ちゃん、横断歩道に突っ立って――」

京太郎(っておい、あそこ信号ねーじゃん。ずっとあそこに居たら……)


プップー

トシ「だ、誰か……腰をやってしまって動けなくなったわ……」


プップップップー!!

京太郎「や、ヤベッ!うおおおおおおおおおおお!!間に会ええええええええええええ!!」


ズサーッ

ドッカーン!!

京太郎「ふう、危なかったぜ……大丈夫か、婆さん。怪我はないか?」

トシ「あらあら……すまないねえ。危ないところを助けていただきほんとにありがとうねえ」

京太郎「おう!気にしないでください!では俺はこれで――」

トシ「あたたたたた!!」

京太郎「ど、どうした!?やっぱりどこか痛めたのか?」

トシ「ええ、ちょっと持病の腰痛が悪化してねえ。ちょっと動けそうにないんだわ」

京太郎「おいおい、大丈夫かよ……」

トシ「心配させてすまないねえ。なに、30分くらい休めばよくなると思うから、お兄さんは気にしないでおくれ」

京太郎「婆さん」

トシ「?」

京太郎「ほら、俺のここに乗りな。おんぶしてやんよ。あなたのような美しい女性を俺には見過ごすことなんて出来ねえ!」

トシ「あらあら……美しい女性なんて言われたのは何十年ぶりかしら」

京太郎「さあ、どこでも送ってあげるから俺の背中につかまってくれ!」

トシ「じゃあ、お言葉に甘えて……よっこいしょ」

京太郎(おおう……なかなかエレガントな匂いがするぜ)

京太郎「で、どこに行くんだ婆さん」

トシ「そうだねえ。今麻雀の全国大会をやってるんだけど、そこの会場まで送ってもらえないかい?」

トシ「場所がわからないなら、その都度教えてあげるから」

京太郎「ああ、そこの会場なら知ってるから大丈夫だぜ――って」

京太郎「 麻 雀 ! ? 」

トシ「ん?どうしたんだい、何か気にでも触ったかい?」

京太郎「いや、俺も今その麻雀大会に雑用係として帯同してるんですよ!」

トシ「あらまあ、じゃあお兄さんも麻雀を……?」

京太郎「そうなんっすよ!でも、俺まだまだ弱っちくて県予選で敗退しちゃったんすわ!ははははは!」

トシ「そうかい……」

京太郎「ところで婆さんは何で麻雀の大会なんかに用があるんすか?お孫さんの応援にでもきたんですか?」

トシ「違う違う、私は岩手県代表宮守女子高校の監督をしていてね」

トシ「ちょっとカップラーメンを買いに外に出たんだけど、見ての通りこのありさまでね」

トシ「それで、危ないところをお兄さんに助けられて現在に至ってるのさ」

京太郎「ふーん……その年でカップラーメンですか。塩分過剰摂取に気をつけてな!」

トシ「ところで、あなた麻雀をやってるらしいわね」

京太郎「ああ!でもさっき言った通り、まだまだ初心者だからな。今日だってパシリされてここにいるわけで」

トシ「……」ジトーッ

京太郎「ん?どうした、婆さん。俺の顔に何かついてるか?」

トシ「……ちょっと話がかわるけどいいかしら」

京太郎「おう!」

トシ「私はこう見えて、他人の麻雀の才能を磨くのに長けていてね」

トシ「見たところ、お兄さんも荒削りながら、麻雀の素質が感じられるんだわ」

京太郎「ええっ?いやいやいやいや、俺なんて全然ビギナーのヘボプレイヤーっすよ。婆さんの節穴だって!」

トシ「いいや、節穴なんかじゃないよ。厳に私はこうやって宮守女子をインターハイまで率いたからね」

京太郎「……マジで?」

トシ「ええ、マジよ大マジよ」

京太郎「ゴクリ……」

トシ「それなんだがね、もし時間が空いてるなら宮守女子の控室まで来てもらってもいいかい?」

トシ「あなたを最強の雀士に育ててあげるから」

京太郎「最強の……雀士……!!」



宮守控室

胡桃「頑張れトヨネー!愛宕率いる春季大会5位の姫松なんかに負けるなー!」

エイスリン「ワタシタチ ゼッタイ ユウショウスル! サイコウノ オモイデヲ ツクルンダ!」

白望「はやく帰りたい……でも、豊音には勝ってほしいし……ダルい」

塞「いや、そこはダルがらないでちゃんと応援しようよ!」


コンコン

胡桃「ん?誰だろ」

エイスリン「キット トシセンセーダヨ。サエ、ドアアケテアゲテ」

塞「はいはい」


ギイッ

京太郎「うっす!」

塞「……は?」

エイスリン「トシセンセー……ジャナイ!!」

胡桃「あ、あんた誰よ!関係者以外は立ち入り禁止よ!はやく出てきなさい!」

トシ「こらこら、この方は私をここまで運んでくれた恩人なんだよ。邪険に扱わないでほしいねえ」

塞「あ、あれ?熊倉先生、いたんですか」

エイスリン「ナンデ オンブサレテルノ?」

トシ「いつものあれだよ。突発性腰痛だよ。それより、ここまで運んでくれたお兄さんに感謝しないとねえ。どうもありがとう」

京太郎「ああ、別にいいっすよ!俺、こういう扱いには慣れてるんで!」

胡桃「なんだか状況をイマイチ把握できないけど……そこの人、ゴメンね」

エイスリン「ユルシテチョンマゲ!」

塞「どこでそんな言葉覚えてるの……?」

白望「あっ、もうオーラス……」

塞「嘘っ!?」

胡桃「トヨネ頑張れー!!負けるな、ファイトー!!」


咲『ツモ、400・800です』

ウオオオオオオオオオオオオオオオオ

豊音『えっ』


『2回戦第3試合決着――!!準決勝に進むのは長野代表清澄高校と南大阪代表姫松高校となりました……!!』

胡桃「ぎゃああああああああ!!やられたああああ!!」

塞「そんな……私達の夏はここで終わってしまうの……?」

エイスリン「Oh……I was very sad」

白望「……」


京太郎「おっし、咲のやつやってくれたぜ!これで準決勝進出だぜ!」


京太郎以外「は?」


シーン……

京太郎(なんだ?急に静まって……っておい!ここ対戦相手校の宮守女子の控室じゃねーか!!)


京太郎以外「……」ジトーッ


京太郎(やべぇよ……やべぇよ……つい、咲の姿を見て応援しちまったよ……)

京太郎(くそっ!俺はバカか。婆さんもつい数レス前まで宮守女子の監督してるっていってたのに……)

京太郎(雰囲気も優希がタコスを切らして不機嫌な時みたいに悪いし、ここはとっとと立ち去ろう!)

京太郎(最強の雀士?んなの知らねえよバッキャロー!)


京太郎「で、では俺はここでおいとまさせてもらいます……それでは!」ダッ

トシ「待ちなさい!」ガシッ

京太郎「ぐわっ!」

トシ「……あなた、清澄高校の生徒っだったのね?」

京太郎「さ、さあ……?何のことやら――」

トシ「嘘おっしゃい!私には丸っとお見通しなんだよ!」

京太郎「ひいいいいっ!!」

京太郎「す、すんませんした!悪気はなかったんです。ここが宮守女子の控室だということを忘れて」

京太郎「つい、本能で清澄を応援しただけなんです!許して下さい、何でもしますから!」

トシ「ほう」

胡桃「今」

塞「何でもするって」

エイスリン「イッタヨネ?」

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京太郎「ここに降ろしますね」

白望「ん、ありがと」

塞「お疲れさん。シロも自分で歩けばいいのに……」

白望「京太郎も喜んでるから問題無い」

豊音「京太郎君おんぶするの好きなのー?」

京太郎「え……?いや……まぁ……はい」

胡桃「……正直にシロの胸が当たるから好きって言った方が良いとおねーさんは思うな」

京太郎「いや……別にそういうわけでは……」

塞「私がおぶるわけじゃないから良いけどさ、あれ見てみなよ」

豊音「京太郎君すごいよー」オメメキラキラ

京太郎「oh...」

白望「乗り心地は最高だからオススメ」

京太郎「ちょっと白望さ……

豊音「どーーーーーん!」(身長197の場合、痩せすぎと言われるモデル体型ですら75kgになる)

京太郎「うわぁっ!」

塞「頑張れ男の子」

胡桃「次は私ね!」


豊音「わくわくっ」ワクワク

塞「わー・・・期待度が半端じゃないっぽいね」

京太郎「・・・ですね」

豊音「じゃ、じゃあいっちゃうよー!」ムギュッ

塞「私たちの話も聞こえてないし」

京太郎「・・・ですね」

塞「・・・1+1は?」

京太郎「・・・ですね」

塞(何となく邪念を感じる・・・)

京太郎(うぉぉ!!)

京太郎(背中に感じる程良いおもちの感触!!)ウーン、チョットイワカンガアルヨー

京太郎(ちょ、そんなにむにむにサービスとは)ヨイショ、ヨイショ

京太郎(え、まじで。まさかそんな・・・)エヘヘ、コレデピッタリダネー

京太郎(後頭部!!!圧倒的新感触!!)マダタッテクレナイノカナー

京太郎(まさか身長差がこんな素晴らしいマジックを生み出すとは・・・)エイッエイッ

京太郎(そして悪戯に頭を抱き締める豊音さんまじイタズラっ子)ハヤクオンブシテクレナイトモットヤッチャウヨー?

京太郎(実際問題上背のある豊音さんは・・・結構来るけどっ)ワワワワッ

京太郎(ここで立たないのは男じゃねぇ!!)スゴイ!!チョースゴイヨー!!

京太郎(我が生涯に一片の悔いn)アレ?キョウタロウクn

京太郎 べしゃっ

塞(うーん、可哀想だけどざまぁみろとかちょっとチャンスかもって思っちゃうんだよね)キョータロークーン!?

塞(ま、私だけのチャンスじゃないんだけど・・・)シンジャダメダヨー!!

塞(とりあえず豊音を諌めてからたっぷり世話でもしてあげるよ、京太郎くん)ウワーン!!



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春「いただきます」パクッ

京太郎「食うな!それ俺の髪の毛だから!」

春「……あむあむ」カタカタカタ

京太郎「なんで黒糖が切れただけでこんなポンコツになるんだよコイツは…」

春「まずい…」ペッ

京太郎「そりゃそうだろ。食い物じゃねぇんだし」

春「でも無いよりはマシ」カタカタカタ

京太郎「いや、その理論はおかしいから」

春「いただきます」パクリ

京太郎「ぎゃあーーっ!?!首!首に噛み付いてるから!痛ぇよ!」ジタバタ

春「あむあむ」カミカミ

京太郎「痛こそばゆい!なんだこの新感覚は!ってノリツッコミしてる場合じゃねぇよ!」

京太郎「春さん!?もうスーパー見えてきたから止めてくれない?!」

春「あむあむ…ガリッ」

京太郎「み゛ゃ゛ーーー!!!?」

春「ちょっと塩味っぽくなった。ここのはクオリティが高い」カミカミ

京太郎「それ俺の血ぃ!!」


部室に戻った時、京ちゃんの首周りがベッタベタなのを追求されたりされなかったりの未来が待ってたり

カンッ!



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はやり「京太郎くん、おんぶして☆」

京太郎「なんですかいきなり……って酒くさ!!」

はやり「今日は仕事終わりにいっぱい呑んできたからね」ムハー

はやり「さぁ、おんぶして私を部屋まで連れていきなさい☆」

京太郎「そんくらい自分で歩いてくださいよ」

はやり「問答無用!!」ダキッ

京太郎「ちょっ、飛び乗らないでください!!」

はやり「良いから良いから」ギュッ

京太郎「(ヤバい。おもちが背中に……)」

はやり「……………………あ、ヤバい。吐きそう」

京太郎「へ」






京太郎「…………何か言うことは?」

はやり「すいませんでしたもう二度とこんなに呑んだりしません許してください」



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煌「あいたたた……すいませんね買い物付き合ってもらったのにこんなことになってしまって」

京太郎「いえ、構いませんよ。それに先輩軽いですし、こんくらいラクショーっすよ」

煌「そ、そうですか。それは、その、そういってもらえると助かります。あと……ありがとう」

煌「しかし張り切って買出しに来たはいいけれど、運ぶのにも苦労するわ挙句に足を挫くわと情けない限りで」

京太郎「そんなこと、困ってる時はお互い様ですよ」

京太郎「それに元々部の買出しの役目は俺だったのに、こちらこそありがとうって言わせてください」

煌「京太郎さんが遅れてくるという話でしたから。でも買出しの量が多いからって追いかけてきてくれたんですよね?」

京太郎「量がこの通り……多いですからねっと」

煌「すばらっ! 私をおんぶしながら、両脇にそれだけ荷物袋持てるなんて力持ちなんですねえ」

京太郎「普段から雑用で力仕事は多いですし、俺もこう見えても男ですからね」

煌「そうですね。立派な、男の人、なんですよね……」

京太郎「えっ?」

煌「え? あ、いやこれはそういう意味ではなく!」

京太郎「え、ええと、そういう意味?」

煌「いやその、やだ私ったら!」

京太郎「だ、大丈夫ですよ、気にしてませんから! いや気にはなりますけど、そんなそのアレってことでは!!」

二人(気まずい……)



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穏乃「あたたたた……」

京太郎「高鴨はしゃぎすぎ」

穏乃「いやははは。テンション上がっちゃって、つい」

京太郎「そら、乗れ乗れ」ひょい

穏乃「わ、なになに!?」

京太郎「その足でホテルまで帰れるのか?」

穏乃「だ、大丈夫だよ! こう見えても山育ちだし!お、おろせー! おろせー!」

京太郎「はいはい。山育ちなら、金狼でも一撃ですねと。うお、軽っ!」

穏乃「わ、高い!」

京太郎「よーし、行くぞ。さっさと帰らないとそっちの監督さんに怒られる」

穏乃「うぅ……はずかし……」

京太郎「お子様が何言ってんだ?」

穏乃「お、お子様じゃないよ! お子様じゃないもん……お、女の子だもん……」

京太郎「女の子は二十四時間ジャージでいません」

穏乃「い、今はちゃんと制服着てるでしょ! ふんだ! きょーたろーなんか大っ嫌いっ!」

京太郎「……」

穏乃「最初に会ったときから、ずっとずっとずっと子供扱いして、本当にもうっ、もうっ……」

京太郎「俺はお前のこと好きだけどな?」

穏乃「え?」

穏乃「え、あ、いや? あの? え? あ、えええええええええええ!?」

穏乃「きょ、きょきょきょきょきょーたろーー!? 今、今何言ってっ」

穏乃「あ、うん、わ、私も好きだけどっ、好きだけどでもっ、何もこんなときに――」

京太郎「……ん~? どうしたのかな、穏乃ちゃん?」ニヤニヤ

穏乃「……」

穏乃「あーっ! またからかったなー! 京太郎のバカ、バカ、バカ!」

京太郎「あっはっはっはっは! やーい引っ掛かった-!」

穏乃「おとめ心を踏みにじってーっ! 許さないんだからねっ!」ポカポカポカ

京太郎「あっはっは……いたいいたいいたいっ! マジで殴んな!」

穏乃「フカーッ!」

京太郎「猫かお前は! ……インターハイが終わったらさ、お前は奈良に帰るんだよな」

穏乃「え? うん……そりゃそうだけど」

京太郎「俺は長野。ちょっとばかり遠いな」

穏乃「メールがあるし、電話もあるよ。ケー番交換したでしょ?」

京太郎「……こうして、お前を間近に感じられなくなるのはちょっと辛い」

穏乃「え? い、いきなり何――」

京太郎「冬休み。……そっちに遊びに行っていいか?」

穏乃「……あ、うん。いいよ、京太郎なら大歓迎……!」

京太郎「次の夏休み、インターハイ。どうなるか分からないけど、また会おうぜ」

穏乃「うん……」

京太郎「次の冬休みも、次の次の夏休みも。……お前は、大学に行くのか?」

穏乃「まだ、分かんない……」

京太郎「俺は大学に行くつもりだ。だから、もし大学に行く気になったら教えてくれ。お前と一緒の大学に行きたい」

穏乃「……え……あ……」

京太郎「要するにだ。これから先、できるだけお前と一緒にいたい。……迷惑か?」

穏乃「……ううん、全然。全然、迷惑なんかじゃない」

京太郎「そっか」

穏乃「そうだよ!」

京太郎「高鴨! じゃない、穏乃!」

穏乃「うん!」

京太郎「好きです! 付き合って下さい!」

穏乃「よろしくお願いします、大好きです!」

…………

穏乃「ただいま! 憧、みんな! 恋人ができちゃった!」

全員「ブフゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!?」

カン!
 


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咲「優希ちゃーん、部活終わったよー……ってあれ?」

優希「くかー……」

久「あら、優希寝ちゃってるわね」

京太郎「そういえば昨日寝不足だったらしいですよ……どうしましょうか」

優希「むにゃむにゃ、もっとタコス食べるじぇー……」

まこ「ここまでぐっすり眠っとると起こすんも悪い気がするのう」

和「ですがこのままというわけにもいかないのでは?」

咲「そうだよね……」

久「うーん……よし、須賀君」

京太郎「……だいたい想像つきますけどなんでしょうか?」

久「優希をおんぶして家に送ってあげてくれないかしら」ニコッ

京太郎「ですよねー……」ガクッ

――

咲「じゃあ京ちゃん、また明日ね」

和「また明日」

京太郎「おう、また明日な……さてとじゃあタコスの国のお姫様をお送りいたしますか……」

優希「すうすう……」

京太郎「全く気持ちよさそうに寝やがって……」

京太郎「あーあ、どうせならもうちょっと背中に色々当たるのを堪能出来る子をおんぶしたかったぜ」

優希「んう……」

優希(んっ、私寝ちゃってたのか……あれ、なんかあったかいじぇ……)

京太郎「……」スタスタ

優希(……えっ!?)ビクッ

京太郎「んっ?優希、起きたのか?」

優希「……す、すー」

京太郎「ってわけじゃないのか……まあ、起きて騒がれるよりはこのまま寝ててくれた方がいいか」スタスタ

優希(あ、焦ったじぇ……で、でもなんで京太郎が私をおんぶしてるんだ?)

京太郎「全く部長もいくら俺が一番優希と家が近いからって……」ブツブツ

優希(なるほど……)

京太郎「にしても軽いな優希の奴……あんだけタコス食ってるからもうちょい重いと思ってたんだけど」

優希(失礼な奴だな……私だって女の子なんだからそこは気をつかってるんだじょ!は、始めたのは最近だけど……)

京太郎「……」

優希「……」

優希(……京太郎の背中大きいな。自分が小さい方なのは自覚してるけど、それを抜いても男の子なんだな……)

京太郎「んしょ……」サワッ

優希「……!」

優希(ううー、そういえばおんぶされてるから太ももとか触られてるのか……な、なんだか恥ずかしくなってきたじぇ)ドキドキ

京太郎「……」スタスタ

優希「……」ドキドキ

優希(いつか、起きてる時にもこうしてほしいな……うん)

京太郎(寝息はなくなってるし、心臓ドキドキしてるし……寝たふりなのバレバレだっつうのタコス娘)

優希(でも今はこうして京太郎の背中を堪能するじぇ……えへへ)スリスリ

京太郎(くすぐったいんだが……まあ、いいか。こういうのも、なんだかんだで別に嫌じゃないしな)


カン!



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淡「キョータロッ!」ガバッ

京太郎「うおっ。 淡~、突然は止めろよ~」

淡「あははっ、ごめーんっ」ギュッ

淡「すんすん。……ん~、キョータローはいい匂いがするなぁ~」

京太郎「そうか? むしろ汗臭かったり……」

淡「ぜーんぜんっ! 私この匂い好き!」

京太郎「そうかそうか」

淡「でも~……」


ギュウウウウッ

淡「キョータローの方がだーい好きっ!!」

京太郎「俺だって、大好きだよ淡!」

淡「キョータロー!!」

京太郎「淡!!」

アハハハッ! ウフフフッ!


尭深「幸せになるのですよ……」



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淡「……」

京太郎「……」

淡「……何よ、何か言いなさいよ。いつもみたく、バカにすればいいじゃん」

京太郎「できると思うか?」

淡「いつだって、バカにしてたじゃない」

京太郎「そりゃあ、バカだからな。お前は」

淡「ほら……!」

京太郎「でも、今のお前はバカじゃないだろ。白糸台の大将で、精一杯頑張ったんだろ」

淡「でも、負けたもん。白糸台の大将が、ぽっと出の清澄の、一年に負けたんだよ?」

京太郎「俺の中で、お前は勝ってる」

淡「何言って……!」

京太郎「負けたがどうした。お前は、大将になるまで頑張って」

京太郎「決勝に残るまで頑張って、南四局までずっと頑張ってきただろ。俺は、お前の頑張りを知っている。だから、勝った」

淡「……でも、」

京太郎「うるせえ。兄貴の俺が言うんだから間違いねえ」

淡「……ふん、バカ兄貴。かっこつけて……」

京太郎「かっこつけならお前も相当だ。……淡。俺はおんぶしてるからお前が見えない。……もう、いいだろ。意地っ張りもそこまでだ」

淡「…………う、ぐっ」

淡「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ! くやしい、くやしい、くやしいっ……!」

淡「負けちゃった、負けちゃったぁぁっ……! ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……う、ぁぁぁぁぁぁっ……!」

京太郎「よく頑張ったよ、淡。お疲れ様」



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優希「…汗臭いじぇ」

京太郎「文句言うな。こっちだって引っ付かれてくそ暑いんだっての」

優希「……ごめんなさい」

京太郎「……別にそこまで怒ってねーよ」

京太郎「お前がしおらしくなるなんて、明日は久々に雨でも降るのかもな」

優希「……うるさい、馬鹿犬 」

京太郎「偏食ばっかしてるからバテて体調崩すんだよ、このタコス馬鹿」

優希「……」

京太郎「……ちょっと急ぐか。あんま揺らさないようにするけど、気分悪くなったら言えよ?」

優希「ううん、ゆっくりでいい」



カン!



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尭深「・・・」

京太郎「・・・」

尭深「・・・あの」

京太郎「は、はい!!」

尭深「わざわざ、ありがとうございます」

京太郎「いえ、男としては当然と言いますか・・・ははは」

尭深「あ、そこは右で・・・」

京太郎「はいっ」

京太郎(偶々足を挫いている場面に出くわして)

京太郎(確か白糸台だったなーなんて思って話かけ)

京太郎(試しにおんぶを提案してみたら、まさか本当にすることになるとは・・・)

京太郎(いやっ、ひにじょーっに役得ではあるけども!!)

京太郎(体全体なんか柔らかくてさっ、スカート越しの太腿も素晴らしい!!)

京太郎(特に背中の お も ち の感触なんてもう!!)

京太郎(・・・でもこの人、なんか邪気が少なすぎて罪悪感がひしひしと・・・)モヤモヤ

尭深(・・・ちょっと、はしたない、かな)

尭深(会って間もない男の人におんぶして貰ってるなんて・・・)カァ

尭深(でも・・・話し掛けられたことは凄く嬉しかったし)

尭深(この人になら大丈夫って思っちゃったんだもん)

尭深(・・・お父さんとは違う背中)

尭深(私よりずっと広くて、頼もしい)

尭深(髪の毛も淡ちゃんと同じ色なのにかっこよく見える・・・)ナンデダロ

尭深(匂いも、ちょっと汗の匂いが混じってるけど、嫌いじゃない)クンクン

尭深(もしかして)

尭深(一目惚れって、やつかな)ギュッ

尭深(だったら―――)

尭深(もっと大胆にならなきゃ、ダメだよね)クス、スリスリ

京太郎(え、ちょ、なんなんだこれ!?)

京太郎(なんだこれっ、もぉぉぉ!!!)



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香菜「きょーたろーには、この香菜ちゃんをおんぶする権利をあげるんだし!」ビシッ

京太郎「へいへい、ありがとうごぜえます」

香菜「コラ、京太郎! 感謝の気持ちが足りないんだし!」ペチペチ

京太郎「あいたたた、殴るな殴るな!」

香菜「フン。全く京太郎は仕方ないんだし! 麻雀もよわよわだし、頭もキンキンだし、不良っぽいんだし!」

京太郎「うっせー、こいつは地毛だ。香菜こそ、天然の猫耳みたいな髪してるじゃねえか」

香菜「香菜ちゃんは可愛いからいいんだし!」

京太郎「はいはい、香菜ちゃんは世界一可愛いですねー」

香菜「そうだろう、そうだろう。だから京太郎は、香菜ちゃんと結婚するんだし!」

京太郎「あっはっは、まだ早いっつーの!」

香菜「香菜ちゃんが嫁に行ってあげるっていうのに、何の不満があるんだし!」

京太郎「そうだな、無い……と言えば無いのかなあ。よーし、香菜。それじゃあ、結婚するか!」

香菜「やったー! これで京太郎は香菜のものだし!」



香菜「むにゃ……うにゅ……にゅぅ……」

京太郎「ははは、はしゃぎすぎたか。よっと、ただいまー」

華菜「あら、あなた。おかえりなさい、香菜は寝ちゃった?」

京太郎「ああ、おんぶしてたのに大はしゃぎで大変だったよ」

華菜「ふふ、こうしていると昔の私にそっくり」

香菜「むにゃ……」

京太郎「にしても、昔の華菜の口癖なんかどこで覚えてきたんだ」

華菜「血は争えないのかしらねぇ……」クスクス


カン



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京太郎「………」テクテク

穏乃「あ、きょーたろーじゃん!おーい」フリフリ

京太郎「ん、穏乃か?………ちょい待て。なんで距離を取る」

穏乃「行っくよ~!!?」イチニツイテ

京太郎「いやな予感しかしねぇ!」ヨーイ

穏乃「どんっ!!」バッ

京太郎「でりゃあ!!」ダッ

穏乃「まて~!」ダダダダダ

京太郎「誰が待つかよ!」ドドドドド

穏乃「ひっどぉーい!宥さんに言い付けてやる」

京太郎「ヤメテ!俺のハートが壊れちゃう!」

…。

……。


…………。

……………………。


京太郎「なん…とか巻いた、か…」ゼーハーゼーハー

穏乃「あれー?きょーたろーどこー?」

京太郎「なんつー体力してんだよアイツ。山育ちで片付くレベルじゃねぇよ」

京太郎「ま、このまま5分も隠れてりゃなんとかなるか」

穏乃「むむ…山で私に勝負を挑むとは良い度胸だね」ニヤリ

京太郎(なーに言ってんだかあのジャージ娘は)

穏乃「そこだぁ」ガバッ

京太郎「へ?」

穏乃「へへっ♪きょーたろー発見!」ギュー

京太郎「な、なんでここが分かったんだよ」

穏乃「勘!」ニパーッ

京太郎「はぁ…。聞いた俺が間違ってたよ」

穏乃「まあ良いじゃん。勝負は私の勝ちなんだし」

京太郎「なんの勝負だ。なんの」

穏乃「なんだっけ?」

京太郎「なんだそれ」ガクッ

穏乃「てな訳で負けたきょーたろーに罰ゲーム!学校まで私を運んでって」

京太郎「ちょっ!散々ここまで走ったってのに本気かよ!?」

穏乃「逃げたのはきょーたろーの勝手じゃん。良いから場合ゲーム!」

京太郎「トホホ……どうせなら玄先輩が良かったぜ」

穏乃「文句は聞きませ~ん」ギューッ

京太郎「ぐぇ。ちょっ穏乃、首絞まってるから」ペチペチ

カンッ!



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ガチャッ !!

洋榎「うなぁー! 外あっついわー!!!」バタンッ!!

恭子「あちゃぁ……来ちゃったよ……」

京太郎「うわぁ……来ちゃいましたね……」

洋榎「おー恭子! なんや死にそうな顔してババみとぉなっとるなぁー!! アハハハハハッ!!!」

恭子「……」

洋榎「おっす京太郎! お前もお前でシケた顔しとんなぁ! 気合出せ気合ー!!アハハハハハッ!!!」

京太郎「……」

恭子「……須賀くん、頼むわ」

京太郎「御意」スッ


京太郎「……」

洋榎「お? どしたんどしたん? なんかくれんのか?」

京太郎「……失礼しますッ」 ガバッ

ギュッ

洋榎「ふぇっ」

洋榎「……あっ……?」

洋榎「なっ、やっ、ええっ!? ちょ、ちょちょちょちょおおおお!!? 須賀、おま、なにしとん……」

京太郎「よっと」


グッ

洋榎「ひゃっ」

京太郎「よいしょーっ」


グルンッ

洋榎「きゃっ」

京太郎「どっこいっ」


キュッ

ポフンッ

京太郎「あ、洋榎さんむっちゃ軽いっすね」


恭子「お見事っ。流石やね」

京太郎「いえいえ」

洋榎「な、ななななな……!」

洋榎「……なんでウチが須賀におぶさって……」

恭子「どうや主将?」

洋榎「どどど、どうっておま、これ、やっ、あかんて、ほんまっ」

恭子「もっと喜びーや。 夢に見た須賀くんの背中やろ?」

洋榎「す、須賀の…………須賀の……」

洋榎(……須賀の背中……めっちゃ広くて……あったかくて…………)

洋榎「ぁ、アカンよ………こんなん……アカンて…………」

洋榎「……うぅ……//」


京太郎「静まりましたね」

恭子「グッジョブやで、須賀くん。これからも頼むわ」

京太郎「ええ、喜んで」

恭子「後でウチにも頼むわ」

京太郎「えっ」



洋榎「……アカン……アカンよこんなん……//」 ギュッ



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豊音「あれ?京太郎君、足どうしたの?」

京太郎「いえ…さっきの山道を下りる時に挫いちまったみたいで…」イテテ

豊音「だいじょうぶ?ちゃんと歩ける?」

京太郎「ええ、ゆっくり歩けば何とか…つっ!」

豊音「もうすぐ日も暮れちゃうし…ど、どうしよう…」オロオロ

豊音「あっ、そうだっ!」

―――
――


京太郎「あの…重くないすか?」

豊音「へーきへーき!重いものは持ち慣れてるんだよー」

京太郎「なんかすいません…姉帯さんに迷惑かけちゃって…」

豊音「め、迷惑なんてちーっとも思ってないよー?」アセアセ

京太郎「…」

豊音「…」

豊音「ご、ごめんね?」

京太郎「ちょ、どうして姉帯さんが謝るんですか!?」

豊音「だって私が山菜採りに行こうなんて言ったから…」ショボン

京太郎「そんな!この足は俺の不注意で…それに山菜採り楽しかったっすよ!」

豊音「ほ、本当に…?」

京太郎「ええ!だって姉帯さんと一緒なんですから!」

豊音「えっ///」

京太郎「あっ…」

豊音「////」

京太郎「////」

京太郎(き、気まずい…)

京太郎(何か話をしないと、間が持たない…)

京太郎(…しかし…あれだよな…)

京太郎(姉帯さん…大きい体がコンプレックスって言ってたけど…)

京太郎「体つきは女性らしいよな…柔らかいし、いい匂いがするし…」

京太郎「髪もすごく艶っぽいし…うなじも白くてキレイだし…」

京太郎「こうやっておんぶされてると…やっぱり恥ずかしいけど…」

京太郎「でも、あったかくて、なんかすごく落ち着く…」



京太郎「おんぶっていいよな…」

豊音「~~~~ッ////」プルプル

京太郎「ど、どうしたんですか姉帯さん!?」

豊音「なんでもない!なんでもないんだよーーっ!!////」ブンブン

豊音(京太郎君の独り言、聞こえてるよーーっ!ちょーはずかしいよー…//////)プルプル

―――
――


京太郎「あのー…姉帯さん?そろそろ降ろしてもらっても…」

豊音「/////」

マァ クスクス ナニアレー

京太郎「えーと、もう町中ですし…その、さすがに人の目が…」

豊音「/////」

ママーアノオニイチャンコドモミタイー

京太郎「」


カン!



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京太郎「さぁ、菫さん、どうぞ」ニヨニヨ

菫「・・・」

京太郎「菫さーん?」

菫「・・・顔が緩んでるぞ」

京太郎「そんなことありませんよ」キリッ

淡「すみれー、早くしてよー」ニヤニヤ

照「その通り」ニヤニヤ

誠子「王様の言うことは絶対ですよ、先輩」ニヤニヤ

尭深「・・・」ニヤニヤ

菫「うるさいっ、お前ら絶対にグルだろう!?」

照「これは酷い言い掛かり」

淡「証拠出せしょうこー」

菫「ぐ・・・」

京太郎(実は俺は全く関係ないんだけどな)ヤクトクヤクトク

菫(いきなりの王様ゲームがまず不自然)

菫(そしてあからさまなアイコンタクトとおかしなボディーランゲージ)

菫(事前に打ち合わせがあったと考えるのが自然)

菫(・・・というか打ち合わせをしたならもっと上手くやれないのか)

菫(こんなことに乗ってしまった私もどうかと思うが)

菫(そして何より)

菫(理由を付けてお、お、おんぶして貰えるのが嬉しいと感じている私に腹が立つ)カァァ

淡「お ん ぶー」

菫「!?」

照「お ん ぶ」

誠子「お ん ぶー」

尭深「お ん ぶ・・・」

四人「お ん ぶ!! お ん ぶ!!」

菫「・・・っ」プルプル

四人「お ん ぶ!! お ん ぶ!!」ニヤニヤ

菫「」プツン

菫(もう、いい・・・疲れた、私は、あそこで休む)フラフラ

京太郎(流石に気の毒な気がしてきた・・・)

京太郎(お? 菫先輩の目が虚ろに)

菫「京太郎くん」ポソ

京太郎「は、いぃぃ!?」

菫「疲れた、私は。どこか遠く行きたい」ムギュムニュニュ

京太郎「で、では、屋上なんてどうでしょうか!!」

菫「いいな・・・頼む、そこに」ムギュ

京太郎「了解です!!」スタスタスタッ

菫「君は・・・意外に逞しいんだな」サワサワ

京太郎「うえっ!? ま、まぁ鍛えてますからねっ」




ソウカ・・・タクマシイノハイイコトダ、ワタシハスキダゾ

チョ、ホントウニダイジョウブデスカ!?

アア、ワタシハダメダ。ダカラマモッテクレ。

ウッ。コリャホケンシツカ?



誠子「少し追い詰め過ぎましたかね」

照「大丈夫、菫は強い子だから」

淡「だいじょぶだいじょぶー」

誠子「無責任な・・・」

尭深「・・・それに、もう先輩の不器用なアプローチを見るのは沢山」

誠子「それは、まぁ・・・」

尭深「むしろ、感謝されてもおかしくない・・・」

誠子「そ、そうかな?」

尭深「きっとそう」

誠子(尭深、結構鬱憤が溜まってたんだね・・・)



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(俺の彼女は見た目と違って大層子供っぽい。だがそれがいい)

豊音「ねーねー、おんぶ、おんぶ。京太郎くん、おんぶおんぶ」

京太郎「わーかーりーまーしーた」

豊音「えへへ、やったー!」

京太郎「ちぇいさぁっ!」ヒョイ

豊音「わわっ、やったっ!」

京太郎「……うん、これなら何とかなるか」

豊音「えへへー、京太郎くん。ちからもちー」

京太郎「伊達に豊音さんの彼氏じゃないっすよー」

豊音「か、彼氏って。やだなあ、恥ずかしいっ!」

京太郎「じゃ、歩きますねー」

豊音「うんっ!」

京太郎「……」テクテク

豊音「……ねえねえ、京太郎くん」

京太郎「はいはい?」

豊音「本当に私で良かったの?」

京太郎「……」

豊音「だって私でっかいし、ぼっちだし、世間とか知らないし」

豊音……京太郎くんの幼馴染みの、咲ちゃんみたいに小さくないし。それでも、いいの?」

京太郎「…………初めて会ったときさ」

豊音「うん」
 
京太郎「あ、守ってあげようって思った。豊音さんが辛い想いをするなら、それから守ろうって」

京太郎「笑えるなら、一緒に笑おうって。――君を、一人にしたくなかった」

京太郎「村の掟なんか、糞食らえだ。俺は豊音さんと生きる。一目で惚れて、二目でそう決めた」

京太郎「だから豊音さん。……困ったときは、頼ってくれ。俺は、豊音さんだけの英雄になるから」

豊音「……うんっ!」

カ――

豊音「ところでさ、京太郎くん」ヒソヒソ

京太郎「わ、耳くすぐったいっ!」

豊音「えへへ。今日なんだけどさ。……泊まっていっても、いい?」

京太郎「え、あ、う……」

豊音「……だめかな?」

京太郎「オールオッケー! 今夜は寝かさないぞぅ!」

豊音「きゃーっ! もー、京太郎くんのえっちー!」

カン!



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衣「きょーたろー、衣をおんぶしてくれ。」

京太郎「はい? なんでまた……?」

衣「以前きょーたろーに負ぶさった時非常に乗り心地がよかったのでな。」

京太郎「あれ? そのとき衣さん寝てましたよね?」

衣「衣は途中で起きたぞ、夢寐にも忘れぬ心地だった。」

京太郎「そうなんですか。」

衣「兎にも角にもおんぶしろー!」

京太郎「はいはい、わかりましたよ衣お嬢様。」

衣「うむ! それでいい! それでは全速前進だ!」

ハギヨシ「須賀君が来てから衣様が明るくなられましたね、おんぶのおかげでしょうか。」

透華「あら……ならこちらもしてもらおうかしら……ハギヨシ。」

ハギヨシ「はい、透華お嬢様。」

透華「こちらは安全運転でお願いしますわ。」

ハギヨシ「かしこまりました。」

透華「……たまにはこういうのも良いかもしれませんわね。」



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「……すっかり秋ですね。」

「うん。」


バイクでゆっくり走りながら私たちは町並みを眺める。
京ちゃんが運転して側車には私が乗っている。
木々が色付く季節になり、町の並木にも風情が感じられる。
若しくは京ちゃんと一緒にいるからかもしれないけど。

家まで辿り着いてバイクが止まった。
ただ、まだ少し京ちゃんと一緒に居たいから駄々をこねる。


「京ちゃん、もうちょっと町を回らない?」

「良いですけど、バイクは置いていっていいですか?」

「うん、散歩しよっか。」

「いえいえ、今度は側車じゃなくて俺の背中に乗ってください。」

「……いいの?」

「ええ、照さんおんぶするくらい、軽いものですよ。」


大きくて落ち着く背中が肌寒い木枯らしから私を護ってくれる。
バイクを走らせてきて冷たくなった肌が少しずつ暖まる。
京ちゃんの足が止まる、目線を辿ると自販機があった。


「照さん、身体冷えたでしょ? 何か温かい物でも飲みますか?」

「ううん、別に良いよ。」

「あー……じゃあ、俺の分買っても良いですか?」

「うん。」


京ちゃんが器用に自販機から暖かいお茶を買っていた。
それを私に寄越して言う。


「俺今手が塞がってるんで持っててください。」

「わかった。」


温かいお茶を持って私の手が暖かくなる、私の手が冷たくなっていたのに気付いて気を使ってくれたのだろう。



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玉子「進むのだ馬よ!」

京太郎「暑い…」

花子「おー玉子、いい乗りモン乗ってんじゃねーか」

玉子「花子、いつもの原付はどうしたのだ」

花子「いやーとうとう史織と2ケツで登校してるのバレてさー」

史織「花子ちゃんがぁ無茶して大通り通るから~…」

玉子「それは不運だったな、明日からこの馬を貸してやろう」

京太郎「マジっすか…」

花子「そりゃいいな」

史織「おんぶとか久しぶり~」

京太郎「…」

史織「?」ボイン

京太郎「…アリですね」

史織「キモーイ」

京太郎「ヒドーイ」

京太郎「…」ホッコリ

花子「幸せそうな顔だなあ」

玉子「下心満載であるな」

史織「私も花子ちゃんに肩車してもらいた~い」

花子「えー、史織はおっぱいの分重いからなあ」

玉子「何気に余をバカにしておるだろう」

京太郎「なーに言ってるんですか浅見さん、おっぱいには夢が詰まってるんですよ」

京太郎「即ちおっぱいが重いということは抱いた夢の重さが云々」

史織「本格的にキモいんですけどぉ」

花子「ブレないなあ…どれ、ちょっと私にも乗らせろよ」

史織「えっ…」

花子「え?ダメ?」

史織「い、いや…どうぞぉ」

花子「あぁ…冗談冗談乗ってけ乗ってけ、史織も女の子だなー」ニヤ

史織「~~~!」ゲシッ

京太郎「何故蹴った!?」
                     おわり 越谷流行れ



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憧「……ぅ…」ボーッ

「お、気が付いたか?いきなり倒れたからびっくりしたぜ」

憧(この声は、須賀?ああそっか私部活中に倒れたんだっけ)

京太郎「先生の話だと体調不良と軽い熱中症が重なっただけみたいだからしばらく休んどけってさ」

憧(まさか部室で熱中症になるなんてね。いや、結構多いらしいけど)

憧(………カッコ悪いとこ見せちゃったなぁ)シュン

京太郎「みんなも心配してたんだぞ?特に穏乃なんかはテンパり過ぎてさ――」

憧(……………ん?なんか可笑しいわね)

京太郎「赤土さんなんて冷静装ってたけど冷や汗がヤバくってさ。宥さんに注意されてたんだぜ?」

憧「……んぅ…」パチクリ

京太郎「どうかしたか?」on his back

憧「………ヒッ…」サァーッ

京太郎「まさかまた気分悪くなったとか?ならすぐに家まで送ってってやるからな!」オロオロ

憧「………ふきゅぅぅ…」クラクラ ポスン

カンッ!



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泉「うぁ~…あっつぅ~…汗ぐっちょりで不快感がMAXやわ…」グデー

京太郎「なら足くじいてんじゃねえよ、阿呆娘」

京太郎「このクソ暑い中、おんぶしてるんだからぼやくなよ」

泉「そんなん言うても仕方ないやん」

泉「…というか…京太郎のシャツもグショグショやし…ちょっと汗臭いし…」スンスン

京太郎「…え?…マジ?…」

泉「ホンマホンマ」スンスン

泉「ちょっと制汗剤の匂いもするで。ほとんど汗の臭いだけど」スンスン

京太郎「おい、嗅ぐな!恥ずかしいだろ!」

泉「ほらアレや…くっさい靴下嗅いだらもう一度嗅いでしまうアレやで」スンスン

京太郎「今の俺、靴下並かよ!?」

京太郎「ホテル帰ったらシャワーあびよ…」

泉「…浴びんでええやん」ギュ

京太郎「…は?」

泉「…ウチはこの(京太郎の)匂い好きやで」スンスン


京太郎「…今すぐ降りろ、匂いフェチ」ドンビキ

泉「ちゃうわ!察しろや、この鈍感!」ムキー!




カン



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賢姉様:おんぶなう

俺:いちいちそういうの拡散しなくていいから

とー子:ちょっと淡さん!?どういうことですの!?

賢姉様:んー?どういうことって、そういうことだよー

賢姉様:今、愚弟の背中におんぶされてるのー

アコ丸:またアホ姉弟がベタベタしてると聞いて

シ ズ:仲良いよね。京太郎と淡

のどか:けど正直16にもなってこれはどうかと思います

巨従士:あやしい…

とー子:ハギヨシ!今すぐ白糸台に向かいますわよ!

執事:かしこまりました。お嬢様

片目:ハギヨシ様、私もお供いたします

執事:ありがとうございます。美穂子さん

賢姉様:トーカ、うちに来るの?じゃあお土産よろしくね!

てるる:お菓子が良いと判断できます。――以上



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シロ「あ゛ー……」

京太郎「……」

シロ「……ダッル……」グデー

京太郎「なら離れてくださいよ……暑いんスよいい加減……」

シロ「離れるのもダルい……」

京太郎「こちとら暑いわ重いわでそろそろ倒れそうなんスけど」

シロ「……」

ギュウウウウ

京太郎「ぎゃあ」

シロ「女子に向かって重いだなんて失礼……」

京太郎「重くしてるのはシロさんでしょうが……うわ、足絡ませてきたっ」

ペロッ

京太郎「おわぁ!」

シロ「ふふっ……しょっぱい……」

京太郎「……人に勝手におぶさったり足絡ませたり首筋舐めたり……もうヤダこの人……」



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京太郎「俺が花田先輩を背中合わせに背負って!」

煌「私が背中合わせに須賀君の背中の上に乗っかって!」

京太郎「俺が目標に向かって全力疾走!」

煌「私は何もしない!」

京太郎「そして体当たり!」

煌「私は何も以下略!」



「「ロングホーン・トレイン!!」」



優希「あの二人、何やってるんだじぇ・・・?」



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高一最強が足首捻ったそうです

京太郎「文化系の部活で足首捻って転ぶやつなんて初めて見たぞ」

泉「うぅ……ありえへん、こんなん何かの間違いやて」

京太郎「残念ながら現実だ……あー、なんか長野に置いてきた幼馴染み思い出してきた」

泉「ん?京太郎って幼馴染みとかいたん?」

京太郎「ああ、これがまたどんくさいやつでさ……なんかほっとけないやつなんだよなー」

泉「そう、なんや……」ズキッ

京太郎「いっつも本ばっかり読んでてさ、京ちゃん京ちゃん言いながら世話やいてくるんだよ……」

京太郎「そういえば、あんな事もあってさ!」ペラペラ

泉(……その幼馴染みの子、ずっと須賀くんと一緒にいてたんやろな、だから気兼ね無く隣にいれてたんや)

泉(……なんか、うらやましいな)ギュッ

京太郎「でもまぁ、こっちに引っ越してから寂しくなるんだろうな……って思ってたけど、そんな事無かったんだよな」

京太郎「今は泉がいるし、退屈になることなんか全然ないからな」

泉「……え?」ドキッ

泉(それって……長野の幼馴染みと同じくらいに見られてるってことなんかな?)

泉(あ、いやでも私ってけっこー自意識過剰っぽいみたいやし!船久保先輩とかにも釘刺されてるし!!勘違いに決まってる……)

泉(あ、いやでも万が一……そういう風に見られてるってことも……あーもう、なんなんやろこの感じ……!)ドキドキ

京太郎「……泉、心臓の鼓動早くなってんな」

泉「ふへっ!?」ドキッ

泉(あ、せや……体くっつけてたからモロバレやないですか……は、恥ずかしくなってきた///)カァァ

京太郎「泉、おまえ……」

泉「……!///」ゴクリッ

京太郎「胸無いから余計に分かりやすいのな」

泉「」ドスッ

京太郎「……はっ!?、その理屈で言ったら清水谷先輩の胸の鼓動は感じられないって事か!?」

京太郎「クソッ!!なんてこった!妄想は結局妄想でしかありえないって事なのか!!」

泉「……」ガシッ

京太郎「おい泉、首に腕回してどうしふぐぅぅっ!!?」ギュゥゥゥ

泉「さぁどうしてですかねぇぇぇ?」ギリギリギリ

京太郎「あぎぎ!ちょ、ちょーくすりーぱーはなばいって、しぬって、あぶないって!!!」ギギギギ

泉「落とされたくなかったらはよ保健室に連れてってくださいね、須賀くん?」ニコッ

京太郎「ぐぅおぉぉぉぉァァ!!!!?」ギリギリギリ

カンッ



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ひろえ「おかんおんぶしてやー!」ピョン

きぬえ「じゃあおとんはうちをおんぶして?」

雅枝「こら!急に飛びつくやない!」ゴン

ひろえ「うえーん!おかんがぶった!このぼうりょくま!」

京太郎「そんなこといわないの…ひろえは言葉使いと行動を女の子なんだから考えるんだよ?」メッ

きぬえ「そうやでおねえちゃん!おんなのこはおしとやかにするっていわれとるやろ?」

雅枝「そうや…言われたことは守らないと悪い子になってまうで?」

ひろえ「…ごめんなさい」グスッ

雅枝「よし!ちゃんとごめんなさいできたな…ええ子やな…」

京太郎「じゃあそろそろ帰りますか…ほらきぬえこっちにおいで、おんぶしてあげるから」

雅枝「ひろえもごめんなさいできたからおんぶしたるで?」

きぬえ&ひろえ「はーい!」

雅枝「でも荷物もあってこの子達おんぶするのはちょっと重いな…」

京太郎「でもそれが幸せの重さですかね…」

雅枝「そうやなぁ…京太郎と結婚して子供もできて…幸せやなぁ…」

京太郎「久しぶりに手でもつないで帰りますか?」スッ

雅枝「まるで新婚みたいやな?」ギュッ

京太郎「俺の気分はいつでも新婚ですよ…なんなら今夜証明しましょうか?」

雅枝「あら…夜が楽しみやな?」

ひろえ「おかんもおとんもなかよしやな!」

きぬえ「うちらはかぞくやもん!とうぜんやで!」

雅枝「せやね…これからも家族みんなで仲良くがんばっていくでっ!」

みんな『おーっ!』


カン!



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京太郎「あれ?」

和「つうっ……」

京太郎「お、おいどうしたんだよ和!」

和「あっ、須賀君……足をくじいてしまいまして。立とうとしてるんですけど痛みが走ってなかなか……」

京太郎「無理はしない方がいいって!親御さんに迎えに来てもらうとか出来ないのか?」

和「父も母も今日は深夜まで帰らないんです……」

京太郎「うーん、そうか……そりゃ困ったな。よし、それなら……」

和「須賀君?」

京太郎「家まで送ってく。ほら、背中に乗った乗った」

和「いえ、そんな、そこまでしてもらうわけには……」

京太郎「いいっていいって。それとも暗くなるまでここでうずくまってるつもりなのか?」

和「それは……」

京太郎「こんな時くらい頼ってくれよ、な?」

和「そ、それじゃあ……失礼しますね」ギュッ

京太郎「ちゃんと掴まったな?よし、行くぞ!」

和「きゃっ!?」

京太郎「あっ、悪い、痛かったか!?」

和「ち、違います。少し驚いてしまっただけなので……」

京太郎「ふぅ、それならよかった。じゃあ改めて行くとしますか」

――

京太郎「……」

和「……」

和(誰かにこうして背負われるなんていつ以来でしょうか……幼い頃父に背負われて帰った日を思い出します……)ギュッ

京太郎「和?」

和「えっ?」

京太郎「いや、なんか抱きつく力が強くなったからさ。どうかしたのかなって……」

和「す、すいません。昔の事を思い出したらつい父に背負われているような気がしてしまって……」

京太郎「お父さんか……なあ、やっぱり寂しかったりするのか?」

和「そう、ですね……全く寂しさを感じないと言えば嘘になります」

京太郎「……」

和「あっ、けど、今は寂しさより楽しさを感じる事の方が多いんですよ?」

和「ゆーきや咲さん、部長や染谷先輩、麻雀部のみんながいますから」

京太郎(そこに俺はいないのね……いや、わかってたけどさ)

京太郎(元々俺は雑用くらいしかできない麻雀部にとってもいくらでも換えがきく存在だし……)

和「もちろん須賀君もその一人ですよ?」

京太郎「……」

和「須賀君?」

京太郎「和って実はエスパーだろ?」

和「な、なんですかいきなり、そんなオカルトありえません!」

――

京太郎「本当にここでいいのか?」

和「えぇ、ここまで来たら後は一人でも大丈夫なので。さすがにこれ以上須賀君が帰るのを遅くするわけにもいきませんし……」

京太郎「ははっ、気遣ってくれてサンキュー」

和「須賀君」

京太郎「んっ?」

和「今日はありがとうございました」

京太郎「おいおい、お礼ならさっきも言われたぜ?」

京太郎(それにお礼なら正直色々堪能させてもらった俺の方が言いたいし……)

京太郎(いや、途中から話に集中してなんかうやむやになっちまったけど)

和「いえ、それだけではなくて……久しぶりに背負われて、少しあの頃の気持ちを思い出せましたから」

和(それに須賀君の背中が意外に大きい事もわかりましたし……って私は何を考えてるんですか!?)

京太郎「なんかよくわかんないけど……」

京太郎(まあ、和が嬉しそうだからいっか)

カン!



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京太郎「何やってんだか」

憧「あははは……」

京太郎「穏乃と遊ぶならカラオケとかにでも行けよ。アイツの山(テリトリー)に入ってねんざするとか」

憧「面目無い」

京太郎「ほら、背負ってやるから乗れよ」

憧「う、うん」ギュッ

京太郎「うわっ、軽っ!!ちゃんとしメシ食ってんのか」ヒョイ

憧「うるさい!!女の体重について触れんな!!」ポコン

京太郎「いってえ!!『軽い』って言ってんのに駄目なのかよ!!」

憧「まったく……そんなんだから女の子にモテないのよ」ギュ

京太郎「うるせぇ」

憧「(京太郎の背中、意外と大きい……ヘタレだと思ってたけどやっぱり男の子なんだなぁ)ドキドキ」



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友香「脚が痛いで~」

京太郎「一日歩くつってんのに和服に草履なんかで来るから…」

友香「和服は日本の良き文化でぇ~」

京太郎「はいはい」

友香「面目ないで~」

京太郎「まーいいんだけどさ、役得だし」

友香「スケベだ!太ももばっか触られるで~」

京太郎「うっせ!うっせ!どこ持ちゃいいんだよ、触らせろ!」

友香「で~~」

梢「何でお尻丸出しなんでしょうか」

澄子「和服なんで手繰り上げないとおぶされないそうです」

莉子「友香ちゃんが露出狂になっていく…」

美幸「外で何やってるのもー!」



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緋菜「たかいし!」

菜沙「そろそろおりるし!」

城菜「菜沙はさっき乗ったからつぎはあたしだし!」

華菜「お前らいい加減しろ須賀が死にかけてるし!」

菜沙「まだまだ乗るし!」

城菜「乗り足りないし!」

華菜「昼寝しない子にはおやつあげないぞ」

緋菜・菜沙・城菜「おやすみだし!」

華菜「はーーやっと寝た。大丈夫か須賀?」

京太郎「子供だと思って油断してました。まさか3時間も乗り続けられるとは……」

華菜「あれくらいの子供は一回やると次々来てとまらないからねー」

京太郎「ずっと中腰でいたから膝と腰が痛い……」

華菜「お茶入れてくるから少し横になってろ」

京太郎「ありがとうございます……」


華菜「お茶入れてきたぞって……寝てるし」

京太郎「寝てませんよ」

華菜「ならついでに持ってきたアイスも食べて休んでろ」

京太郎「池田さんはどうするんですか?」

華菜「あいつらが寝てる間に家事済ませちゃうし」

京太郎「手伝いますよ」

華菜「良いから寝て早く回復させてろ」

京太郎「何が目的ですか?」

華菜「べ、別にチビ達が羨ましかったなんてことは無いし!」

華菜「回復してもらえば華菜ちゃんも1回くらいやってもらえるかもとか思ってないし!」

京太郎「……」

華菜「早く回復するのは別に悪いことじゃないからな!だから須賀は休んでるし!」

京太郎「……」

華菜「おい……須賀?どうした?」

京太郎「……zzz……」

華菜「……疲れてるのはわかるけど話の途中で寝られると予想以上に腹立つな」



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初美「きょうたろー!さっさと走るのですよー!」

京太郎「はいはい、やればいいんでしょ、やれば」

初美「境内一周してくるのですよー!」

京太郎「あーもう面倒くせえ!」タッタッ

京太郎「霞さんならまだしもなんではっちゃんなんだよ……」

初美「何か言いましたかー?」グイッ

京太郎「痛っ!背中つねんなよ!」タッタッ


タッタッタ......

......コソコソ

小蒔「」ジーッ

春「」ジーッ

巴「あー、あの二人まだやってるんですねー」

小蒔「巴ちゃん!はっちゃんはどうして須賀さんにおんぶしてもらっているんですか!」

春「」コクコク

春「羨ましい」

巴(ああ、二人とも正直だなー)

巴「須賀くんがはっちゃんのお菓子をつまみ食いしちゃったのでその罰、らしいですよ」

小蒔・春「「」」ピクッ

小蒔「お菓子……」

春「……つまみ食い」

小蒔・春「「!!」」ピコーン

小蒔・春「「ふっふっふっ……」」コソコソ

巴(なんか面白そうだから見守ろう)


<コラー、マダオシオキハオワッテナイノデスヨー!


京太郎「ふぃー、小っちゃい先輩の世話は疲れるなー……っと、お?」


黒糖「」

ぽたぽた焼き「」


京太郎「なんで小蒔さんと春の好物がこんなところに置いてあるんだ?」


黒糖―【春】

ぽたぽた焼き―【私のです!】


京太郎(思いっきり二人の字だし……)


小蒔「」ジーッ

春「」ジーッ


京太郎(視線も感じるし……)

京太郎(何やってんだあの二人)


<キョウタロー!


京太郎「今行きますよー、カルピスと麦茶どっちがいいですかー?」


<カルピスー!


京太郎(放っておこう)トタトタ


小蒔「」ウルウル

春「」ウルウル


巴「あのー……二人とも?」

小蒔「須賀さんがおせんべいを食べてくれないです……」シュン

春「黒糖、おいしいのに……」シュン

小蒔「須賀さんがおせんべいを食べたところで突撃しておしおきとしておんぶをしてもらおうと思ったのに……」

春「……」コクッ

巴(予想はできてましたよ、はい)

巴「姫様、春ちゃん、いいですか?」

小蒔「何ですか……?」

巴「そんな回りくどいやり方をしなくても、須賀くんはおんぶをしてくれますよ」

巴「正直に、正面から言えばいいんですよ」

小蒔「でも、そんなのはしたないです……」

巴「そうかもしれないですね、ですけど、たまにはそんな姫様でもいいんじゃないでしょうか」

巴「「おんぶをしてください」って頼めば大丈夫ですよ」

小蒔「巴ちゃん……」キラキラ

小蒔「巴ちゃんの言うとおりです、頑張りましょうね、春ちゃん!」


ポツーン

小蒔「……あれ?」

京太郎「えー、今度は春かよ」

春「……だめ?」

京太郎「いや、いいよ。ほれ」

春「ん……」ギュッ

春「……」スリスリ

京太郎「んじゃ、京太郎号出発だー!」

タッタッタ......



小蒔「先を越されましたー!」ウェェン

巴「よしよし」ナデナデ



カン!



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優希「おい犬!」

京太郎「あん?」

優希「私をおんぶしろ!タコスパワーが切れて歩けなくなったのだ」

京太郎「は?何甘えてんだ、自分で歩け自分で――ってか、さっきタコス食ってただろお前」

優希「えーい、だまれだまれだまれ!早く私を食堂までつれてけー!」

優希「おりゃ!」ピョン

京太郎「ぐはっ!」

京太郎「おい、頭を掴むんじゃねえ!」

優希「おんぶして運んでくれるまでこのままだじぇ」

京太郎「わ、わかったから!おんぶするから、せめて肩につかまってくれ!」

優希「ふふん、最初から私に従えばいいんだじぇ」

京太郎(とほほ……)

京太郎「……」

優希「おりゃ!」

京太郎「…………」

優希「うりゃりゃりゃりゃ!」

京太郎「……………………」

優希「これでもか!これでもか!」

京太郎「……あのさぁ」

優希「なんだ」

京太郎「さっきから何やってんのお前?暴れられるとおんぶしづらいんだけど」

優希「当ててやってんのよ!」

京太郎「は?」

優希「漫画でよくある胸を押しつけるあれをやってるんだじぇ。京太郎も私のダイナマイトボディにメロメロだな!」

京太郎「あの……」

優希「ん?」

京太郎「まったくその感触が背中に伝わらないんですが」

優希「な、何っ……!」

京太郎「それ以上しょーもないことやったら本気で降ろすぞ?」

優希「うるさいバカ犬!それがレディーに対する言葉か!死ね死ね死ね死ね!」ジタバタ

京太郎「お、おい!今階段降りてるんだぞ!そんなに暴れると――」


ズルッ

京太郎「うわっ!」

優希「きゃっ!」

二人「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

ズッテンコロリンドンガラガッシャーン!

…………………………

……………

……

優希「いたたたた……」

優希「こら、犬!足を踏み外すでない!もう少しで大怪我するところだったじぇ!」

京太郎「」

優希「……京太郎?」

京太郎「」

優希「お、おい!しっかりするじょ!だ、誰か、誰かああああああああああ!!」



咲「……優希ちゃん?」



優希「さ、咲ちゃん!京太郎が、京太郎が返事をしないんだじぇ!」

咲「う、嘘!?とりあえず誰か呼ばないと……!!」アワアワ

優希「きょうたろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

―――
――


病院


ドアハアアアアア゙ンッ!

咲「京ちゃん!」

優希「大丈夫か京太郎!?」

憩「……須賀さんのお知り合いの方ですか?」

咲「は、はい!それで京ちゃんは!!京ちゃんはどうなったんですか!?」

優希「――えっ」


そこには顔に白い布をかけられた京太郎の姿があった


憩「…残念ですが、須賀さんは先程息を引き取りました……」

咲「そ、そんな……」ヘナヘナ

優希「う、嘘だじぇ……だって、京太郎はさっきまで私としゃべって――」

憩「……」ハァ

優希「私が……私が、京太郎を……?」


優希「いやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」



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清澄部室

咲「ツモ、四暗刻です!」

優希「ぎゃー!また咲ちゃんに飛ばされたじょ!!」

咲「えへへ、麻雀って楽しいよね、一緒に楽しもうよ!」

優希「咲ちゃんばっかり和了るからちっとも楽しくないじぇ!」

久「はいはい、今日の部活はこれまでー。各自忘れ物しないよう気をつけるように」

和「もうこんな時間ですか。あっという間でしたね」

京太郎「俺、今日焼きとりばっかだったんですけど……」

咲「あれ、染谷先輩の姿が見当たらないよ。どこにいったんだろう……」

久「ああ、まこなら仮眠室で一日中寝てたわよ」

咲「え?」

久「どうやらメイド雀荘でお疲れみたい」

まこ「ぐごおおおおおおおおおおおお……ふんがああああああああああ」

優希(ひどいいびきだじぇ……)

久「まこー、起きなさい。今日の部活は終了よー」

まこ「んん……わしはまだまだ寝足りんのじゃ……んごごごご」zzz

久「あらあら」

和「……起きませんね」

久「んー、仕方ない。須賀君!」

京太郎「はい」

久「まこをおぶって家まで送ってもらえないかしら?」

京太郎「……はい?」

久「"はい"って言ったわね?じゃあ、お願いね!」

京太郎「ちょ、待って下さい!今のは違いますよ!」

久「あら、男に二言はないわよ!ほら、かついだかついだ!」

京太郎(とほほ……) (泣)

咲「頑張ってね、京ちゃん!」

和「まさかとは思いますが、女子高生をおんぶできることにうれし泣きしてるんじゃないですよね?」

京太郎「違う!!」

京太郎「ってか、俺染谷先輩の家知りませんよ?」

久「大丈夫、私が一緒についてあげるわ」

京太郎(あ、部長と一緒に帰れるしそれならしいいかも……)デローン

優希「むっ、貴様なに鼻の下を伸ばしてるんだじぇ!」

優希「まさか染谷先輩でいやらしいことを考えたな!?」

和「須賀君、最低ですね」

咲「見損なったよ、京ちゃん……」

京太郎「だああああああっ!違うわ!ほら、染谷先輩をおんぶするんで早く帰りましょう!!」

久「須賀君もこういってることだし、みんな部室から出た出た!」

優希「はーい」

久「じゃあ須賀君、まこをお願いね」

京太郎「あ、はい……よっこらしょ」

まこ「ん」

京太郎(うわっ、女の子ってこんなに軽いんだな)

京太郎(染谷先輩、いつも早弁したり、部活中ワカメラーメンとか食べてるからそれなりに重いと思ってたけど……意外だな)

久「どう?女の子をおんぶした感想は」

京太郎「いや、染谷先輩もなんだかんだ女の子なんだなぁって」

久「それまこが聞いてたら殴られるわよ」

京太郎「え」

京太郎「じゃ、じゃあフローラルな香りがします……」

久「……ふーん」ニヤニヤ

優希「早く帰ろうじぇー!私はもうお腹ぺこぺこで待ちきれないのだ」

久「今行くわー!」


帰り道

久「私と須賀君はまこを送り届けるから3人とはここでお別れね」

和「そうですね」

優希「タッコス~♪タッコス~♪タッコスが私を呼んでいる~」

咲「お疲れさまでした。京ちゃん、また明日ね」

京太郎「おう!」


タコスダーッシュダジェ! ユーキ、ソンナニイソグトコロビマスヨ!

ギャアアアアアアア!   ホラ、イワンコッチャナイ……    アハハハハ……



久「あの子たちは部活が終わっても元気ねぇ……それじゃ、私達も行きましょうか」

京太郎「了解でっす」


京太郎「……」

久「……」

京太郎「…………」

久「…………」

京太郎(うわっ、なんか急に咲達がいなくなったから気まずくなったぞ……!)

まこ「すぅすぅ……」

京太郎(しかもこんな時だけ染谷先輩いびきかかねえし……)

久「……ねえ、須賀君」

京太郎「は、はい」

久「須賀君って中学時代に運動系の部活でもやってたの?」

京太郎「え?」

久「だって長時間女の子をおんぶするのって疲れない?私だったら5分でギブアップするわ」

京太郎「えっ、いや、別に大丈夫っすよ?染谷先輩すっげー軽いんで」

久「ふーん、そうなんだ……」

京太郎「まあ、男子高校生ならこれくらい余裕のよっちゃんですよ」

久「………………」

京太郎(やべっ、完全に滑った!めっちゃ恥ずかしい!!)

久「……えいっ」

京太郎「へ?」

久「へー、男の子の体ってやっぱりゴツゴツしてるのね」モミモミ

京太郎「ちょ、いきなりどこ触ってるんですか部長!」

久「あら、いいじゃないちょっとくらい。えいえいえいっ!」ツンツン

京太郎「それ以上腕を刺激すると染谷先輩落っこちちゃいますよ!」

久「んふふ、頑張りなさい。ほれほれほれ!」サワサワ

京太郎「んほっ……あっ///」

久「あ」

まこ「むにゃむにゃ……ん?」

ズッテンコロリンドンガラガッシャーン!!

まこ「ぎゃーす!!」

京太郎「うわっ」

久「やば」

京太郎(染谷先輩、尻から落下していったぞ……!)

久(ちょ、ちょっと須賀君!男の子ならもうちょっと耐えなさいよ!)コソコソ

京太郎(部長に何度もやめてくださいって言ったでしょ!)ボソボソ

まこ「いたたたた……おい!何してくれるんじゃ、アンタら!」ギロリッ

京太郎「す、すんません染谷先輩!」

久「逃げるわよ、須賀君!」

京太郎「えっ、えっ?」

久「ほら、急いで!」スタコラサッサ

まこ「待たんかいお前らあああああああああああああああああああ!!」ドドド


――――――――



――――



――


久「はぁはぁ……どうやら逃げ切れたみたいね」

京太郎「染谷先輩、鬼の形相でしたよ……明日雷くらいますよ、俺達」

久「ま、まあその時はその時よ。アハハハハ」

京太郎「この人はまったくもう……」


久「ねえ、須賀君」

京太郎「何ですか、もうこういうお役は御免ですよ」

久「私、疲れちゃった。おんぶしてよ」

京太郎「へ?」

久「ほら、男の子ならまだまだ体力持つでしょ?だからおんぶして!」

京太郎「いや、流石にさっき全速力で染谷先輩から逃げたからキツイっすよ」

久「大丈夫、大丈夫!それ、捕まえた!」ガシッ

京太郎「ちょ、捕まえたじゃないですよ!肩を?まえないでください」

久「だーめ。だって私もう歩けないもん。はやく私をおんぶしないと帰れないわよ~?」ニヤニヤ

京太郎「はぁ、ほんとにこの人は自由人なんだから……」ヨイショ

久「じゃあ私の家までお願いね、レッツゴー須賀君!」

京太郎「はいはい」

―――
――


それから俺は無事部長を家まで送り届け帰宅した

部長の方が染谷先輩より軽かったから比較的楽に感じたのはいうまでもない

まったく、この人にはかなわないぜ


……でも、たまにはおんぶってのも、いいもんだな







美穂子「こんなこと起きていいわけがない、こんなこと起きていいわけがない……!!」

池田「キャプテン、はやくベッドで眠りにつくし!!」

おわり



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エイスリン「キバセン!」フンス

つ【足軽】

京太郎「違いますって。ただのおんぶですから。それに絵も間違ってます」

エイスリン「ソナノ?」

京太郎「騎馬戦ってのはだいたい四人一組でやるもんですよ」

京太郎「やるなら小瀬川先輩は除外するとして、ウィッシュアート先輩、臼沢先輩、姉帯先輩、鹿倉先輩の四人でやらないと」

エイスリン「デモソレダト上ニナレナイヨ?」

京太郎「……鹿倉先輩が聞いたら怒るだろうなぁ」

エイスリン「折角ダカラ“ブショー”ニナリタイナ」

京太郎「武将って、なんとまあ外国の人らしい呼び方を」

エイスリン「ポニーデ我慢スルカラコノママデモ良イ?」

京太郎「トホホ……俺ってポニー扱いなのか…」

エイスリン「ポニー可愛イヨ?キョウタロ嫌ダッタ?」

京太郎「俺だってこれでも男なんですから可愛い扱いはちょっと、ね」

エイスリン「ゴメンナサイ」シュン

京太郎「いや、あのですね。そりゃ姉帯先輩と比べたら小さいですよ?うん。そうだ俺ちっちぇっす!」

京太郎「そう考えたらポニーって呼ばれるのも当然ですよ。俺が間違ってましたごめんなさい」

エイスリン「ウウン。ワタシモゴメンナサイ」ペッコリン

ムニュン

京太郎(いゃっふぅ~いっ!!頭を下げた拍子に形を変えるおもち頂きましたぁ!おっし頂きました!)

エイスリン「ドシタノ?」キョトン

京太郎「………」

エイスリン「What's happened??」

京太郎「汚れた心で……ごめんなさい……」ゴフッ


カンッ!



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良子「~♫」フフーン

京太郎(すげぇ・・・体温高くて、柔らかくて、えろい)ゴクリ

咏「」ウギギ

はやり「」ゴゴゴ

健夜「」オロオロ

理沙「」プン・・・プン・・・

京太郎「・・・」

京太郎「あ、あのー、次はカラオケ・・・でいいんですよね?」

良子「えぇ、いぐざくとりー、ですよ。京太郎」ムギュ

京太郎(柔けぇぇぇ!!!)

咏「・・・!!」ピコーン

はやり「・・・」

咏「それよりさー京太郎」

京太郎「はい?」

咏「流石にこの時間連れ回すのも気が引けるしそろそろ帰っt」

はやり「そうだねー☆ どうせだし今夜はオールナイトでフィーバーしちゃおっか☆」ガシッ

咏「!?」モゴモゴ

はやり「迂闊だよ、咏ちゃんっ。」ヒソ

咏「・・・どういうことっすか」ヒソ

はやり「今帰らせようとなんてしたら、良子ちゃんも帰るとか言い出しちゃうに決まってるんだよ☆」ヒソ

咏「まじっすか」ヒソ

はやり「それで人のいい京太郎くんは良子ちゃんを送って言って・・・」ヒソソ

咏「・・・」ゴクリ

はやり「なんやかんやで○○になって△△しちゃってから□□でゴールインしちゃうんだから☆」ヒソッ

咏「ゴールイン(結婚)!?」ヒソォ

はやて「そうだよ★」ギリッ

健夜「・・・」チラ

理沙「・・・」チラプン

良子「京太郎京太郎」

京太郎「・・・何ですか?」

良子「当ててるんですよ」ムニニ

京太郎「ちょ、止め、ぐぉぉ・・・」

良子「これでもスタイルはいい方だと思うのですが?」フゥ

京太郎(あ、やべ)ムクムク

良子「ねぇ、京太郎・・・?」ギュッ

すこはやりさうた「・・・」ゴゴゴゴゴッ

京太郎(oh・・・これは死んだわ)



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玄「ふんふーん♪」

京太郎「ずいぶんご機嫌ですね」

玄「おや、京太郎君。私の下でなにをしているですか?」

京太郎「なにしてんでしょーね」

京太郎「はしゃいでずっこけるって、アホですかあなたは」

玄「えへへ」ギュゥ

京太郎「あの、当たってますよ」

玄「当ててるんですのだ!」

京太郎「ちょ、なにやってんすか!」

玄「京太郎君は志を同じくする者だけど……」

玄「あんまり他の娘のおもちに見とれてちゃイヤだよ」ボソッ

京太郎「っ…………!///」

京太郎「とっくに」

玄「ん?」

京太郎「とっくに玄さんのことしか見えてませんよ」

玄「ほうほう、ほほう~」ニマニマ

京太郎「なんですかその顔は、鬱陶しい」

玄「いやいや。そんなことないですよ」

京太郎「じゃあ松実先輩は元気そうなのでここらへんで降りてもらって……」

玄「あれ~なんだか親愛度レベル2くらい下がってない?」

玄「あ、京太郎君あっち! あっちから帰ろう!」

京太郎「ええ、そっち遠回り……まぁ良いか」

玄「えへへ、もうちょっとだけこのままでも良いよね」ギュウ

京太郎「はいはい、お任せあれ」

玄「もーそれ私のセリフーっ!」



カン



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京太郎「ん? 別におもくねーよ」

京太郎「もうちょっとでつくから、それまで俺の背中で我慢してな」

京太郎「ついた。よし、おろすぞ」

京太郎「それより、あいつら本当に乱暴だよな! お前が足挫くぐらいバンバンやりやがって……」

京太郎「別にいいって、いいわけないだろ! お前は、その、あの……」

京太郎「あ、先生呼んで来なくちゃな! じ、じゃあちょっと行ってくるわ!」

京太郎「おとなしくしてろよ」


雀卓「……」



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宥「穏乃ちゃんや憧ちゃん、それに菫ちゃんのお話もあって、オムニバス形式ってとってもあったか~い」

宥「そろそろ、私も京太郎くんや菫ちゃんにおんぶしてもらえるあったか~いSSが投下されてる頃だよね」

宥「わあ、玄ちゃんのもきてる。じゃあいよいよ私のも///」

宥「……」ドキドキ

宥「えっ?」



宥「あったかくない……。」

玄「おねーちゃんが寒がってるのです! 行くのですボクたち!」

京太郎「合点承知! 行こうぜ俺達!」



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史織「須賀君…重ぉい…」ブルブル

花子「だははは、生まれたての小鹿みたいになってるぞー」

玉子「乗り心地はどうなのだ」

京太郎「めっちゃいい匂いします!」

史織「ちょっとぉ何嗅いでるのぉ…」ブルブル

花子「引くわードン引きだわー」

玉子「京太郎!余が許すぞー!」

京太郎「あいさー!」モミモミ

史織「きゃっ…」グシャッ

花子「あーやっちまった」

京太郎「す、すまん」

史織「痛ぁい立てなぁい、部室までおぶってぇ」

京太郎「おう…悪いな、怪我ないか?」

史織「全身骨折よぉ、死ねばかぁ、ぼけぇ」ゲシゲシ

京太郎「痛い痛い」



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カピー「キュー」ネエネエ

京太郎「んっ?どうしたカピー?」

カピー「キュキュ?」コノマエオンナノコオンブシテタヨネ?

京太郎「あー、和のやつが転んで足くじいちゃったから仕方なく…」

カピー「キュー!キューキュキュ!」ズルイ!ボクモオンブシテホシイ!

京太郎「でもお前60kgくらいあるし重いんだよな…」

カピー「キュー!キュー!キュー!」オンブシテクレナイトコンヤモフモフサセテアゲナイ!

京太郎「なんだって!お前をもふもふしできなきゃ疲れも取れないし安眠できないんだぞ!」

カピー「キュ!キュー!」ナラチョットサービスシテヨゴシュジン!

京太郎「仕方ないな…ほらこいよ…」

カピー「キュー!キュ…」アリガトウ!ヨイショ…

京太郎「どんな感じだ?」

カピー「キュー…キュキュ…」オオ…タカイタカイ…

京太郎「気に入ったか?」

カピー「キュ!キューキュー!」モチロン!コノママオソトニイキタイ!

京太郎「仕方ないなぁ…じゃあ公園まで散歩するか」

カピー「キュー!」オウ!

京太郎「だけど帰りは歩いて帰るんだぞ…運動しないとな?」

カピー「キューッ…」エーッ…

京太郎「今日はちょっといいご飯だから運動しないと食べさせないぞ?」

カピー「キュ!キューキュー!」ホントニ!ゴシュジンダイスキ!


カン



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和「元々、おんぶという意味の言葉は『おぶう』という言葉がなまったものだと言われています」

京太郎「ほー」

和「そして『おぶう』という意味の言葉にはおんぶに近い意味はなかったという説もあります」

和「その場合、『おぶさる』という言葉と意味が混同されたと言われていますね」

京太郎「へー」

和「『背負う』の負うという字から派生して、『おぶう』『おぶさる』という能動と受動の言葉として確立された、とのことです」

京太郎「なるほど」




京太郎「それはともかくおぶさせてくれ和。もしくはおぶわれてくれ和」

和「そんな言葉はありません。おんぶの件は検討しておきますね」



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智葉「……すぅ」

ネリー「あー!サトハが寝てるよー!」

メガン「サトハは昨日深夜3時までワタシとラーメン談義をしていましたカラネ」

京太郎「談義じゃなくて一方的なスピーチじゃないっすか……やめてあげましょうよ」

慧宇「それで、どう部長を帰しましょうか?」

明華「起こすのは忍びないですよね……」ウーン

ネリー「鼻をクワガタに噛ませて起こすっていうのはどうかな!」

メガン「斬られマスネ」

明華「血が出ますね」

慧宇「痛いですね」

京太郎「殺されるな」

ネリー「だよねー……」



京太郎「よいしょ、っと」

京太郎「どうしてこんなことになるんですか……」

智葉「すぅ……」

メガン「キョウタローは家が近いからネ」

明華「それに、重いものを持つのは得意そうですものね」

京太郎「部長に聞かれたら斬られますよ?」

慧宇「サラシが無いから男の子としても損は無いと思いますけど」

京太郎「そりゃあ確かにそうなんだが」

ネリー「私も乗る!」ピョン

京太郎「危ないから乗るなバカ!」ヒョイ

ネリー「あべしっ」コケッ

ネリー「うぅぅ……痛ぁーい!」

ネリー「痛いよー!これはおんぶをしてもらわないと治まらないタイプの痛みだよー!」

ネリー「誰か背が高い人におんぶしてもらわないと痛すぎて痛いよー!」

京太郎「うぜぇ……」

メガン「ジャアネリーは私の背中に乗ってクダサイ」

ネリー「やったー!」

京太郎「んじゃ、俺たちこっちの方なんで」

明華「お疲れ様でした」

慧宇「また明日、です」

ネリー「バイバーイ!」ブンブン

メガン「あまり背中で暴れないでクダサイ」

京太郎「慧宇、後で宿題のこととか聞くからよろしくな」

慧宇「はい、待っていますね」

ネリー「ねー、ネリーは?」

京太郎「授業すら聞いてないやつに何を聞くというんだ」

ネリー「寝てるんじゃないよ、マンガ読んでるんだよ!」

京太郎「それも悪いわ!」

ネリー「じゃあ明日からは寝る!」

京太郎「だからダメだ!」



智葉(…………)

京太郎(また部長の家に行くのか……親戚のおじさん?とかたくさんいて恐いんだよな、ドスも置いてあるし)

京太郎(ひょっとして俺が部長を連れて行ったらボコボコにされるんじゃないか……)タラー

京太郎(やべーよこえーよどうしよう)

京太郎(……まあ、こうやって部長の胸を堪能できるんだから役得だな)プイッ

智葉「……」

京太郎(やっぱり綺麗だなぁ……)


智葉(はぁ……)

智葉(つくづく自分が嫌になるな)

智葉(こんな演技でもしなければ甘えられない、なんて)

智葉(なんだかんだで私が男の背中に乗るのは初めて、か)

智葉(案外に心地がいいものなんだな……)ギュッ

京太郎「?」

京太郎(なんか力がかかった気がする?)

京太郎「んしょ、っと」トンッ

京太郎「あとちょっとなんで我慢しててくださいねー」

京太郎「ま、聞こえてないだろうけど」

智葉「……聞こえてるよ」

京太郎「のわっ!?」ビクッ

智葉「すまないな、わざわざこんなことをさせてしまって」

京太郎「いいっすよ、むしろこんな帰り道もアリかなって思ってました」

智葉「うむ……そうか」

京太郎「あっ!あそこの駄菓子屋でアイス買っていきましょうか!」

智葉「いや、私はいいよ」

智葉(待てよ、確かあそこは……)

京太郎「俺が奢りますよ!ハーゲンダッツでもなんでも!」

京太郎「すっみませーん!」タッタッ

京太郎「アイスくっださーい!」ガララ

京太郎「……あ」

顔に傷のついた人「あ゙あ゙ん?」ゴゴゴゴ

小指が無い人「……テメエ、お嬢に何してやがる」ズゥゥン

髪が無い人「覚悟はできてんだろうなぁ?」ボキコキ

京太郎「えっ、あ、あー……」

智葉「はぁ……」

京太郎「に、逃げろー!」

「「「待てゴラァー!!!」」」


―――翌日

ネリー「キョウタロー、大丈夫?」

京太郎「ああ、大丈夫だよ……ははっ」ボロボロ

慧宇「どうしてもそうは思えないんだけど……」



カン!



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京太郎「麻雀強くなりてぇ、どうすりゃいいんだ……」

優希「私にいい考えがあるじぇ!」

京太郎「知っているのか優希!」

咲「私も居るよ」

京太郎「咲!」

和「コーホー」

京太郎「和まで……!」

まこ「こ、これが友情パワーか」




京太郎「俺が優希、咲、和の中から相手に合わせて相性のいい奴をチョイスしておんぶ!」

京太郎「背後からそいつの指示を受けつつの闘牌!」

京太郎「おんぶドッキングで魔物並みの闘牌が可能!」

「「「「ゆゆうじょうぱぱわー!」」」」



久「何? おでん食べるギャグでもやるつもりなの貴方達?」



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京太郎「地震警報で飛び出して怪我するってどんだけポンコツなんですか姉さんは」

健夜「ごめんね、不甲斐ないお姉ちゃんで」

京太郎「これからは気をつけてくださいね」

健夜「京太郎君に甘えられるならずっとこのままでもいっか」



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美幸「自分で歩けるってもー!」

京太郎「思いっきりくじいてましたから」トコトコ

美幸「行けるって…重くない?」

京太郎「めっちゃ軽いッス、麻雀牌ぐらい軽いっス」

美幸「ふざけないでよもー」

アハハハ モー モー

友香「…」

梢「…」

友梢「ドナドナドーナードーナー」♪

美幸「牛じゃないわよもー!」プンプン

京太郎「うわっこれは暴れ牛だ!」

美幸「ちょっと!」

京太郎「はいはい暴れない暴れない、怪我が悪化しますよ」

美幸「…もー」



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照「京ちゃん迷惑かけてごめんね」

京太郎「困ったときはお互い様ですよ、照さん」

照(京ちゃん昔からかわらないなぁ)ギュッ

和(京太郎様は私よりあのチャンピオンの方がいいんでしょうか?)



和「どうしてあんなに鼻の下を伸ばしてたんですか?」

京太郎「別に鼻の下を伸ばしてはなかっただろう?」

和「どうなんでしょうね」

和(寂しくなる気持ちも察してほしいです…)

京太郎「俺にはお前しかしないんだからさ」ギュッ

和「あ…」

京太郎「俺ならこうしておんぶしてやれるからさ、いつでも頼ってくれ」

和「あ、ありがとうございます」

京太郎「少なくとも俺がこうしてる間は寂しくないだろう?」

和「はい///」



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宥「あったかくない…くすん」タンコブ

京太郎「なんで地震速報があったのに温室から出ようとしないんですかあなたは…」

京太郎「植木鉢が倒れてきてからじゃ遅いんですから。ホントに…それくらいの怪我で済んで良かったですね」

宥「……温室の植物が気になっちゃって」

京太郎「温室なら学校が修復しますってば」

宥「それもそうだよね。あはは」

京太郎「そうです。―んしょっと」グッ

宥「わわっ?!」

京太郎「あ、すいません。驚かせちゃいましたか」

宥「う、うん。ちょっとだけ…」アッタカクナーイ

京太郎「しっかし先輩。ホースに足とられ転けーの、転けた拍子に頭打ちーの、マフラー濡れーので散々な一日でしたね」



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京太郎「照さんって年々高見沢に似てきてますよね」



照「って、言われたのでギター買ってきた」

照「音楽界でも頂点を目指す」

京太郎「俺はベース」

深堀「私がド(ラ)ム」



咲「けい おんぶっ!?」