咲「こんにちわ」ガチャ…

ボソボソ

咲「話し声? 京ちゃん?」


プルルル…

京太郎「もしもし? いえ、特に変わりはありませんただの定期連絡です」

京太郎「はい、はい。咲も元気でやってます」

京太郎「はい。最初は複雑そうでしたけど、今は楽しそうに。ええ」

京太郎「それにしても、まさか2人が昔麻雀をやっててそれが原因で今の状態になったなんて」

京太郎「いえ、俺の不手際でした。気晴らしになればと思って誘ったんですが」

京太郎「そう言ってもらえれば助かります」

京太郎「はは、まぁ2人とはそれなりに長い付き合いですし」

京太郎「はい? 今月分? …………え?」

京太郎「この金額ちょっと本気過ぎやしませんか?」

京太郎「口止め料、ってことですか」

京太郎「はい。了解です、はい。咲は必ず俺が護ります。それではまた」

京太郎「ふぅ」

咲「京ちゃん」

京太郎「!?」ビビクン

京太郎「さ、咲? お前いたのか?」

咲「今の、誰と電話してたの?」

京太郎「えーと、別にただの友達だよ友達」

咲「京ちゃんはただの友達からお金を貰うの?」

京太郎「お前、聞いて……」

咲「私が昔麻雀をやってたことを知ってて、京ちゃんとも知り合いとなると……あの人しかいないよね」

京太郎「…………明言はしない」

咲「……」

京太郎「はぁ……」ガシガシ

咲「なんで!? なんで京ちゃんが、」

咲「なんで、お金を払ってまで、こんなやり方で……」グスッ

京太郎「……」ガシガシ

京太郎「なぁ咲」ポンポン

咲「京、ちゃん……?」

京太郎「あまりあの人を責めないであげてくれ。これはあの人なりの配慮なんだ」

京太郎「母親の手前、自分が直接お前を助けてやることは出来ない」

京太郎「だけど心配で心配で、自分の出せる範囲の将来のための資金を注ぎこんでまで俺にお前のことを頼んだ」

京太郎「例え、母親との間に不和を招く可能性があったとしても」

京太郎「無償でも、頼まれなくてもそうしたであろう俺に、わざわざ金を払ってまでな」

京太郎「記者会見のときも、現インハイチャンプの親族とわかれば咲はマスコミの注目を集めることになる」

京太郎「自分の所為で咲に苦労をかけたくない。お前が前に進むための邪魔にならないようにああ言うしかなかった」

咲「だからって、こんな不器用なやり方……」

京太郎「俺はどちらも同じに見えるよ。さすがは姉妹だな」ナデ

咲「私は、どうすればいいの……?」

京太郎「会いに行くんだろ? なら、その道を迷わず進め」

咲「っ…………うん」

咲「京ちゃん」

京太郎「うん?」

咲「一緒に行ってくれる? お姉ちゃんに会いに」

京太郎「おう!」


カン!