【四校合同合宿最終日・打ち上げ】

久「それでは皆さん! お疲れ様でした~! 乾杯!」

皆「かんぱ~い!!」カチン

貴子「それにしても、有意義な合宿だったな」

久「久保コーチ、わざわざ有難うございました」

久「それに…… ウチの須賀の指導を一手に引き受けてくださって」

貴子「いや、気にするな。須賀の奴、潜在能力だけ見ればウチの池田と同等かそれ以上だぞ」

久「本当ですか!?」

貴子「ああ、しかも学ぶ姿勢がいいな。素直に吸収しやがる、このまま育てば来年あたりはインハイを狙えるな」

貴子「大事に育ててやれよ? インハイに出場するからといって後輩の育成を放ったらかす部は最低だからな」

久「はい!」

咲「和ちゃん、これむこうに持って行って」

和「はい、分かりました」

桃子「優希さん、このジュース冷えたから持っていくっすよ」ヨイショ

優希「ガッテンだじぇ!」ヨイショ


京太郎「……やっぱ手伝わないといけないよな……」ヨイショ

まこ「あー…… 京太郎。お前さんは手伝わんでええから座っときんさい」

京太郎「しかし…… みんな打ち上げの裏方してるのに俺だけ座ってジュース飲んでるのは……」

まこ「合宿中に久保コーチの指導受けながら一年の参加者全員で分担せにゃイカン雑用を全部一手に引き受けとったじゃろ? 「選手が優先されるべきだ」って言って」

まこ「だから打ち上げくらいは何もせんと寛いどけ、でないと逆に不公平じゃ」

京太郎「はぁ、そんなもんですか?」

まこ「そんなもんじゃ」

ワイワイガヤガヤ……


靖子「よし! 場も盛り上がってきたし、そろそろ誰か余興やれ!」

純「確かに、余興がないと面白くないな」

久「須賀君、出番ね!」ニヤ

まこ「そうじゃのォ~」ニヤ

智美「おっ、須賀は何かできるのか~?」ワハハ

京太郎「……イキナリ振らないでくださいよ。他のお客さんに迷惑になりますし…… 第一、相棒が……」

咲「京ちゃん! 今日、貸切状態だからどんなに騒いでもいいって! それと…… はい! 相棒!」ヨイショ

京太郎「……なんでお前が持ってるんだよ?」

咲「部長から言いつけられたから、おばさんに言って、ね……」

京太郎「そういう事かよ、最初っから予定されてたのか…… まぁ、いいけど」パチン パチン ヨット……

ポロロロロロン……


純代「へぇ…… ギターですか」

透華「使い込んでますわね」

京太郎「まぁ、趣味でずっと弾いてましたから」

華菜「よし! 須賀! 下手な歌でも映えるように、華菜ちゃんのイメージにピッタリの歌を歌うんだし!」

京太郎「……ムッ# それじゃ…… 咲と天江さん、藤田プロと一緒の卓についた池田さんをイメージして!」

華菜「……ヘ?」


ジャン♪ ジャン♪ ジャン♪ ジャン♪ ジャン♪


京太郎「あ~る晴れた♪ ひ~る下がり♪ いち~ば~へつづ~く道♪」

京太郎「に~ば車が~♪ ご~とご~~と♪ 子~牛~を乗せ~ていく♪」


ジャン♪ ジャン♪ ジャン♪ ジャン♪ ジャン♪

華菜「おぃぃい!! しかも、何か無茶苦茶いい声なのが腹立つし!!」

未春「あはははは!! 華菜ちゃん! 『ドナドナ』だよ! 『ドナドナ』!!」バンバンバン!

ゆみ「こ、これは……」プルプル

睦月「わ、笑っちゃダメですけど…… けど……っ!!」プルプル

貴子「池田ァ!! 調子乗ってるからだぞ!!」

華菜「ヒィィィィイ!! なんでこうなるんだし!!?」


ジャララララララン♪

パチパチパチ

衣「凄いすごい!! とても上手いぞ」パチパチ

一「確かに、高校生のレベルじゃなかったね」パチパチ

貴子「この道で食っていけるんじゃないか? それくらい上手いぞ」パチパチ

京太郎「有難うございます。じゃあ、二曲目行きましょうか」

久「ねぇ、美穂子。右目開けてくれる?」

美穂子「ええっ!? い、いいですけど…… 上埜さん、いきなりどうしたんですか?」パチッ

久「須賀君、美穂子の右目綺麗な蒼でしょ? この右目の色でイメージできる曲あるかしら?」

京太郎「すごく綺麗ですね~、青い瞳か……」ウ~ン……

美穂子「き、綺麗……/////」ボフン

久「おーい、美穂子~ 戻ってきなさ~い」

京太郎「この曲かな?」

佳織「あったの?」

京太郎「ええ」


ジャラン♪


京太郎「じゃあ、いきます。 原曲、Willie Nelson。アレンジ、Ka'au Crater Boysで『Blue Eyes Crying in the Rain』!」

京太郎「One- Two, One- Two- Three- Four-♪」

ズンチャカ♪  ズンチャカ♪  ズンチャカ♪


京太郎「In the twilight glow I see you~♪」

京太郎「Blue eyes crying in the rain~♪」

 

 

優希「すっごい綺麗な曲だじぇ」

まこ「確かにのォ」

和「そうですね~ でも、初めて聴く曲です」

咲「私も知らないよ~」

 

 

京太郎「Someday when we meet up yonder~♪」

京太郎「We'll stroll hand in hand again~♪」

京太郎「In a land that knows no parting~♪」

京太郎「Blue eyes crying in the rain~♪ Blue eyes crying in the rain~♪」


ズンチャカ♪ ズチャカチャカ♪ ズンチャッチャ♪


パチパチパチ!!


桃子「すっごく良かったっすよ!」パチパチ

智紀「うん、でも歌詞はどう言う意味?」パチパチ

京太郎「ええっとですね…… 離れ離れになってもう二度と会えないかもしれないけれど」

京太郎「雨の中で泣いていた貴女の青い瞳を私は決して忘れない」

京太郎「奇跡が起きて、再び会うことができたら一緒に手を繋いで歩こう。そして、もう二度とお別れなんてしない」

京太郎「私の大好きな青い瞳の貴女…… ってところですね」

智紀「ありがとう。でも、ここでそれを歌う須賀君の度胸もすごい」

京太郎「? どういう事ですか?」

智美「ワハハ~ 須賀は天然か~」


美穂子「……上埜さん/////」

久「なぁに? 美穂子?」

美穂子「……須賀君、貰ってもいいですか?/////」

久「…………………」