京太郎「はぁ…」
怜『なーんかしけたため息ついとんなぁ』
京太郎「あ、怜さん。どうしました?」
怜『どうもこうもないで。何もやることないから暇やし…その暇を潰そうと旦那探しとったら本人はため息ついとるし…』
京太郎「そりゃーすみませんね」
怜『まったく…娘を見習ったらどうやねん。元気すぎて外走り回りに行きよったで?』
京太郎「ははっ、そりゃあいい。怜さんの病弱体質は受け継がなかったみたいですね」
怜『ま、確かにな。こればっかりは神さんに感謝せんとなー。おるかわからんけど』
京太郎「神ねぇ…」
怜『ん?どないしたん?』
京太郎「どうせいないっすよ。そんなやつ…はぁ…」
怜『…辛気くさっ。昔から思とったけどあんたやっぱ重苦しいわー…』
京太郎「旦那にその暴言はどうかと思います」
怜『だって事実やもーん。うち知らんもーん』
京太郎「コイツ…」
怜『お?やるか?やりよるんか?』シュッシュッ
京太郎「はぁ…やりませんって」
怜『なんや、おもろないやつ…』
京太郎「へーへー…」
…………
怜『んー、もう夕方か。そろそろやなぁ…』
京太郎「…そうっすね」
タダイマー!!
怜『お。娘も帰ってきたし…そろそろ行こうや』
京太郎「…っす。おーい!そろそろ行くぞー!」
ハーイ!!
………
娘「きゃっほー!!」ダダダ
京太郎「おーい!そんな走ると転ぶぞー!…ったく」
怜『ふふふ、ほんまウチに似とらんなぁ…』
京太郎「毎日毎日、だいたいどっかすりむいてくるから大変なんですよねー…」
怜『まぁでも元気な方が見てる方も楽しいやろ?』
京太郎「楽しすぎてハラハラしてますよ…」
怜『…まぁそれもええやん?』
京太郎「…確かに」
……
[須賀家之墓]
ゴシゴシゴシ…
京太郎「っと…こんなもんで良いかな?」
怜『別にそこまで磨かんでええと思うんやけどなー』
京太郎「こういうのは気持ちっすよ、気持ち」
怜『…それで気が済むんならうちは何も言わんけど。悪い気もせんし』
京太郎「そりゃありがたい」フキフキ
娘「おとーさーん!お花、これぐらいあればいいかなー?」
京太郎「おう、十分だ。そこにおいてくれ」
娘「はーい!」
京太郎「線香点けてっと…お参りする感じでやるんだぞ?」
娘「わかってる!なーむなむ…」
京太郎「南無なんてどこで習ってくるんだ…」
怜『まぁどこでもええやん?』
京太郎「そうですけども…ま、そのうち顔見せに来ます。待っててくださいね」
怜『そんな頻繁に顔出されてもなー…ま、ゆっくり待っとるわ。ほなね』フリフリ
京太郎「はい、それじゃ…お母さんにちゃんと挨拶したか?」
娘「したよー」
京太郎「それじゃ帰るか」
娘「うん!…ね、お母さんってどんな人だったの?」スタスタ
京太郎「うーん…だいたいおまえと正反対で基本病弱だったっつーか…」スタスタ
…
[須賀 怜 享年二十五]
怜『そういや、もうあいつの方が年上なんやなぁ…今度敬語やめるように言ってみよかな…』
カンッ
最終更新:2013年12月20日 22:16