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    菫「おや?ここは大会関係者以外立ち入り禁止だぞ?なんで男子が……」

    京太郎「すみません、俺、迷っちゃって・・・。一応長野県代表の関係者です」

    菫「長野代表・・・?まさか清澄高校・・・」

    京太郎「知ってるんですか?」

    菫「まあな。だが、共学校だとしても、この大会は女子の大会だぞ?」

    京太郎「はは・・・。俺、唯一の男子部員なもんで、この大会には雑用として連れてこられたんですよ・・・」

    菫「そうだったのか。何と声をかけてやったらいいか・・・」

    京太郎「まあ、今更なんで気にしてないっすよ」

    菫「そうか。ところで迷ったと言っていたな?どこに行きたいんだ?案内してやるぞ」

    京太郎「いいんですか?」

    菫「ああ。それに、男子がうろうろしていては他の人間が不審に思うかもしれないしな」

    京太郎「俺は不審者ですか」

    菫「ふふ、冗談だ」

    京太郎「冗談きついっすよ」

    菫「で、どこに行こうとしてたんだ?」

    京太郎「ええ、売店を探してたんです」

    菫「なるほど。それならこっちだ。案内するからついてきてくれ」

    京太郎「助かります。あ、俺、須賀京太郎っていいます。清澄の一年です」

    菫「私は白糸台の三年、弘世菫だ」

    京太郎「よろしくお願いします」

    菫「ここが売店だ」

    京太郎「ありがとうございました」

    菫「何、私の高校は今日は試合がないんだ。暇だったので気にしないでくれ」

    京太郎「・・・・・・あれ、菫さんも売店で何か買うんですか?」

    菫「ああ、いや、暇だからな。それと、君が何を買うのかも興味あったんで見ていた」

    京太郎「あはは、見てて楽しいもんじゃないと思いますけど、どうぞ」

    菫「買い出しか何かか?」

    京太郎「ええ。タコスを買いに行くよう言われたんですけど・・・。この売店じゃ売ってなさそうですね・・・」

    菫「タコスを売っている売店の方が珍しいと思うが・・・」

    京太郎「まあ、外のお店でも探してみますよ」

    菫「待て」

    京太郎「どうかしたんですか?」

    菫「その、何だ・・・。君はこの辺りには土地勘がないんじゃないか?」

    京太郎「確かに・・・」

    菫「私は東京出身だ。よかったらタコス探しに付き合うが」

    京太郎「それは助かります!すみません、弘世さん」

    菫「何、ただの暇潰しだ。さ、行くぞ」

    京太郎「はい!」





    菫「迷った・・・」

    京太郎「迷いましたね」

    菫「済まない・・・。よく考えれば私は白糸台の田舎者だった・・・」

    京太郎「いえ、俺だって長野の田舎者ですし気にしないで下さい」

    菫「しかし困ったな・・・。何だか雨が降りそうな天気だ・・・」

    京太郎「ですね」

    菫「そうんなこと言ってるうちに降ってきた」

    京太郎「わわっ!どこか雨宿りする場所は・・・」

    菫「適当な店を探して入るぞ」

    京太郎「そうしましょう!」

    菫「どこかコンビニでもあれば・・・」

    京太郎「なんだかそういうのはなさそうな区画ですねここ」

    菫「お、あったぞ須賀君。休憩4000円だそうだ」

    京太郎「えっ、でもここって・・・」

    菫「大丈夫だ!金の心配なら無用だ。雨にこれ以上濡れる前に行くぞ!」

    京太郎「はいっ!」

    菫「・・・それにしてもあれだな」

    京太郎「はい」

    菫「宿泊施設を休憩用に借りるというのは初めてだ」

    京太郎「お、俺もです」

    菫「何を緊張してるんだ君は。おかしな奴だな」

    京太郎「お、俺、こういうとこ来るの初めてで・・・///」

    菫(清澄はホテルじゃなくて安宿だったか?そういえば白糸台が宿泊するとなると高級ホテルが常だからな。まあ、ここは私が緊張をほぐしてやるか)

    菫「大丈夫、私は慣れているから何も心配することはない」

    京太郎「えっ・・・。じゃあ、こういうとこには何度も・・・?」

    菫「まあそうなるかな」

    京太郎「見かけによらずすごいんですね・・・。経験豊富なお姉さんって感じがします・・・///」

    菫「まあ一応三年で白糸台じゃ部長を務めているからな」

    菫「それにしても結構濡れてしまったな。須賀君、シャワーを浴びてくるといい」

    京太郎「で、でも・・・」

    菫「体が冷えただろう?遠慮はいらないから」

    京太郎「じゃ、じゃあ、弘世さんからどうぞ!」

    菫「だが私は年上だし、こういうときは年下に譲るものだと・・・」

    京太郎「弘世さんは女の子ですから!」

    菫「な、何を突然・・・///」

    京太郎「女の子は体を冷やしたらいけないんです!だからお願いします!どうか先にお風呂に・・・!」

    菫「そこまで言われたら仕方ない。ここはその好意に甘えさせてもらおうか」

    京太郎「はいっ!」

    ザーッ・・・

    菫(そういえば男の子に女の子扱いされるなんて初めてかもしれないな・・・)

    菫(むっ・・・。このままでは風呂上りを男子に見られることになる・・・///)

    菫(よく考えたら着替えもないからタオルのみか・・・。参ったな・・・)

    菫「あがったぞ」

    京太郎「早かったですね。・・・って、どうしたんですか?」

    菫「その・・・。恥ずかしいので目を閉じていてくれると助かるんだが・・・///」

    京太郎「で、ですよね・・・///」

    京太郎「わかりました。俺、目を閉じてるんで出てきて下さい」

    菫「・・・よ、よし」

    京太郎「・・・そろそろ目を開けてもいいですか?」

    菫「あ、ああ。構わない。君もお風呂に入ってくるといい」

    京太郎「は、はい」

    菫「・・・・・・・・」

    京太郎「・・・・・・・・・」

    菫「ん?どうしたんだ?何故こっちを見る?」

    京太郎「い、いえ、布団に潜り込んでいる弘世さんが何だか小動物みたいでかわいかったものでつい・・・」

    菫「なっ・・・///」

    菫「バカなこと言ってないで早く入って来い!」

    京太郎「はいっ!すみませーん!」

    菫(まったく、彼という奴は・・・。素直でいい奴だというのはわかるんだが、思ってることを何でも言ってしまうのはな・・・)

    菫(だがしかし、そうすると・・・)

    菫(私は彼に可愛いと思われてるということに!?)

    菫(いやいやいや・・・///)

    菫(何を馬鹿な・・・。だ、だが・・・)

    菫(ぐぬぬ・・・)

    京太郎「遅くなりましたー」

    菫「い、いや、全然気にしてない!気にしてない!」

    京太郎「は、はあ・・・」

    菫「というよりその格好・・・///」

    京太郎「すみません、着替えがなかったんでタオルで隠してるんですけど、まずかったですか?」

    菫「い、いや、当たり前のことだと思うぞ。私は。ああ、そうだとも」

    京太郎「で、ですよね」

    菫「それにしても雨はまだ止まないのか・・・?窓の外の様子は・・・」テクテク

    京太郎「んほぉぉぉっ!?」

    菫「ん?どうかしたのか須賀君?」

    京太郎「ひ、弘世さんのお尻が・・・///」

    菫「キャァーッ!?」バッ

    菫(うぅ~っ・・・。そういえばタオルで前を隠してただけなんだった・・・。布団に包まってたから忘れてた・・・)

    京太郎「す、すみません・・・。俺、見るつもりは・・・」

    菫「・・・わかってる。これは事故だ・・・///」

    京太郎「す、すみません・・・」

    菫「ふとした疑問ですまないのだが、聞いていいか?」

    京太郎「なんでしょう?」

    菫「何故君は前かがみでそこにしゃがみこんでいるんだ?」

    京太郎「こ、これはその・・・///」

    菫「どうした?」

    京太郎「うぅ・・・///」

    菫「何をしている?まさか、何か隠しているのか?」

    京太郎「ある意味そうなんです・・・」

    菫「・・・そうか。なら仕方ない。無理強いはよくないからな」

    京太郎「心遣いに感謝します」ホッ

    菫「だが、私は君に裸の後ろ姿を見られている。恥ずかしい思いをしたんだ。わかるな?」

    京太郎「ひ、卑怯ですよ、ここでそれを持ち出すなんて」

    菫「ふふ、いいじゃないか。とにかく立って欲しい。何を隠しているんだ?」

    京太郎「・・・わかりました。立つだけですからね」

    菫「ああ、それだけでいい」

    屹立
    圧倒的屹立
    京太郎が腰に巻くタオルは、その股間の部分を大きく仰け反らせていた

    菫「あ、あああ、そ、それは・・・///」

    風呂上りの京太郎のタオルは、水分と汗を吸い、半分透けている状態であった

    京太郎「すみません・・・。弘世さんの後姿見ただけで俺、興奮しちゃって・・・///」

    京太郎「恥ずかしくて穴があったら入りたいです!すみませんっ!」ビクンッ

    謝罪で頭を下げるの同時に京太郎の股間も揺れ動く

    菫「い、いいから早く隠せ///」

    京太郎「は、はい・・・///」

    菫「・・・・・・・・・///」

    京太郎「・・・・・・・・・///」

    互いに互いを意識し合い、言葉すら出せない状況が数分続いた

    菫(そ、それにしても男性のあそこがまさかあんなものだったとは・・・///)

    菫(すごい・・・。私で興奮したと言っていたな・・・。どんなこと考えてたんだ、まったく・・・///)

    菫(・・・目を閉じてる?彼は一体何を・・・)

    菫「あ、あの・・・」

    京太郎「はいっ!何でしょうかっ!」

    菫「君は何故目を閉じているんだ?」

    京太郎「弘世さんを見たらきっと俺、また・・・。だから・・・」

    菫「くっ・・・///」

    菫(一体何を考えているのだ、彼は・・・///)

    菫(しかしあれだな、こんな状態じゃお互いにまともに会話できない・・・)

    菫「テレビでも点けようか」

    京太郎「あっ、でも・・・」

    菫「大丈夫、ここはコイン式のテレビみたいだが私がお金を入れる。心配するな」カチャッ

    SKY『ほらほら、ここがいいんだろう?』

    AKD『そんな・・・ううっ、そこはリー棒入れるとこじゃ・・・///』

    菫「うわわ・・・、何だこの番組は・・・///」

    京太郎「わわっ、弘世さん!またお尻が・・・!?」

    菫「キャァーッ!?」

    菫「何か言うことは?」

    京太郎「・・・ありません」

    菫「まったく。君はまた私を見て・・・そこを・・・大きくしたのか・・・///」

    京太郎「何も言えないです・・・。正直な俺の体が恨めしい・・・」

    菫「やれやれ・・・///」

    菫「どうしたら元に戻るんだ?」

    京太郎「えっ・・・?」

    菫「それが大きくなったのは私が原因みたいなものだろう」

    京太郎「それは・・・。でも・・・」

    菫「そのままじゃズボンだって穿けないんじゃないか?どうしたらそれは治まるんだ?」

    京太郎「そ、そんなこと言って乱暴するつもりじゃないですか!?エロ同人みたいにっ!」

    菫「エロ同人・・・?君は何を・・・」

    京太郎「この童貞だけは絶対死守してみせる・・・」

    菫「ど、童貞・・・///」

    菫「い、いや、私は別にそんなつもりじゃ・・・///」

    京太郎「弘世さんがそんな人だとは思わなかったです!こんな部屋にはこれ以上いられません!俺は出させてもらいます!」スクッ

    菫「ま、待て!」グイッ

    立ち上がる京太郎と、それを留めようとする菫
    二人の体が交差するとき、物語は始まる

    娘「ねえパパー、ママー」

    菫「どうしたの?」

    京太郎「なんだい?」

    娘「パパとママはどこでどんな出会いをしたのー?」

    菫・京太郎「「あのね・・・」」


    完

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最終更新:2013年10月28日 18:29