――――朝
セーラ「お、おい京太郎!」
京太郎「なんです先輩?」
セーラ「こ、これ……///」
京太郎「……え、まさか、セーラ先輩が!?」
セーラ「ばっ、ちが! ああ、いや、違うことないねんけど……あーもう! とにかく貰っとけ! じゃあな!」
京太郎「あ、先輩!」
壁|泉「……」
――――昼
浩子「どう?」
京太郎「これ美味しいですよ先輩! どこで買ったんですか?」
浩子「あ、いや、一応手作りなんやけど……」
京太郎「マジですか!? いや、そこらの売りもんよりも断然こっちのが美味しいですよ!」
浩子「お、おおきに……///」
扉|泉「…………」
――――放課後
怜「京太郎、チョコやるでー」
京太郎「うわーありがとーございますー」
京太郎(わざわざKitKatにリボン結んで……)
竜華「京くん、ウチのも貰ってー」
京太郎「ありがとうございます! 家宝にして一生大事にしますッ!!」
竜華「いや、早めに食べてな?」
怜(……こっちのが良かったんかなぁ?)ブラックサンダーボリボリ…
物陰|泉「………………」
――――部活後
京太郎「さて、部室の掃除も終わったし帰るか」
泉「……須賀くん」
京太郎「あれ、どうした二条? 先輩たちもうとっくに帰ったぞ」
泉「これ、貰ってくれますか?」
京太郎「ああ、ありがとう」
泉「じゃ、明日、その……待ってますから!」
京太郎「え、あ、ちょっと……なんだ待ってるって? 味の感想?」
京太郎「……開けてみよ」ガサガサ…スッ…
京太郎「これ、手紙?」
泉『須賀くんは直接だと勘違いしそうなんで、手紙にして言います。このチョコは本命です。
好きです。付き合って下さい。明日、返事待ってます。 二条泉』
京太郎「……」
――――翌日
京太郎「二条」
泉「は、はい」
京太郎「ごめん」
泉「……あ、え、あぁ、あの」ポロ…
京太郎「今は、二条の気持ちに応えられない」
泉「そう……ですか……」
京太郎「ひと月だけ、待っててくれ」
泉「え……?」
京太郎「俺は二条のことが好きだ。でも伝える勇気がなかったんだ」
京太郎「だから昨日、もしチョコがもらえるようなら、ホワイトデーにお返しと一緒に、気持ちを伝えようって思ってた」
京太郎「情けないよな……でも、こんな情けない奴でも、好きでいてくれるなら……」
京太郎「今度は、俺からお前に、告白させて下さい」
泉「……ひと月だけ、ですからね? ひと月だけ、待ってあげます。だから、心変わりなんてしたら、嫌ですよ?」
最終更新:2014年02月23日 15:20