人形とは何のためにあるのか

無論、持ち主のためである

では、その持ち主から必要とされなくなったらどうなるのか?

それは、ある意味人形にとって終わりでは無いのか?

『そんなことは嫌だ』

『まだ、彼女のためになりたい』

『彼女に必要とされたい』

『こんな知らない暗いところで終わりたくない』

その人形は願った

そして願いは形となった

『……動ける、動ける』

『外はここより暗いけど、確かに動ける』

『行こう』

『彼女の元へ』

『まだ、必要とされるために』

その人形は、動いた

彼女のために、また必要とされるために

暗い夜しか動けぬその人形は、懸命に動いた

『どこだろう』

『ここはどこだろう』

『彼女はどこだろう』

『まだ、彼女には必要だ』

『知らない場所から早く彼女の元へ』

彼女を求めて、その人形は動く

知らない場所から彼女の元へ

そしてたどり着く

『ここだ』

『ここに彼女がいるはずだ』

『やっと帰ってこれたんだ』

『彼女の元へ』

その人形は



和「あ、エトペン。こんなところに」

和「もう、久しぶりに綺麗にしたのに、どこに行ってたんですか」

和「洗濯物をしまう際に、どこかにやってしまったなんて、父も酷いです」

和「でも、なんで廊下に?……偶然ですね」

和「さ、久しぶりに一緒に寝ましょう?須賀く…Kちゃんではなくやっぱりエトペンがいいですからね」

和「……おやすみなさい、エトペン」

その人形は、もう動く必要はなかった

『やっぱこのポジションにいるのはエトペンだよね!!』