~ある日の部室~

照「……」モグモグ

京太郎「どうですかね? ナッツ入りクッキーは前に言われたように甘さを強くしてみたんですけど」

菫「ふむ……うまいぞ、前回よりかなりいいな」モグモグ

京太郎「そのケーキもさらにふわりと仕上げました、材料の配分を最初から考え直して作った自信作です」

照「……駄目だね」ボソッ

京太郎「ひょっ!?」

照「このお菓子はできそこないだ……食べられないよ」

菫「こんなにうまいのにか? 贅沢を言いすぎじゃないか?」

照「クッキーは甘くしただけでナッツの量はそのまま……それではあまりに甘さが勝ちすぎて味が重い」

照「もっと全体のバランスを考えないと、あと焼き時間も少々長い」

照「このケーキもスポンジが軽く食べやすくするのはいい、だけどクリームべっとりと重くて駄目だよ」

照「クリームにもっと空気を入れてふんわりさせないとスポンジに釣り合わない……」

京太郎「う~ううう、あんまりだ…」ポロポロ

菫「おい! 大丈夫だ! 照が贅沢なだけで京太郎のお菓子は十分においしいから!」

京太郎「HEEEEYYYY! あァァァんまりだアアアア」ウワーン

菫「京太郎が泣いたじゃないか! お前は贅沢を言いすぎだぞ!」

照「京ちゃんは未来の旦那様……だからお菓子作りに関しては妥協できない……」モグモグ


~3日後~

京太郎「このマカロンならどうですか!」

照「私を納得させたければこの3倍はおいしくしてきて……」ポリポリ

菫「おいしい」


~さらに5日後~

京太郎「須賀京太郎が命じる! おいしいと言え!」

照「だが断る」

菫「おいしい」


~さらにさらに8日後~

京太郎「滅びよ……」

照「まだまだだね……」

菫「おいしい」


~ある日の夜~

菫「……まずい」

体重計<ピーッkgヤデー


~そして1月後~

菫「ンまぁああ~い!! なんだこのプリンは!」ボコボコボコボコパーン!

照「あ…ありのまま、今 起こった事を話す……」

照「最近太った菫が風船のように膨らんだと思ったら破裂してスレンダーな菫がそこにいた」

照「な…何を言ってるのかわからないと思うけど私も……」

菫「何だこれは! こんなプリン今まで食べたことがない! 最近重かった体も羽のように軽く感じる!」

京太郎「ふはは……やったぞ! おれは究極菓子職人になったんだ!」

照「さすが京ちゃん、私の夫」

京太郎「じゃあちょっと淡のところ行ってきます!」タタッ


ー部室ー

京太郎「あわいぃいいぃぃぃぃ!!」

淡「!!」

<チョットナニナニ… スガクン?

京太郎「このお菓子を食べてくれ!」

淡「いきなりなに! まあ食べるけどさ……」パクッ

<スガクンノテヅクリ? イイナー ウラヤマシイ…

淡「なにこれっ! ちょーおいしいんだけど!」ボコボコボコ

<ナニアレ! アワイチャンノムネガ! オオキクナッテル?


京太郎「お前のために練習してきた! こんなもんでよければいくらでも作ってやるさ! だから……」

京太郎「好きだ淡っ! 俺と付き合ってくれええぇぇぇぇ!!」

<ハッ!? ドッキリダヨネ? ワタシノ!ワタシノスガクンガ!

淡「なにこんなみんなの前で……」

京太郎「返事を聞かせてくれ! どうなんだ!」

<オラーハヤクシロー コトワレッ…コトワルンダ… 

淡「もう……こんなのなくても大丈夫だったのに……私だって好きだったのに……」

淡「これからよろしくね! きょーたろー♪」ギュッ

<ギャーッ! オメデトー! アハハ…ユメダヨネ?ユメナンダヨネ?

京太郎「よっしゃああぁぁ!!」

淡「でも! 言ったからにはお菓子はちゃんと作ってもらうからね!」

京太郎「ああ! 流石に毎日は無理だけど週明けには作ってきてやるから……」

淡「えへへー大好き♪」



照「未来の夫が部室にいったら後輩に告白していた、な…何を言ってるのか……」

菫「まああれだ、諦めろ」

カン!