「女が年を重ねることは必ずしも嬉しいことだとは限らないのよ?」
「まだそんな歳でもないでしょう?」
「そうね、まだ学生だもの。でもそう気配りすることは将来、必要になることよ?今の内から心がけるのはきっと役立つわ」
「いつものアドバイスですか」
「ええ」
「なら有り難く受け取っておきますよ。これがモテる男への近道、ですもんね」
「わかってきたじゃない。年上の言葉は素直に受け取っておくべき。教育してきた甲斐があるってものよ。須賀君もいい男になってきたわ」
「まぁ、目に見えた成果はないんですけどね」
「若いうちは色々とを吸収しておくべきよ。今はまだ実感はないだろうけどちゃんとあなたは成長してる。いずれわかる時がくるわ」
「そんなもんですかね」
「そんなものよ。でもまぁ…もしこのまま須賀君の魅力に誰も気づかないままだったら」
「はい?」
「私がもらってあげるわ」
「っ…やっぱりまだ部長には敵わないな」
「ふふ、だってあなたの師匠だもの」
「でもそんな事はありえませんよ」
「あら?言うじゃない」
「『もらってやる』なんて言えないようにいずれ骨抜きにして差し上げます」
「……面白いことを言うわね。いいわ、楽しみに待っててあげる」
最終更新:2013年11月26日 23:30