京太郎「…あ…あのさ」
「……」

そう呼びかけた瞬間、小蒔の小さな身体から黒いものが放たれる。
まるでこの世の厄災全てを閉じ込めたようなそれは一直線へと俺へと向かってきた。
それが一体何なのかオカルトの知識がない俺にはまったく理解出来ない。
だが、それが『触れてはいけない』ものだと言う事だけははっきりと伝わってくるのだ。

京太郎「(やば…っ!!)」

だが、そう思った頃には俺はもうその黒いものに囲まれていた。
まるで俺の逃げ場を潰すようなその広がり方に、俺は退く事さえ出来なくなる。
恐らく一歩でも動けば、俺は周囲の景色を真っ黒に塗り替えるようなその黒色に飲まれてしまうだろう。
そう思うと俺は何も出来ず、ただただ、立ち尽くすしかなくなる。

「ニン…ゲン…」

そんな俺に対して小蒔は…いや、小蒔の身体に入った『何か』はゆっくりと俺へと近づいてくる。
俺の周囲に満ちた黒いものを踏みしめるようなその動きは相変わらずフラフラとしていた。
頭どころか首まで揺らすような不安定なそれに思わず抱きとめたくなるくらいである。
しかし、悲しいかな、今の俺は一歩も動けず、ただただ、近づく『何か』を見つめるしかない。

「……」
京太郎「ぅ…」

そう思う俺の頬に『何か』はそっとその手を伸ばす。
そのまま何かを確かめるように俺を撫でるその顔はどう表現していいか分からないものだった。
目元は虚ろで何を映しているのかは分からず、その綺麗な瞳は意思が感じられないほど濁っている。
しかし、頬は微かに紅潮し、半開きになった唇からは微かに吐息が漏れ出していた。
その胡乱な瞳からはまったく想像も出来ないその姿に俺はどう反応して良いかまったく分からない。

「オマエか…」
京太郎「はい…?」

瞬間、聞こえてきた声に俺が首を傾げた瞬間、そっと周囲の黒いものが消え失せた。
まるで最初からそれが俺の脳が創りだした幻覚だったように思えるくらいである。
だが、少なくとも、俺の背中にびっしりと浮かんだ冷や汗は嘘じゃない。
まるで九死に一生を得たような感覚に、けれど、俺は安堵の息すら漏らす事が出来なかった。
俺の目の前に立つ『何か』から放たれる重苦しい空気に、俺は気圧され、息苦しささえ覚えていたのだから。

「コい」
京太郎「え…ちょ!?な…ぁっ!!」

そんな俺の手をぐいっと掴むその手には相変わらず容赦の欠片もなかった。
その細い腕の何処にそんな力があるんだってほどの怪力で俺の事をグイグイと引っ張っていく。
まったく俺の身体の事を考慮してくれていないそれに、俺はバランスを崩しかけた。
しかし、何とかその手をギュッと掴み返して…俺は自分の態勢を建て直す。


「ぁ…♥」
京太郎「ん…?」

だが、それが相手の喫線に触れたらしい。
そう思うのは瞬間、その唇から甘い声が漏れたからだ。
微かな、けれど、他に何の音もしない空気を揺るがすのには十分過ぎるその声は正直、かなり色っぽい。
発情した時の小蒔にも劣らない熱のこもり具合についつい俺はその顔を伺うように見つめてしまうくらいだ。

「な…なんでもナい」
京太郎「そ、それなら良いんだけど…」

それが気恥ずかしかったのか、『何か』はプイっと顔を背けた。
まるで拗ねた時の小蒔のようなその仕草に、俺はついつい可愛いと言ってしまいそうになった。
しかし、相手は一体、どんなものなのかは分からないが、悪霊や悪神の類なのは確定である。
流石にそんな相手に可愛いと言ったところで呆れられるか、怒られるかのどちらかだろう。

京太郎「(それに…そんな事言ってられる状態でもないしな)」

とりあえずコイツは今、俺の事を害するつもりはないらしい。
皆があんな風に倒れているのに、俺だけ何もされなかったのがその証拠だろう。
けれど、それに安心する訳にはいかないのは、目の前の相手の意図がまったく見えないからだ。
とは言え、俺は繋がれた手を振りほどく力なんてなく、ただ着いて行くしか出来ない。

京太郎「(にしても…危なっかしいなぁ…)」

ふらふらと左右に揺れるその身体は、しかし、奇妙なことにバランスを崩す事はない。
本来ならば即バランスを崩してもおかしくないはずが、何気なく歩き続けているのだ。
それが一体、どういう原理でそうなっているのかさえオカルト知識のない俺にはさっぱりである。
ただ、そうやって揺れる小蒔の身体が何時か壁にぶつかってしまうのではないかと心配で仕方がない。
結局、俺はそれを見過ごす事が出来ず、後ろからそいつに近づいていった。

「ひゃう!?」

そのままそっと足元を掬い上げるように抱き上げる姿勢は、所謂、お姫様抱っこと言うやつだろう。
転校してすぐの頃、小蒔が頻繁に強請ったそれに、彼女の身体が硬直した。
いきなり後ろから抱き上げられてしまったのだから、それも当然だろう。
しかし、腕の中のコイツは抵抗する事はなく、俺にそっと抱き上げられていた。

京太郎「随分と可愛らしい反応をするんだな」
「う、ウルサイ!」

そんな相手についつい漏らしてしまった言葉に、そっと頬を紅潮させる姿が目に入る。
一体、どんな奴が憑いているのかは分からないが、随分とまぁ意地っ張りな奴らしい。
しかし、それでも俺に対して抵抗しないのは一体、どういう事なのか。
いや、寧ろ、その顔を赤く染めるほどに恥ずかしがっているのに、コイツの手は俺の服をぎゅっと掴んでいるのである。

京太郎「んで…何処に行けば良いんだ?危なっかしいから運んでやるよ」
「……アッチだ」

そう言って小蒔が指さしたのは俺達が最初に通された客間だった。
どうやら知らないうちに目的地近くまでやってきていたらしい。
それに一つ安堵しながら、俺はスルスルと足を進めていく。
その際、廊下がギシリと歪むのはその辺り一体で小蒔が大暴れした所為だろうか。
気のせいか壁に焼け焦げまで見え、大穴が空いたその光景は、一瞬、廃墟か何かに迷い込んだと思うくらいである。

京太郎「(実際、人の気配はまったくしないからな)」

さっきから俺たちの周囲は無音で、人っ子一人近づく様子がない。
これだけ大きなお屋敷でのそれは正直、不気味もいいところだろう。
一体、コイツが何をやったのかは分からないが、出来るだけ皆が無事であれば良い。
そう思いながら、俺が開きっぱなしの襖戸をくぐれば、そこにはもう畳みやちゃぶ台が滅茶苦茶になった客間が見えた。
まるで部屋の中で台風でも起こったかのようなそれはきっともとに戻すのにかなりの手間が掛かってしまう事だろう。

「…シめろ」
京太郎「はいはい」

そんな俺の感傷なんてお構いなしに告げられる言葉に従順に頷いた。。
こうして俺の中に抱かれているのは相変わらず可愛くて堪らない小蒔の身体ではあるが、その中身はまったく違うのだ。
これまで見てきた屋敷の惨状をたった一人で創りだしたであろう相手に抵抗なんてしても無意味である。
そう思いながらそっと襖戸を締めた俺は、次を伺うように相手の顔に視線を送った。

「ぅ……ぅ♥」

しかし、コイツはモジモジと身体を揺するだけで、俺に対して何かリクエストをしない。
時折、俺のことをチラリと見るので何かして欲しい事があるのは確実だろう。
しかし、その唇は微かな吐息を漏らす事に始終し、何か言葉を紡ぐ事はない。
まるで恥ずかしくて言えないと全身でアピールするようなその可愛らしさに今すぐ押し倒してやりたくなる。

「も、モノワカりのワルいヤツめぇ…!」
京太郎「え…っと…その…すまん」

瞬間、俺の事を詰る言葉を紡ぎ、小蒔の腕がさらに強く俺の私服を掴んだ。
頑丈なはずの繊維がそのまま破けてしまいそうなほどのその力に、俺は思わず謝罪の言葉を返す。
けれど、コイツは機嫌を治すつもりはまったくないのか、その頬を膨らませた。
まるで子どものようなその拗ね方はまた可愛らしく、ついつい甘やかしてしまいそうになる。

「アヤマるなら…もっと…ギュッてしろ…ぉ…♪」
京太郎「あ…あぁ。うん」

そんな俺の耳に届いた言葉に、俺はついつい生返事を返してしまった。
しかし、それも当然の話だろう。
だって、今、小蒔に憑いているのは悪神 ―― しかも、恐らく以前よりも遥かに強力でヤバイ奴のはずなのだ。
出会った瞬間、その力に一瞬、触れてしまった俺には良く分かる。
これは決して小蒔の演技でもドッキリでもなく…彼女は本当に暴走しているのだ。


京太郎「(それなのに…こんなに可愛い事言われるなんてなぁ…)」

正直、一体、誰が予想出来ると言うのか。
少なくとも俺はまったくそんな事予想しておらず、今の感情は困惑にも近い。
しかし、まぁ、そうやって俺が抱きしめる事でコイツが大人しくなるのであれば吝かではなかった。
そう思いながら俺はそっと腰を下ろし、ひざ上に抱きかかえた小蒔の身体を強く抱き寄せる。

「はあぁ…♪」

それだけで小蒔の身体はブルリと震え、その唇から声が漏れる。
陶酔混じりの甘いその声に聞いている俺の方が襲いたくなってしまうくらいだ。
しかし、小蒔のようにそれを悦んでくれるという確信があるならともかく、そんな真似は出来ない。
何より、そうやって襲ったところで俺とコイツの実力差は決して縮まるものではなく、すぐさま押し返されてしまうだろう。

「ニンゲンのクセに…ぃ…♥」

そう思う俺の胸の中で、コイツは幸せそうにため息を吐いた。
ほぅと寒い空気の中で真っ白な吐息を漏らすその笑みは、どう贔屓目に見ても蕩けている。
ふにゃりと言う音さえも聞こえてきそうなそれに…ついついムスコがピクンと反応してしまった。
勿論、俺だって中身は小蒔ではないと分かっているが、見慣れた顔でそんな表情をされるとついつい反応してしまうのである。

京太郎「一体…お前はどうしたいんだ?」

そんな自分から目を背けるように俺はそっと言葉を紡いだ。
実際、こうして抱き寄せるだけでも幸せそうな顔をしてくれるのは正直、嬉しい。
だが、そうやって嬉しいだけでは事態は何も好転しないのだ。
これまでこの客間や廊下を滅茶苦茶にしていたコイツの意図を探らねば、何時までもこのままだろう。

京太郎「(それ次第だったら…交渉も出来る)」

コイツが一体、どんな奴かは知らないが、前回みたいにまったく話が通じない訳じゃない。
ただ、どうやら石戸さんたちも必要以上に傷つけてはいないみたいだし、何か目的があるのだろう。
少なくとも前回みたいにただ只管、暴れるのを目的としている訳ではないはずだ。
そう思いながら、俺はそっと小蒔の身体を抱き、じっとその顔を見つめる。

「あ…♥」

しかし、そうやって見つめられるのが恥ずかしかったのだろうか。
コイツは再びその顔を赤く染めながら、そっと俺から視線を背ける。
まるで逃げたくて仕方がないと言わんばかりのそれに、けれど、小蒔の身体は従わない。
俺の腕の中で身を縮こまらせるようにして身を任せ続けている。

「な…ナマイキだぞ…ぉ♥」
京太郎「いや…まぁ…確かにそうかもしれないけど」

相手は下手をしたら何処かの神様かもしれないのである。
そんな相手にお前呼ばわりはナマイキと言われても仕方のないものだろう。
相手からすれば俺など取るに足らない存在なのだから尚更だ。
しかし、それでも俺はコイツの名前も分からないのである。
それなのに敬語を使うのは何か違う気がするし、何より相手は小蒔の身体を簒奪しているのだ。
そんな奴相手に敬意など抱けるはずなんてない。

「だから…その…アレだ…」

そう思う俺の前で小蒔の身体が再びモジモジと揺れる。
その指先から足元までを絡み合わせるようなそれについつい胸の奥が熱くなってしまった。
胸の底から湧き上がるその興奮に俺は抱き寄せるその腕にぐっと力を込めてしまう。
そのまま強引に巫女服を脱がしてやりたくなったのを何とか理性が押さえ込んだ瞬間、俺の目の前で小蒔の唇が動き… ――

「シャザイのアカシとして…キスをしろぉ…♥」
京太郎「…え?」

何処か恥ずかしそうにポツリと漏らすその言葉に、俺は呆然とした声を返す。
しかし、それを見ても小蒔の唇が訂正の言葉を紡ぐ事はない。
どうやら冗談でもなんでもなく、コイツは本気で俺のキスを求めているようだ。
だが、その理由まではまったく分からず、俺は驚きのまま固まり続ける。

「コレはオマエのコイビトなんだろう?だったらモンダイないはずだ」
京太郎「いや…そうなんだろうけど…」

そんな俺に機嫌を損ねたのだろう。
心なしかその頬を不機嫌そうに膨らませながら、コイツはポツリと言葉を漏らす。
それに頷くのは勿論、コイツの入っている身体が小蒔のものであり、もう何回もキスしているのだ。
寝ている時にキスした経験がある事を思えば、ここでそれを躊躇う理由はないのだろう。

京太郎「そっちこそ良いのか?」

そう尋ね返してしまうのは、相手は紛れもなく悪霊や悪神の類だからだ。
仮にも悪と名のついているのにも関わらず、ホイホイとキスなんてして良いものか。
勿論、相手から求められている以上、しても大丈夫なのだとは思うのだが…どうにもその辺に疎い俺には気になってしまう。

「しないなら…このヤシキにイるゼンインをチマツりにアげる…」
京太郎「脅迫かよ…いや、まぁ良いけどさ」

その辺はどうやら聞いてはいけない事だったらしい。
その頬の膨らみを心なしか大きくさせながら、小蒔の唇は物騒な言葉を紡いだ。
実際、コイツの力があればそれも容易いだけに逆らう事なんて出来ない。
本気で暴れまわるコイツを俺が止められるはずもないし、今はその命令に従うしかないのだ。

京太郎「じゃ…するぞ」
「はぅ…ぅ…♥」

そう断るように言いながら、そっと近づく俺の顔にコイツは甘く声を漏らす。
そのままキュっと瞳を閉じる瞼は微かに震え、俺に不安を伝えてきた。
まるでキスもしたことがない生娘のようなその反応は…正直、凄く興奮する。
既に小蒔からは見られないその初々しさについつい嗜虐心が燃え上がり、意地悪をしたくなってしまうくらいだ。

「ちゅ…っ♪」

しかし、この屋敷にいる皆の命を人質に取られて、そんな事出来る訳がない。
一つ選択肢を間違えれば、そこで俺の命も断たれてしまうかもしれないのだから。
そう自分に言い聞かせながら、俺はそっと小蒔の唇に触れる。
瞬間、聞き慣れた瑞々しい音と共に柔らかな感触が俺へと伝わり、胸の奥が興奮で揺らいだ。

京太郎「…これで良いだろ」

普段ならばその興奮に任せて何十回も繰り返されるバードキス。
しかし、今の俺にはそうやって何度もキスをする気にはどうしてもなれない。
そんな事をすればコイツの機嫌を損ねるかもしれないし、何より今、その身体を動かしているのは小蒔ではないのだ。
要求には確かに応えたのだから、コレ以上の事をする必要はないだろう。

「…タりない」
京太郎「え…?」

その言葉が聞こえてきた瞬間、俺の身体が視界が一気に流れていく。
まるで仰向けに倒れていくようなそれに俺はまったく反応する事が出来ない。
結果、そのまま俺は畳へと押し倒され…そして唇に柔らかなものが押し当てられた。

「ん…っふ…ぅ…♥」

そのキスはとても不器用でぎこちないものだった。
時折、歯の根をガツンとぶつけるほどなのだから。
抑えきれない感情を必死で表現しようとするそれはやっぱり小蒔のものとはまったく違う。
しかし、それでもそうやって必死にキスする身体は小蒔のものであり…俺もついつい応えてしまうのだ。

「あふ…ん…♪」

逸るコイツを抑えるように俺の両手はそっとその背中に回った。
そのままゆっくりと背筋を撫でる俺に、小蒔の唇からは熱い吐息が漏れ出す。
何処かうっとりとした心地の強いそれにその身体から力がふっと抜けていった。
さっきから力が強いと思ってはいたが、どうやら緊張していたらしい。
そんな可愛らしい姿に内心、笑みを漏らしながら、俺からもついばむようなキスを繰り返す。

「あ…ん…ん…♪」

一度二度と加減を教えこむような俺のキスに、少しずつやり方も覚えてきたのだろう。
歯がぶつかるような事はなくなり、柔らかな感触だけが唇へと伝わった。
それでも未だぎこちなさは残ってはいるものの、それもキスの度にゆっくりと蕩けていく。
そしてその向こう側から俺のキスが幸せで堪らないと言うようなメスの表情が顔を出すのだ。

「ちゅぅ…♥は…む…う♪」

そんな自分をコイツが理解しているのかはまったく分からない。
だが、少なくともキスをやめるつもりはないらしく、さっきから熱心にそれを繰り返していた。
しかし、何時からかその瞳には不満そうなものが滲み始める。
まるでこんなキスでは欲求が収まらないと言うようなそれに俺は小蒔と同じ物を見た。

京太郎「(まさか…)」

コイツが今、自分のもののように扱っているのは小蒔の身体なのだ。
そして、その身体は俺がこれでもかとばかりに開発し、また能力の影響下にもあるのである。
そんな身体が俺の姿を見つけた瞬間、どんな反応をするかは、これまでの小蒔の様子を見ていれば良く分かる。
もしかしたら、コイツはその疼きに負けて…こうして俺の事を求めているのかもしれない。


京太郎「(だとするなら…コイツを満足させれば…帰ってくれるか?)」

勿論、その判断を下せるような材料は俺にはない。
俺がこんな事態に直面するのは二回目であり、ちゃんとした専門的知識もないのだから。
だが、少なくとも…思いっきり責め立てて、小蒔の身体を動かなくする事くらいは出来る。
丁度、屋敷の殆どの人が気絶しているみたいだし…少しくらいは激しくしても大丈夫だろう。

京太郎「(だから…まずは…)」

小蒔の乱れる姿を誰にも見せない為にとっととコイツをトロトロにしなければいけない。
そう判断した俺は背中を撫でるその腕をギュッと抱きしめるものへと変える。
まるで逃がすまいとするようなその拘束に、けれど、小蒔の口からは心地よさそうな吐息が漏れた。
瞬間、より激しくなるキスに俺はひとつ笑みを浮かべながら、そっと唇を開く。

「んんんぅ♪」

そのまま舌をヌルリと突き出す俺に、コイツは驚いたような声をあげる。
たまにしかキスをし返さなかった俺がいきなり舌を突き出したのだからその驚きも当然だろう。
しかし、その肌がブルリと震えたのは決して驚きだけではないはずだ。
何せ、小蒔とはもう何度もキスをし、その身体にもしっかりとキスの味を教え込んでいるはずなのだから。

「あ…ふん…♪」

そんな俺に対して何をやっていいのか分からないのだろう。
これまで熱心にキスを繰り返していたコイツの動きがふっと緩み、唐突に受け身へと変わった。
しかし、逃げる様子はなく、俺の上でモジモジと身体を揺らしている。
その瞳もそっと閉じて唇を開く姿は、とても受動的で、俺にオネダリしているようだ。
そんな姿に内心でクスリと笑みを浮かべながら、俺は小蒔の唇をそっと割る。

「はう…ぅ…♥」

瞬間、俺の唇に触れたのは熱い粘膜だった。
小蒔の身体が興奮している事を否応なく伝えるその熱は普段通りのものである。
それに一つ安堵を感じながら、俺はゆっくりと舌を動かしてその内側の粘膜を擦り始めた。
右へ左へ上へ下へと俺の舌が動く度に、小蒔の中からは唾液が分泌され、薄いシロップのような味が伝わってくる。

京太郎「(この辺は…いつも通りなんだな)」

やはり支配者が変わっていても、その身体の反応が変わる訳ではないのだろう。
俺へと身を預けるその仕草も、さっきまで俺を振り回していた奴だとは思えないくらいに殊勝なものだ。
その受動的で、そして可愛らしい姿は、どちらかと言えば、小蒔に近い。
けれども、それが別人なのは俺のキスに一向に応えようとしない様からも良く分かった。

京太郎「(普段なら即座に舌を絡めてくるからなぁ)」

しかし、小蒔の舌は一向に動かず、ただ俺に一方的に口の中を貪られている。
まるでそうされるだけで十二分に幸せなのだと言うようなその姿はとても初心で可愛らしい。
正直、今の小蒔を支配しているのが悪霊や悪神の類だとは到底、思えないくらいだ。
だが、かと言って…ずっとこのままだと言うのは俺の方が辛いのである。

京太郎「(実際…俺の方も火が点き始めてる…)」

勿論、今の俺は一歩間違えれば死んでしまいかねないほどの状況である事くらい分かっている。
そもそもこの屋敷にいる全員の命を人質に取られているのだから楽しむ余裕なんて本来はない。
しかし、それでもそうやって俺のキスを受けてくれているのは小蒔の身体なのだ。
慣れ親しんだ口の、慣れ親しんだ興奮を受け取りながら、平静で居続ける事なんて出来はしない。
ついつい身体に熱を込め、もっと激しいキスがしたくなってしまう。

京太郎「(だから…まぁ…ごめんな)」
「ひゃんっ♪」

そう胸中で謝ったのが一体、誰なのかは分からない。
しかし、俺の腕はゆっくりと小蒔の背中を移動し、そのお尻をぐっと鷲掴みにした。
アナルの調教を始めてから胸にも劣らないほど敏感になったそこへの突然の攻撃に不慣れなコイツは反応出来ない。
ついついその口から声をあげ、背筋を震わせてしまうのだ。

「んふぅっ♪」

その間に俺の唇はぐっと進み、小蒔の歯茎を通り過ぎる。
そのまま歯茎の裏側を撫でるように触れれば、クチュクチュという粘液の音が聞こえた。
上から俺を押し倒すような形になっているとは言え、幾らかの唾液はそこに溜まっているのだろう。
ならば、それを利用しない手はないと俺は舌先をそこにつけ、小蒔の舌に塗っていく。

「きゅ…ふぅ…♪」

ペロペロと舌先を動かして、小蒔の舌を愛撫する俺に擽ったそうな声が届いた。
実際、俺がやっているのはそっと表面を擽るようなものなのだからそれも仕方がないだろう。
だが、コレ以上の愛撫をしようとするならば、俺一人の舌の長さでは到底、足りない。
口腔の底で横たわる小蒔の舌を動かしてもらわなければ、どうにもならないのだから。

「あ…ふっぁ…っ♪」

そんな俺の気持ちが届いたのか、或いは欲求不満が強くなりすぎて我慢出来なくなったのか。
小蒔の舌がゆっくりと浮き始め、俺の舌へとそっと触れた。
何処かオズオズとしたその仕草に、俺はついつい小蒔と最初にキスした時の事を思い出してしまう。
しかし、そうやって思い出に浸る余裕は最早、俺にはなく、そうやって動いた小蒔の舌をペロペロと舐め回すのだ。

京太郎「(やっぱり…気持ち良いなぁ…)」

舌と舌との交歓はビリリとした快感を俺に齎した。
それは勿論、微かなものではあるものの、それ故に心地良さと言うものを俺に強く伝えてくるのである。
相手と心交わしている証のようなそれは間違いなく、俺の気のせいだ。
しかし、それでも俺の中の興奮を刺激するには十分過ぎ…ムスコがムクムクと大きくなっていく。

京太郎「(それは…コイツの方も同じだ)」

バードキスすらおぼつかなかった初心なコイツが、よりディープなキスなど出来るはずがない。
その舌は微かに突き出されたまま棒立ちになり、自分からは殆ど動こうとしていなかった。
しかし、それでも小蒔の身体は反応し、その口からは甘い声が幾度となく漏れる。
その上、俺に押し当てられた豊満な乳房の一部から張ったような感覚が伝わってくるのだから感じていないはずがない。

京太郎「(でも…それじゃコレ以上、気持ち良くなるのは難しいぞ)」

キスなんて言うのはどうやっても一人だけでは気持ち良くなれないものなのだから。
歯で拒まれれば、そもそも舌には近づけないし、舌の可動域にも限界がある。
お互いに求め合わなければ、ろくに絡み合う事が出来ないのだ。
しかし…お互いに相手を気持ち良くさせようとするならば、それはどんな前戯よりも心地の良いものになる。

京太郎「ぢゅるるうっ」
「んふぅぅう♪♪」

それを教えてやろうと俺は突然、小蒔の唇に吸い付いた。
俺へと滴り落ちる唾液を全部、吸い込もうとするようなそれに淫らな音が部屋中に鳴り響く。
それが気持ち良いのか恥ずかしいのか、小蒔の頬にはそっと朱が差した。
けれど、その身体は逃げようとはせず、相変わらず俺に身を委ねてくれている。
それが本能的なものなのか、或いは俺を信頼してくれているのかは分からないが…それでも今の俺には有難い。

「あひゅ…ぅ…♪」

バキュームする時はあまり舌を動かす事は出来ない。
逆に、息を整えている間は舌を動かす事が出来るが、それでは物足りない。
だが、それはあくまでも俺が一人で責めている場合の事だとコイツも理解したのだろう。
ゆっくりとではあるがその舌を動かし始め、俺へと絡みついてくる。
その動きは最初こそぎこちなかったものの、どんどんスムーズになっていった。

京太郎「(これも…身体が動き方を覚えている所為なのかもな)」

実際、一分もした頃には、小蒔の舌はよどみなく動き、俺の舌を撫でている。
まるで俺の舌とワルツを踊るようなその動きにゾクゾクとした興奮と熱を感じた。
その熱に身を任せて俺も舌を動かせば、心地良さが一気に膨れ上がる。
種付けしている時に比べても決して見劣りはしないその心地良さに俺は頭の奥がジクリととろけ出すのを感じた。

「ふぅ…ん…♪ふぁ…ぁ…♪」

そんな俺の目の前で荒く息を吐く小蒔の身体は、もう手慣れたものであった。
俺との呼吸のタイミングを微かにズラすそれは何度も俺とキスしていなければ持ち得ないものだろう。
阿吽の呼吸と言っても良いそれに俺はもうリードしようという思考を投げ捨てた。
実際、その舌はもう普段のものとそう変わらず、俺たちの間でピチャピチャと音をかき鳴らしているのだから。
お互いに周囲の粘膜に触れるまで激しく舌を動かさなければ決して鳴らないその音に俺の頬も緩んでしまいそうになる。

京太郎「(だから…ご褒美やらないとな)」

そう胸中で言葉を漏らしながら、俺の舌はそっと退く。
今まで小蒔の口腔で好き放題に動いていた俺の突然の撤退に小蒔の身体が固まるのが分かった。
しかし、それも一瞬の事。
キスの心地良さに魅了されたのだろうコイツは小蒔の手を即座に動かし、俺の頬を包み込む。
まるで俺を逃がすまいとするようなそれと同時に舌を一気に突き出して、俺の中へと入ってくるのだ。

「んきゅんんっ♪」

それが突然、固まったのは俺の唇が窄まったからだろう。
その舌を締め付けるような変化に小蒔の背筋は震え、その口からは媚の浮かんだ声が漏れ出た。
どれだけ身体が覚えていても経験が追いついていないコイツにとって、それは予想外な行動だったのだろう。
俺の口腔内というある意味では敵地の中で無防備になってしまうくらいに。

京太郎「(んで…それを狙い撃ち…と)」

未知の刺激に驚き、固まる小蒔の舌に俺は一転して攻勢を仕掛ける。
その舌腹までを唇の裏側でねっとりとしゃぶりながら、舌先を擽ってやるのだ。
さっきは味わえなかった上下同時の口撃に、経験の少ないコイツは抗えないのだろう。
その背筋をブルリと震わせながら、その肩をふにゃりとさせ、より俺へと寄りかかってくるのだ。

京太郎「(それでも俺の顔を離そうとしないのはそれだけ気持ちよくなってくれている所為か)」

そう思うとまた興奮が強まり、ついつい小蒔の舌を激しく吸い上げてしまう。
ジュルルルと音を鳴らすようなそれに脱力した小蒔の舌がピクピクと反応した。
それでも今はこの心地良さに浸っていたいのか、それが動く気配は一向にない。
そんな小蒔の舌を俺は強弱をつけるようにして息を整えながら、しゃぶり続ける。

「ひゃ…ぁ♪くぅ…ぅん…♪」

モゴモゴと唇を動かすようにして、唇の裏側を小蒔の舌へと這わせる度にその可愛らしい唇から声が漏れる。
艶めいた色の強いそれは聞いているだけで俺の興奮を擽り、ムスコが本格的に勃起を始めた。
それはまだガチ勃起と言うほどではないが、ズボンを突き上げ、小蒔の柔らかな太ももに突き刺さっている。
もう隠す事も出来ないそれに微かな恥ずかしさを感じるのは目の前にいるのは小蒔の身体ではあれど、小蒔ではないからなのだろう。
しかし、キスをしながらムスコを鎮める事など出来るはずもなく、俺のチンポは興奮に熱をまき散らしていた。


「ひゅふ…♪」
京太郎「(あ、今、ムカって来た)」

そんな俺の様子を遅れながらも理解したのだろう。
お互いの唾液でベチャベチャになったその唇からコイツは笑みを零した。
勿論、それだけであれば俺だって苛立ちを覚えたりはしなかっただろう。
しかし、その声音には明らかに俺を小馬鹿にしたような響きが込められ、俺の神経を逆なでしてくれる。

京太郎「(さっきからずっと受け身な癖に…!)」

そう。
コイツは今、ろくに舌を動かさず、ただ快楽を享受しているだけに過ぎないのだ。
いや、それだけならまだしも、コイツは俺の愛撫に身悶えしているだけの立場である。
正直、そんな奴に小馬鹿にされるのは割りと我慢ならない。
勿論、それはもう乳首も勃起して愛液も染み出しているであろうコイツなりの強がりである事はなんとなく理解できる。
しかし、小蒔ならばともかく、ただ彼女の身体を勝手に使っている奴に小馬鹿にされたと思うと仕返しをしてやりたくなるのだ。

「きゅぅぅ…っ♪」

そう思った俺の歯がぐっと閉じる。
クチュクチュと唇の内側で愛撫するのではなく、上下から舌腹を挟み込むようなそれにコイツは驚きの声をあげた。
ヌルヌルとした粘膜の刺激から硬質な歯の刺激に突如として塗り替えられるようなそれに経験不足のコイツがついていけるはずがない。
弛緩していた足をピンと張りながら、甘い声を漏らすのだ。

京太郎「(でも…まだそんなもんじゃ済まさないぞ)」

この程度でさっき不当に傷つけられた男のプライドは満足しない。
そう思いながら、俺はその手を再び小蒔の背筋を降らせていく。
巫女服の上からそのしなやかな身体をゆっくりと撫でるようなその動きに、敏感になりつつある小蒔の身体がピクンと跳ねる。
それに俺は一つ笑みを漏らしながら、そのお尻を再び鷲掴みにするのだ。

「くぅ…ぅぅん…♪」

瞬間、漏れる声はさっきよりも数段、艶の強いものだった。
背筋で反応するくらいに敏感になっているのだから、開発された臀部は言わんや…という事なのだろう。
実際、コイツの身体はさっきから俺の上でモジモジと動いていた。
特に顕著なのは内股で、まるで欲情を抑えこもうとしているように擦れ合わせている。

京太郎「(はは。モジモジして…随分と焦れてるみたいじゃないか)」

恐らくもうキスで満足出来るラインを興奮が踏み越えてしまったのだ。
その身体の欲情は最早止まらず、完全に火が入り始めている。
小蒔の反応からそれを見て取りながらも、しかし、俺はそれ以上の事をするつもりはなかった。
俺の目的は最低限コイツを動けなくさせ、出来れば小蒔の身体から追い出す事である。
だが、その為には俺が交渉に値する相手であるという事を、コイツに知らしめなければいけないんだ。

京太郎「(だから…もうちょっと激し目に…行くぞ)」

そう心の中で言葉を漏らしながら、俺は唇をぐっと上へと追いだした。
そのまま半開きになった小蒔の舌に突き入れればねっとりとした粘膜が俺を迎えてくれる。
さっきよりも数段熱く、そしてドロドロとしたそれに俺の舌はまた甘味を覚えた。
何時もならばそれに導かれるようにして俺の舌は彼女と絡みついていた事だろう。
しかし、今の俺の目的はそうやって唾液を混ぜ合わせるようなディープキスじゃない。

「ふぁぁっ♪」

そのまま小蒔の上顎を目指した俺は、舌先で粘膜を柔らかく擽る。
普段、刺激される事はないその場所はとても敏感で、そして弱々しいながらも性感帯の一種だ。
それだけでイく事なんてあり得ないがニチャニチャとしたくすぐったさが間違いなくコイツを追い詰めている。
そう思うのは小蒔の背筋を微かに跳ねさせ、蕩けた吐息を漏らしているからだ。
俺の顔に振りかかるその熱っぽい吐息は正直、それだけでクラクラしてしまいそうなくらいに興奮に満ちている。

京太郎「(でも…ここからだぞ)」

勿論、そうやって小蒔の中に入っている間は甘噛やバキュームをする事は出来ない。
それは身体の構造上、どうしても仕方のない事である。
しかし、だからこそ、俺はその三つの愛撫を使い分け、さらにコイツを追い詰めていくのだ。
時にその舌をしゃぶり、時に甘噛し、時にディープに絡み合い、時にその他の部分を擽る。
その反応を見て瞬時にそれらを切り替えるキスに、コイツはきっとついていけていない。
さっきからずっと受け身で俺のされるがままになっているんだから。

京太郎「(こうしていると…可愛らしいんだけどな)」

そうやって俺に対して受け身で従順な態度をとられると小蒔と見分けがつかない。
その身体が小蒔のものであるのだから当然といえば当然だろう。
だが、結果、それは今、小蒔とキスをしているのだという微妙にズレた錯覚を俺にもたらし、もっと愛してやりたくなるのだ。
しかし、目の前のコイツとはそう言った関係ではなく…愛とか恋と言った感情を差し込ませるべきじゃない。
俺達とコイツの関係は所詮、需要と供給によるものでしかないのだ。

「ぢゅぅ…♪は…みゅぅ♪」

そう思った瞬間、小蒔の舌に変化が現れた。
これまで俺の中で受け身であったはずのそれがゆっくりと逃げていくのである。
だが、それは恐らくキスの中断を考えてのものではないのだろう。
何せ、小蒔の中に入っている俺の舌に対して、コイツはまったく同じ事をしているのだから。

京太郎「(仕返しって事かな)」

まるでさっきの俺と同じ事をしてやろうとするようなそれに俺は内心、笑みを浮かべた。
正直、ずっと受け身であられるよりはそう言って俺に仕返しをしようという気概を見せてくれた方が幾らか楽である。
それならコイツと小蒔を混同せずに済むし、また嗜虐心も燃え上がるのだから。
既にこのナマイキな女にどう身の程を教えてやろうかという思考が俺の胸には浮かび、思考をグルグルと回した。

「ひゃ…ぁ…っ♪ふ…ちゅ……♪」

数分後、俺の前に晒されたのは攻勢に出る前よりも遥かに蕩けた小蒔の表情だった。
俺が口を離しても唇を閉じる余力すら無いのか、半開きになったままである。
ダラリと突き出した舌はポタポタと唾液を俺に振らせながらピクピクと震えている。
どうやらろくに言葉が言えないくらいに麻痺したその舌に最後にキスをしながら、俺は小蒔の身体をそっと引き下げた。

京太郎「この勝負…俺の勝ちだな」
「ん…っ♪にゅぁ…ぁ…♥」

自身の勝ちを宣告する俺の言葉に、コイツは不満気に声を漏らした。
しかし、目元をうるませるくらいにトロトロになったコイツにそれを否定する事なんて出来はしない。
元々、小蒔は受け身であり、最低限のフォロー以外は俺に身を捧げるようなセックスをして来たのだから。
小蒔の身体にもその為のノウハウは殆ど蓄積されてはおらず、見様見真似で自分からキスしようとしても、そういったキスに慣れている俺に敵うはずがない。
結局、キスで俺に挑んだ時点で、コイツの負けは確定していたのだ。

「こ…にょぉ…♥」
京太郎「はいはい。後で幾らでも聞いてやるから、今はちゃんと身体休めとけ」

それでも必死に俺に何かを言おうとするコイツの意地や根性だけは認めなければいけない。
だが、舌足らずになったその声は正直、判別することさえ難しいくらいに蕩けていたのだ。
それこそ何度も種付けされて意識が飛んでしまう寸前のような声を漏らす初心者を責めるほど俺は意地悪じゃない。
このまま責め立てても辛いだけだろうし、今は休憩を与えてやるべきだろう。

「はふ…ぅん…♪」

そう判断して数分、少しずつではあるが、小蒔の呼吸は元へと戻りつつあった。
勿論、未だに胸を大きく上下させているが、それだって全力疾走した後のような激しいものではない。
恐らく、峠を超え、少しずつその身体は落ち着き始めているのだろう。
しかし、モジモジとするような身動ぎはどんどんと大きくなっていた。

京太郎「さっきからどうしたんだ?」
「な…ナンでも…にゃい…っ♪」

その上、足を俺の身体に絡みつかせるコイツの意図がどういうものか、俺は大体、察している。
その腰を俺へとこすりつけるようにモゾモゾしているのだから、一目瞭然だろう。
しかし、それでもそれを察して自分から行動を起こすつもりはなかった。
俺と絶対的な実力差が有るコイツに交渉をする為には、どうしても俺の価値と主従を教えこまなければいけないのだから。
無論、ズボンの中ではもうムスコもガチ勃起して痛いくらいだが、それでも俺の方から何かアクションの起こす訳にはいかない。

「ニンゲンのクセに…ぃ…♪」
「その人間のキスでアヘてったのは何処のどいつだよ」

そんな俺の耳に届いた声はもう随分とマトモなものになっていた。
最中、俺にあれほど翻弄されていた事を考えればそれはかなり早い方だろう。
どうやら防御力と攻撃力はからっきしだが、回復力はそこそこあるらしい。
そんなコイツに俺は詰るような言葉を向けながら、ゆっくりと背中を撫でてやる。


「あ、アヘってなんかない…っ♪ちょっとユダンしただけだ…ぁ♥」
「油断ねぇ…」
「そ…そうだ♥ツギはこうはいかないぞ…♪」

そう言ってむすりと拗ねるような表情を見せるコイツについつい意地悪をしてやりたくなる。
まだ生意気な事を言う余力があるコイツを思いっきり弄んで、そのプライドを粉々に砕いてやりたくなるのだ。
しかし、それをする為には悲しいかな致命的なまでに時間が足りない。
屋敷の皆が今にも起きだすかもしれないと思えば、そうやってじっくり責めてやる余裕はないのだ。

「コンドはワタシがオマエをアヘアヘにして…そのナサけないチンポからシャセイさせてやる…♪」
「へぇ…そんな事出来るものかな」

勿論、これが小蒔の身体でなければ、俺も危機感の一つも覚えるかもしれない。
だが、中身が幾ら恐ろしい奴であったとしても、その身体は俺が開発した小蒔のものなのである。
能力の影響もあり、ほんのちょっと愛撫されるだけでトロトロになる彼女の身体に負ける未来なんて見えない。
正直、今のままでは百回やったとしても百回全部勝つ自信が俺にはあった。

「ば、バカにするなぁ…♪ナマイキな…ニンゲンめ…ぇ♥」
京太郎「一応、俺には京太郎って名前があるんだけどなぁ…」

そんな俺を生意気だと言い放つコイツの言葉はまぁ、確かなのだろう。
何せ、俺は悪神の類とは言え、ほぼ対等に接しているのだから。
崇められ、恐れられるのが当然なコイツにとって、それは堪らなく腹立たしい姿に映るだろう。
しかし、それを言えば、俺だってずっと人間呼ばわりなのは気に入らない。
慣れ合うつもりはないが、せめて名前で呼んで欲しいとそう思うのだ。

「ショセン、オマエはウゾウムゾウのムシみたいにワくニンゲンだ。ナマエなどオボえるつもりなんて…」
京太郎「でも、お前、小蒔の記憶を共有してるだろ?」
「ぅ…」

そう指摘するのはコイツの言葉の端々に、普通では使わない言葉があるからだ。
さっきのアヘアヘなんて言葉がその典型だろう。
人間でもろくに使わないその淫らな言葉をコイツが以前から知っていたとは考えづらい。
小蒔が最後に思っていた事が暴走した後の行動に影響するという有難いご当主様の言葉もあるし、恐らく記憶そのものは共有している。
そう思って指摘したその言葉に、コイツは分かりやすいほどの狼狽を浮かべ、視線を明後日の方向へと背けた。

京太郎「どうせまだ満足してないんだろ?それだったらその最中くらい俺の事名前で呼んでくれても良いと思うけどな」
「ち、チョウシにノるなっ♥」

俺の言葉にそう凄むものの、その視線には悲しくなるほどに迫力がなかった。
それは恐らくその頬が羞恥で真っ赤に染まっている所為なのだろう。
何処か初心な気配を見せるその表情はどれだけ凄んでいても可愛らしくて仕方がない。
元が愛嬌のある小蒔の顔立ちというのもあって、ついつい頬が緩んでしまいそうになるくらいだ。

「ゆ、ユルさん…♪お、オマエは…オマエだけはユルさんぞ…ぉ♥」
京太郎「おっと…」

そんな俺にさらに怒りを強くしたのだろう。
許さないとそう言い放ちながら、小蒔はそっと上体を起こし、その両手を俺の腰へと触れさせる。
そのまま青みがかったジーンズをまるで布のように容易く引き裂くその姿は野生動物と比べても遜色ないものだろう。
しかし、俺はそれを見ても、強い恐怖を覚えない。
そもそもコイツの怪力が恐ろしい事くらい引き裂かれたような壁の様子を見た時から分かっているのだから。
寧ろ、その力を害する為に使うのではなく、脱がす為に使おうとする辺りの不器用さが可愛く思えるのだ。

「ふぁぁ…ぁ♥♥」

それはきっと俺のズボンの下から露出したトランクスを見て甘い声を漏らす姿も無関係じゃないのだろう。
カウパーの所為で微かに濡れたそこからは、きっと小蒔にとっては堪らない匂いが溢れているのだ。
俺自身には無味無臭にしか思えないが、それを頻繁に舐めしゃぶってきた小蒔の身体にとっては違うらしい。
その肩を嬉しそうにブルリと震わせる姿には喜悦さえ混じっていた。

「こ…このソチンを…オモいっきりナめしゃぶってイかせまくって…ひぅぅっ♥」

そう言いながら、小蒔の手は俺のトランクスを引き裂いた。
瞬間、拘束から放たれた肉棒はブルンとそこから飛び出し、間近に迫っていた小蒔の顔にペチンと当たる。
それに驚いたのかコイツは身を竦ませ、小蒔の唇から可愛らしい声をあげた。

「う……」
京太郎「その…なんかごめんな…」

そんな自分に耐えられなかったのだろう。
コイツは泣きそうな声を漏らしながら、肩をプルプルと震わせた。
さっきの喜悦とは明らかに色を違えるその仕草に、俺はついつい謝ってしまう。
アレだけ強気に振舞おうとしていた矢先に、こんな醜態を見せてしまったのだからそりゃ泣きたくもなる。
勿論、俺は一片たりとて悪くはないのだが…そんな姿を見るとどうにも気の毒になってしまったのである。


「あ、アヤマるなぁ…ちょ、ちょっとオオきスぎてびっくりしただけだっ」
京太郎「そ、そうか…?」

まぁ、そう言われると、例え相手が悪神の類だとしても、あんまり悪い気はしない。
何せ、今、コイツが釘付けになっているのはオスの象徴と言っても良いようなシロモノなのだから。
そんな部分を大きいと称されると、何とも擽ったい感覚と共に自尊心を刺激される。
実際は大きい=気持ち良いではなく、女性側が辛い事も増えるらしいが、やっぱり男にとってそこは逞しければ逞しいほど良いものなのだ。

「こ…こんなのホントウにクチのナカにハイるのか…?いや…でも…」
京太郎「…無理しなくて良いんだぞ」

そんな俺の前でぼそぼそと呟くコイツの姿に俺は思わずそう反応してしまう。
確かに俺はそうやってフェラをして貰うのは好きではあるが、俺のモノは小蒔に対してあまりにも大きすぎるみたいなのだ。
無茶をして奥まで飲み込もうとして顎が外れたりしたら目も当てられない。
それよりは俺に責めさせてくれた方が幾らかこちらとしても気が楽だ。

「うるさい!オマエはダマってろ!」

だが、そんな俺の気遣いはコイツにとって不愉快であったらしい。
怒りに任せるようにして声を荒上げながら、キッと俺を睨めつけてくる。
しかし、その目尻に浮かんだ水っぽいものがどうにも哀愁を誘い、まったく迫力を感じない。
寧ろ、何とかしてやりたくなるのだが、どうにも意地を張っているコイツに下手な事を言えば逆に追い詰めてしまうだろう。
そう思うと何を言えば良いのか分からず、俺は思考を張り巡らせた。


「サキっぽだけ…サキっぽだけなら…いけるはず…」

しかし、それが形になるよりも先にどうやらコイツの中で決意が固まったらしい。
自分に言い聞かせるように二度三度と言いながら、その口をゆっくりと近づけていった。
瞬間、ニチャリという音が聞こえた気がするのは、その中に唾液がたっぷりと詰まっている所為か。
さっきのキスでこれでもかとばかりに刺激されまくったそこはきっと今、とても敏感になっているのだろう。

「ふゅ…ぢゅぅ…♪」

それでも俺のムスコの迫力に臆する事はなく、コイツはパクリと亀頭の先端に吸い付いた。
唇の裏側をそっと粘膜に這わせるその顔に、瞬間、甘いものが浮かぶ。
恐らくコイツにとっても俺のチンポは美味しく感じられるのだろう。
さっきまで決意を固めていた顔がふにゃりと崩れていく様はとても可愛らしいものだった。

「ちゅる…♪ふぁ…っ…♪く…ゅぅ…♥」

そう思っている間にコイツの愛撫が始まる。
腫れた粘膜に唇ごと吸い付くような口をゆっくりと動かし始めるのだ。
まるで俺の大きさを確かめようとするようなそれは俺にゾクゾクとした興奮を齎す。
気持ち良さそのものは大きくはないが、征服感が胸を突くようなその感覚は決して不快ではなかった。

京太郎「(なんたって…すげー美味しそうだからな…)」

まるで一口で俺のチンポの虜になったかのように熱心にしゃぶるコイツの姿。
それは慣れ親しんだ小蒔の姿でありながらも、何処か異なるものである。
そんな姿で美味しそうにしゃぶられると普段よりも征服感を強める興奮が身体中に行き渡った。

京太郎「…俺のチンポ美味しいか?」
「ぷぁ…っ♪お、オイシイワケナいだろうっ!」

そんな興奮に背を押されるようにして口にする俺の言葉に、コイツは律儀に口を離してからそう応えてくれる。
てっきり腹立たしげにじっと見つめられると思っていたのだが、どうやらよっぽどさっきの言葉が腹に据えかねたらしい。
その目に苛立ちを浮かべながら、俺をキッと睨んできた。

「クサくて…ドクドクってして…ば、バカみたいにオオきいだけがトリエのニンゲンチンポがオイシイはず…ナい…ぃ♥」

けれど、それはその言葉が甘い響きを混じらせるのと共に蕩けていく。
まるでそうやって口にする事で俺のチンポに意識が向いてしまっているというような反応に、俺はついつい笑みを浮かべてしまいそうになる。
それを何とか押さえ込むのは、ここでへそを曲げられるのはまた面倒だからだ。
下手に挑発して小蒔の身体を傷つけられでもしたら申し訳が立たないし、コイツのプライドを傷つけすぎる訳にはいかない。

京太郎「んじゃ…もう止めるか?」
「ふ、ふん!そんなコトイってゴマカそうとしてもムダだ…♥ワタシはオマエをイかせるまでヤめないからな…ぁ♪」

そう思いながらの俺の言葉に、コイツは意地を張った言葉を返しながら、再び吸い付く。
しかし、瞬間、その頬はまたトロリと蕩け、幸せそうなものへと変わった。
何だかんだ言いながら、小蒔の身体は俺のチンポに対して強い愛着と、そして陶酔を感じてくれているのだろう。
決して抑えきれないその喜悦に俺は内心の喜びを大きくしながら、そっと上体を起こし、小蒔の身体を見下ろした。

「ちゅく…♪は…むぅ…♥」

そんな俺を見上げるその瞳にはなんとなく納得のいかなさそうなものが見える。
恐らく人間にそうやって見下されるのはあんまり良い気分ではないのだろう。
これまでに接してきた感じだと、コイツはかなりプライドが高い方なのだから。
しかし、それでも俺のムスコから口は離さず、微かに声を漏らしながら亀頭に吸い付いている。
その矛盾した様子に俺は征服感を強め、身体中に興奮を行き渡らせた。

京太郎「(とは言え…それだけじゃあんまり気持ちよくないんだよなぁ…)」

勿論、亀頭はムスコの中でも格段に弱い部分であり、そこを責められると快感が背筋を駆け抜ける。
だが、そんな部分を銜えているコイツの技巧は決して優れているとは言えない。
何処か悔しささえ感じさせるその様子に興奮こそ感じるが、あくまでそれだけだ。
ここ数ヶ月の間に飛躍的に性的な経験値を稼ぎつつある俺にとって、それは到底、イけるものではない。

京太郎「(せめて…根本から扱いてくれればまた違うんだけれどな…)」

しかし、小蒔の知識を持つコイツは一向にそうやって肉幹に手を伸ばす様子はない。
それは別に俺を焦らしている訳ではなく、亀頭をしゃぶる事で頭が一杯になっているのだろう。
プライド高いコイツが俺に見下されているというのにまた陶酔混じりの表情を浮かべているのだから。
それが微笑ましくもあるものの、まるで俺の事なんてまったく気にしていないかのような様子をつい揶揄したくなった。

京太郎「その…気持ち良いんだけどさ…出来れば、竿の方も扱いてくれないか?」
「ひゅむ…ぅ…♥」

それを抑えながらの言葉は、出来るだけコイツのプライドを傷つけまいとする心遣いを強くするものだった。
それがコイツにとってはとても悔しかったのだろう。
その俺を見上げるその瞳に拗ねるような感情を浮かばせた。
まるで『言われなくても今やろうとしていたんだ』と言いたそうなその子どもっぽい仕草に、俺はついつい笑みを浮かべてしまう。
しかし、その瞬間、俺の表情は強張り、思わず歯を食いしばった。

京太郎「ぐっ…ぅ!」
「ちゅふぅ…♪」

そんな俺に勝ち誇ったように笑うコイツは、ゆっくりと俺の肉竿を扱き始める。
だが、その力は正直…かなり強い。
窮屈どころか今にも肉が弾けそうなそれに涙が出そうになるくらいだ。
良く良く考えれば、コイツは壁に大穴を開けるような怪力を持っているのである。
そんな力で何時も通りに扱こうとしたらそりゃあ痛くなるのも当然だろう。

京太郎「い、痛いって…!もうちょっと力を緩めてくれ…!」
「む…ぅ…」

俺の言葉にコイツは渋々と言ったような声を漏らしながら、そっとその力を緩めた。
それに痛みがそっと引いていくのを感じながら、俺はひとつ安堵の溜息を吐く。
その目尻に少しだけ濡れた感触が残るのを俺は知らないふりをした。
そんな俺にコイツが小馬鹿にしたような視線を向けるのは、さっきの事をまるで反省していないからだろう。

京太郎「(…それなら少しくらい仕返ししたって良いよな)」

瞬間、湧き上がる怒りの感情を俺は抑える事が出来なかった。
勿論、コイツが宿っているのは小蒔の身体であるが故にあまり意地の悪い事は出来ない。
だが、そうやって人を痛めつけておいて反省しないどころか勝ち誇るような表情を見せる奴には少しばかりお仕置きが必要だろう。
そう思いながら、俺の手はそっと下へと降りて行き、そのまま小蒔の乳房をぐっと掴んだ。。

「んひゅぅっ♪」
京太郎「あっれ…ぇおかしいなー?何かこの辺、コリコリしてるぞー?」

意図的に白々しくする俺の指先が今、触れているのは乳房の頂点だ。
勿論、そこはブラに覆われているものの、窮屈なのが嫌いな所為か普段の小蒔はノンワイヤーブラを愛用している。
お陰でこうしてブラ越しでもはっきりと乳首の周りを摘む事が出来、クリクリと指の間で転がす事が出来た。
それに小蒔の身体はビクンと跳ねて大きな反応を見せてくれる。

京太郎「まさか人間のチンポしゃぶって興奮してるなんて事はないだろうに不思議だなー」

寧ろ、それは逆だ。
小蒔の身体が俺のムスコをしゃぶって興奮しないはずがない。
そもそもその前のキスの時点で、きっと乳首は勃起していた事だろう。
しかし、それでもそう言ってやるのは、勿論、コイツに仕返しをしてやる為だ。
さっき人のことを痛い目に合わせてくれた分、ギリギリの範囲まで辱めてやらなければならない。
今の俺の心はそう復讐を誓いながら、メラメラと燃え盛っていた。

「きゅ…うぅ…っ♥」

そんな俺の言葉がコイツには気に入らなかったのだろう。
その口からは悔しそうな声を漏らしながら、小蒔の舌を動かし始める。
亀頭の先端をチロチロと舐めるその動きは、まるで『余計なことを言うな』と言っているようだ。
プライド高いコイツからすれば、人間に感じさせられているなんて絶対に認めたくない事なのだろう。
けれど、その程度で大人しくなるほど、俺の怒りは弱々しいものではなかった。

京太郎「でも、こうやってクリクリってすると…すっごい気持ちよさそうなんだよなぁ」
「ふぅんっ♪」

そう言いながら小蒔の乳首を転がす俺に小蒔の唇から嬌声めいた吐息が漏れる。
まだろくに力を入れていないのだが、どうやらコイツはかなり感じているようだ。
こうしてほんの少し転がしただけでその舌の動きは緩むのだから。
キスの時にも思ったが、どうやらコイツは本当にこういう行為に慣れていないらしい。


京太郎「(だったら…無理しなきゃ良いと思うんだけど…)」

しかし、人間を見下しているのか、やっぱり完全に受け身になるのは我慢出来ないんだろう。
背筋をビクビクと震わせているのに瞳に反抗心を抱くその様からもそれは十分に伝わってきた。
慣れていないなら慣れていないでもう少し可愛げのある反応をしてくれれば、こっちとしてももうちょっと優しくリードしてやれるのに。
そうは思いながらも、俺の嗜虐心は収まらず、もっとコイツを追い詰めてやろうとしていた。

京太郎「ほら、また動きが鈍ってるぞ。それとも全部俺に任せるか?」
「ひゅぅ…ぅぅっ♪」

俺の言葉に応えるその声には怒りさえ感じられるものだった。
どうやらコイツにとって、それは耐え難い屈辱であるらしい。
どうしても俺に主導権を握られたくないのが伝わってくるその声と共に、コイツは口をゆっくりと前後させ始める。
唾液に溢れヌルヌルとした口腔でしごかれるその感覚に俺は快感が背筋を這い上がってくるのを感じた。

京太郎「(それに…ちゃんと舌も動かしてて…)」

その動きはまだ不慣れなのか数センチ程度の短いものでしかない。
だが、それでも俺を感じさせようとしているのか、その舌は休まず動き続けている。
時にその亀頭を舐めまわし、時にカリ首をほじるそれは未だぎこちなさが強く残っていた。
しかし、それでもそうやって奉仕されるのは悪い気分ではなく、気持ちの良いものである。

京太郎「良い…ぞ。やれば出来るじゃないか」
「んふぅ…♪」

それについつい漏らしてしまった俺の言葉に、コイツは誇らしげな声を漏らす。
まるで自尊心を満たされたようなその様は、悔しいけど、抱きしめたいくらいに可愛らしい。
小蒔の愛嬌ある顔立ちと相まって、まるでご主人様に褒められた小型犬のような愛らしさがあるのだ。
ついつい構ってやりたくなるその姿につい我慢出来なくなって、俺は乳首から離した手をその頭にポンと載せてしまう。

京太郎「で…でも、それだけじゃまだイけないからな」
「ひゅちゅ…っ♪」

そのまま撫でようとした瞬間、我に返った俺はそう言葉を紡いでしまう。
ついつい挑発するような言葉を使ってしまった俺に、しかし、コイツはニヤリとした笑みを浮かべるだけだった。
どうやらそれが意地を張ったが故の言葉であるとコイツも気づいているらしい。
それが悔しくて堪らないが、小蒔の身体で無理をされるよりはマシである。
そう自分に言い聞かせながらも、やっぱり悔しさを消し去る事は出来なかった。

京太郎「うあ…」

そんな俺の様子を見て、コイツも調子づいたのだろう。
その口の動きはドンドンスムーズになり、そしてエスカレートしていく。
余裕が出来た所為で小蒔の身体から経験を引き出せるようになったのか、その口淫は俺の弱点を淡々とついてくるのだ。
間違いなくツボを心得ているそのフェラに俺はついつい声をあげてしまう。


京太郎「(くっそ…!調子づかせちゃまずいタイプだったか…!)」

そう後悔しても後の祭りだ。
急速に上達していくコイツの愛撫に、俺は追い詰められ始めている。
勿論、今すぐイくほどではないにせよ、着々と腰の中に快感が溜まりつつあるのが分かるのだ。
さっきまでとは比べ物にならないその気持ち良さに俺は吐息を荒くし、小蒔の頭に置く手にも力を込めてしまう。

「ぢゅるるるっ♥」

しかし、そう音を立ててしゃぶるその動きにももう迷いはない。
カリ首の下まで容易く飲み込みながら、上下に扱いてくるのだ。
唇で締め付けるように、けれど、その裏側でしゃぶるように動くそれはムスコの大好物である。
それだけで腰をピクリと反応させ、浮かせてしまいそうになるくらいに。

京太郎「(その上…指の方も上手くなっていて…)」

この数分の間で上達したのは口の動きだけじゃない。
そう訴えるようにその指先は俺の肉竿を上手に扱きあげていた。
小蒔の唇から漏れた唾液を潤滑油にするようなそれはクチュクチュと淫らな音をかき鳴らす。
ムスコをしゃぶる音にも負けないその淫らさは、コイツが微妙に強弱をつけている証だ。
俺が刺激に慣れないように配慮したその動きは着実に俺を絶頂へと突き上げる。

京太郎「(そのままイってやっても良いんだけど…)」

この場における俺の勝利条件はコイツに小蒔の身体であまり無理をさせない事だ。
そして、それは急速に上達しつつあるコイツの様を見れば、ほぼ達成されつつある事が分かる。
これだけ上達すれば無理にディープスロートなんてしない限り、小蒔の身体が傷つく事はないだろう。
しかし、それを理解していても…やっぱりさっき感じた屈辱は俺の中で消えない。
このまま射精してしまうのは男の沽券に関わると、反抗心がふつふつと燃え上がるのだ。

京太郎「ぐ…ぅ…っ」

そう思った瞬間、小蒔の手が、俺の陰嚢をそっと包んだ。
それまでずっとコイツを支えていた手のいきなりな参戦に俺は思わず声をあげてしまう。
だが、そんな俺の敏感な玉を、コイツは優しく包み込み、手の中で転がした。
勿論、睾丸はそうやって刺激される為の器官ではなく、優しいとは言っても微かに痛みを覚える。
しかし、それが俺の生存本能を刺激するのか、ムスコの滾りは強くなり、快感が大きくなってしまうのだ。

京太郎「凄い…上手だぞ…」
「きゅん…っ♪」

さっき俺のムスコをアレだけ痛めつけてくれたとは思えないその力加減に俺はついついそう言ってしまう。
しかし、それが予想外だったのだろうか。
小蒔の背筋はピクンと揺らぎ、その腰がゆっくりと左右に振れる。
まるで褒められた子犬のようなその仕草から、艶めいた甘い声が漏れるのだ。
それを見て一つ良い考えが浮かんだ俺は、小蒔の頭をゆっくりと撫でながら口を開く。

京太郎「さっきから凄い勢いでしゃぶられて…ゾクゾクしてる…!」
「くぅ…ん…っ♥」

さっきとは一転、褒め殺しにも近いその言葉に、小蒔の身体は簡単に反応する。
まるでオスを強請るようにその腰を振り、甘く声を漏らすのだ。
無論、その愛撫も一層激しくなり、股間から聞こえる淫らな音が強くなる。
まるでもっと褒めて欲しいと言っているようなその姿に、俺はさっきの考えが間違っていない事を悟った。

京太郎「人間のチンポ美味しそうにしゃぶる姿マジエロい…もっとこっちを見上げてくれ…!」

その言葉にコイツはしゃぶりながらも、そっと俺の顔を見上げる。
支えていた手までもを俺を責める為に使っている今、そうやって上を向くのはそれなりに疲れるだろうに俺の言葉に従順に従ってくれるのだ。
勿論、その瞳にはさっきまでの反抗心はなく、勝ち誇るような余裕と慢心が強く現れている。
しかし、そこにさっきよりも遥かに欲求不満めいたものが浮かんでいるのが俺にはすぐに分かった。

京太郎「エロくて可愛くて…お前…最高だ…っ。まったく勝てそうにないよ…」
「んくぅ…っ♪」

そう褒めちぎる言葉は、全くの嘘と言う訳でもなかった。
正直、このまま責め続けられれば、そう遠くない内にイきそうだったのだから。
勿論、そうやってやられっぱなしになり続ける事なんてあり得ないが、それは否定出来ない事実だ。
それにまぁ…俺の言葉にすぐさま反応してくれるその様がエロ可愛く映るのも嘘じゃない。
小蒔の身体だからと言うのもあって、さっきから胸がドキドキしているのだから。

京太郎「こんな状態でパイズリなんてされたら…瞬殺だよ…もう俺は一生、逆らえなくなる…」
「ぷぁ…♥」

そんな俺の言葉に小蒔の唇はジュルリと音を立てながら、俺のムスコから離れる。
その瞬間、甘い声を漏らして息を吸い込むのはそれだけコイツが俺のチンポに夢中になっていたからなのだろう。
だが、その肩を上下させるほどの激しい呼吸はきっと酸素が足りないだけじゃない。
その唇の端からドロリと漏れる唾液を拭わずに俺をじっと見上げるその瞳には強い興奮が艶となって現れているのだから。

「ふふ…っ♪ズイブンとシュショウになったなニンゲン…♥」
京太郎「それだけ気持ち良かったんだよ…」

それでも勝ち誇るように言うのを忘れないのはコイツがプライド高い奴だからだけではないだろう。
さっきから俺が降参するような言葉を紡いでいる所為で、もうコイツは俺を完全に侮っているのだ。
負ける可能性なんて欠片も考えてはおらず、また先の屈辱を慰撫する為に俺を見下す事しか頭にないのだろう。
恐らくそれ以外の事は興奮と欲情で緩み、考えられなくなっているのだ。

「だけど…このテイドでワタシのイカリはオサまらないぞ…♥」

だからこそ、コイツは俺の言葉にまんまと引っかかり、その服に手を掛ける。
唾液やカウパーでべたついているのも気にせず、その手は勢い良く巫女服を肌蹴させた。
悲しいくらいに余韻もなく、いっそ男らしく感じるほどの脱ぎ方。
しかし、それに反応してブルンと揺れる乳白色のブラに俺はついつい視線を釘付けにされてしまう。

「ふふ…このオンナがよぉぉくシっているぞ…♥オマエはこのムネがだぁいすきなんだよな…ぁ♪」

そう言いながらブラを脱ぐその向こうからは桜色の綺麗な乳首が現れる。
ほんの少しだけ赤く紅潮したそこは時折、ピクリと震えていた。
まるで触って欲しいとアピールするようなそれに俺は思わずその豊かな双丘にむしゃぶりつきたくなる。
だが、今の俺の目的はそれにしゃぶりつく事じゃない。
そう自分に言い聞かせながら、俺はそっと唇を開いた。

京太郎「や…止めろ…それで…どうするつもりなんだ?」
「ふふ…♥そうオビえるな…♥オマエのノゾミをカナえてやろうとイうんだ…♪」
京太郎「うあ…ぁ」

瞬間、俺のムスコをふにゅりと柔らかな感触が包み込む。
小蒔のどんな部分よりも柔らかで魅惑的なそれに俺は耐え切れずに声を出してしまった。
それにコイツが勝ち誇ったような笑みを強くするけれど、それも仕方のない事だろう。
何せ、小蒔の乳肉はとても柔らかいのに張りがあり、そして俺のものを包み込むほどに大きいのだから。

「こういうのを…チチマンコとイうのだったか…♪ニンゲンは…ホントウにテイゾクなイキモノだな…♪」

その谷間に挿入しただけで挟まれるほどに大きな乳房。
それはもう一つの性器と言っても過言ではないものだった。
実際、そうやって包まれているだけで、俺はさっきのフェラに劣らない気持ち良さを感じるのだから。
腰にゾクゾク来るような快感と腰が蕩けてしまいそうな心地良さという方向性の違いこそあるが、その大きさは大差ない。

「ふふ…♪イれただけでピクピクとしてるぞ…♥あんなにエラそうなコトをイっておいてソウロウだったんだな…♪」

そう俺を詰りながら、コイツは小蒔の胸をぎゅっと寄せた。
瞬間、ムスコの圧迫感が一気に高まり、俺の背筋が反り返りそうになる。
その胸に挟まれただけでも気持ち良くて堪らないのに、その上、密着させるように乳肉を寄せてくるのだ。
その柔らかさと張りを骨身にまで教え込もうとするようなそれに俺の快感が一気に跳ね上がる。

「ほらほら…そんなにキモチよさそうなカオをして…ぇ♥スコしくらいイイカエシてみたらどうなんだぁ…♪」
京太郎「ぐ…ぅ…こ、こんなはずじゃ…」

そんな俺の様子にコイツは完全に調子に乗っているようだ。
俺の屈辱感を湧きあがらせるような言葉を紡ぎながら、小蒔の胸をユサユサと揺する。
それに合わせるようにして微かな水音が鳴るのは恐らくその身体に浮かんだ汗の所為だろう。
実際、こうしてムスコと触れ合う柔肉は、口ほど熱い訳ではないが、しっかりとした火照りを感じるのだ。

「オモッたイジョウにアッケなかったな…♪ショセンはニンゲンか…♪」

しかし、それを必死に隠すようにして、コイツは俺を見下す言葉を放つ。
序盤の劣勢さを忘れたのかと言いたくなるそれに、けれど、口を挟んだりは出来ない。
あくまでも今の俺はコイツに無残にも敗北し、ただイかされるだけの人間でなければいけないのだから。
幾ら悔しくても下手に言い返せば、俺の計画全てがご破算になりかねない。

「だが、ワタシをブジョクしたツミはオモイぞ…♪」

そう言ってコイツは小蒔の胸を上下に動かし始める。
その柔肉をぴったりと合わせたまま俺に注がれる刺激は、とても心地良いものだった。
今も半開きになっている小蒔の唇から滴り落ちている唾液が潤滑油になってくれているというのもあるのだろう。
それなりに強く扱かれているのにも関わらず、俺は痛みを感じる事はなく、快感だけが腰に溜まっていく。

京太郎「くそぉ…イきたくない…イきたくないのに…」
「まだそうイえるだけのキリョクがあったか…♪だけど…オマエのチンポはそうはイっていないみたいだぞ…♪」

そう揶揄するように言えるほどコイツに経験なんてない。
とは言え、俺に余裕があるかと言えば、勿論、否だ。
悲しいかな俺のムスコはもうさっきからバキバキに勃起し、その先端からカウパーを漏らしまくっている。
唾液よりもさらに粘度の高いそれは小蒔の乳肉と擦れてニチャニチャといういやらしい音を掻き立てた。

「ふぅ…♪それよりもシャセイしたいって…ワタシのおっぱいのナカでフルえてる…♥」

それだけでも興奮するというのに汗を浮かべた艶やかなバストを擦りつけ、興奮に熱い吐息を漏らす小蒔が目の前にいるのである。
幾らでもオナニー出来てしまいそうなその淫らな表情に俺のムスコはどうしてもピクピクと反応してしまう。
その上、何処かうっとりとするように言葉を漏らされれば、その先端からまたトロトロとカウパーを漏らしてしまうのも当然だ。

「ニンゲンチンポのサキっぽからカウパーをモらして…ぇ…♪ん…さっきからやらしいニオイで…ムセそうだ…ぁ…♪」

そんな俺のムスコの間近でスンスンと鼻を動かすのは決して嫌だからではないだろう。
その声には陶酔が強く、俺の匂いに夢中になっているようにさえ思えるくらいだ。
開きっぱなしになった小蒔の唇からドロドロと唾液がこぼれ落ちている辺り、またしゃぶりたいとでも思っているのかもしれない。
だが、こうして俺を胸で責めている状態で、ムスコをしゃぶるのは経験のないコイツにはハードルが高いのだ。

「ふふ…♪このくっさいニンゲンチンポ…ワタシのムネのナカでカクしてやる…ぅ♥」
京太郎「ふあ…!」

それで俺に対して隙を晒すよりはこの圧倒的優勢を維持したい。
そうコイツが思ったのかは分からないが、その乳房を一気に俺へと寄せてくるのは正直、やばかった。
反り返ったその切っ先を腹部へと押し付けるようなそれに乳肉もまた歪むように変形する。
グニュリと聞こえてきそうなそれは俺の根本から亀頭までを満遍なく包みこんだ。
その谷間の奥に真っ赤に腫れ上がった亀頭が微かに見えるほどの密着感は堪らない。
今までよりも一段強い心地良さを与えられ、思わず口から情けない吐息が漏れるくらいだ。

「あははっ♪なんだ…まるでメスみたいなコエをあげて…ナサケナイヤツめ…♥それでもホントウにオスなのか?」

そう詰るように言うコイツが一番、それを良く知っているはずだ。
何せ俺のオスの象徴を、今、その胸で包み込んでいる真っ最中なのだから。
ぎゅっと四方八方から押しつぶすようなその柔肉の中でムスコは耐え切れないとばかりビクンと跳ねる。
それに嬉しそうな吐息を漏らしながら、コイツは再び口を開いた。

「ココはヒトナミイジョウみたいだが…それも…さっきからカウパーオモラシして…ふふ…っ♥」

そう言いながらコイツは小蒔の背筋にぐっと力を込める。
そのまま上半身をまるごと動かすように俺のムスコを扱いてくるのだ。
さっきよりも膨れ上がったその圧迫感に負けないダイナミックな動き。
それに俺のムスコは耐えられず、また鈴口から粘液を漏らしてしまう。

「シャセイさせてくださいってナいてるみたいだぞぉ…♪」

しかし、そう言うコイツもまたそれは同じだ。
何せ、その腰はさっきからフリフリとオネダリしているように揺れているのだから。
ほぼ間違いなく無意識であろうその動きは、小蒔の豊満な乳房で俺のムスコを扱いているからなのだろう。
そっと撫でられるだけで声をあげるほど小蒔のそこは敏感なのだから。
そんな場所でオスの象徴を包み込んで、欲情が高まらないはずがない。

「シャセイさせてくださいってイえば…もっとキモチよくしてやるぞ…♥」
京太郎「だ、誰が言うものか…!」

そんなコイツの言葉に意地を張ったような返事を返した瞬間、小蒔の顔がムスっとしたようなものへと変わる。
どうやら、コイツは今ので俺を敗北へと叩き落とすつもりだったらしい。
多分、こうやってパイズリへと誘いこむ時に俺が瞬殺だと言ったのを、素直に信じているのだろう。
意外と単純で純粋なその姿に笑みが浮かびそうになるが、しかし、それはもうちょっととっておかなければいけない。
そうやって俺が笑うのは最後の最後でなければいけないのだから。

「んふ…♪だったら…コレならどうだ…?」

京太郎「く…ぅぅ!」

その瞬間、俺のムスコに触れるのは柔らかでネバネバとした粘膜だった。
さっきも感じたその熱くてトロトロとした感覚は、小蒔の口の中のものなのだろう。
胸の谷間から微かに覗く亀頭に、コイツは唇を吸い付かせるようなねっとりとしたキスを繰り返している。
チュッチュと言う音がはっきりと聞こえてくるそれに俺の腰がブルリと跳ね、

京太郎「駄目だ…もう我慢出来ない…!」
「んちゅぅ…♪んふふ…っ♪ちゅぱ…っ♪ほら…イッただろぉ…♥くちゅ…♪サイショからスナオになっていれば…♪ぷちゅ…っ♥良かったのに…♪」

瞬間、俺の中でタガが外れ、そんな声が漏れ出る。
それにコイツはキスをしながらも、そうやって勝ち誇るような言葉を漏らす。
ある意味では律儀にさえも思えるその勝利宣言に、俺の手が勝手に動き出した。
まるで何かを求めるようなそれはパイズリフェラに夢中になっているコイツの頭の上を通り過ぎる。

「だけど…ここでオワ…ひゃうぅぅんっ♪♪」

そのまま俺がぎゅっと掴むのは小蒔のお尻だ。
その両手で柔肉を乱暴に鷲掴みにするそれにその口から嬌声が漏れる。
しっかりと感度の開発をされたそこは乳房にも並ぶほどの性感帯なのだ。
そこをぐっと歪むほど強く掴まれたら、嬌声の一つだって漏らしてしまうだろう。