小蒔「はい、京太郎様、ご飯ですよ」

小蒔「お腹空いていますよね、すぐ食べさせてあげますから…」

小蒔「え?外の事…ですか?そんなの聞いてどうするんです?」

小蒔「そんな事別にどうでも良いじゃありませんか、京太郎様はずっとここで暮らすんですから」

小蒔「…え?何が不満なんです?」

小蒔「美味しいご飯だってありますし、皆だってよくしてくれているでしょう?」

小蒔「…もしかして誰かに何か言われて…それで…?」

小蒔「…そう…ですか。安心しました」

小蒔「…でも、もし、何か言われたらすぐに私に言って下さいね」

小蒔「京太郎様に酷い事を言うような人は…生きている価値なんてありませんから」

小蒔「あぁ…急に震えて…大丈夫ですか…?」

小蒔「すぐに私が温めてあげますから…心配しないでくださいね」

小蒔「…これでどうですか?」

小蒔「ふふ、私も…京太郎様で…とっても暖かいですよ」

小蒔「心の中までポカポカして…とても幸せな気分です…」

小蒔「…だから、京太郎様…ずっとここにいましょう?」

小蒔「長野の方では行方不明だって事で騒がれているそうですけど…そんなの嘘に決まってます」

小蒔「清澄の人たちもきっと雑用をしていた京太郎様がいなくなったから騒いでいるだけですよ」

小蒔「一年も経ったら新しい後輩が入って、気にしなくなるはずです」

小蒔「根拠?根拠なんて勿論、ありません」

小蒔「…でも、よく考えて下さい」

小蒔「本当に京太郎様が大事だったら…ずっと放っておきますか?」

小蒔「ずっと雑用だけさせて…仲間だって言葉で縛り付けて…」

小蒔「自分たちだけで楽しく麻雀出来ると思いますか?」

小蒔「…でも、ここならそんな事ありませんよ」

小蒔「私も霞ちゃんたちも京太郎様の事をとっても大事に思っていますから」

小蒔「はい、心から仲間だって…大事な人だって思ってるんですよ」

小蒔「…それはダメです」

小蒔「だって、解放したら京太郎様は長野に帰ってしまうじゃないですか」

小蒔「……そんなの当然って…そうですか」

小蒔「やっぱりまだ京太郎様は洗脳が解けていないんですね」

小蒔「いいえ…京太郎様は洗脳されているんです」

小蒔「あんな扱いをされて戻りたいだなんて…普通じゃあり得ません」

小蒔「…だから、こうして洗脳が解けるまでずっとこうしていましょうね」

小蒔「大丈夫ですよ、時間もお金も一杯ありますから」

小蒔「京太郎様が洗脳から解放されるまでずっと私がお側にいます」

小蒔「ふふ…そんな風に遠慮しなくても良いんですよ」

小蒔「私にもちゃんと見返りはありますから」

小蒔「え?勿論…そんなの秘密に決まっています…」

小蒔「だ、だって…恥ずかしいですし…それにその…」

小蒔「…そういうのはできれば殿方の方から言って欲しいなって…」

小蒔「…そうですか…」

小蒔「え?別に驚いたりはしていませんよ」

小蒔「洗脳されている京太郎様が私の気持ちには応えられないのは当然ですから」

小蒔「…まぁ、ほんのちょっと…ちょっとだけ泣きそうになりましたけど」

小蒔「でも、そんなのは本当の愛の元には無力です」

小蒔「何時か京太郎様も…分かってくれるはずですよ」

小蒔「京太郎様が一番、幸せになれるのはここ以外にあり得ないんだって…」

小蒔「…私が誰よりも京太郎様の事だけを想っているんだっていう事を…」

小蒔「…それまでずっとここにいましょうね」

小蒔「愛しています…京太郎様…」


カンッ