―― 松実館は意外と忙しい。

丁寧なサービスと雰囲気の良さからあまり目立たなくても根強い人気を持っている。
コアなファンも少なくない松実館はシーズン中は予約でいっぱいになる事もそれほど珍しくない。
しかし、経営が苦しいというほどではなくても、シーズンオフにはあまりがちになる従業員を増やせはしなかった。
結果、シーズン中にはバイトを急遽、募集し、足りない人手を何とか確保しているのが現状である。

京太郎「(んで、このバイトが意外と人気だったりする)」

シーズン中で忙しい所為か、松実館のバイトは結構な時給が貰える。
その上、色々な意味で名物である美人姉妹ともお近づきになれる機会があるともなれば、そりゃあ競争率も高いだろう。
その分、忙しくてキツいと言われているが、それでも噂では倍率が10を切った事はないらしい。

京太郎「(俺も玄さんからの伝手じゃなかったら、毎回バイト出来ないだろうなぁ)」

そう思いながら、俺は客室の掃除を終わらせる。
純日本風の落ち着いたその部屋にはついさっきまで常連さんがいたはずだ。
既に俺も顔馴染みとなっているその人は丁寧に部屋を使ってくれるお陰で、こうして早く仕事も終わる。
そんな人ばかりであれば、もうちょっとこのバイトも楽になるのに、と思わなくもないが、ニンゲンというやつはそれほど優しくはない生き物なのだろう。

京太郎「(まぁ、手馴れてるし、別に良いけどさ)」

中学二年の頃から始めたこのバイトは既にベテランである。
客室掃除に掛けては松実館で五指に入る自信はあった。
他の従業員たちからの覚えも良く、それなりに仲良くして貰っている。
そんな俺にとって、松実館でのバイトは肉体労働が多くて疲れはするものの、とても心地良いものだった。

京太郎「(それに…二人がいるしな)」

そんな俺の脳裏に浮かぶのはこの旅館の名物姉妹である玄さんと宥さんだ。
共に美人で、方向性は違えども魅力的な二人は目の保養になる。
彼女たち目当てにバイトが集まるのもおかしくはないと思えるくらいだ。
俺だって最初の頃は二人を意識しまくりでギクシャクしていたのである。

京太郎「(思えば…アレが初恋だったんだろうなぁ…)」

かつてこの阿知賀には子ども麻雀クラブというものがあった。
二人の幼馴染と共にそこに所属していた俺は努力したお陰でNo2の地位にいたのである。
けれど、俺はついぞ、トップである玄さんに勝つ事は出来なかった。
昔はそれに対抗心を燃やしていたのだが…何の事はない。
年上で明るいお姉さんに自分のことを認めて欲しかっただけなのだと今では分かる。

京太郎「(今でもその時の事をからかわれるのはどうにかして欲しいけれど…)」

しかし、そんな対抗心も俺が阿知賀中学へとあがった頃にはもう殆どなくなっていた。
と言うよりも…なくならざるを得なかったと言うべきか。
何せ、進学を考えていた俺が気まぐれで阿知賀の見学をした時には、もうかつて俺が追いかけていた松実玄はいなかったのだから。
色々な事情でなくなった麻雀部を一人静かに掃除して、待ち続ける一人の女の子がいただけなのである。

京太郎「(今から思えば…憧には悪い事したなぁ…)」

一緒に男女の頂点を取ろうと約束し、笑いあった幼馴染。
しかし、俺は一人で麻雀部にいる玄さんの事が放ってはおけず、彼女に言えないまま中学を変えたのだ。
未だに憧はその事が気に入らないのか、怒ったり拗ねたりするとそれを持ち出してくる。
こうなると俺は憧の機嫌が良くなるまで謝り続けるしかない。

京太郎「(女の子って奴は卑怯だな)」

そう思うのはただの先入観だけではない。
寧ろ、実感が伴った、経験則から来るものだ。
しかし、それを表に出したりはしない。
そんな卑怯さが割りと嫌いではないし、何より俺にそう思わせた人は… ――

宥「京太郎君」

そこまで考えた俺に後ろから声を掛けた声。
聞き慣れたそれに振り返れば、そこには真っ赤なマフラーを身につけた女の子がいた。
いや、それどころかその身体にはコートが羽織られ、ニット帽まで被っている。
夏の、しかも、室内とは思えないその姿は、見ているだけでも暑苦しいだろう。
しかし、幼い頃から玄さんを追い掛け回していた俺にとって、それは見慣れたものである。

京太郎「宥さん、どうかしたんですか?」

松実宥。
玄さんの姉であるこの人はあまり自分から動いたりはしない。
得意分野も帳面をつけたりとそっち方面であり、極度の寒がりである所為で肉体労働が出来るタイプじゃなかった。
基本的には自室に閉じこもり、こたつに入りながら、経営に疎いおじさんの代わりに方針なんかを考えている。
最近は「松実館をもぉっと暖かくする計画」とやらを練っているらしく、独学で色々と勉強しているようだ。

宥「えっと…京太郎君のバイトが終わったかなって…」
京太郎「一応、ノルマは終了してますけれど…」

「えへへ」と笑いながら紡ぐ宥さんに、俺は首を傾げながらそう返した。
既に俺はやるべき仕事は片付き、終了時刻までのんびりしてても良い。
とは言え、今の松実館はシーズン中であり、仕事は幾らでも湧いてくるのだ。
バイトであるとは言え、一応、責任感を持って働いている俺にはそれを見過ごせない。
もう俺がするべき事はないとは言え、誰かの手伝いをするくらいは出来る。

宥「じゃあ、マッサージしてくれないかな?」
京太郎「…マッサージ…ですか?」

元々、寒がりな宥さんは肩も良く凝る。
その上、頭脳労働ばかりしていれば、尚更だろう。
しかし、流石に異性相手にそんな事を言うのはどうかと思う。

宥「ダメ…かな?」
京太郎「ぅ…」

しかし、若干、上目遣いになりながらそう言われると何とも断りづらい。
普段はメガネやマスクまで身につけた完全防備の為に分かりづらいが宥さんは玄さんと同じくらいに美少女なのだから。
目を見張るとまでは言わなくても、街中で見かければ、視線を引っ張られるであろうくらいに。
そんな宥さんにこんな風にお願いされたら、そりゃあ誰だって首を横には振り辛いだろう。

京太郎「…良いですけど、でも、先に玄さんに報告しとかないと…」
宥「ふふ…♪その辺りは大丈夫。もう私が玄ちゃんに連絡しといたから」

そう気まずそうに返した俺に、宥さんはニコリと笑いながらそう返す。
明らかに先手を取っているそれは俺が断れないと知ってのものだろう。
そう思うと肩が落ちるが、まぁ、悪い気はしない。
そう思うのはそうやって宥さんに振り回されるのが俺は嫌いではなく、そして… ――

宥「えい…♪」
京太郎「ぅ…」

そう言って宥さんは俺の腕を抱きかかえる。
コートの上からでもはっきりと分かる豊満な谷間で包むようなそれに思わず声が漏れた。
しかし、宥さんはそんな俺を嬉しそうに見るだけで、俺を手放す様子はない。
それが妙に嬉しくて、でも気恥ずかしくて…何とも言えない気持ちのまま俺はそっと視線を逸らした。

京太郎「…怒られますよ?」
宥「その時は京太郎君も一緒に怒られよう」

クスリと笑うその表情は、そんな風にならないと分かっているからなのだろう。
何せ、松実館の実質的な経営権を握っているのはおじさんではなく宥さんなのだから。
人知れず、しかし、確かにこの旅館を良くする為に働いている彼女が少し甘えていたところで何か言える人は少ない。
寧ろ、年配の従業員さんたちは貴重な青春を旅館の経営に費やしている事に申し訳なく思っているくらいなのだから。

宥「それに…たまには恋人らしい事…したいよ」
京太郎「宥さん…」

そんな宥さんと俺は恋人という絆で結ばれている。
昔から知ってはいたとは言え、男が苦手だったのか、ろくに話した事がない宥さん。
そんな彼女とこんな関係になるだなんて松実館で働き始める前は想像も出来なかっただろう。
しかし、紆余曲折を経て、仲を深めた俺たちは宥さんの告白を契機に付き合う事になった。
それはもう松実館の皆が周知している事であり、多少、いちゃついたところで何か言われる事はない。

京太郎「(最近はそうやって恋人らしい事も出来なかったからなぁ…)」

それはシーズンに入って急激に忙しくなっただけではない。
今年は何と皆でインターハイに出場が決まり、今は特訓の日々なのだ。
旅館の仕事と麻雀部の活動、その二つで余暇を取られた宥さんと顔を合わせる機会は少なくなっていた。
結果、彼女を寂しがらせて、こんな風にアプローチさせたのは俺の不徳と言う奴だろう。
普段、メールは休まずにしていたとは言え、確かに最近は接触らしい接触はなかった。

京太郎「…すみません。俺…」
宥「京太郎君は悪く無いから…謝らないで」

そう言って微笑む宥さんの顔は幸せそうなものが見えていた。
久しぶりにこうして俺と触れ合えるだけで宥さんは喜んでくれているのだろう。
それに安堵しながらも、こんなに健気な恋人を寂しがらせたと思うと胸が痛む。
しかし、それを表に出せば宥さんを困らせるだけだなんて事は俺にも分かっている。
だからこそ、俺は努めて笑みを浮かべ、俺に抱きついた宥さんの手をそっと握った。

京太郎「じゃあ、せめてしっかりサービスさせて下さい」
宥「ホント?」
京太郎「えぇ。凝りが解れるまでずっと付き合いますよ」
宥「嬉しい…♪」

俺の言葉に宥さんはふにゃりと蕩けた笑みを浮かべる。
ひだまりの子猫を彷彿とさせるようなその笑みはとても幸せそうだ。
時折、彼女が浮かべるその笑みは堪らなく魅力的で、ドキドキさせられる。
他にも宥さんの色々な顔を知っているが、彼女の一番魅力的な顔は間違いなくこの顔だろう。

宥「じゃあ…そーっと私の部屋まで行かないとね」

クスリとイタズラっぽく笑う宥さんの顔を知っているのはどれだけいるだろう。
根が真面目で、外見からも硬そうに見えるとは言え、実は宥さんは悪戯っ子だ。
流石に玄さんほどではなくとも、気を許した相手には悪戯を仕掛ける事は少なくない。
故に宥さんのその表情を知るのは、彼女が気を許した相手だけなのだ。

宥「どうしたの?」
京太郎「いや、宥さんは可愛いなって思いまして」
宥「ふぇっ!?」カァァ

瞬間、宥さんは顔を真っ赤にして俯く。
幾ら恋人になったとは言え、この辺の耐性は昔から変わっていない。
そもそも異性そのものに不慣れな宥さんにとって、『可愛い』という言葉は絶大な効果を誇るのだ。
それこそ、こうして俺が宥さんの手を引いて歩き出しても、彼女からの反応がないくらいに。

宥「ふ、不意打ちは卑怯だよ…♪」

数分後、ようやく再起動した宥さんが俺の横でポツリとそう言った。
しかし、その頬を羞恥で赤くするその姿が可愛らしいと思うのは俺だけだろうか。
流石にそれをそのまま口にするとまた宥さんが再起動するまでに時間が掛かってしまう。
特に怒られるような事がないとは言え、あまり今の姿を他人に見せたくない俺にとって、それは悲しいかな選べない選択肢だ。

京太郎「恋人を可愛いと言って何が悪いんですか」
宥「はぅ…京太郎君が開き直っちゃった…♪」

それでも自分の感情を少しでも伝えようと口にした言葉に宥さんは的確な言葉をくれる。
しかし、そう言いながらも、宥さんの頬は幸せそうに緩んでいた。
耐性こそないにせよ、そうやって『可愛い』と言われるのは好きなのだろう。
宥さん風に言えば、それは『あったか~い言葉』なのだから。

宥「でも…有難うね…♥」
京太郎「どう致しまして…っと」

そんな言葉を交わした時には俺と宥さんの足は目的地へと到達していた。
運が良かったのか、それまで同僚たちには一度も出会う事はない。
代わりに何人かのお客さんとすれ違ったものの、それは微笑ましいものを見るようなばかりだった。
恐らく従業員ではなく、地元のカップルか何かだと思われていたのだろう。
それに胸を撫で下ろしながら、俺は宥さんがドアノブを開く姿を後ろから見つめた。

宥「はい。どうぞ」
京太郎「お邪魔します」

そう言って入った部屋は、ぬいぐるみに溢れていた。
規則正しく並ぶそれは宥さんが俺を呼ぶ前に整理していた事を感じさせる。
基本的に寒がりな宥さんは部屋にいる時はそのモフモフとしたぬいぐるみを抱いているのだから。
普段は滅茶苦茶…とまでは言わないが、割りと乱雑に並べてあるのである。

宥「ここなら…邪魔は入らないよ♪」
京太郎「それ寧ろ男のセリフだと思うんですけどね」

とは言え、確かに宥さんの部屋ならば誰かに邪魔される事は殆ど無い。
バイトの総括も担う玄さんも今の時期は忙しくしているし、宥さんに構っている事はあんまりないのだから。
それこそ廊下の外に聞こえるくらいの大声を出さなければ、この部屋に誰かが立ち入る事はまずないだろう。

宥「一杯、気持ち良い事されちゃう?」
京太郎「えぇ、してやりますよ」
宥「きゃあ♪」

そんな場所で俺を誘惑するように言う宥さんはからかっているのだろう。
それを知りながらも手をワキワキとさせれば、宥さんは甘い悲鳴を漏らしながらベッドへと逃げ混んだ。
しかし、その背中は俺へと晒され、チラリと俺を伺うように見ている。
あくまでさっきのそれが演技だと言わんばかりのそれに俺は微笑ましいものを感じながら、ゆっくりとベッドへと膝を立てた。

宥「…今、凄いドキってしちゃった…♪」
京太郎「まだベッド乗っただけじゃないですか」

小さく呟く宥さんの言葉に俺は呆れるようにそう返した。
確かに今のこれはちょっと興奮するシチュエーションである事は認めるが、まだベッドが軋んだだけである。
まだ宥さんの身体には触れてはおらず、マッサージも始まっていない。
そんな状態でドキドキしていたら、これから先、色々な我慢が出来るか分からないだろう。

宥「だけど…この姿勢…凄い暖かくなっちゃうっていうか…♥」
京太郎「…しませんからね?」

そう釘を刺すのは、恋人同士の営みだ。
確かに俺も健全な男子高校生であり、そんな事に興味が無いとは言えない。
その上、こんなに美味しそうな身体をしている宥さんがベッドに横たわっているともなれば、邪な考えが脳裏を過ぎらない訳じゃなかった。
しかし、今の俺はあくまでも仕事の範疇として、宥さんのマッサージに来ているのである。
それを流石にセックスまでしちゃったら、バイト仲間にも玄さんにも申し訳が立たない。

宥「でも…京太郎君も一杯、我慢してるでしょ…?」
京太郎「そ、それは…」

確かにここ最近、宥さんと恋人らしい接触がなく、悶々としていたのは事実だ。
宥さんという恋人がいる為に自慰をするのも悪い気がして、正直、溜まっている。
だが、それを認めてしまうとなし崩し的に色々とやってしまうんじゃないかと思ってしまう。
いや…今までの傾向が傾向だけに、一度認めてしまうとドンドンと押し切られるのは目に見えていた。

京太郎「い、良いから…マッサージしますよ」
宥「いけず…」
京太郎「いけずじゃありませんよ、まったく…」

そう言いながら、俺は宥さんの肩に手を伸ばした。
そのままぐっと掴むように力を込めれば、硬い感触が帰ってくる。
厚手のコート越しでもはっきりと分かるそれは勿論、骨じゃない。
骨かと思うばかりに凝った宥さんの筋肉なのだ。

京太郎「相変わらず硬いですね…」
宥「ん…ごめんね…♪」

そう謝るのはそんな凝りを解すのにかなりの力が必要だと分かっているからなのだろう。
とは言え、こうやって恋人のマッサージをするのはあまり嫌いではなかった。
普段からバイトで鍛えてもらってるお陰でそれなりに力はあるし、何より宥さんの役に立てているという実感がある。
それにこうして後ろから乗るように密着するとその柔らかさを否応なく意識して… ――

京太郎「(色即是空空即是色…)」

その柔らかさについついムスコが起き上がってしまいそうになるのを何とか堪える。
宥さんの誘惑を一度、跳ね除けた以上、そうやって勃起するのは恥ずかしいにもほどがあるのだから。
別にその程度で幻滅されると思うほど付き合いが浅い訳ではないが、男としてあまりにも恥ずかしい。
そう思いながら俺はぐっぐと力を込め、宥さんの凝りをほぐして行く。

宥「…やっぱり…足りない…かも…」
京太郎「コート越しですもんね…」

三分後、宥さんが紡いだ言葉に俺は肩を落としながら、そう答える。
勿論、効いてない訳ではないのだろう。
最初に触れた時よりも幾分、硬さはマシになっているし、宥さんの声もリラックスしているのだから。
しかし、厚手の服越しでは幾らやってもマシになるだけで凝りを解消する事は出来ない。
それを数分掛けて思い知ったとは言え、それが出来ない理由が俺たちにはあった。

京太郎「(宥さん寒がりだからなぁ…)」

夏でもマフラーを手放さないのは何もキャラ付けの為ではないのだ。
本心から宥さんは寒がり、震えている。
そんな彼女に対して、暖房の入っていない部屋でコートを脱げだなんて言えない。
人の心に敏感な訳ではないが、流石にそこまで無神経な男ではないのだ。

宥「脱がして…良いよ?」
京太郎「えっ」

しかし、そんな事を考える俺の前で宥さんが微かに振り返りながらそう言った。
普段の寒がりな宥さんからは想像もつかないそれに思わず聞き返したが、彼女は訂正しない。
じっと俺を見つめて、何かを訴えかけてくる。
何処か熱っぽいそれに気圧されながら、俺はそっと頭を振るった。

京太郎「(の、飲まれるんじゃない。これはあくまでもマッサージの為なんだ…)」

そう自分に言い聞かせるものの、ドキドキするその感覚はなくならない。
まるで宥さんの興奮が移ってしまったかのようなそれに俺は大きく呼吸を繰り返す。
しかし、それでも俺の中の興奮がなくなる事はなく、寧ろ、部屋の中の甘い香りを意識して身体が熱くなってしまった。
結果、興奮を冷やす事を諦めるしかなくなった俺は、宥さんのコートに手を伸ばす。

宥「ん…っ♥」

そんな俺の前で身動ぎしながら、宥さんは脱ぎやすいように姿勢を整える。
お陰でスルスルとコートを脱ぎ去る事が出来たのは良いが…一々、お尻を振るうのはどういう事なのか。
まるで俺を誘惑するように左右へと揺れる大きなそれに思わずむしゃぶりつきたくなるくらいだ。
しかし、それを表に出さないようにぐっと理性で押さえつけながら、俺はコートを皺にならないように畳んだ。

京太郎「それじゃ…もっかいやりますよ」
宥「あ…もうちょっと…脱がして…」
京太郎「え…」

そう言う宥さんの身体にはまだセーターが残っていた。
桜色に染まったそれは暖かいものが好きな宥さんらしいチョイスだろう。
そして、勿論、それは冬用の厚手なものであり、俺のマッサージを阻害するだろう。
しかし、かと言ってそれを脱ぐと… ――

宥「後はシャツとブラだけだから…マッサージしやすいと思う…♪」

そう。
何時も通りならば、この後にはシャツとブラだけなのだ。
勿論、そこまで脱いでくれると俺もマッサージしやすいのは事実である。
しかし、かと言ってそれを脱げば、流石に色々と我慢出来なくなりかねない。
と言うか、今でも割りと一杯一杯なのにシャツから透けるブラとか日焼けしない白い肌とかを見るとプッツンしかねないのだ。

宥「ダメ…?」
京太郎「あー…ちょっとだけですからね」

しかし、振り返る宥さんの目にはどうにも逆らえない。
逆らわなければいけないと分かっているはずなのに、ついつい頷いてしまうのだ。
そんな自分に自嘲を漏らしながらも俺の手は再び動き出す。
そのままスルスルと宥さんから衣服を剥ぎ取った俺はそれもまたたたんでベッドの脇に置いた。

京太郎「それじゃ…こんどこそしますからね」
宥「お願い…♪」

そう甘く声を漏らす宥さんの背中には真っ赤なブラが浮かびあがっていた。
白いシャツからはっきりと分かるその情熱的な色に俺の目はついついとそちらへと惹きつけられてしまう。
それから目を離そうにも宥さんの身につけたシャツは薄手で、何処を見ても色素の薄い肌色が目に残ってしまうのだ。
まるで背中全部で俺を誘惑しているようなそれに俺はマッサージを始めながらも、ついつい生唾を飲み込んでしまう。

宥「んふ…ぅ♪あ…ぁ…♪」

その上、そんな風に宥さんが熱い吐息を漏らすのだから、色々と質が悪い。
何せ、その声はセックスしている時を彷彿とさせるくらいに熱っぽいものなのだから。
まるで俺の中のオスを目覚めさせようとするそれに思わず指先に力がこもる。
しかし、それでも宥さんの凝りをすぐさま解すには至らず、俺に硬い感触を返してきた。

宥「京太郎君…とっても暖かい…♪」
京太郎「寒くないです?」
宥「大丈夫…だよ…♪」

無論、寒くないはずがない。
宥さんは何時も厚手のものを着込んでいるのは決して伊達でもなんでもないのだから。
実際、今だってその肌はかすかに震えて、俺に寒気を伝えてくる。
しかし、それでも宥さんの言葉に嘘は見えない。
流石に厚手のコートとセーターほどではなくても、俺が暖になれているのは事実なのだろう。

宥「京太郎君にのしかかられていると思うと…心の中がね…暖かくなるの…♥」
京太郎「ぅ…」

そんな俺に告げられる宥さんの言葉はエロティックなものだった。
微かに媚を浮かばせたそれは俺の興奮を擽って止まない。
まるでもっとしてと言外に告げるようなそれに下着の中でムスコがはっきりと勃起を始める。
それを何とか隠そうとして俺は微かに腰を浮かせた。

宥「あ…ダメ…っ♪重くないから…もっと…ぎゅって来て…♥」

そんな俺の仕草に気づいたのだろう。
有さんはそう言いながら、その腰を浮き上がらせた。
俺の股間へと密着するようなそれに陰嚢が柔らかく包まれるような感覚を覚える。
それは禁欲生活を続けるムスコにとってははっきりとした快感として伝わり、その熱を強くした。

京太郎「(とは言え…触れるのを止めて下さいとは言えない…)」

そんな事を言ったら俺が興奮している事が宥さんにバレてしまうのだ。
そうなると宥さんは大義名分の元、俺をより興奮させようとしてくるだろう。
そうなれば、俺はもう終わりだ。
宥さんに乞われるとどうにも断り切れない俺はなし崩し的にセックスまで押し切られてしまう事だろう。

京太郎「(だから…今の俺に出来る事は…!)」
宥「あふぅ…ぅっ♪」

この興奮を知られない内にマッサージを終える。
その答えに唯一の光明を見た俺はぐっと手先に力を込めた。
今までよりも幾分強いそれに、しかし、身体が凝りまくった宥さんは気持ち良いのだろう。
熱い吐息を漏らすように心地好さを俺に伝え、その身体を微かに震わせる。
その震えが密着した股間に伝わり、気持ち良くなってしまうのを抑えながら、俺は必死にマッサージを続けた。

宥「ちょっと…ポカポカしてきたかも…♥」
京太郎「それは…何よりです…」

そんな俺の努力が実りはじめたのは数分後の事だった。
痛さを感じるギリギリのラインで揉み続けたお陰で、宥さんの肩は大分、マシになったのである。
最初に比べれば、ふにふにと柔らかい感触が伝わり、もみほぐすのに力も要らなくなった。
流石に完全に凝りがなくなった訳ではないが、当分は大丈夫だろう。
そう思いながら宥さんから立ち上がった俺の前で、彼女はコロンと身体をひっくり返す。

宥「じゃあ…今度は…私の番だね…♪」
京太郎「うわぁっ!?」

瞬間、すっと伸びた宥さんの手に、俺の身体が引き込まれる。
突然の事に態勢を崩した俺は宥さんの胸へとダイブした。
薄手のシャツから伝わってくる硬いワイヤーの感触と…それに負けない柔らかな感覚。
ふにふにと俺を包むようなそれに最早、我慢ならんとムスコが勃起し、ズボンが張り詰める。

宥「京太郎君の凝りを解してあげるね…♥」

そう言って宥さんは俺を抱きしめたまま、その身体を揺らす。
密着した俺の身体を擦るようなそれに背中がゾクゾクとした快感を走らせた。
しかし、それを抑えようにももう完全に勃起したムスコは制御する事が出来ない。
宥さんから与えられる刺激をそのまま快感へと変えて、俺の身体へと流し込んでくるのだ。

京太郎「あの…宥さん…!?」
宥「なぁに…♥」

そんな俺の問いかけに宥さんは甘く返す。
何処か意地悪なそれはきっと俺の言いたい事なんて分かっていると言っているようだ。
さっきまでの媚の浮かんだそれではなく、嗜虐的にも感じられるその声に俺は微かな寒気を感じる。
ゾクゾクとした快感とも微妙にズレているそれは、宥さんが本格的に興奮してきている事を察知したからなのだろう。

京太郎「もしかして、その…」
宥「うん…♪最初から…京太郎君が勃起してるの…気づいてたよ…♥」

そう俺の耳元で囁く宥さんに、俺は全てが彼女の手のひらの上にあった事を知った。
恐らく宥さんは最初からこうなるつもりだったのだろう。
そもそも、腰を刺激する訳ではないのだから、ベッドにうつ伏せになる必要なんかない。
その上で身体を押し付けたり、言葉でも俺を誘惑していたのだから、俺を誘った時からこうするつもりだったのだろう。

京太郎「…宥さんは卑怯っす」
宥「何の事かなぁ…♥」

そう言いながら宥さんは俺の頭をそっと撫でる。
まるで慰めるような優しい手つきに、心の中で微かに芽生えた拗ねるような気持ちが萎えていくのが分かった。
代わりに俺の中で浮かんでくるのは欲情と諦観である。
こんな事をするまで俺を求めてくれているのだから、もう諦めても良いんじゃないか。
そんな言葉がさっきから止まらなかった。

京太郎「ここまでしたんだから、責任取って下さいよ」
宥「ふあ…ぁ♥」

結局、俺はその言葉に従って、宥さんの背中に手を延ばす。
そのまま後ろで止められるブラのホックを外し、肌をゆっくりと撫で始めた。
それだけで欲情した宥さんは感じるのか、甘い吐息を漏らす。
それに一つ仕返し出来たように感じた瞬間、俺の身体はグルリと反転した。

宥「オイタはダメだよ…♪今は私の番なんだから…♥」

そのまま俺をベッドへと押し付けながら、宥さんは囁く。
言い聞かせるような甘いそれにゾクリとしたものを感じるのは、そこに嗜虐的なものが混じっているからか。
その声の響きは甘いものの、それとは違う凄みのようなものを感じてしまう。
そして、それが身体から力を奪い、俺は宥さんの下でふっと脱力してしまうのだ。

宥「良い子…♥」

そんな俺を褒めながら、宥さんの手が俺の身体をまさぐる。
仕事着の合間から肌をくすぐるようなそれはとても熱っぽく、それでいてゾクゾクさせられた。
寒気混じりのそれに俺の身体はじんわりと熱くなり、吐息の感覚も短くなっていく。

京太郎「ふぅ…ぅ…」
宥「ふふ…♪」

普段の寒がりな様子が嘘のように熱い手。
それが肌をくすぐる度に、俺の口から吐息が漏れた。
そんな俺を見下ろしながら、宥さんは満足気な笑みを浮かべる。
けれど、それはさっきまでの蕩けたものとは違い、嗜虐的なものの強い笑みだ。
獲物が自分の手に落ちつつある事を理解するハンターのようなそれに俺の背筋はゾクリとする。

京太郎「(マゾなつもりはないんだけどなぁ…)」

しかし、現実、こうやって宥さんに押し倒されるのは嫌いじゃなかった。
と言うか、こうして抵抗する気概を失っていっている辺り、好きだと言っても良いくらいなのだろう。
実際、そうやって身体を密着させるように俺へと触れ、嗜虐的に微笑む宥さんがとても魅力的に思えるのだから。
例え、どれだけそのつもりはないと否定しても、俺はきっとそういう素質があったのだろう。

京太郎「(まぁ…宥さんなら良いかな…)」

そう思うのは俺の恋人である宥さんなら、そんな俺を受け止めてくれると分かっているからだ。
普段は甘えん坊で、こうして俺を誘惑するくらい寂しがり屋だが、宥さんはやっぱりお姉さんなのだから。
何時もは玄さんの方がしっかりしているように見えて、此処ぞという時の宥さんはとても強く、懐も深い。
宥さんにならこうして甘えてしまっても良いんじゃないだろうか。

京太郎「っ!」

しかし、そんな俺の思考を途切れさせるように俺の胸に微かな痛みが走った。
それに思わず身体を強張らせるが、その痛みはなくならない。
ジンジンと肌の内側で疼くようなそれはまるでそこに根を張ったように俺へと染みこんでくる。

宥「んふ…♪」

そんな感覚の源になったのは間違いなく宥さんの爪だろう。
恐らく俺の意識が気を抜いた瞬間に、胸板に爪を立てていたのだ。
完全に油断していた所為でその瞬間を見てはいないが、俺の胸に残る線状の赤い跡がその証だ。
少なくとも、普通に撫でているだけではそんな跡なんてつかないのだから。

宥「京太郎君の胸…とっても逞しいね…♥」

しかも、宥さんはそれについて詫びる様子はない。
ニコリと笑いながら、俺の胸を撫で回している。
しかし、その手が痛みが残る部分を重点的に撫でているのはきっと気のせいじゃないはずだ。
詫びるような、それでいて痛みを刷り込むようなそれは、さっきのそれが偶然ではなく、わざとである確証を俺に与える。

宥「こんなに固くて…鍛えられてる胸…♪男らしくってドキドキしちゃう…♥」
京太郎「まぁ…ここで扱かれていますからね」

旅館のバイトと言うのはそれこそ何でも屋にならざるを得ない。
流石に厨房の手伝いをする事は滅多にないが、掃除洗濯などはひと通りやらされるのである。
しかも、その量は一般家庭の比ではなく、結構な重労働になるのだ。
そんなバイトを数年前からやり続けた俺の身体がそれなりに鍛えられるのも当然だろう。

京太郎「(それに未だにシズと一緒に山に登ったりするしな)」

憧とは違うもう一人の幼馴染。
玄さんとはまた違った野性味溢れる元気さに満ちたその少女は山登りが好きだ。
未だに何かあった時には山登りに誘われるシズに連れ回されていれば、そりゃあ文化系の部活に属していても人並み程度には鍛えられる。

宥「むぅ…」
京太郎「痛っ!」

瞬間、宥さんの手が俺の胸を抓り、はっきりとした痛みを与える。
さっきの疼くようなそれとは違う鮮烈な痛みに、俺は訴えるような声をあげた。
それに宥さんはそっと手を離してくれたものの、その膨らんだ頬は治らない。
まるで拗ねている事をアピールするようなそれに俺は内心、首を傾げた。

宥「今、私と玄ちゃん以外の女の子の事、考えたでしょ?」
京太郎「な、なんで分かるんですか…」

そんな俺に対して怒りを混じらせて告げる宥さんに、俺は背筋を震わせながらそう答えた。
自分がポーカーフェイスなつもりはないが、かと言ってそこまで分かりやすいつもりもないのだから。
一番、付き合いの長い幼馴染たち目敏い憧を騙すのは難しいが、シズを騙すのはそれほど難しくはない。
そんな俺の表情からそこまで分かるものなのかと微かな戦慄を覚えてしまう。

宥「エッチするって時に他の女の子の事考えてる京太郎君には教えてあげないもん…♪」
京太郎「ぅあ…!」

そう言って宥さんは俺の肌を再び撫で回す。
だが、その動きはただ撫で回すそれではなく、俺の胸回りを重点的に責めるようなものへと変わっていた。
まるで胸を暖めるようなそれに、俺の中で何かが目覚めていく。
それが何なのかは分からないが、永遠に眠っていて欲しい事だけは分かる俺の口から呻き声が漏れた。

宥「お仕置きとして…この硬い胸を…トロトロに暖かくしちゃうんだから…♥」

そう言いながら、宥さんはゆっくりと上体を倒す。
そのままちゅっと俺の首筋にキスを落とし、サワサワと胸を撫で回すのだ。
その感覚はくすぐったさが強く、気持ち良さには中々、結びつかない。
しかし、俺としては永遠にそのままであって欲しいのが本音であった。

京太郎「(流石に胸で感じるってのは男の尊厳がなぁ…)」

確かに男の胸にもそういう性感帯がある事くらいは俺も知っている。
だが、それは基本的には眠ったままであり、目覚める事は極稀なのだ。
そんな部分を刺激され、感じるなんて、まるで… ――

宥「ふふ…♪女の子みたいって思ったでしょ…♥」
京太郎「ぅ…」

その瞬間、告げられる宥さんの言葉は俺の心を的確に突いていた。
まるで心が読めるようなそれに正直、戦慄を禁じ得ない。
だが、そんな俺の前で宥さんは嬉しそうな笑みを崩さなかった。
そうやって恐れられるのも良いと言うかのように…嗜虐的な微笑みを浮かべたままである。

宥「そうだよ…♪京太郎君のこの逞しい胸を…女の子のおっぱいに改造しちゃうの…♥」
京太郎「すみません。マジ勘弁してください…」

そのままうっとりと宥さんが紡ぐ言葉は本気でゾッとするものだった。
自分が胸で女の子のように喘ぐ姿なんて想像もしたくない。
正直、脳裏をよぎるだけで吐き気を催すような光景なのだ。
幾らお仕置きとは言え、そんな気持ち悪いものが現実になるだなんて信じたくはない。

宥「ダメだよ…♪これは…お仕置きなんだから…っ♥」
京太郎「く…ぅ」

そんな俺の言葉をすげなく却下しながら、宥さんの手は大きく開いていく。
胸板から脇の部分までをゆっくりと擽るようなそれに俺の甚平のような仕事着は開けてしまう。
夏の暑い時期なので、中には何も着ておらず、仕事着の向こうからは素肌が覗いた。

宥「あぁ…♪京太郎君の…汗の匂い…っ♥」

勿論、そこにはさっきまで仕事していただけあって、幾らか汗の匂いが染み付いている。
自分でも汗臭くて決して良い匂いとは思えないそれが、宥さんにはお気に入りらしい。
スンスンと俺の肌近くで鼻を鳴らしながら、モジモジと身体を揺する。
まるで欲情を伝えるようなそれに俺の興奮も高まり、汗がさらに浮かんでしまった。

宥「れろぉ…っ♪」
京太郎「ふあ…!?」

瞬間、俺が声をあげたのは、そんな汗を有さんが舐めとったからだ。
胸に浮かぶじっとりとしたそれがネトネトとした何かに舐め取られる感覚に身体がビクンと跳ねる。
その内側に蠢くのは快感よりも遥かに驚きの方が強く、俺の身体は強張った。
しかし、宥さんはそれで構わないと言うかのように微笑んだまま二度三度と俺の肌を舐めてくる。

宥「京太郎君の声…女の子みたい…♥」
京太郎「ぅ…」

その合間に告げる宥さんの言葉に俺の頬が赤くなる。
確かに今のは油断していたとは言え、男があげるそれではなかった。
それに羞恥心を刺激された俺が今すぐこの場から逃げたくなるが、のしかかるような宥さんをはねのける事は出来ない。
俺よりも小さくて軽いはずのその身体に俺はどうしても逆らえず、されるがままになり続けていた。

宥「もう…その気に…れふ…なっちゃった…?」
京太郎「な、なってませんよ!」

それでもそう返すのは、そうやって舐められる刺激が決して気持ち良くはないからだ。
これから先はどうなるかは分からずとも、少なくとも今の俺にとっては快感じゃない。
それよりもねっとりとした感触が強く、何とも居心地が悪くさせられる。
流石に不快と言うほどではないが、それでも気持ち良さには程遠い。

宥「残念…♥」
京太郎「そうはまったく見えないんですけど…」

何せ、今の宥さんは俺の前で微笑み、顔を倒して肌を舐めているままなのだ。
まるで痴女もかくやと言うその姿には陶酔が強く浮かび、まったく残念がっているようには見えない。
それよりは興奮や歓喜の色の方が遥かに強く映り…そしてそれが俺をドキドキとさせるのだ。

宥「だって…そんな京太郎君を私は今から開発してトロトロにしちゃうんだよ…♥」
京太郎「なんでこういう時だけそんなにポジティブなんですか…」

確かにほぼ最低に近い今の状態は、後は上がっていくだけと言えるのかもしれない。
しかし、普段の宥さんは決してそんな風に考えるような人じゃないのだ。
後ろ向きという程ではないがもっと慎重で思慮深い人なのである。
そんな人が言ったとは思えないメリットしか捉えない言葉。
それに俺は思わずそう突っ込んでしまう。

宥「私は京太郎君の事…全部知ってるから…♥」
京太郎「…宥さん…」

そんな俺に答えたのは宥さんの幸せそうな微笑みだった。
さっきまでの嗜虐的なそれが嘘のように暖かなそれは見ている俺の胸まで温められるようなものである。
こうして嗜虐的な宥さんではなく、普段の穏やかで優しい宥さんを彷彿とさせるそれに胸がトクンと高鳴った。

京太郎「…そういうのはもうちょい違う時に言って欲しいっす」
宥「そう言いながら…悪い気はしてない…よね…♥」

それを誤魔化そうとする俺の言葉に宥さんは勝ち誇ったようにそう言った。
それが悔しいという気持ちはあれど…否定できるような要素は俺にはない。
悲しいかな、俺がそんな宥さんにドキドキしているのは事実であり、喜んでいるのもまた確かなのだから。
それを見抜く宥さんに嘘を吐いたところで、すぐさまバレてしまうのがオチだろう。

宥「意地っ張りな京太郎君には…ペナルティ…ね…♥」
京太郎「うあ…!」

だが、その判断は少し遅かったらしい。
俺の前で嗜虐的な笑みを取り戻した宥さんがその指先を俺の乳首へと向ける。
女性のものよりも数段小さい小粒のようなそれを宥さんの手はクリクリと転がした。
軽く胸板に押し付けるようなそれはさっきまでとは違い、ムズムズした感覚が強い。

宥「京太郎君のブツブツした乳輪…♥とっても可愛い…♪」
京太郎「んなほめられ方しても嬉しくないですって…」

それを認めたくない俺は努めて平静にそう返した。
だが、そんな努力なんて宥さんにとっては無意味なのだろう。
まるで何もかもを見通しているようなその笑みを崩さない。
それどころか、クリクリと指先で乳首を転がす度にその興奮が強くなっていく。

宥「京太郎君の乳首…少しずつ硬くなって来たよ…♪」
京太郎「ん、んな馬鹿な事あるはずないじゃないですか」

そう返すものの、俺自身、胸から感じる感覚が強くなっている事に気づいていた。
それはまだ緩やかな曲線ではあるものの、刺激が与えられる度に大きくなっている。
さっきは感じられなかったその感覚に俺の意識は危機感を覚え、このままではいけないと訴えた。

京太郎「も、もう良いんじゃないですか?」
宥「ふふ…♪怖くなってきた…?」
京太郎「ぅ…」

しかし、それでもからかうように言う恋人の言葉に素直に頷く事は出来ない。
確かに俺はマゾの素質があるのかもしれないが、それでも男である事を捨てたつもりはないのだから。
例え、恋人である宥さんに対しても、あまり弱みを見せたくはない。
その意地が俺の中で肯定の言葉を止め、宥さんの狙い通り、沈黙を返してしまう。

宥「京太郎君は立派な男の子だもん…♪怖くなんかないよね…♥」
京太郎「ひ、卑怯ですよ…」

その上、そんな事を言われたら頷けるはずなんてない。
それに思わず、敗北宣言にも近い言葉を口走るが宥さんがそれに答えた様子はなかった。
それどころか、その笑みを深くして、俺の胸板を美味しそうに舐める。
そして、それは少しずつ薄黒い乳輪へと近づき、そのままねっとりとそこに触れた。

京太郎「ひゅく…!」

女性のものと比べると小ぶりで小さな乳輪。
それを舌先で擽るような刺激を俺はよそうしていたはずだった。
しかし、予想して尚、堪えきれない鮮烈な感覚が俺の中を駆け抜ける。
快感とも不快感とも言えないそれに俺は思わず声をあげ、宥さんの嗜虐心を煽ってしまう。

宥「んふゅ…♪ちゅぅ…っ♥」
京太郎「あ…ぁ…!」

しかし、宥さんは俺に対して何も言わなかった。
代わりに俺の右の乳首へと吸いつき、ジュルジュルとそこを吸い上げるのだ。
躊躇いのないその愛撫に俺の身体は寒気を覚え、ブルリと震える。
だが、宥さんはそんな俺を離す事はなく、両足をがっちりと絡ませて、身体を押し付けてきた。

京太郎「(いや…これ…おかしいって…!!)」

そんな宥さんの熱さに安堵を覚える一方で、俺の中で不安が湧き上がる。
何せ、俺の中を駆け巡るそれはもう自分でも判別出来ないものなのだ。
明確に『快感ではない』と言い切る事が出来ないくらいに、性感が開発され始めている。
このままいけば、一体、俺はどうなってしまうのか。
そんな不安が渦巻けど…俺は宥さんを突き放す事がどうしても出来ない俺は震える事しか出来ない。

京太郎「っくぅ…!」

そんな俺に嗜虐心を唆られたのだろう。
唐突に俺の乳首に硬い感触が触れ、そのまま上下から抑えこむ。
グイグイと粘膜に吸い上げられる感覚とはまた違ったそれはきっと歯だ。
ただ吸うだけでは芸がないと思った宥さんが…俺の乳首に噛み付いてきたのである。

京太郎「(まぁ…勿論、甘噛みなんだけど…でも…!)」

それでも開発されつつある俺の乳首にとっては十分過ぎる刺激だ。
今まで指や口という柔らかな感触しか知らなかったそこにとって、それは未知もいい所なのだから。
まるで宥さんそのもののように嗜虐的で強いその感覚にビリリとした何かが肌をざわつかせる。
それは不安で大きく形が変わっているものの…もう疑う余地はないくらいに快感だった。

京太郎「(マジかよ…)」

勿論、それはまだ小さくムスコから感じるそれとは程遠い。
しかし、どれだけ小さくてもついに自分が乳首で感じるようになったという事実に俺は打ちのめされていた。
これが宥さんの前でなければ、思わず頭を抱えて、布団へと潜り込んでいた事だろう。
だが、今の俺の前には愛しくも嗜虐的な恋人がいる所為で、それも敵わない。

宥「ちゅる…♥は…ん…♪」

そして、そんな宥さんは俺にさらなる快感を与えようとしているように愛撫を止めない。
口では乳首を吸い上げ、そしてたまにその歯で硬い檻を作りながら、俺を追い詰めていくのだ。
勿論、もう片方の乳首も最初よりも嗜虐的に弄られ、その先っぽがピクピクしてしまう。
まるで本当に女になってしまったようなその反応に俺はもう耐えられない。
心の中で悲鳴をあげる自尊心を護ろうと俺はなりふり構わず口を開いた。

京太郎「すみません!もう止めて下さい…!」
宥「ん…♪れろぉ…♥」

情けないという自嘲よりも遥かに強い危機感。
それに背中を押された俺の言葉を宥さんはスルーした。
勿論、それは俺を責めるのに夢中になって聞こえていなかった…なんて事はない。
何せ、その目は試すように俺へと向けられ、熱い視線を向けられているのだから。
まるでそんな言葉では足りないと言うようなそれにもう自制心など働かなかった。

京太郎「もう俺は宥さん以外の女性なんか考えませんから!ずっと宥さん一途でいますから!だから…!!」
宥「んふ…ぅ♥」

その言葉に宥さんは嬉しそうな声を漏らし、肩をブルリと震わせる。
しかし、その唇は俺から離れる事はなく、刺激し続けていた。
どうやら嬉しかったのは確かだが、ちょっと方向性が違うらしい。
そう思った瞬間、俺の中でブツリと何かが切れ、口から言葉が飛び出した。

京太郎「好きです!大好きですから…だから、もうこんな…こんなの止めて下さい…!」
宥「ふふ…合格…♥」

瞬間、宥さんがそっと俺の乳首から口と指を離し、そう言葉を紡ぐ。
何処か気だるげなそれはさっきまでずっと休まず舌を動かしていた所為だろう。
しかし、俺はそれに関して、何かを感じている余裕はない。
胸の中はようやく開発が終わった安堵と情けなさで一杯で…それどころではなかったのだ。

京太郎「(負けた…完全に…負けた…)」

いや、ただ負けただけならそれでも良い。
しかし、俺は完全に翻弄され、弄ばれたのだ。
そして…質が悪い事にそれを悔しいと思えども、宥さんに対する怒りはまったく湧いて来ない。
そもそも俺が失礼だったという負い目もあるが…それでもここまで好き勝手にされてそれはどうかと思う。

宥「京太郎君は情けないね…♥」
京太郎「すみません…」

そして揶揄するような宥さんの言葉に反論する気力も沸かない。
実際、最後の俺はなりふり構っていられなかったとは言え、あんまりにも情けなかったのだ。
それを恋人に見られたというだけでも恥ずかしくて堪らないのに、揶揄されると気力が萎えていく。
そもそもの原因が自分の失態だという事もあって、俺の肩は脱力し、そっとベッドへと堕ちた。

宥「だから…私が京太郎君の事…鍛えてあげる…♪」
京太郎「えっ…」

その瞬間、聞こえてきた声に俺は嫌なものを感じて、宥さんの顔を見る。
しかし、そこには嗜虐的なものはなく、欲情と興奮の色が強く浮かんでいた。
まるで自身の興奮を教えようとするようなその表情はいっそ淫らと言っても良いくらいだろう。
それに落ち込んでいたはずの俺の意識は引き込まれた瞬間、宥さんはそっと上体を起こし、その衣服を脱いでいく。

宥「ふふ…♪京太郎君の視線…とってもエッチ…♥」
京太郎「す、すいません!」

そんな俺の視線に気づいたのだろう。
宥さんは悪戯っぽくそう言いながら、俺の前で胸元を隠す。
丁度、俺が中途半端に脱がしたブラを外したその向こうには宥さんのたわわなおもちがあるはずだ。
それを見たいという気持ちはあれど、またあんなお仕置きをされるのは御免被る。
そう思った俺の視線は弾かれたように宥さんから離れ、反射的に謝罪の言葉を放った。

宥「良いよ…♥一杯…私の事を見て…♪京太郎君の一番、大好きな人のハダカ…見つめて…♥」
京太郎「う…」

しかし、それは別に見られたくないが為ではなかったらしい。
それを感じさせる宥さんの熱い言葉に俺の視線はおずおずとそちらへと戻っていく。
その瞬間、俺の目に入ったのは汗ばんだシャツを脱ぐ宥さんの姿だ。
その下にあった日焼けしていない肌と片手では収まらないような大きな胸を魅せつける…宥さんがいる。

京太郎「」ゴクッ

そんな宥さんの身体は決して引き締まっている訳じゃなかった。
寧ろ、ところどころに贅肉がついてぷにぷにとしている。
しかし、それは決して太っているほどではなく、宥さんの女性らしさを引き立てていた。
何処か美味しそうという言葉が過ぎるその肢体に…俺はもう我慢出来ない。
甚平の中で肉棒が張り詰め、早く目の前のメスを貪れと俺に訴えてくる。

宥「まだ…ケダモノになっちゃダメだからね…♥」

恐らくそんな俺の思考も宥さんにはお見通しなのだろう。
その言葉は理性の手綱から離れそうになった俺の心をその場に縫い止めようとするものだった。
それにハッとなった理性が何とか欲望を制御し、宥さんに襲いかかるのを既のところで食い止める。
それに内心、安堵のため息を吐く俺の前で宥さんがロングスカートのホックを外し、パサリとそれを俺へと落とした。

京太郎「ぅあ…」

瞬間、俺の目に入ったのはレースで透けたエロ下着だった。
人の視線を遮る役目をまったく果たしていないそれは宥さんの割れ目までもばっちり透けさせている。
いや、しかも、それは宥さんが漏らしたであろう愛液でべったり濡れて、クロッチ部分までグチョグチョになっていた。
まるでお漏らししたようなそれは俺だけではなく宥さんも強く興奮している証だろう。
そう思うと俺の身体が熱くなり、また生唾を飲み込んでしまった。

宥「どう…?これが今から京太郎君のオトコを鍛え直してあげる…オンナの身体…♥」
京太郎「…最高っす」

一糸纏わぬ恋人の姿。
それに最高と返したのは決してお世辞でもご機嫌取りでもない。
ふっくらとした太ももも大きめのお尻も俺にとってはチャームポイントである、性欲を擽られる場所なのだ。
そんな肢体を魅せつけるように絡みつかれて…もう我慢なんて出来ない。
上から見下ろす宥さんに熱い視線を向けながら、俺は口を開いた。

京太郎「…もう我慢出来ないですよ…」
宥「うん…♪私も…本当は京太郎君の事、欲しくて堪らないの…♥」

そう笑う宥さんの目には嗜虐的なものはなかった。
俺の良く知る甘えん坊で寂しがり屋な女の子としてそう言ってくれている。
そう思った瞬間、宥さんの手は下着を止めている脇の紐をそっと解いた。
自然、重力に引かれてべちょりと落ちるそれに仕事着が穢れるが、もうそんな事はどうでも良い。
俺にとって大事なのは…今から宥さんとセックスして…崩れかけた自尊心を満たしてもらう事なのだから。

宥「横になったままで良いよ…♥私が…全部してあげるから…♥」

そんな俺に優しくささやきながら、宥さんの手はズボンへと掛かった。
そのままズルズルと引き下げるそれに俺は微かに腰を浮かせる。
抑えるところのなくなったズボンは下着と共に抵抗なく降ろされていった。

宥「んふぁぁ…♥」

瞬間、宥さんが声をあげるのは俺の肉棒が飛び出したからだろう。
ビクンと下着から飛び出すそれに宥さんは嬉しそうに声をあげる。
そのままスンスンと鼻を鳴らすようにそこの匂いを嗅いでいるのはそこもまた宥さんにとっては良い匂いがするからか。
そう思うと妙な擽ったさを感じるが、嫌な気分にはならない。

宥「これ…入れるね…っ♥京太郎君のオチンポ…私のアソコで鍛えてあげるから…♥」

そう言う宥さんの言葉は熱気の強いものだった。
まるで自分でも制御できない欲情に突き動かされているように、宥さんは俺の上で移動する。
その腰を俺の肉棒の真上へと動かしながら、彼女の手は俺の肉竿を掴んだ。
その柔らかな肌の感触に声が漏れそうになるのを堪える俺のモノを宥さんは補正し、亀頭を腰へと当てる。

宥「ふわぁ…♥」

それだけで欲情しきった宥さんにとっては気持ち良いのだろう。
その口からは快感混じりの甘い声が漏れ、腰がブルリと震えた。
流石に絶頂している訳ではないが、期待と興奮に我慢出来なくなっている。
それを感じさせる姿に俺が胸を高鳴らせた瞬間、宥さんの腰がぐっと下へと下がっていく。

宥「ふぅ…ぅぅぅっ♪♪」

ジュプと言う粘ついた音と共に漏れだす宥さんの声。
吐息混じりのそれは陶酔を浮かばせ、宥さんが善がっているのを俺に感じさせる。
さっきのように嗜虐的に取り繕う事も出来ない強い快感。
それを宥さんに与えているのが自分だと思うと、傷ついたオトコとしてのプライドが微かに満足した

京太郎「(それに…気持ち…良い…!)」

宥さんの中は肌よりも遥かに熱い。
有さんが人並み外れて寒がりなのはそこに熱が集まり過ぎているからじゃないかと思うくらいに。
しかも、そこは柔らかく、ねっとりと俺のムスコを咥え込んでいくのだ。
まるで慣れ親しんだ大好物を味わうようなそれに肉棒の付け根が熱くなる。

宥「んん…ぅぅ…♪♪」

勿論、その媚肉はもう何十回も味わっているものだ。
しかし、それでもその快感が色褪せる事はない。
寧ろ、最近はこうしてセックスする機会もなかった所為か、今はとても鮮烈に感じられる。
そして、それは宥さんも同じなのだろう。
俺の上でゆっくりと腰を降ろすその顔には快感が強く浮かび、背筋をブルリと震わせていた。

宥「京太郎君のオチンポ…おっきいよぉ…♥」

そんな宥さんの言葉はお世辞ではないのだろう。
その顔にはうっとりとしたものを浮かべる宥さんの中は窮屈で、締め上げられるようにも感じるのだから。
流石にギチギチになるほどキツイと言う訳ではないが、宥さんもまた俺と同じく圧迫感を感じているのは確かだろう。

宥「それに…とってもあったかい…♥♥」
京太郎「まぁ…ガチ勃起してますしね…」

そう嬉しそうに言う宥さんの寒がりは筋金入りだ。
気持ち良いとかよりも先にまず暖かいと言うのが飛び出すくらいなのだから。
そんな宥さんらしい言葉に一つ笑みを浮かべながらも、俺の肉棒はピクピクと揺れる。
そうやって言葉を交している間にもジュルジュルと飲み込まれていく感覚に、強い快感を受け取っているのだ。

宥「私も…オマンコの中トロトロで…完全に発情しちゃってるよぉ…♥」
京太郎「見れば…分かります…よ!」

何せ、騎乗位で俺とセックスし、顔を覗きこんでくる宥さんの顔はもう蕩けきっているのだ。
今にも唇の端からヨダレが零れ落ちそうなその顔を見て、発情していないと誰が思うだろうか。
ましてや俺はそんな宥さんを唯一知る男なのだ。
もう何十回も見た宥さんの蕩けた顔を今更、見間違えるはずがない。

宥「京太郎君のエッチ…♥」
京太郎「エッチにしたのは…誰なんですか…」

決して硬いとは言えない俺の理性を崩し、こうしてセックスに持ち込んだのは他でもない宥さんなのだ。
それを棚に上げて一人だけ淫乱みたいな言い方をされるのはやっぱり悔しい。
流石に怒るほどではないにせよ、反論の一つくらいしたくなるのだ。

宥「うん…♥だから、その分の責任取らないと…ね♥」
京太郎「ぅあぁ…!」

そう言いながら、宥さんはすっと足から力を抜き、重力に身を任せる。
自然、その身体は勢い良く下がり、俺の肉棒が飲み込まれていった。
加速度的に増えるヌルヌルとした感覚に俺は思わず声をあげてしまう。
そんな俺に宥さんが笑みを浮かべた瞬間、肉棒の先端に肉厚な感触が触れた。

宥「んふぅ…ぅ…♪♪♪」

瞬間、宥さんがピクンと肩を震わせて、甘く声を漏らした。
熱い吐息混じりのそれは、ムスコが触れているのが子宮口だからなのだろう。
プリプリとした張りのある唇は宥さんの中でも指折りの性感帯なのだ。
セックスも盛り上がった時には、そこを突いただけでイッてしまうくらい淫らで貪欲な口。
そこにムスコを突き立てられる感覚に、快楽が駆けまわっているのだろう。

宥「ふふ…♪お腹の中…一杯…♪」

しかし、それも数瞬で立ち直った宥さんは嬉しそうにその両手を下腹部に当てる。
微かに膨らんでいるように見えるそこには俺のムスコが入っているのだろう。
それを確かめるように大事そうにお腹を撫でる宥さんに、母性めいたものを感じた。

宥「ドキドキしちゃった?」
京太郎「…少し」

そう悪戯っぽく聞いてくる宥さんは俺の肉棒の震えを察したのだろう。
嬉しそうな微笑みをその顔に浮かばせる宥さんに、俺は小さく頷いた。
特にマザコンのつもりはないとは言え、淫らな表情の中に母性を見出すと、何というかギャップがやばい。
そんな人を自分の欲望で穢しているのだと思うと、妙な背徳感と興奮が胸の中から湧き上がるのだ。

宥「私はずっとドキドキしっぱなしだから…お相子だね…♥」
京太郎「ぅ…」

そう言いながら、宥さんはそっとその上体を倒していく。
見下ろしていた俺を全身で求めるようなそれに宥さんの柔肉がふにゅりと押しつぶされた。
俺達の間で挟まれるようなその柔らかな感触に、俺は吐息混じりの声をあげてしまう。
そんな俺を嬉しそうに見つめながら、宥さんの手が俺の頭へと掛かった。

宥「我慢しなくて良いんだから…一杯、気持ち良くなってね♪♪」
京太郎「くぅ…!」

そのまま言い聞かせるように撫でる宥さんに身体の緊張が解れていく。
瞬間、俺の中に流れ込む快感が膨れ上がる感覚に俺はまたも声を漏らしてしまった。
しかし、そうやって声を漏らしても、俺の中の快感は衰えず、身体を熱くしていく。

宥「それじゃ…セックス…しよっか…♥」

そんな俺を撫でながら、宥さんの腰はゆっくりと動いていく。
奥まで飲み込んだ肉棒をジュルルと音を立てながら引き離すのだ。
その動きはナメクジのように遅く、まるで肉棒の形を覚えようとしているようにも思える。
だが、そこから生み出される快感は決して小さなものではなく、宥さんの許しと言う最高の媚薬を貰った俺を蕩けさせていく。

宥「んふぅ…♪オチンポジュルジュル良い…っ♥」

そしてそれは宥さんも同じなのだろう。
ゆったりとしたその抽送の最中、宥さんは満足気にそう言葉を漏らした。
陶酔が強いそれは宥さんの興奮が順調に高まっていることを俺に伝える。
勿論、挿入する時よりも緩やかな動きの為に絶頂へ向かっているかまでは定かではない。
だが、俺の上で緩やかに腰を振るう宥さんが気持ち良くなってくれているのは確かだろう。

宥「これだと…京太郎君のオチンポの熱さが分かって…幸せぇ…♥」
京太郎「…俺も宥さんの事一杯感じられて幸せですよ」

勿論、それは決して射精へと突き上げられるような激しい快感ではない。
だが、身体へとじっとりと染みこんでくるそれは俺に否応なく宥さんの存在を意識させるのだ。
可愛くて、意地悪で、そして寂しがり屋で甘えん坊で…そして何より愛しい彼女の事を。
その感覚は間違いなく幸せと言って良いものであり、だからこそ、俺の口からは素直にその言葉が出たのだろう。

宥「またそうやって…暖かくなる言葉を言うぅ…♥」
京太郎「でも、こういうの嫌いじゃないですよね?」

寧ろ、宥さんはそういう暖かな言葉が大好きだ。
セックスが佳境に入り、お互いに理性を投げ捨てた時にはそれをオネダリする事も少なくないのだから。
人並み以上に甘えん坊で寂しがり屋、そして何より寒がりな彼女にとって、それは身体を暖かくしてくれる魔法の言葉なのである。
そんな言葉を宥さんが嫌っているとは思えず、俺は自信を持ってそう返す事が出来た。

宥「うん…っ♪大好きぃ…♥」

うっとりと返す宥さんの表情にはさっきの母性めいたものはない。
寧ろ、体面などの煩わしいものから解放された幼子のような無垢さを感じる。
さっきとは打って変わったその顔に俺の吐息は激しくなった。
しかし、宥さんの許可が出ていない以上、勝手に動く訳にはいかない。
またお仕置きをされたくないし、今は我慢の時だと言い聞かせながら、俺は宥さんのお尻をぐっと鷲掴みにする。

宥「ひぅ…♪もぉ…京太郎君ってば…♪♪」

瞬間、甘い声をあげながら宥さんがそっとその腰を揺らす。
右へ左へと動くそれはまるで俺の手から逃げようとしているようだ。
しかし、その程度でガッチリと宥さんの大きなお尻を掴んだ俺の手は離れない。
そんな事は宥さんも分かっているはずだ。

京太郎「(だから、これはオネダリだ)」

右へ左へとお尻を動かすそれに肉穴に咥え込まれた肉棒の刺激も変わる。
柔らかな肉の壁にその先端を押し付けるような刺激に俺の身体が熱くなった。
本当に嫌であれば、俺を興奮させるようなそんな動きはしないだろう。
別に俺の手は上から押さえつけてはいないのだから、肉棒から逃げる事だって容易いはずである。
それでもこうしてお尻を振るうのはそこへの愛撫を強請っているからだ。

京太郎「宥さんのお尻って見事な安産型ですよね」
宥「ぅ…そんな事言わないでぇ…♥」

宥さんはそう恥ずかしそうに言うものの、そこを揉みほぐすような俺から離れない。
俺の胸板にその豊満なバストが潰れてしまうくらいに密着したままだ。
その視線こそ微かに離れたが、それもすぐさま戻ってくる。
そんな彼女に一つ笑みを浮かべながら、俺は肌に吸い付いてくるような見事なヒップを弄んだ。

京太郎「褒め言葉ですよ。俺、宥さんのお尻も大好きですし」

宥さんと付き合うまで自分はずっとおもち派だと思っていた。
だが、どうやら俺はお尻にも性的魅力を強く感じるタイプであったらしい。
それは宥さん限定なのか、或いは他の人もなのかは分からないが、ともあれ、その柔らかな感触が俺は好きだ。
それこそこうしてセックスの間、ずっと揉んでいたいと思うくらいには。

宥「京太郎君は本当にスケベさんだね…♪」
京太郎「割りと自覚はあります」

何だかんだと言いながら、こうして宥さんに付き合ってセックスしてる辺り、それはもう否定出来ない事なのだろう。
ましてや、今の俺は完全な受け身ではなく、自分から宥さんのお尻を弄んでいる身の上なのだ。
そんな状態でスケベではないと言っても、まったく説得力がない。
しかし、そうは思えども俺の手はふにゅふにゅとさわり心地の良いヒップから離れず、肉棒も大きなままだった。

宥「じゃあ…私の大きなお尻…一杯愛してくれる…?」
京太郎「一生、愛しますとも」

その気持ちは決して嘘じゃない。
こうしてセックスの最中、しかも、高1の男子高校生の言う『一生』ほど軽いものはないと理解しても、俺は本気だ。
そのお尻だけではなく、宥さんの全部を受け止め、愛したいと心から思っている。
流石に結婚とかそういうのは早いし、重いから口には出さないが、今のうちから進路を経営方面へと向けようと思っている程度には本気だ。

宥「ふふ…っ♪それじゃあ…一杯…私に子種汁…頂戴…ね…っ♥」
京太郎「うあ…ぁ」

その言葉と共に宥さんの腰は一気にスピードアップした。
まるでウォーミングアップが終わったと言わんばかりのそれにジュルジュルと肉棒がしゃぶられる。
下の口と言う表現がまったく誇張ではないように思えるほどのその感覚に俺の口から声が漏れた。
だが、宥さんはそんな俺を愛おしそうに見つめたまま、腰の速度を緩める事はない。

宥「私…家族は一杯が良いな…♪十人…は流石に難しいかもだけど…最低でも三人は欲しい…♥♥」
京太郎「いや…俺も…吝かじゃないですけど…ね…」

宥さんは幼い頃に母親を亡くし、それからずっと従業員さんたちに囲まれて育った。
そんな宥さんにとって両親揃った暖かな家庭というのは一種の憧れなのだろう。
そこに子沢山と言う要素が付け加わるのも、普段から仲の良い姉妹を見ている分には理解出来る。
しかし、どうして今、それを俺に言うのか、俺には理解出来ない。
まるで…今日ここで一人目を孕むと言わんばかりのそれに俺は思わず冷や汗を浮かべてしまうのだ。

京太郎「(勿論…嫌なんかじゃないけど…!)」

将来を宥さんと一緒に松実館を盛り立てていく方向で考えている俺にとって、それは願ったり叶ったりと言っても良いものだ。
しかし、それはあくまで将来的なものであって、決して今すぐではない。
今の俺はまだ高校に入学したばかりのガキであり、到底、責任を取れるような立場ではないのだ。
それを思えばどれだけ硬い絆で結ばれていても、最低限の避妊はするべきだろう。

宥「ふふ…♪安心して…♥今日は『大丈夫』な日だから…♥」
京太郎「お、脅かさないでくださいよ…」

そんな俺の気持ちが伝わったのだろう。
宥さんは俺の前で悪戯っぽく笑いながら、俺の頭を撫でた。
まるで脅かしてごめんと言うようなそれに俺の心はほっと安堵のため息を吐く。

宥「でも…『何時か』は私の事…孕ませてくれるよね…♥」
京太郎「俺で良いなら、是非とも」
宥「ん…嬉しい…♥」

頷く俺の言葉に宥さんもまた安堵したのだろう。
その顔をふにゃりと蕩けさせながら、俺の首筋に顔を埋めた。
まるで犬が精一杯、ご主人様に甘えようとするようなそれに俺の頬も緩む。

京太郎「くぅあ…!」

しかし、その瞬間、俺の身体に強い快楽が駆け抜ける。
ビリリと神経を痺れさせるようなその感覚に俺の口から声が漏れた。
その源となった肉棒は今、宥さんの腰の動きに完全に翻弄されている。
右へ左へと動かしながら、抽送を繰り返すそれは普段の穏やかな宥さんからは想像も出来ないくらいに激しく、そしてエロティックだ。

宥「私…もう我慢出来ないから…っ♪激しくしちゃう…ね…♥」

そう言う宥さんの顔にはもう興奮と快楽しか残っていなかった。
まるで俺の承諾にタガが外れてしまったように顔を緩ませる。
その腰の動きとは結びつかないそのエロい表情に俺もまたタガが緩んでいくのを感じた。
しかし、それでも宥さんの言いつけを破る訳にはいかず、行き場のない興奮をぶつけるようにその指が蠢く。

宥「京太郎君の指使いとってもエッチで…私…ポカポカしちゃって…っ♥♥」

そう言う合間にも宥さんの腰はジュプジュプと音をかき鳴らしながら動き続ける。
まるでその熱が俺のムスコから与えられていると思うほど情熱的なその動き。
それに根本からカリ首近くまでを刺激され、肉襞で舐め回される感覚は堪らなく気持ち良い。
それだけで根本から溶けてしまいそうなくらいに俺のムスコはドロドロになり始めていた。

宥「凄く…熱くて…っ♪セックス…好き…ぃ♥京太郎君とのセックス…暖かくて…好きぃ…♥♥」

それは宥さんも同じなのだろう。
挿入時から熱かった肉穴をより熱く熟させて、俺の肉棒へと絡みつかせるのだから。
キュンキュンと断続的に締め付けながらのそれは宥さんの興奮がかなり昂ぶっている事を教えた。
その上、宥さんの言葉は少しずつ脈絡の薄いものへと変わっているのである。
ついさっきアレほど俺を嗜虐的に責めていたとは思えないその姿は最早、女性ではなく『オンナ』だった。

宥「ひぅ…ぅ♪♪そろそろ…キちゃうかも…♥おっきいアクメクる…よぉ…♪♪」

そんな『オンナ』が紡いだ次の言葉は、俺に絶頂を伝えるものだった。
グチュグチュになった肉穴はもうそれほどまでに敏感になり、追い詰められていたのだろう。
それを感じさせる甘い言葉に俺の興奮も高まった。
瞬間、宥さんの媚肉がキュゥゥゥと締まり、俺のムスコを締め上げる。
まるで決してここから逃すまいとするようなその激しい刺激に俺が尻肉を強く掴んだ瞬間、肉棒が子宮口を突いた。

宥「ふああぁぁああぁっ♥♥」

まるでそれが何かのスイッチであったように宥さんは俺の上で全身を震わせて絶頂する。
抱きついた俺の肌まで震わせるそれは、恐らく本当に大きなものだったのだろう。
耳元で囁くようなその声は震え、音程も一律ではなかった。
まるで肺まで快楽が入り込んでいると言わんばかりのそれは可愛らしく、そして淫らで…何より愛おしい。

京太郎「(もう…我慢出来ない…!!)」

正直、俺はここまで良く我慢した方だと思う。
何せ、こんなに気持ち良いセックスの中、ずっと動かずに受け身であり続けたのだから。
しかし、それも、宥さんが絶頂する様を見せつけられた今、意地する事なんて不可能だ。
俺の中のオスが命じるままに、俺は腰を跳ねるように動かし、下から宥さんを突き上げてしまう。

宥「や…らぁっ♪私…まだイッてるのに…そんな事しちゃあ…っ♥♥」
京太郎「すみません、宥さん…!でも、俺…!!」

今まで受け身であったはずの俺の突発的な反抗。
それに震えながら宥さんが言うのはその全身が敏感になっているからなのだろう。
きっと今の宥さんは快楽神経が敏感になりすぎて、気持ち良いはずの快感が辛いのだ。
しかし、そうと分かっていても、俺の腰はもう止まらない。
動かなくなった『オンナ』を下から急かすようにしてズンズンと突き上げてしまう。

京太郎「好きです…!大好きなんです…!」
宥「んひぅ…ぅぅぅぅっ♪♪」

勿論、それが免罪符になるだなんて俺も思ってはいない。
だが、今の俺を突き動かしている原動力は間違いなくそれなのだ。
ただの欲望ではなく、宥さんへの愛しさが、俺を突き動かし、彼女の肢体を貪らせている。
それを少しでも伝えようとした俺の言葉に宥さんはぎゅっと俺へとしがみつき、耳元で甘く声を漏らした。

宥「そんなの…反則だよぉ…♥そんなの言われたら…怒られなくなっちゃうぅ…♥♥」
京太郎「~~っ!」

そんな宥さんから齎されたのは許しの言葉だった。
遠回りで迂遠なものではあれど、俺の反抗を受け入れてくれた言葉なのである。
それに俺の中で僅かに残っていた躊躇いが爆発するように消し飛んだ。
後に残るのは…ただ宥さんへの愛しさと快楽の欲求が結びついたケダモノだけである。

宥「ひあぁっ♪♪ズンズンしちゃあぁっ♥♥」
京太郎「宥さん…宥さん…!!」

そんな俺の抽送はベッドの弾性を使うような激しいものになっていた。
一突き毎にギシギシとベッドを軋ませるそれに宥さんの口から悲鳴のような声が漏れる。
しかし、それを聞いても俺の腰は止まらない。
目の前の極上のメスを貪れと訴える欲求に突き動かされ、媚肉をかき混ぜるような激しいピストンを繰り返す。

宥「またぁっ♥またイくよぉっ♥♥京太郎君にイかされて…ぇ♪♪」

そんな俺の上で宥さんの身体がブルリと震える。
太ももから肩までを身震いさせるような激しいそれに宥さんの口から甘い訴えが飛び出した。
しかし、そこには反抗し、主導権を握りつつある俺に対する悔しさはない。
代わりにそこに満たされていたのはオスとなった俺に対する媚だった。

宥「イっくぅ…っ♥京太郎君のオチンポでイくぅっ♥♥いっ~~~きゅぅぅぅ…ぅぅぅぅ♪♪♪」

その媚をそのままに今度は宥さんが絶頂を告げ、その肉穴を締め付ける。
ジュルリと肉棒を押し上げるようなそれはさっきとは少し毛色の違うものだった。
下から上へと搾るように動くそれはまるで射精のオネダリをしているようである。
それに俺は一歩、射精へと近づけられるが、まだ射精が訪れる気配はなかった。

京太郎「(だったら…もう一回くらい…!!)」

宥さんをイかせて、もっと暖かく、トロトロにさせてあげたい。
その感情に突き動かされた俺の腰が宥さんの身体を押し上げる。
二度目の深イキで身体から力が抜け始めた宥さんを微かに跳ねさせるそれに彼女が全身に痙攣を走らせた。

宥「もぉ…もぉぉっ♥私をイきっぱなしにする気なのぉ…♪♪♪」
京太郎「それも…良いかも…ですね…!!」

そのまま拗ねるように口にする宥さんに俺は小さく頷きながらそう返した。
男である俺にはそれが具体的にどんな状態なのか分からないが、そうやってイき続けるのはきっと甘美なものだろう。
そして何より、そこまで追い詰められた宥さんの顔はきっとエロく、そして可愛らしいはずだ。
宥さんの色んな顔を知っているとは言え、もっともっと色々な姿を見たい俺にとって、それは興味惹かれるものである。

京太郎「でも…ごめんなさい…!俺…そろそろイキそうです…!」

しかし、残念な事に俺自身の限界がもうすぐそこまで近づいてきていた。
悲しいかな、俺は若干、早漏気味であり、耐久力と言うのはあまりないのである。
その分、回数はこなせるが、合間に幾らかクールダウンしてしまうのは必至だ。
それに残念な感情を抱くが、かと言って俺の中の快感と、絶頂への予兆はなくならない。

宥「出るの…っ♪子種汁一杯…射精るのぉっ♥♥」
京太郎「はい…!射精て…くぅぅ…!」

俺がそこまで言った瞬間、宥さんの肉穴はキュンと締まった。
まるで俺に疼きを伝えるようなそれに柔肉が肉棒を締め上げる。
何処か何時もよりも情熱的で淫らなその締め付けに俺の中でタガが外れた。

宥「んあぁ…っ♪京太郎君のオチンポ大っきくぅっ♥♥熱くなったぁ…ぁ♥♥」

貪る快感を抑えるものがなくなった俺の身体でムスコの付け根が熱くなる。
まるで燃え上がりそうな熱はしかし、肉棒へは行き渡らない。
寧ろ、そこは冷え込み、ゾクゾクとした感覚を俺に伝える。
すぐ近くにあるはずなのにまったく違ったその二つの感覚に、俺のムスコは震えた。
瞬間、根本から亀頭までを張り詰めさせた肉棒は一回り大きくなり、宥さんの中でさらに暴力的な暴れ方をする。

宥「ひん゛ん゛ん゛っ♪♪京太郎君暴れてるぅっ♥私のオマンコ、犯されてるよぉぉっ♥♥」

それに幸せそうな声を漏らすのは宥さんも気持ち良いからなのだろう。
喜悦さえ感じさせるその声はもうトロトロに蕩け、宥さんが今もイき続けている事を俺に教えた。
それを自身の腰を動かす新しい興奮へと変えながら、俺は宥さんを突き上げ、そしてその柔肉を掴んだ手を一気に惹きつける。

宥「きゅぅぅぅぅぅぅぅっ♪♪♪」

瞬間、宥さんの口から放たれる鳴き声にも似た嬌声。
それを頭の何処かで聞きながら、俺のムスコは弾けた。
その先端が一気に熱くなったと思った瞬間、快楽が身体中へと駆け抜ける。
そして、その代償だとばかりに俺の中から粘ついた熱い何かが放たれ、宥さんの中へと注がれていく。

京太郎「ぐぅ…っぅ…!」

そんな熱い粘液をより絞り出そうとするように宥さんの肉穴はムスコを締め上げる。
ニュルニュルとその肉襞で肌を扱くようなそれに俺の身体は熱くなりっぱなしだ。
ずっと貯め続けたと言うのもあって、熱い粘液 ―― 精液は止まらない。

宥「あふゅ…ぅ♪来たぁ…っ♥♥京太郎君の子種汁…一杯来たぁぁ…♪♪♪」

そんな俺の精液を受け止め…いや、飲み干そうとする子宮口。
ケダモノじみた貪欲さを発揮するようなそこはまったく離れる気配がない。
亀頭にぴったりとくっついたまま、ジュルジュルと精液を吸い上げていくその様はまるでヒルか何かだ。
しかし、そうは思えども、吸い上げられるその動きに逆らう事は出来ず、俺は有さんが満足するまで精液を注ぎ切ってしまう。

宥「ん…ふぁ…ぁぁ…♥♥♥」

数分後、長い長い射精も終わり、俺の鈴口から何も出なくなった頃。
ようやく宥さんは満足そうな吐息を漏らし、俺の胸板に頭を委ねる。
コロンと寝転ぶようなその身体は汗が浮かび、染みだした愛液でねっとりしていた。
しかし、それでもまったく不快に思わないのはそんな宥さんの暖かさが心地良いからか。
こんな肉布団がずっとあれば一生寝られそうだと思うくらいに、宥さんの身体は柔らかかった。

宥「んふ…♥私の中…京太郎君のでポカポカしちゃってる…♥♥」

そんな宥さんの身体に何時までも溺れていたい俺に対し、彼女は復帰の気配を見せつつあった。
最中にはあんなに乱れていたとは思えないその言葉に、俺も何か言おうと唇を動かす。
しかし、その口からは疲労混じりの吐息しか漏れず、ろくに言葉にならない。
そんな俺に一つ笑みを向けながら、宥さんは労るように俺の頭を撫でてくれた。

宥「とっても気持ち良くて幸せだったよ…♥」

うっとりとした陶酔混じりのそれに俺は胸中で安堵の溜息を漏らす。
途中から自分勝手なセックスをしてしまったものの、宥さんも喜んでくれたようだ。
流石に欠片も怒っていないかまでは分からないが、本気で嫌な気持ちになった訳じゃない。
それにそっと肩の力を抜いた俺の額に宥さんがそっとキスを落とした。

宥「ちゅ…♪ありがとうね…京太郎君…♥」
京太郎「いや…俺も気持ち良かったですし…寧ろお礼を言うのは俺の方ですよ」

最初は乗り気ではなかったとは言え、途中からはノリノリだったのだ。
そこまで俺をその気にさせてくれたり、序盤のリードを握ってくれた宥さんの功績の方が遥かに大きい。
自分でも思っていた以上に溜まっていたみたいだし、そのあたりを解消してくれた宥さんには色々な意味で頭が上がらなかった。

宥「じゃあ…もう一人面倒見てあげてくれる?」
京太郎「…面倒?」

そこで告げられる不穏な言葉に俺はそっと首を傾げる。
ここで告げられる面倒と言う言葉に俺は理解が追いつかなかったのだ。
それはきっと俺だけに限った話ではないだろう。
誰だって、恋人との交わりの後に、『面倒を見て欲しい』と言われれば混乱するはずだ。

宥「玄ちゃん…出ておいで…♥」
京太郎「…え?」

しかし、そんな俺の混乱をさらに深める言葉が宥さんから飛び出す。
信じられないそれに俺が思わず聞き返した瞬間、カチャリと横のクローゼットが開いた。
まるでその中に『誰か』が入っていたようなそれを見ても…俺はまだ理解が及ばない。
ただ、呆然とそこから出てくる『誰か』を見つめ、口をあんぐりを開けてしまう。

玄「酷いよ…酷いよ…お姉ちゃん…」

そう宥さんに告げるのは彼女の妹であり、明るく元気な玄さんだった。
しかし、今の玄さんにはその面影がまるでない。
何せ、その顔は涙でぐしゃぐしゃになり、仕事着の袖口までを濡らしているのだから。
普段はキラキラと輝いているその瞳を真っ赤に充血させ、時折、鼻を啜るその姿は、玄さんが長時間、泣いていた事を俺に教える。

玄「私が…私が京太郎君の事好きなの知ってる癖に…こんなのみせつけるなんて…」
京太郎「…は?」

それだけでも俺は困惑の極みに叩き落されたと言っても良い状態だ。
しかし、次いで玄さんから紡がれる言葉は俺をさらに混乱させる。
何せ、玄さんが俺の事が好きだったなんて、寝耳に水もいい所なのだ。
まるで予想だにしていない場所から思いっきり殴られたような衝撃に頭がクラクラする。

宥「でも…これで決心…ついたよね…?」
玄「ぅん…」

グジュリと崩れた顔を服で擦りながら、玄さんは俺へと近づく。
何処か決意に満ちたその姿は凛として、かつて俺が追いかけていた松実玄を彷彿とさせた。
だが、それが決して前向きなそれではない事は、玄さんの顔を見ればすぐに分かる。
彼女の顔にあったのは追い詰められたような行き場のない感情であり、鬱屈としたものが混ざっていたのだから。

玄「京太郎君…私も…抱いて…♥」
京太郎「え…いや…く、玄さん!?」

そう言って、玄さんは俺の前で自分の仕事着に手をかける。
そのまま勢い良くそれを脱ぎ捨てるそれに俺は自棄に近い感情を感じ取った。
とりあえず分かんない事ばっかりで頭がクラクラするが、今のこれは良くない。
こんな勢いみたいな形で肌を重ねたところで、玄さんが後々、後悔するのは目に見えているのだ。

京太郎「お、落ち着いて!こういうのは軽々しくする事じゃ…」
玄「軽々しくなんか…ないよ…」

そう言う玄さんの肌は微かに震えていた。
仕事着から露出した肩から腕までを震わせるそれはとても弱々しい。
思わず抱きしめたくなるほどのそれに思わず手を伸ばすが、今の俺は宥さんの恋人だ。
そんな風に抱きしめる資格などはなく、ましてや有さんに押し倒されている今、出来るはずがない。

玄「ずっと…ずっと好きだったんだもん…っ!中学の時から…ずっと…!」
京太郎「玄さん…」

そう思って力なく腕を垂らす俺に告げられる言葉に俺はどう言えば良いのか分からなかった。
中学の頃が一体、何時なのかは…玄さん本人ではない俺にはまるで判別がつかない。
だが…俺は多分、その頃は…宥さんではなく玄さんの事が好きだったのだ。
憧れ混じりの初恋から…もう一度、玄さんに恋しなおした時期は中学三年まで続いていたのだから。
もしかしたら…俺達は確かに両思いであった時期があったのかもしれない。
そう思うと何とも言えない感情が胸にのしかかり、何を言えば良いのか分からなくなってしまう。

宥「それに…京太郎君も未だに玄ちゃんの事…好きだよね…♥」
京太郎「ゆ、宥さん!?」

そんな俺達の沈黙を打ち破ったのは魅せつけるように俺を押し倒したままの宥さんだった。
それに驚きの言葉を返すのは、それが恋人としての不義を表すものだからだろう。
一体、宥さんが俺の何を見てそう言っているのかは分からないが、俺にはそんなつもりはない。
俺にとってそれは…あの日、宥さんを受け入れた時に完全に断ち切ったはずの感情なのだから。

宥「今だってそう…♪玄ちゃんの顔を見た途端に…京太郎君のオチンポまた熱くなったよ…♥」
京太郎「そ、それは…何て言うかシチュエーション的な興奮と言うかですね…」

確かに言われてみれば、俺のムスコはまた大きく張り詰め、興奮を滾らせている。
だが、それはあくまでシチュエーション的なあれこれであり、決して玄さんに対して思う所がある訳じゃない。
そもそも、恋人だけには飽きたらず、恋人の妹にも懸想するだなんて不誠実にも程があるのだ。
自分が立派な男だと思った事はないが、それほど最低な奴になったつもりもない。

宥「じゃあ…今もその目が私じゃなくて、玄ちゃんに行っているのはどうして…?」
京太郎「そ、それは…」

確かに俺の目は目の前の宥さんではなく、チラチラと玄さんの方へと向けられている。
だが、それはあくまで、今も尚、拙い手つきで服を脱いでいく玄さんの事が気になるからだ。
いや、気になると言ってもそういう意味じゃなく、こう心配的な意味で気を惹かれるのである。
決してそういう艶っぽい感情ではなく、ごく普通の親愛というか… ――

宥「私は京太郎君も…玄ちゃんの事も大好きだよ…♥だから…私は二人に幸せになって欲しい…♪」
玄「私も…もう…ずっと見てるのは嫌だよ…。京太郎君を取られた事にも…お姉ちゃんを取られた事にも…心の中がぐしゃぐしゃってなるの…もう嫌なの…」

そう言って下着姿になった玄さんがベッドへと足を掛けた。
そのまま俺へと近づくその姿は相変わらず震えている。
だが、その目に宿った光はさっきよりも覚悟の色を強くしていた。
開き直ったのか、或いは本当の意味で決意したのかは俺には分からない。
だが、今の玄さんがもう止まる気がない事くらい、俺にも伝わってきた。

玄「だから…京太郎君…普通じゃないけれど…私も混ぜて…?お姉ちゃんと一緒に…愛して欲しいの…」
京太郎「玄さ…」

そこまで言った瞬間、俺の唇に柔らかなものが触れた。
驚きに見開いた俺の目には極限まで近づいた玄さんの顔がある。
それから察する限り…それは恐らく玄さんの唇なのだろう。
そう頭の何処かで判断しながらも…俺はそれを突き放す事が出来なかった。

玄「ちゅ…ん…♪」

玄さんの唇には躊躇いが強かった。
きっとこうして異性をキスをするなんて初めての経験なのだろう。
おずおずと確かめるようなものが強く、初々しさを強く感じさせた。
そして、玄さんの肩は未だ微かに震え、あの弱々しいイメージを払拭しきれていない。
それにまた腕が伸びそうになる俺の視界の端で、有さんがニコリと笑いながら口を開いた。

宥「良いよ…愛してあげて…♥」






~玄~

―― 私が京太郎君と初めて会った時、彼はまだ子どもだった。

多分、精神年齢で言えば、穏乃ちゃんと同じくらいだったんじゃないだろうか。
同い年なのにしっかりものの和ちゃんや憧ちゃんと比べれば何処か子どもっぽさを残していたのを良く覚えている。
まぁ、当時の私も子どもだった訳だけれど、一歳年上だった所為かとても微笑ましく思えた。

―― だって意識しっぱなしだったもんね。

阿知賀子ども麻雀倶楽部に所属するのも早ければ、その才能を開花させるのも早かった京太郎君。
そんな彼はしかし、ついぞ私にだけは勝てなかった。
倶楽部の中で誰からも一目置かれる存在に上り詰めて尚、勝てない相手がいるというのは悔しかったのだろう。
京太郎君は何度も私に挑み、その度に敗北していった。
そんな彼が悔しそうに涙目になるのが申し訳なかったけれど、でも、次の日にはケロっとして勝負を挑んでくれるのが嬉しかった。

―― まぁ…たまに胸をチラチラと見ていたのは気になったけれど。

私が京太郎君相手に全勝という形で成績を残しているのはその所為だ。
幼い頃から私と同じ嗜好を開花させていた彼は私の胸をたまに覗き見ていたのである。
そんな注意力散漫なところを狙い打てば…あら不思議。
ズルズルとその成績が下がっていき、どれだけ序盤が優勢でも、私に逆転されてしまうのだ。

―― 男の子だからそういうのは仕方ないよね。

そう思って私は気にしなかったものの、それは真剣に麻雀をやっている京太郎君にとって耐えられない事だったらしい。
一時期は目を閉じたまま対局するだなんて無茶をやらかした事もある。
まぁ、結局、それは不可能で、また私にまくられちゃったんだけど、そんな事をするくらい彼は真摯で、でもとてもエッチな男の子だった。

―― でも、そんな子との接点はある日を境に消えた。

それは倶楽部を開き、先生役として指導してくれていた赤土先生がいなくなったからだ。
皆でお別れした日から…皆で笑いあったその場所はなくなり、接点も薄くなったのである。
元々、私は中学生で、本来、その倶楽部からは卒業していたはずなのだ。
それなのに時折、OB面して顔を出していたのだから…倶楽部がなくなったら接点がなくなるのは当然の事だったのだろう。

―― 勿論、私にだって他に友達はいた。

そこまで積極的なタイプではないけれど、それでも友達を作る程度の積極性は私にもあった。
だから…麻雀倶楽部がなくなったところで、私の青春がいきなり色あせた訳じゃない。
確かに寂しくなったのは事実だけれど…しかし、それは胸を埋め尽くすような大きなものではなかったのである。

―― でも…どうしてなんだろうね。私…ずっと諦めきれなかった。

木曜日。
それは麻雀倶楽部があった場所を私が掃除する日だった。
でも…それは決して…私の中で過去形になりきらなかったのである。
もしかしたら…また誰か来てくれるんじゃないだろうか。
またここで…あの時みたいに皆で麻雀を楽しめるんじゃないだろうか。
そう思うと…どうしても埃かぶったまま放置する事が出来ず、ついつい木曜日だけは友達の誘いを断って掃除に走ってしまうのだ。

―― そんな時…私は京太郎君と再開した。

麻雀倶楽部が消えてから数ヶ月。
その間、少し背が伸びて逞しくなった男の子は最初、私の姿を見て驚いていた。
当然だろう。
誰だってなくなった倶楽部の規則を今も律儀に守っていると思えば、そりゃあ驚く。
寧ろ引かれたりしなかっただけ、御の字なくらいだ。

―― でも…京太郎君は…引いたりなんかしなかった。

いや、それどころかその顔を申し訳なく歪ませて、謝罪までしてくれたのだ。
一人で任せてごめんと涙目になりながらのそれに…私はギュッと胸を抑えたのを良く覚えている。
今まで自分がやった事が無駄ではなかったのだと…そう言われた気がして…今にも零れそうな涙を抑えるのに精一杯だった。

―― その後二人で掃除して…それから…京太郎君が言った言葉を私はまだ覚えている。

それは…私にとってとても大事で暖かなものだった。
それと同時に…何者にも代えがたい絆であり、そして護るべき約束である。
未だに…叶える事が出来ていないそれを…私は一言一句間違わず思い返す事が出来た。

―― 「なぁ、玄。俺達で阿知賀を復活させようぜ」

まだ彼が私に対して、呼び捨てであった頃の言葉。
私にとって…まったく予想外で力強いそれは今も私の心に残っている。
だって、それは今までただ朧気に流されていた私に明確な方向性をくれた言葉なのだから。
ただ、皆が帰ってきてくれる事を待っていた私に手を差し伸べ、一人っきりから連れだそうとしてくれた約束なのである。

―― 「とりあえずインターミドルで勝てば人も集まるだろ」

そう事もなしに言う京太郎君には自信が溢れていた。
まるで自分が負けるだなんて欠片も思っていないそれが…私にとってはとても羨ましく映ったのを良く覚えている。
私は結局のところ自信がなかったのだ。
自分の力を信じられなかったからこそ…一人でポツンとその場所に取り残されてしまったのである。
しかし、彼はそれを打ち壊し、前へ前へと引っ張ってくれている。
その力強さに…私は憧れ…そしてだからこそ、その危うさに気づけなかった。

―― 私がそれに気づいたのは…中学三年の頃。

京太郎君は阿知賀に入学してからその実力をメキメキと伸ばしていった。
素の実力であれば私にも勝てるのではないかと思うほどのそれに危機感を覚えたくらいである。
でも、結局、京太郎君の悪癖は治らないまま、私たちの戦績も変わらない。
その変わらない関係に安堵し…自分の危機感がどういったものなのか目を向けないまま…あの夏の日を迎えた。

―― 京太郎君が中学二年の時…阿知賀は湧いていた。

何せ、二年の男子が、破竹の勢いで勝ち上がり、インターミドルまで進んだのだから。
しずちゃんも憧ちゃんも…皆が皆、お茶の間に集まり、その活躍を見届けていた。
私もまた…旅館のテレビをつけっぱなしにして、その活躍を見守っていたのである。

―― 京太郎君は強かった。それこそ負ける気がしないくらいだった。

私と同じ不可思議な牌の集まり方をする彼。
その対応を知らない中学生たちにとって、京太郎君は大きな壁だったのだろう。
わざわざ取材までされ、その一部が雑誌に載ったくらいだった。
だけど…そんな彼もインターミドルまで進めば無敵とは言えない。
それを私達に教えたのは…皮肉にも赤土先生が躓いた準決勝だった。

―― その時、一緒に卓を囲んでいた子は…徹底的なデータ麻雀の打ち手だった。

傾向と対策。
それで全てを抑え込めると言う打ち筋は阿知賀に居た中では和ちゃんに似ているだろう。
だが、彼女と違うのは…たった一つ。
それは彼がオカルトと言うものを信じ、そしてその対策を怠らないと言う事。

―― だから…京太郎君はその子に完全に押さえ込まれた。

今まで通用していたはずの自分の打ち筋。
それをさせて貰えない初めての相手に、京太郎君は混乱したのだろう。
どれだけ不思議なチカラを持っていても、彼は殆ど私としか打っておらず、実戦経験がろくに足らないのだから。
それこそ中学に上がってからはろくに指導もされていない彼にとって…その壁はあまりにも高く、そして厚かった。

―― 結果…京太郎君は箱割れ、その子は…決勝に駒を進めた。

それでも、京太郎君が勝ち得た戦果は十分過ぎるものだっただろう。
廃れてしまった阿知賀の名前を背負い、インターミドルに出場し、しかも、準決勝まで残ったのだから。
実際、私の周りでは彼を称える声が多く、一人も責める人なんていなかった。

―― でも、そんなのは京太郎君にとって何の救いにもならなかったのだろう。

阿知賀に帰ってきた彼を迎えた時、その表情の暗さに私は嫌な予感を覚えた。
だって、彼は何時だって自信に満ちていてキラキラとしていたのだから。
私に負けた時だって、その姿を崩す事はなく、すぐさま再戦を挑んできたのだ。

―― 「ごめん…玄さん、俺…勝てませんでした…」

そして…その言葉を聞いた時、私はようやく…全てを悟った。
そうやって私の前で自信めいた姿を見せてくれていたのは…全部、去勢だったのだと。
アレらは全て私を励まし、導いていく為の空元気なのだと。
去勢を取り払った本当の彼は…不安で仕方なく、プレッシャーに押しつぶされそうだったのだと。
私はその時…ようやくそれに気づいたのだ。

―― そんな京太郎君に何を言ったのか私は覚えていない。

色々と励ました気がするし、慰めた気もする。
当時は色々と一杯一杯で具体的な内容までは覚えていなかった。
確かなのは…私の言葉は京太郎君には届かず、麻雀を止めてしまったと言う事だけ。

―― そんな彼に何をしてあげられれば良いのか私には分からなかった。

京太郎君をそこまで追い込んだのは私なのだ。
一人でボロボロになるまで戦い、そして一度の敗北で折れてしまうほどに…私は彼を追い込んだのだ。
私がもっと人の気持ちに聡ければ…きっとこんな風にはならなかっただろう。
或いは私がインターミドルに出られれば、あんな事にはならなかったはずだ。
しかし…それらは全てIFであり、どれだけ思い浮かべても…現実にはならない。

―― そう落ち込んだ私におねーちゃんんが進めてくれたのは…息抜きだった。

勿論、それは私の息抜きじゃない。
たった一人で阿知賀を背負い、インターミドルまで進んだ京太郎君の…だ。
未だ落ち込んでいる彼にそんな事をして良いか疑問だったものの、他にするべき事も思いつかない。
結果、私は一人部屋に引きこもる京太郎君をバイトに誘い、そして彼もそれに承諾してくれた。

―― それから少しずつ京太郎君は元気になっていった。

忙しい松実館のバイトは気晴らしには持って来いだったのだろう。
忙しさの中で彼は少しずつ元気になっていき、笑顔を見せるようになった。
それは私の知る自信に溢れたものではなかったものの…見ているだけで暖かくなるような優しいもの。
恐らくずっと私に隠していたその本当の笑みに…私はようやく再会した時から京太郎君の事を好きになっていた事に気づいた。

―― でも、私はそれを行動に移せなかった。

だって、京太郎君は私の為にあんなに頑張ったのだ。
虚勢を張って、不安を抱いて、それでも戦って。
今にも折れそうになる心を必死に支えながら、私の前で『京太郎君』を演じ続けてくれたのだ。
もし…私が傍にいる事で…京太郎君がまだ無理をしてしまったらどうしよう。
そう思うと…どうしても積極的になる事が出来ず、私は少しずつ京太郎君と疎遠になっていった。
勿論、バイト先で顔を合わせる程度はあるけれど、その時に交わすのも昔ほど親しげなものではなく、事務的なものが強かった。

―― その代わり…京太郎君に接近していったのはおねーちゃんだ。

私と一緒にいじめっこたちから守った京太郎君の事を…おねーちゃんは覚えていたのだ。
そこから少しずつ話が膨らませる二人の仲は少しずつ接近していったのである。
男性恐怖症の気があると思っていたおねーちゃんのその行動力に、私は最初、微笑ましいものを感じていた。
けれど、数ヶ月もすれば、それは違和感へと代わり…危機感へとつながっていく。

―― だって…おねーちゃんは少しずつ…京太郎君に触れるようになっていったんだから。

アレだけ厚着している所為か、おねーちゃんは人との接触があまり好きではない。
お父さん相手にだって、おずおずと触れるようなおねーちゃんが自分から触れるのは多分、私くらいなものじゃないだろうか。
しかし、京太郎君がバイトを初めて数ヶ月も経った頃にはおねーちゃんは自分から京太郎君に触れるようになっていた。

―― そんな二人の間に何があったのかは私も知らない。

でも…その時…私はきっと行動するべきだったのだ。
本当に大事なものを護る為に…取り返しのつかない事になる前に。
私は自分から行動し、それを奪い取ってでも手に入れるべきだったのだ。
けれど…その時の私にそんな気概はなかった。
結局のところ…私は誰かに手を引っ張って貰わなければ、何も出来ない子だったのである。

―― だから…あの日…おねーちゃんは確認したんだ。

二人で仲良さそうに話す京太郎君とおねーちゃん。
その二人を影から見ていた私に…おねーちゃんはそっと手招きした。
優しくおいでと告げるようなその仕草に…でも、私は逃げてしまった。
姉の幸せを言い訳に…京太郎君の気持ちを言い訳に。
臆病な私は…自分の臆病さからも逃げ出し…そして大事なものを取りこぼしてしまったのだ。

―― その次の日…おねーちゃんから京太郎君と付き合う事になったって…教えてもらった。

朝、何の前触れもなしに教えられたそれを私は最初、信じる事が出来なかった。
けれど、数分経ってそれが事実だと気づいた時…私はぎこちない笑みを浮かべながら部屋へと戻った。
その後…自分でも分からない感情のまま涙を流し続け…その日は久しぶりに学校を休んだのである。

―― でも…学校を休んでも、世界が止まる訳じゃない。

私が取りこぼしたものの大事さを教えるように…世界は無情にも進んでいく。
でも、私は取り残され…一人ポツンと立ったまま。
大事なおねーちゃんからも…大好きな京太郎君からも私は爪弾きにされてしまったのだ。
それにどれだけ涙を流しても…もう遅い。
私は私の選択で…こうして大事なものを取りこぼし、今度こそ一人ぼっちになってしまったのだから。

―― だから…本当は…そのメールに期待していたのかもしれない。

わざわざ時間を指定して…自分の部屋へと来て欲しいと書かれたメール。
しかも、それはクローゼットの中に隠れて欲しいと言う指定つきだった。
その怪しい内容に当初は首を傾げたものの…私の胸は否応なく興奮を示していたのである。
それはきっと…理解出来ていないながらも、何となく予感があったのかもしれない。






―― それがおねーちゃんがくれた…最後のチャンスなんだって事を。



―― 京太郎君の唇は思ったより柔らかかった。

ふにふにとしているそれは、だけど、ちょっぴりささくれだっていた。
流石に突き刺さるほどではなくとも、荒れたそれはきっと雑用やバイトで疲れているからなのだろう。
…或いはおねーちゃんとエッチするので忙しくて荒れちゃってるとか。

玄「(…それはやだな)」

勿論、私にそう言う資格なんてない。
そうは分かっていても、やっぱり何もかもを諦める事なんて出来ないんだろう。
その唇の荒れまでも…おねーちゃんの所為ならば、私の入り込む隙間なんて何処にもないんだから。

玄「(だから…一杯…舐める…ね…)」

そう心で言葉を浮かべながら、私はペロリと京太郎君の唇を舐める。
微かに荒れた肌を癒すようなそれに京太郎君の身体が微かに跳ねた。
だけど、決して強引にキスしている私を跳ね除けたり、押しのけたりしない。
それはこの状況を作ったおねーちゃんへの義理立てなのかもしれないけど、私にとっては嬉しかった。

玄「(京太郎君に…受け入れてもらえてる…)」

私が臆病だった所為で…一時は手放してしまった愛しい人。
そんな人に私のキスが受け入れられていると言う実感に胸の奥が熱くなる。
それに突き動かされるようにして、私の舌は熱心に動き、京太郎君の唇をねっとりと撫でていった。

玄「(段々…慣れてきたかも…)」

最初はこうして京太郎君とキスするのは怖かった。
もしかして嫌われちゃうんじゃないかって、拒絶されるんじゃないかって思ったから。
だけど、京太郎君は私を拒まず、受け身になってくれている。
その間に私はキスと言う行為に慣れ始め、そしてその感覚の虜になっていった。

玄「(凄い…ドキドキ…する…♪)」

それが恋人同士がやるキスだっていう意識があるからだろう。
私の胸はさっきからドキドキが鳴り止まず、身体中に熱い血液を送り込む。
トクントクンと優しいその脈動に…私の身体は喜んでいた。
勿論、そんなドキドキなんて今まで感じた事もないけれど…もしかしたら分かっているのかもしれない。
それがとっても暖かくて、素晴らしい事なんだって。

玄「(だとしたら…凄い…卑怯だよね…♪)」

おねーちゃんも京太郎君もこのドキドキをもうとっくの昔に知っていたのだ。
知らないはずの身体が喜んじゃうくらい暖かい感覚を、二人占めしていたのである。
そう思うと…妙に悔しくて卑怯だという感情が湧き上がる。
どうしてこれを私にも教えてくれなかったんだって…そんな自分勝手な言葉が胸の中から浮かぶくらいに。

玄「(それに…二人共もっと凄いのを知ってるんだよね…)」

唇と唇が触れ合うだけのキス。
私がしているのはそれよりもちょっと変態チックだけれど、あくまでその発展型過ぎない。
そして、キスにはまだまだ先があって、これよりももっと素晴らしいドキドキを…二人はもう知っている。
それを思うと居てもたってもいられなくなり、私の舌がゆっくりと先を尖らせていく。

玄「ちゅ…ふぅ…♪」

そのまま京太郎君の唇を割った私の舌に絡みついてきたのは熱だった。
京太郎君の興奮を伝えるようなそのドロドロとした熱に…私は微かに驚く。
今まで他人の口の中なんて知らなかった私にとって、それは未体験であり…そして甘美だった。
触れただけでドキッと心臓が跳ねちゃうくらい、それは甘いものだったのである。

玄「(なにこれ…凄い…ぃ…♪)」

そう思う私の舌に絡みついているのはきっと京太郎君の唾液なのだろう。
しかし、そう理解していても…私は自信の身体に起こった変化を信じる事が出来なかった。
だって、私の舌から感じるそれは…まるで錬られに練られまくった水飴のようにねばついた甘さだったのだから。

玄「(唾が美味しいなんて…そんなの変だよぉ…)」

だけど、理性のその言葉も、甘い唾液の感覚の中で消えていく。
クチュクチュと音を鳴らす度に、その甘さは私の中で広がって、脳へと届くのだから。
どれだけ嘘だと変だと言ってもなくならないそれに、私の顎が蕩けていくように感じる。

玄「(こんな甘いの…我慢出来ない…っ♪)」

私だってお菓子くらい食べた事はある。
だけど、私が今まで食べてきたものが安っぽく思えるくらいそれは鮮烈だ。
まるで最高級の蜂蜜を煮詰めたようなドロっとしたそれに…私は夢中になって舌を動かす。
京太郎君の歯茎から唇の裏側までを丹念に舐めるそれに、彼もまた喜ぶように身を震わせた。

宥「ふふ…♪玄ちゃん嬉しそうだね…♥」
玄「ひぅ…っ♪」

その瞬間、私の身体に触れてきた手があった。
目を閉じているので、それが何なのかは分からないが…それは間違いなくおねーちゃんなのだろう。
だって、その手は柔らかく、私のお腹をねっとりと撫でていくのだから。
今、私の下で受け身になっている京太郎君には決して出来ないそれに私の口から声が漏れる。

宥「どう…?京太郎君とのキスすごいでしょ…♥」

そう自慢げに言うおねーちゃんの気持ちは…悔しいけど良く分かる。
だって、こんなの…一度知ったら病みつきになっちゃうくらいなんだから。
ただでさえ…唾液がおかしいくらいに美味しいのに、これは好きな人とのキスなんだから。
一舐め毎にどんどん虜になって…もっとしたくなっちゃう。

玄「(それに…好きも…大きくなって…♥)」

キスが美味しいと言う異常なシチュエーション。
それに身体が理解を示そうとするように、私の胸はときめきを強くする。
トクントクンと力強いそれは私の『好き』に一杯、暖かいものをくれた。
お陰で、私の中で…京太郎君はドンドン大きくなっていき…彼がさらに好きになってしまう。

宥「好きに飲み込まれて…身体が暖かくなって…堪らないでしょ…♥」

そんな私の感情なんておねーちゃんにはお見通しなんだろう。
何処かうっとりとしたものを混じらせながら、私の肌を弄る。
まるで私の性感を育てようとするようないやらしい手つきに…でも、私は跳ね除けられない。
私にとって、大事なのはおねーちゃんの横槍よりも…京太郎君とのキスだったんだから。

宥「特にココ…熱くて…弾けそうだよね…♪」
玄「んんっ♪」

それでもそうして声を漏らしてしまったのはおねーちゃんが突然、私のお腹を押したからだ。
下腹部をキュっと押しこむようなそれに身体がビリリとしたものを感じる。
今まで感じたことのないその感覚に、キスで満たされていた私の心に困惑が混じった。
しかし、おねーちゃんはそれでも容赦せず、そこをスリスリと撫でてくる。

宥「一番、敏感な女の子の部分…♪玄ちゃんも…もう熱くなってるよね…♥」

確認するように言うおねーちゃんの言葉に私は意識をそちらに向けた。
確かにそこは…理解不能な熱が渦巻き、くすぐったさが蠢いている。
今まで生きてきた中で一度も感じたことのないそれに私の困惑が大きくなった。
そんな私におねーちゃんはクスリと笑みを浮かべる声が届く。

宥「これは…玄ちゃんが…京太郎君を迎える準備をしてるって事なんだよ…♥」
玄「(京太郎君の為の…準備…?)」

おねーちゃんのその言葉はスルスルと私の心の中に入り込んでいく。
こういう事に関しては文字通りベテランだと私の意識も認めているからだろうか。
否定の言葉さえ浮かばないまま…それは『そう』なのだと私の中で固定される。

玄「(じゃあ…別に良い…よね…♪)」

そして、そうやっておねーちゃんによって齎された定義のお陰で、私の困惑は収まる。
それはきっと見知らぬ自分の感覚が京太郎君の為だという事も関係しているのだろう。
こうして私のキスを受け入れてくれている彼の為であれば…そのくらいの変化は受け入れられる。
ううん…寧ろ、喜んでそれを欲しがっちゃうと思うくらいには…私は京太郎君の事を好きになっているのだ。

宥「だけど…初めてじゃまだ辛いかもだから…私が手伝ってあげるね…♪」
玄「ひゅぅっ♪」

そう言っておねーちゃんが触れたのは私のおもちだった。
未だ着けられたままのブラをズラすようにして、私のそこをゆったりと掴む。
まるで包むようなその感覚に私の肌は擽ったさを覚え、小さな声を漏らした。
だけど、おねーちゃんはそれでも容赦せず…私のそこをゆっくりと揉み始める。

宥「玄ちゃんのおっぱい…とってもエッチ…♥きっと…京太郎君も気に入ってくれるよ…♪」

世界で一番、京太郎君の事を知っているおねーちゃんにそう言われるのは…悔しいかな嬉しい。
おねーちゃんと知り合ってから…あんまり見られなくなった私でも京太郎君を悦ばせられるのだと思えるから。
だけど…それと同時に、敗北感を覚えるのは、おねーちゃんの方が私よりも遥かにおっぱいが大きいからだろう。

宥「おっぱいは大きさだけじゃないよ…♥感度や張りや柔らかさなんかが関係してくるんだからね…♪」

そんな私に言い聞かせるような言葉は、まるでおねーちゃんとは思えないものだった。
だって、おねーちゃんは今までおっぱいにそれほど感心を示さなかったのだから。
寧ろ、そうやっておっぱいをおもちと呼んで重視していたのは私の方なのである。
まるで立場の逆転してしまったそれに私が小さな困惑を覚える中、お姉ちゃんはそっと私からブラを外した。

宥「お姉ちゃんもね…♪京太郎君に気に入ってもらえるように勉強したんだよ…♥」

その健気な言葉におねーちゃんがクスリと笑った。
何処か誇らしげなそれは愛しい人の嗜好に合わせているからなのだろう。
多分…私だって逆の立場であれば、同じ笑みを浮かべるはずだ。
しかし、こうして敗者の側に立って、それを素直に受け止められるはずがなく、私は微かな悔しさを覚える。

宥「そんな私からすると…玄ちゃんのおっぱいは…感度も張りも合格…♥♥」
玄「くぅ…っ♪」

そう言っておねーちゃんは私の胸を揉みしだく。
まるで遠慮の無いそれは引っ込み事案なおねーちゃんのものとは思えないくらいだ。
だけど、現実、私の胸を揉みしだき、肌を歪めているのはおねーちゃんである。
今までずっと一緒に居て…想像もしたことがない姉の姿に、私は驚きと共に声を漏らした。

宥「大きさと柔らかさだけは私が勝ってるかな…♥でも…とっても良いおっぱいだよ…♥」

そう褒められるのは…正直、嬉しい。
だって、それは他でもないおねーちゃんが私の事を認めてくれたって事なんだから。
おねーちゃんがそこまで褒めてくれるなら京太郎君も喜んでくれるって…そう思える。
だけど、ちょっとだけそこにちょっとだけ勝ち誇るものがあったのはやっぱり見過ごせない。

玄「(おねーちゃんも…私の事…意識してたんだ…)」

いや、おねーちゃんの言葉が正しければ、きっと一番の恋のライバルは私だったのだろう。
京太郎君は私の事が好きで、そして私も京太郎君の事が好きだったのだから。
何時、恋が成就してもおかしくなかったそれはおねーちゃんにとって気が気ではないものだったはずだ。
しかし、おねーちゃんはその恐怖から逃げず…見事、京太郎君の心を射止めた。
それでも尚、おねーちゃんにとって、私は最も警戒するべき相手なのだろう。

宥「これだったら…一杯、京太郎君にパイズリしてあげられるね…♪」
玄「(パイ…ズリ…♥)」

勿論、その言葉の意味くらい私にだって分かる。
それは女の子のおもちで男の子の…その…アレをしごいちゃうエッチな技だ。
柔らかなおもちを贅沢に使った匠の技なのである。
そして、それは京太郎君みたいにおっぱいに目がない男の子には特に効果的な奉仕で… ――

玄「(私が…京太郎君に…それをやってあげる…なんて…♪)」

おねーちゃんが揉みしだいている胸で…熱くて大きい京太郎君を抱き込む。
そしてズリズリと動かして…一杯、気持ち良くしてあげるのだ。
時折、唾液を加えて…汗と共に潤滑油にすれば…京太郎君がとても気持ちよさそうな顔をしてくれる。
おねーちゃんの下で見せていた…あの堪らなく可愛い表情を…私にも…見せてくれるんだ。

玄「は…ぁぁ…♥♥」

その淫らな想像に…私の背筋はブルリと震える。
そのまま吐息を漏らそうとする反応につい口が京太郎君から外れてしまう。
それにもったいなさを感じるものの、淫らな想像で敏感になった肌は中々、元には戻らない。
ピリリと走る何ともいえない感覚に邪魔されて…私は中々、キスに戻る事が出来なかった。

宥「ほら…ちゃんとキスしてあげないと…京太郎君…寂しがってるよ…♥」

そんな私の耳に囁くおねーちゃんからニュポンと言う音がする。
何処か粘ついたそれと共に、おねーちゃんの手の角度が変わった。
横からではなく、後ろから揉みしだくようなそれに…その愛撫もまた激しくなる。
柔らかな乳房を中央に寄せ、全体をマッサージするような愛撫にビリビリとした感覚が強くなった。

宥「上…譲ってあげるから…京太郎君に…抱きついちゃって…♥」

そう言うおねーちゃんの言葉にそっと目を開けば、そこには京太郎君の顔があった。
瞳を濡らして、ハァハァと荒く息を吐くそれは…おねーちゃんとセックスする前に決して劣っていない。
勿論、最中ほどではないのは確かだけれど…それでも私のキスで京太郎君はこんなにも興奮してくれている。
そう思った瞬間、胸がキュンと締め付けられるような感覚を覚え…そして身体が自然と動き出す。

京太郎「玄さ…」
玄「私…頑張るから…ね…♪」

そんな私の名前を呆然と呼ぶ京太郎君に何を頑張るつもりなのか私にも分からない。
だけど…私でもおねーちゃんに負けていないのだという実感が…胸の奥で対抗心を燃やす。
それに突き動かされるようにして、そっと腰を下ろした瞬間、私の肌に京太郎君の体温が伝わった。

玄「(これが…京太郎君の身体…♥)」

それは思った以上に逞しいものだった。
バイトと雑用で鍛えられ、たまにしずちゃんと一緒に山をかけめぐっているのだから当然と言えば当然なのだろう。
しかし、分かっているのと体験しているのとでは…やっぱり違うのだ。
男の人の身体が…しかも、好きな人の身体がこんなに硬く熱いだなんて想像もしていなかった私にとって…それは興奮を強めるものだったのである。

宥「京太郎君って…凄いんだよ…♪ぎゅーってされちゃうと…何も考えられなくなって…ふにゃふにゃってなっちゃうの…♥♥」

そんな私の耳元で囁くような声に好奇心が刺激されたのは事実だ。
しかし、悲しいかな今はそれに没頭している場合ではない。
それよりも私は京太郎君にキスして…彼を悦ばせてあげなければいけないのだから。
私でもおねーちゃんに負けていないのだって言う事を京太郎君に示す為に…頑張らないといけないんだ。

玄「ちゅぅ…♪」

そう言い聞かせながら吸い付いた唇はさっきよりも柔らかかった。
私の舌でしっとりとした所為か、ぷにぷにとした感覚が強い。
それが自分で初めて京太郎君の身体につけた証だと思えば、厭う気にはなれない。
寧ろ、胸の奥が熱くなり、愛しさがさらに強くなるのを感じた。

玄「れふ…♪ふ…ふぅ…♪」

その愛しさを原動力に私の舌は再び京太郎君の中へと進む。
そんな私を迎えたのはさっきと同じ甘い感覚だ。
慣れ親しみ、そして虜になったそれに私は笑みを浮かべた瞬間、私に何かが絡みついてくる。

玄「(な、何…これ…)」

ねっとりとしながらも、張りがあり、妙に熱い何か。
見知らぬその感覚にビクンと肩を跳ねさせ、私は困惑を湧き上がらせる。
無論、嫌なものではないのだが…かと言って、その正体が分からないままだと不安だ。
そう思いながら肩を強張らせた私に「クチュリ♪」という粘ついた音が届く。

玄「(あぁ…これって…)」

まるで粘液まみれの何かが擦れ合うような淫らな水音。
それに私はようやくそれが…京太郎君の舌だという事に気づいた。
思えば、それから感じる熱は口腔のそれと同じで、ねっとりとした感覚は唾液と同じく甘い。
冷静になれば何て事はないその正体に私はそっと胸を撫で下ろす。

玄「(って言うか…これって…京太郎君からのアプローチ…だよね…?)」

困惑から立ち直り、冷静になった私は確かめるようにそう言葉を紡ぐ。
だって、それは私にとって信じられないと言っても過言ではないものなのだから。
おねーちゃんの恋人であり、一度は私が手放してくれた京太郎君が…私を求めてくれている。
その何とも言えない感覚は現実感が伴わず、私の中で虚しく響いた。

宥「ふふ…♪京太郎君は少しずつ吹っ切れたみたい…♥」

だけど、それを知ったおねーちゃんの言葉を聞いた頃から少しずつ実感が湧き上がっていく。
京太郎君もまた…私を求め、応えようとしてくれている。
私の一方通行じゃないんだと…片思いではなかったのだと思わせるそれに…目元がグッと熱くなった。
今にも嬉し涙が漏れてしまいそうなそれを抑えながら、私は京太郎君の舌へと向かって、舌を伸ばす。

玄「(京太郎君っ♥京太郎君っ♥京太郎…くぅんっ♥)」

胸の内が彼の名前で埋め尽くされるほどの…愛しい熱情。
それに突き動かされた私の舌は、京太郎君へと絡みつく。
不慣れが故の技巧を懸命さでカバーしようとするようなそれに京太郎君もまた応えてくれた。
レロレロと舌先を尖らせたまま、粘膜を動かし、私と淫らなワルツを踊ってくれる。

宥「…ちょっと妬けちゃうかな…♪」
玄「ひんんっ♪♪」

だけど、そんな私達を見て、おねーちゃんも心中穏やかではいられなかったのだろう。
ポソリと漏らすような言葉と共に、その指先が激しく動き出す。
中央へと寄せて張り詰めたおっぱいを虐めるようなそれに私の肩が微かに跳ねた。

宥「だから…玄ちゃんに…ちょっぴり意地悪しちゃうね…♥」
玄「くんっ♥」

そう言っておねーちゃんが触れるのは私の乳輪だった。
おっぱいの先端で桜色に染まるそれをおねーちゃんは優しく押しこむ。
クッと指先を埋めるそれに私は今までよりも強いビリビリを感じてしまった。
刺激で言えば…おっぱいの方がよっぽど凄いはずなのに…数段強い痺れ。
それに困惑を覚えた瞬間、おねーちゃんの指先は私のそこをゆっくりと擦り出す。

宥「玄ちゃんのおっぱい…搾ったげるね…♪」
玄「んふぅぅっ♪♪」

勿論、そんな風に絞られても母乳なんて出ない。
私は未だそういった経験がなく、特殊な体質と言う訳でもないのだから。
だけど、おねーちゃんの手つきはそんなの知らないとばかりに乳輪をなで…そして乳首まで撫でていく。

玄「(どうして…ぇ…♥)」

その度に私の胸の奥がジィンと震えて、そこからビリビリが走る。
まるで全身に広がるようなそれに私の身体から力が抜けていく。
だけど、それは決して不快じゃなくて…寧ろ、心地好さや夢見心地に似たものだった。
けれど、私の神経を掛けるそれは決してそんな甘いものじゃなく、私を指先をピクンと動かす。

玄「(ダメ…っ♪集中しないと…いけないのに…っ♥♥)」

せっかく、京太郎君にこたえてもらったのだ。
今はたっぷりとキスを楽しんで、彼にも同じ気持ちを味わって欲しい。
だけど、それなのに…おねーちゃんの手はとっても上手で…的確に私を責めてくる。
まるで私の事なんか何でも分かっていると言うようなそれに私は抗えず…少しずつ舌の動きも緩めてしまうのだ。

宥「ほら…玄ちゃんが動いてあげないと…京太郎君が可哀想だよ…♥」

そんな事はおねーちゃんにも分かるのだろう。
そう揶揄するように言う言葉は私の動きが鈍っているのを把握しているものだった。
それに悔しく思うものの…私の身体は言う事を聞いてくれない。
まるでおねーちゃんに支配されていくように…脱力感がどんどん強くなっていくのだ。

宥「もう気持ち良くって…それどころじゃないかな…♥」
玄「(気持ち…良い…?)」

そう告げるおねーちゃんの言葉は私の中にストンと堕ちていく。
瞬間、ビリビリとした謎の感覚は、身体の中で快感へと置き換わった。
自然、それに怯える心も消えていき…私はそれを真正面から受け止める事が出来るようになる。

宥「でも…京太郎君とのセックスは…もっと気持ち良いんだから…♥」
玄「(嘘…ぉ♥)」

身体の中を駆け抜け、私から力を奪っていくような甘い痺れ。
それだけでも十分、凄いのに…まだこれから上があるなんて信じられない。
それこそ未知を通り越して、嘘か冗談の類ではないかと思うくらいだ。

宥「ほら…思い返してみて…♥私…すっごいエッチな事言ってたよね…♥」

そんなおねーちゃんの言葉に脳裏を過ぎるのは…ほんの十数分前のおねーちゃんの姿だ。
京太郎君の上で乱れ、一杯叫び、全身を震わせていたその姿。
それはとても淫らで…そして気持ち良さそうなものだった。
見ている私も引きこまれ、何度、生唾を飲み込んだか分からないほどの光景に…私は再び喉を鳴らしてしまう。

宥「京太郎君とのセックスってね…♥私でもあんな風になっちゃうくらい凄いんだよ…♪♪」

普段のおねーちゃんからは欠片も想像も出来ないエッチでケダモノじみた姿。
理性も体面も…何もかも投げ捨てたそれはその言葉の真実味を私に伝える。
それに不安と共に恐怖を感じて、私の身体が身震いした。
だけど、それは私を京太郎君からもおねーちゃんからも引き離さず…その場にストンと腰を下ろしたままである。

宥「玄ちゃんも…あんな風になっちゃうよ…♥ここに…京太郎君のオチンポ突っ込まれたら…否応なく、メスになっちゃうの…っ♥」
玄「~~~っ♪♪」

瞬間、おねーちゃんが触れたのは私のショーツだった。
私から染みだしたエッチなお汁で濡れたそこを指先でぐっと押し込んでくる。
そのままクロッチ部分で円を描くようなその刺激に私の唇は再び京太郎君から離れてしまった。
けれど、おねーちゃんはその手を止めず、片手で胸を揉んだまま私をそこを撫で回す。

宥「もうギブアップ…?玄ちゃんったら案外、堪え性がないんだね…♥」
玄「ん…あぁぁっ♪」

からかうように言うおねーちゃんに私は反論の一つも返したかった。
けれど、私の口から漏れるのはおねーちゃんみたいな喘ぎ声ばかりで…ろくに反論する事が出来ない。
それが悔しいけれど…でも、私の身体の気持ち良さはなくならなかった。
いや、寧ろ、そうやってからかわれるのが気持ち良いよ言うように…お腹の奥が熱くなる。

宥「でも…お預け…♥」
玄「あ…ぁ…♪」

瞬間、おねーちゃんの手が離れ、私の身体がぐったりとする。
そのまま京太郎君へと身体を預けるようなそれに心が喜んでしまう。
本人のそのつもりはないとは言え、彼の身体は私を受け止めるような位置にあるのだ。
まるで私を抱きとめるような今の立ち位置に、恋する乙女である私の心はどうしても震えてしまう。

宥「私のお節介はここまで…♥でも…もう玄ちゃんにはどうしたら良いか…分かるよね…♥」

耳元で囁くように言うおねーちゃんに私は小さく頷いた。
幾ら私がおねーちゃんよりそういう知識がないと言っても…次にするべき事くらいは分かる。
その為におねーちゃんがずっと準備してくれて…私を導こうとしてくれていたのも。
自分から貧乏くじを引いて…私にチャンスを与えようとしてくれていたのも全部…全部分かっているのだ。

玄「でも…良い…の…?」

それをしてしまったら私はもう戻れない。
今でも正直、怪しいけれど…でも、身体を結んでしまったら私は絶対に元通りにはなれないのだ。
もしかしたら…姉妹仲だってギクシャクするかもしれないし…おねーちゃんだって京太郎君と破局するかもしれない。
それを思えば、分かっていても、それを実行に移す事は出来ず、私は震える声でそう尋ねた。

宥「言ったでしょ…♥私は…二人と一緒に幸せになりたいの…♪」
玄「ん…♪」

そんな私に応える声には迷いはなかった。
ちょっぴり間延びして、うっとりしているけれど、何時も通りのおねーちゃんの声に…私は小さく頷く。
それならば…もう私が迷う理由はない。
私の一番、大事な人がそうやって許してくれるのならば…私はもう大好きな気持ちを抑える事は出来ないのだから。

玄「京太郎君…♥私の処女…貰ってくれる…?」
京太郎「…ここまでやられて出来ないなんて言えないっすよ」

私に問いにそう答えながら、京太郎君はそっと目を背ける。
それは今まで蚊帳の外に置かれた所為か、何処か拗ねているようだった。
勿論、一番、強いのは気恥ずかしさだが、それでもやっぱり可愛いのか変わらない。
ついクスリと笑みを浮かべて、京太郎君を撫でてしまう。

京太郎「ここまで来たら…俺も腹を括りますよ。…二人共幸せにしてみせますから…」
玄「はぅ…♪」
宥「は…ぁぁ…♥」

そんな私の仕草に子ども扱いされたと思ったのだろう。
京太郎君は目を背けたまま、そう力強く言い放った。
照れ隠し混じりでも…とても男らしいそれに…胸を掴まれたのは私だけじゃないのだろう。
おねーちゃんもまたうっとりとした吐息を漏らしていたのだから。

玄「…世間が許さないよ?」
京太郎「その分、俺が幸せにしますよ」
玄「お父さんから殴られるかも…」
京太郎「何時か認めてみせます」
玄「皆から絶交されるかもしれないよ…?」
京太郎「俺には玄さんと宥さんがいればそれで十分です」

交わすその言葉に…京太郎君の覚悟が伝わってくる。
京太郎君は本気で…・私とおねーちゃんを幸せにしようとしてくれているのだ。
それは勿論、社会を知らないが故の…夢見がちなものなのだろう。
だけど…それでも…それは私の中に残った怯えを吹き飛ばすには十分過ぎるものだった。

玄「京太郎君…っ♥」

その勢いのままに私は力の抜けた腕を動かし、自分のショーツを剥ぎ取った。
愛液でぐっしょり濡れたそれはもう下着としての役目を果たしてはおらず、ねちゃりと粘液を滴らせている。
それをベッドの脇に投げ捨てながら、私はそっと腰を移動させる。
後ろへ…下腹部から…今も聳え立つ硬く逞しい京太郎君の肉棒へと…馬乗りになるように。

玄「(大き…ぃ…♥)」

天井へとその切っ先を向けるような肉の塊。
それは今も反り返り、興奮に熱を放っていた。
こうして膝立ちになった私のアソコに…もう少しで触れてしまいそうな大きなそれに…思わず生唾を飲み込んでしまう。
だけど、そこにはもう怯えも不安もなく、早くそれで犯して欲しいと言う願望が何より強かった。


玄「ひ…ぅぅ…っ♪♪」

それを目指すように腰を下ろすものの、京太郎君のモノは入らない。
ツルンと肌を滑るようにして私の表面を流されて行く。
それだけでじっとりとした熱が広がり、何とも言えない気持ち良さをくれる。
だけど、京太郎君とセックスしたくて堪らない私にとって、それは満足出来るものじゃなかった。

宥「もう…玄ちゃんったら焦りすぎだよ…♥」

それに何度も腰を動かすものの、中々挿入出来ない不出来な私。
それにおねーちゃんも見かねたのだろう。
そっと手を私のアソコへと伸ばし、私の肌を開く。
ニチャと粘液が糸を引く音と共にむき出しになった私の粘膜。
そこに肉棒が触れるように補正しながら、おねーちゃんはニッコリと微笑む。

玄「んふぁああぁっ♥」

それがゴーサインだと受け取った私は今度こそ、その腰を沈める。
瞬間、私の中に伝わってきたのは信じられないほどの圧迫感だった。
ミチミチと音が聞こえてきそうなくらい強引に私の肉が引き裂かれ、押し広げられている。
私でさえ触れた事のない部分にとって、京太郎君の肉棒は大きすぎるのだろう。

玄「(でも…全然…痛くない…っ♪)」

今まで感じたことのないほどの未知の感覚。
それは普段の私であればパニックを起こしてもおかしくないくらいに激しく、そして大きなものであった。
けれど…それがちゃんと京太郎君とセックスしているが故のものだと分かるからだろうか。
私がそれに困惑する事はなく、それどころかそうやって押し広げられる感覚を喜んでさえいた。

玄「(だって…私…今…京太郎君のオンナになってるんだから…♥)」

愛しい人とセックスすると言う…堪らなく甘美な時間。
しかも、それは私の初めてを彼に捧げ、二度と消えない証をつけてもらっているものなのだ。
それを厭うような気持ちは私の中にはない。
勿論、おねーちゃんに胸を弄られていた時のように気持ち良い訳ではないけれど、それでも心の中はうっとりとし、頬も緩んでしまう。

玄「(それに…ドンドン…入ってくる…ぅ♪)」

私が腰を沈めれば沈めただけ挿入される肉の塊は…堪らなく熱いものだった。
離れていてもじんわりと伝わってきたその熱は私の中に入っていても健在なのである。
その上、その太さも長さも…信じられないほど大きく、私をどんどんと開発していく。
正直、その被挿入感だけで頭の中がクラクラして、どうにかなってしまいそうだった。

玄「は…ぁぁ…あ…♥」

それが一段落ついた頃には私の口から長いため息が漏れる。
まるで私の中に入っているモノに押し出されるようなそれに私はそっとお腹に手を当てた。
そこには熱く、逞しい感覚がこれでもかとばかりに存在感を放ち、奥まで押し広げている。
まだ鈍感ではっきりとしている訳ではないが、京太郎君の肉棒は私の奥まで来てくれたのだろう。

玄「(破瓜の痛みとか…そういうの…なかったな…)」

勿論、私だって痛いのは嫌いだ。
やっぱり痛いよりは痛くない方が良いし、最初から気持ち良いのを夢見ていないと言えば嘘になる。
けれど、思っていたよりあっさりとしたその挿入に肩すかしめいたものを感じるのは事実だった。
ほんの少しだけでも痛ければ…もっと京太郎君のモノになれた気がして素敵なのに。

京太郎「玄さん…大丈夫ですか?」
玄「ん…大丈夫だよ…♪」

そんな事を思いながら呼吸を繰り返す私の下で京太郎君が口を開く。
私の事を心配してくれるその言葉に私の顔に笑みが浮かんだ。
それを見て、少しは安心してくれたのだろう。
私を案ずるその表情を緩ませながら、京太郎君は小さく「良かった」と呟いた。

玄「私の方がおねーさんなんだから…心配するとか生意気だよ…♪」
京太郎「年は関係ないじゃないですか、年は」

勿論、そんな京太郎君に私はドキドキしちゃう。
ただ、欲望だけで私を受け入れてくれたのではなく、そうやって心配するくらいに好きなんだって伝わってくるから。
でも、それを素直に伝えられないのは、性分と言う奴か。
何だかんだとおねーさんぶっていた私にとって、それは言葉にしづらいものだった。

宥「私が最初…痛くて泣いちゃったから、心配してくれてるんだよ…♪」
玄「えっ」

京太郎君の言葉を補足するようなおねーちゃんの言葉を私は最初、信じる事が出来なかった。
だって、おねーちゃんはもうすっごいエッチで、私をこうして3Pに引きこむくらいにエロエロなんだから。
それこそ最初の時から乱れに乱れで、感じまくっていたと思い込んでいたのである。
少なくとも、今のおねーちゃんからはそういう姿はまったく想像できず、私は驚きの言葉を返した。

宥「それに玄ちゃんは最初っから平気みたいだし…私よりもエッチになっちゃうかもだね…♥」
玄「ふ…ぅぅ…♥」

そう言いながら、おねーちゃんは再び私の胸を揉む。
後ろから鷲掴みにするそれは最初から容赦がなかった。
根本から歪めるようにして谷間を作り、そして引き離しながらの愛撫に私は思わず声をあげてしまう。
幾らかセックスの感覚でぼかされているとは言え、それは私にとってとても気持ち良いものなのだ。

玄「おねー…ちゃ…ぁ♪」
宥「一人だとあったかくないから…私も混ぜてね…♥」

勿論、そんなおねーちゃんを拒む事なんて私には出来ない。
元々、私は想い合う二人の間に入り込んだお邪魔虫なのだから。
こうやって京太郎君と身体を重ねているのだって、おねーちゃんの慈悲以外の何物でもない。
しかし、ようやく好きな人と一つになった実感に浸る事すら許さないそれに流石にちょっと拗ねるようなものを感じる。

宥「ほら…動いてあげないと京太郎君が何時までもイけないままだよ…♪」
玄「ふ…ぅん…っ♪」

とは言え、おねーちゃんのその言葉を無視出来るかと言えば、決してそうじゃなかった。
私はこれでも十分、ドキドキして幸せだけど、男の子である京太郎君は射精しないと辛いままなのだから。
幾ら初体験とは言え、京太郎君に辛い思いや我慢なんてさせたくはない。
それの気持ちを原動力にして私の腰は動き出し、ゆっくりと彼から離れていった。

京太郎「無理しなくても…」
玄「良いから…おねーさんに任せておくのです…♥」

そんな私に心配そうな声をあげる京太郎君に一つ笑みを向けながら、私は腰を浮かせる。
ほんの数センチほどを上下するそれは、とてもぎこちないものだった。
そもそもそんな腰の動かし方なんてした事もない私にとって、それは不慣れな運動なのだから。
その数センチの動きでさえ、数秒ほどの時間を掛け、京太郎君をやきもきさせてしまう。

玄「(それに…挿入れる時…やっぱり凄い…っ♥)」

そうやって作ったスペースを帳消しにするように重力に引かれる私の身体。
その瞬間、私の中が京太郎君に擦られ、強い刺激が腰を突き刺す。
最初の挿入とはまた違った角度から湧き上がるそれは凄いと言う言葉でしか表現できない。
とにかく強い刺激としか私には認識出来ないのだから。

玄「(きっとおねーちゃんは…これを快感に変えられるんだね…)」

それが出来る姉と出来ない妹の差。
それに京太郎君歴の違いを思い知らされた気がして、心の中が暗くなる。
だけど、おねーちゃんだって、最初から全部、気持ち良かった訳じゃない。
それを思えば、ここで落ち込んでいる訳にはいかず、もっと京太郎君に慣れようとその腰を動かしていく。

玄「(少しずつ…慣れてきた…かも…♪)」

そんな私の努力は少しずつ報われ始めていた。
最初の一往復こそぎこちなさで酷いものだったものの、二度三度と繰り返す度にスムーズになっていく。
勿論、それは完璧と言えるものではないが、最初のように力の入れ方や腰の動かし方が分からないほどじゃない。
それに胸中でガッツポーズを作るものの、しかし、私は未だそれを快感に結びつける事は出来なかった。

宥「んふ…♪玄ちゃんの腰使い…ちょっとずつエッチになってってるね…♥」
玄「きゅふっ♪」

瞬間、私の中に駆け抜けたビリビリとした快感に私は思わず声をあげた。
驚いて視線をそちらに向ければ、そこには私の乳首を摘むおねーちゃんの指がある。
さっきのような乳輪から擦るようなものではなく、敏感な部分をピンポイントで責めるそれに背筋が震えた。
アソコの感覚にも負けない激しくも強いそれに、そこがジィンと熱くなっていく。

宥「でも…焦らなくて良いんだよ…♪京太郎君は絶対に玄ちゃんの事を気持ち良くしてくれるから…♥」

その指先をスリスリと上下に動かすおねーちゃんの言葉は私の心を見抜いているように感じる。
確かに私は…未だに刺激としか受け止められないセックスに焦りを覚えていた。
こんなので本当におねーちゃんに追いつけるのかって…そう思ってしまっていたのである。
それを見抜かれた恥ずかしさに頬の熱が強くなる私の下で京太郎君は呆れたように口を開いた。

京太郎「またそうやって俺のハードルをあげる…」
宥「ふふ…♪でも…私も最後の方はすっごい気持ちよくってイきまくってたんだから本当の事でしょ?」

「だから、焦らなくても良いんだよ♥」
そう私の耳元で囁くおねーちゃんに感謝の気持ちが湧き上がる。
私がもっとも対抗心を抱いているおねーちゃんにそう言われれば焦りも薄れていくのだから。
まだ始まったばかりなのだから、きっと大丈夫。
逸る気持ちにそう言い聞かせた瞬間、私の中がジィンと熱くなった。

玄「(あぁ…これって…♪)」

自分の中にはっきりと芽生えた新しい感覚。
ドロリと中が蕩けるようなそれに私の全身が身震いする。
まるで身体が生まれ変わっていくような…そんな歓喜さえ伴った熱。
それの名前はまだ私には分からないけれど…でも、それは間違いなく心地良いものだった。

玄「(それが…ドンドン大きくなって…っ♪)」

最初は私のお腹の奥にジィンと生まれた熱。
それは少しずつその領域を広げて、私の腰全体へと広がっていく。
まるでその支配域を広げようとしているようなそれに私の身体は汗を浮かべた。
でも、それは決して嫌なものではなく、まるで温泉に浸かっているような心地良い汗である。

玄「(これやっぱり気持ち良いんだ…♥)」

乳首から感じるビビリとした甘い痺れとも違う感覚。
だけど、それは私の身体を確かに喜ばせ、心地良くしている。
それにこれが待ち望んだ快感だという事を悟った私から笑みが漏れた。
嬉しそうなその笑みに京太郎君が驚いたような視線を向けるが、私はそれでもそれを抑えこむ事が出来ない。

玄「私…少しずつ気持ち良くなって来たかも…♥」

その嬉しさのまま、二人へとそう告げながら私の腰は大きく動く。
最初のように数センチほど上下するのではなく、もっと大きく深く中を擦るのだ。
その度に蕩けるような熱が強くなり、私を心地良くさせる。
しかも、それは私が動けば動くほど強くなっていくのだ。
まるで中が敏感に目覚めていくようなそれに私は欲求を滾らせ、夢中になって腰を動かしてしまう。

宥「やっぱり玄ちゃんが目覚めるのは私より早かったね…♥」
玄「んきゅぅ…っ♪」

そう言いながら、おねーちゃんの指先に力がこもる。
瞬間、ビリリと走ったその感覚に声をあげるものの、それは下腹部のものよりも小さかった。
最初はあんなに強く感じたそれでさえ、もうアソコの感覚には敵わない。
それに自分の身体が『オンナ』に目覚めているのを自覚して、頬が緩んでしまう。

玄「おねーちゃん…これ…凄い…よぉ…♥」

そう告げるのは何もおねーちゃんに対抗心を抱いているからだけではない。
確かにその気持ちあるのは否定しないけど、それよりも大きいのは感謝だ。
最初からおねーちゃんが面倒を見続けてくれなければ、私はきっとこんなに早く目覚める事はなかっただろう。
それを告げようと私は吐息混じりの声を漏らし、背中に大事な家族に伝えようとする。

宥「どんな風に凄いの…?」
玄「こうして動くと…お腹の中が熱くて…蕩けそうになって…身体が…ぁ…♪」

そう尋ねるおねーちゃんの言葉に私は素直にそう答える。
それはもう私にとって恥ずべきものではなく、寧ろ率先して伝えたい事だったのだ。
こんなにも私をエッチにしてくれたおねーちゃんに、そして私を受け入れてくれた京太郎君に。
私の今の素晴らしい感覚を伝えたくて仕方がなかったのである。

玄「ジンジンって中が疼いて…幸せだよ…っ♥」

そう。
それは幸せだ。
身体の中一杯が心地好さに包まれて、ポカポカするんだから。
寒がりなおねーちゃんがこれに夢中になるのも…正直分かるくらいそれは素敵だ。
私だって…これを知ってしまった以上、それを我慢出来るか分からない。
こうしてセックスする前の危惧通り…私は京太郎君に縛られ始めているんだ。

宥「じゃあ…もっと幸せにならないとね…♥…京太郎君…♥」
京太郎「はい…よ!」
玄「ひぅぅぅぅんっ♪♪」

瞬間、下からズトンと突き上げる衝撃に私は思わず叫ぶような声をあげる。
今まで私が感じていた刺激を何倍にも強くするそれに私の中がビリビリと痺れた。
蕩けるような心地の中ではっきりと蠢くそれに私は困惑を覚える。
だって、それは私の幸せを阻害し…そこに浸る事を許さないものだったのだから。
私の定義した気持ち良さとは真逆のそれに身体が戦慄くのを感じる。

宥「玄ちゃんの感じてるそれはね…♪まだ…本当の気持ち良さじゃないんだよ…♥」

そんな私の耳元でおねーちゃんがそっと囁く。
まるでそうなる事が分かっていたような甘いその声音に、しかし、私は信じられない。
だって、おねーちゃんが言っているのは…まるでこのビリビリこそが本当の快楽だって告げるようなものなのだから。

宥「それを今から…京太郎君が教えてくれるから…一杯、味わってね…♥」
玄「ふぁ…あぁぁああっ♪♪」

しかし、それを信じられないと言うよりも先に私の下から京太郎君が突き上げてくる。
最初のそれよりと変わらないそれは、しかし、私の中により鮮烈な刺激を与えた。
まるで私のアソコがそれに慣れていくような感覚に、ビリビリもまた強くなる。
だが、それに困惑を深めるよりも先に京太郎君は再び腰を動かし、私を驚きから解放してくれない。

玄「(こんな…こんな風に…強くなっていくなんて…ぇ♪)」

一突き毎に強くなっていく謎の感覚。
それに私の身体は幾度となく跳ね、声を漏らしてしまう。
だけど、京太郎君はそんな私を逃さずにズンズンと突き上げてくる。
休まずにその腰を使うそれにビリビリは頭まで達して、少しずつ訳が分からなくなっていった。

玄「(おかしい…のに…ぃ♪)」

まるで私の中をおかしくするような感覚が気持ち良いだなんておかしい。
そう痺れる脳が言葉を浮かべるものの…それはもう否定出来ないくらいに大きなものだった。
京太郎君の肉棒が動く度に…私の中は痺れ、身体は熱くなっていく。
決して素晴らしいと…幸せだと手放しで喜べないその電流に私は少しずつ慣らされていった。

宥「本当の快感ってね…身体だけじゃなくって…心までおかしくしてくれるものなんだよ♥」

そんな私へと教えるようなおねーちゃんの声。
それに私の身体はもう分かりやすいほどに肯定を返してしまっていた。
京太郎君の肉棒が動く度に私の奥からは愛液が漏れ、痙攣を走らせてしまう。
口からも喘ぎ声を漏らして、何かに耐えるようにぎゅっと足を閉じるのだ。
それに合わせて私の中がキュッと締り、京太郎君の感覚が強くなる。
それだけでもう身体中熱くしちゃう私にとって…それはもう否定出来ないくらいの快感だった。

宥「だから…玄ちゃんも腰を動かして…もっとおかしくなろうね…♪」

そう言って乳首から手を離したおねーちゃんが触れたのは私のお尻だった。
その肌をねっとりと撫でるような手つきにゾクゾクとした感覚が走り抜ける。
背筋の内側でざわつくようなそれは、けれど、不快ではない。
寧ろ、興奮で熱くなった私の身体にとっては心地良く、熱い吐息が漏れてしまう。

宥「玄ちゃんも見てたでしょ?上下に動くだけじゃ…男の子は気持ち良くなれないの…♪」

おねーちゃんの言葉に思い出すのはつい三十分ほど前の事だ。
クローゼットの中からだったのではっきりとは分からなかったが、確かにおねーちゃんは上下に腰を動かしていただけじゃない。
寧ろ、円を描くようにして腰を揺すり、時に京太郎君へと前後に腰を擦りつけていた。
それが一体、どうしてなのか当時の私には考える余地はなかったものの、アレはきっと男の子を気持ちよくするテクニックだったのだろう。

宥「でも、今の京太郎君は上下にしか動けないから…ね♥」
玄「ぅ…ん…っ♪」

その分を私が補うしかない。
そう告げるようなおねーちゃんに私は一つ頷きながら、腰を動かす。
これまでの前後のそれではなく、左右に揺れる動きに肉棒があっちこっちに擦れてしまった。
ただ上下に擦るのではなく、片側の粘膜を滑るようなそれにゾクゾクとビリビリが強くなる。
思わずすっと顎をあげてしまうほど激しいその波に、ついつい身体を強張らせてしまいそうになるくらいだ。

玄「(でも…それじゃ…京太郎君はイけないよね…っ♥)」

不慣れな故か一度毎に弱まる私の動き。
でも、その度にそう自分へと叱咤しながら、私は腰を動かす。
それはまだまだぎこちないものだけれど、それでも京太郎君に快感を与えられているのだろう。
私の下で腰を振るう彼の顔には余裕がなくなり、時折、何かを耐えるようにくっと歯に力を込めた。

京太郎「玄さん…気持ち良いよ…!」
玄「嬉し…ぃ…っ♪」

それでも紡いでくれる京太郎君の言葉に私の胸は熱くなる。
その底から湧き上がるような愛しさに私の身体に力が入った。
まるでもっと京太郎君に褒めて欲しいと言うようなそれに動きも激しくなる。
そんな私に京太郎君も合わせ、中を強く突き上げてくれた。

玄「私もこれ…気持ち良い…よぉっ♪さっきよりずっと…おかしくなる…ぅ♥」

その度に駆け抜ける快感に私の頭は蕩けていく。
本当の意味で、もう私には理性も何もないんだろう。
ただ、京太郎君と身体を合わせる事しか考えられず、腰の動きが全てだ。
お尻にあるはずのおねーちゃんの手さえも意識出来ずにただ腰を振るうそれはケダモノじみているのかもしれない。
だけど、それでも私はそれを止めようなんて欠片も考えられなかった。

玄「奥…熱くて…ぇっ♪♪ビリビリ…止まらない…ぃ♥」

そんな私にとって、一番、敏感な部分はお腹の奥だった。
恐らく私の最奥であろうそこは急激に熱くなり、蕩けていっている。
そこを突かれるだけで奥から熱い汁が染みだしちゃう部分はまるで私の身体じゃないみたいだ。
まるでそこにエッチな電流が流れるスイッチがあるような感覚に私は身悶えする。

宥「やっぱり玄ちゃんも子宮口が弱いんだね…♪」
玄「しきぅ…こぉ…♪」

その瞬間、聞こえてきたおねーちゃんの言葉は…とてもエッチな響きだった。
勿論、性教育の一貫として、私はその言葉の意味くらいはしっている。
しかし、そこに込められたおねーちゃんの感情は文面からは伝わってこないくらいにうっとりとしているのだ。
まるでそこがオンナの中で一番、エッチな場所だと思っているようなその響きに聞いている私もゾクゾクしてしまう。

宥「おねーちゃんもね…京太郎君にそこを突かれると…お腹トロトロになっちゃうんだよ…♥」
玄「は…あぁぁっ♪♪」

そう言って、おねーちゃんがそっと私の下腹部を撫でる。
今もゴンゴンと子宮口を突くその動きを感じようとするその手つきに…私は思わず声をあげた。
お尻を撫でた時よりもねっとりと、だけど、微かに嫉妬混じりのそれは私に今まで以上のゾクゾクを与える。

宥「羨ましい…な」

瞬間、そう告げるのはおねーちゃんが少しずつ蚊帳の外に置かれているからなのかもしれない。
完全に目覚めてしまった私におねーちゃんが出来る事なんてもうないのだ。
けれど、おねーちゃんは京太郎君に手を出さず、只管、私のサポートに徹してくれている。
それに私が何か言おうとしても…私の口は上手く動かない。
頭の中が快感で満たされつつある私にとって、どう言えば良いのか分からず、口からは嬌声めいた声しか出てこないのだ。

京太郎「宥さん…こっちに来て」
宥「ぁ…ぁ♥」

そんなおねーちゃんに手を差し伸べたのは…やっぱり京太郎君だった。
荒く息を吐きながらもおねーちゃんを誘うその言葉に背後のおねーちゃんが震えるのを感じる。
私にはおねーちゃんの顔は見えないけれど…きっとその顔にはとても嬉しそうなものが浮かんでいるのだろう。
そう思うと、私も嬉しくなった。

玄「(勿論…おねーちゃんが羨ましいって気持ちはなくならないけれど…)」

今は私と京太郎君のセックスの真っ最中なのだ。
それなのにこうして彼に求められるのは正直、かなり羨ましい。
興奮と快感の中でも京太郎君はおねーちゃんを想っているという証なのだから。
しかし、それだけではないのは…おねーちゃんが私に色々と世話を焼いてくれていたからだろう。
こうして想いを成就する機会をくれたおねーちゃんが多少、報われたところで拗ねるほど私は狭量じ
ゃない。

宥「京太郎君…♥」

そんな私の前に現れたおねーちゃんは、さっきよりも蕩けた顔をしていた。
妹の情事に興奮していたのか、その頬は真っ赤に染まり、口は半開きのまま吐息を漏らしている。
セックスの最中とまるで変わらないそれは、しかし、そのまま額面通りには受け止められない。
そう思うのはおねーちゃんの瞳が欲情とは違うもので潤み、微かに涙の後が残っていたからだろう。

京太郎「俺の上に乗っちゃって良いですから…そう馬乗りに…」

けれど、おねーちゃんにはそれを拭い去る余裕すらなかったのだろう。
京太郎君の指示に従って、顔の上に馬乗りになるその姿は全身で我慢出来ないと訴えているようだった。
きっと…欲求不満を抑えつけるような今のおねーちゃんは私の事が羨ましくて仕方ないのだろう。
それが私と同じか、或いはそれ以上なのかは分からないものの…それが決して小さなものではないのは一目で分かった。

玄「おねーちゃん…♥」
宥「玄…ちゃん…♥」

そんな私達がお互いを呼んだのは…どうしてなのかは私にも分からない。
ただ、その瞬間、私たちはお互いの感情を確認出来たんだと思う。
お互いがお互いのことを羨ましく思い、その一方でこの状況を嫌がっていない事を。
その少ない言葉の中で、感じ合う事が出来たのだ。

宥「ひんんっ♪」
玄「ふぁ…あぁぁっ♪♪」

けれど、それは一瞬の事。
すぐさま私たちはその顔を快楽に染め、口から嬌声を吐き出す。
それは勿論…私たちの下で京太郎君が本格的にその動きを始めたからだ。
まるで自分のことを忘れるなと言うようなそれに私たちはお互いに微笑ましそうな笑みを浮かべ、申し合わせたように口を開く。

宥「京太郎君の舌…あそこほじくって…指でクリちゃん弄られてる…ぅぅ♥♥」
玄「オチンチンも凄いよぉ…っ♥私の中、ガンガン突かれる度に…アソコドロドロになっちゃうぅ…♪♪」

自分の与えられてる快感を自慢するような言葉。
しかし、それはその実…京太郎君を興奮させる為のものだ。
私達をこんなになるまで好きにさせた罪作りな男の子を少しでも気持ち良くさせようと為の。
勿論、それは視界を塞がれた京太郎君には分からない。
だけど、私たちの言葉が効果的なのは、その肉棒を見れば良く分かる。

玄「オチンポビクンってぇ…♪私の奥擦っちゃってるよぉ…♥」
宥「私の方はペロペロって中かき回して…あぁ…っ♪クリちゃん凄い…ぃっ♥♥」

その成果を確かめ合う私たちの手はいつの間にか結ばれ合った。
ぎゅっとその指を絡ませ合うそれは所謂、恋人繋ぎと言う奴だろう。
勿論、そこに込められた気持ちは…一般的な恋人に対するそれに負けていない。
私はおねーちゃんの事が大好きだし、おねーちゃんもまた私を引きこむくらいに大事に思ってくれている。

玄「でも…ごめんね…っ♪私…もう無理…っ♥こんなの知ったら…京太郎君から離れられないよぉ…っ♥♥」

そう。
でも、私は…それ以上に京太郎君の事を愛してしまったのだ。
おねーちゃんよりもずっとずっと…比べ物にならないくらい虜になってしまったのである。
もうおねーちゃんが…私を引き離そうとしても、絶対に京太郎君から離れられない。
セックスの中でもはっきりと感じるその言葉に…おねーちゃんは優しげな笑みを浮かべる。

宥「良い…よぉっ♥♥三人で…幸せになろう…っ♪三人で暖かく…なろぉ…っ♥♥」
玄「おね…ぇ…ちゃん…っ♥」

快楽で満たされながらも、優しい許しの言葉。
それに我慢できなくなった私の腰が勝手に動き出す。
それまで肉棒に対して、円を描くような私の腰が…上下へと動き、自分から肉棒を咥え込んでいくのだ。
おねーちゃんの腰使いと大差ないそれに京太郎君も感じてくれているのだろう。
さっきからその肉棒はピクピクと震えて、私の中で暴れまわっていた。

玄「好き…ぃ♥好きだよ…京太郎君っ♥大好き…大好き…ぃっ♥♥」

その刺激に思考からタガが外れた私の口から愛の言葉が漏れ出す。
だけど、どれだけ必死になって伝えようとしても、おねーちゃんよりも遥かに大きな『好き』は吐き出しきれない。
寧ろ、そうやって口にすればするほど私の中で大きくなっていくようにも感じるのだ。
それに胸が圧迫され、息苦しさを感じるものの、私は止まらない。
まるで好きと言う言葉に取り付かれてしまったようにいくどもそれを吐き出し、腰を振るってしまう。

宥「私も…大好きだよっ♥玄ちゃんよりも好き…っ♥世界で一番…京太郎君の事愛して…るぅぅ…♥♥」

そう言いながら、おねーちゃんは私の前でブルリと震える。
今までの身震いとはまた違ったそれは私のセックスの最中の姉を彷彿とさせた。
恐らくではあるが…今のおねーちゃんは絶頂し、イッている真っ最中なのだろう。
そう思うと一人取り残されたような気がして悔しいが、しかし、焦る気持ちはもう私にはなかった。

宥「私の気持ち良い所ばっかり責め…てぇ♪京太郎君は…良い…子ぉ…っ♥」
玄「そんな良い子な…京太郎君が好きぃ…♥愛してる…よ…♥」
宥「私も…玄ちゃんもぉ…っ♪♪京太郎君の事…愛してるのぉっ♥♥」

それよりも遥かに大きな京太郎君への愛しさ。
それに姉妹の意思が完全に一致したのだろう。
紡ぐ言葉はお互いを補足しあうものであり、そしてそれが堪らなく興奮する。
まるで私とおねーちゃんの心が繋がるようなその淫らな言葉に、私たちは指へと込める力を強くした。
二度と離れまいとするような…その力強い拘束の中、私達は少しずつクライマックスへと近づいていく。

宥「ひぅ…ぅぅっ♪♪そ、そこはあぁぁっ♥♥」

最初にそう言って震えたのはおねーちゃんだった。
今までとは毛色の違うその声に私がそちらに目を向ければ、京太郎君の腕はおねーちゃんのお尻へと回っている。
そこで何をしているのかは分からないが、おねーちゃんのお尻は休まずにブルブルと震え、何かを堪えている。

宥「アナルもなんてダメ…っ♥三点責めなんて私…そんなのぉ…♪♪」

それに首を傾げた瞬間、聞こえてきたおねーちゃんの声に私は京太郎君が何をしているのかを悟った。
きっと京太郎君はおねーちゃんのお尻の穴を穿って、さらに責め立てようとしているのだろう。
そんな場所までおねーちゃんが開発されていたと言うのには驚いたが、しかし、私の前でトロリと蕩けたその顔がそれを飲み込む。
まるでアナルをいじられるのが堪らなく気持ち良いと言うようにおねーちゃんは唾液を零し、背筋をゾクゾクと震えさせていた。

玄「ひんんんんっ♪♪」

それに興奮を覚えた瞬間、私の中で京太郎君の動きが変化する。
上下左右へと動く私を抑えるようにその腰をぐっと上げ、私の奥を突くのだ。
子宮口を抑えこみ、私を逃がすまいとするようなその刺激に私から嬌声がはじき出される。
しかし、それでも快感は消えず、弱点を責め抜かれるようなそれに私の全身が戦慄いた。

玄「くひゅぅ…ぅうぅっ♪♪」

それと同時に私の中で京太郎君が大きくなる。
まるで海綿体の内側から押し広げられるようなその変化に私の快感は膨れ上がった。
緩やかにその角度を変えて高まっていくその感覚は勿論、未体験も良い所である。
その正体を教えてくれるはずのおねーちゃんも嬌声をあげるだけで、援護を期待出来そうにない。
それに私が微かな不安を覚えた瞬間、京太郎君がさらに熱くなり、その身がビクンと震えた。

玄「(あ…これって…ぇ♥♥)」

その感覚に、私はそう思う事が出来た。
いや、そう思う事しか出来なかったと言うべきか。
急激に高まる快感は私の思考を飲み込み、そこで意識が途切れてしまう。
後に残ったのは私の中へと流れこんできた快感と…そして内側から焼け付くような激しい熱だけ。

玄「はぁ…っひゅぅ…ぃぃぃぃっ♥♥♥」

私の口から漏れる掠れるような声。
微かに震えるそれに合わせて、文字通り私の全身が震える。
外側だけではなく、内側までも痺れさせるそれは…信じられないほどの快感の奔流だ。
それこそ意識が薄れ、ふっと浮き上がってしまいそうなほどの気持ち良さに私の身体は溺れていく。

玄「(これ…分かる…っ♥分かる…よぉ…♥♥)」

まったく知らない未知のはずのその感覚を、しかし、私は間違える事はなかった。
それはきっと…絶頂なのだ。
頭から心までを滅茶苦茶にして…おかしくしてくれるとおねーちゃんが言っていた本当の快楽なのである。
そう思うと怯える気持ちもなくなり、無茶苦茶な快感の流れにも身を委ねられる。
そしてまた、私にそれをもたらしてくれた京太郎君の変化にも私は意識を向ける事が出来たのだ。

玄「(オチンチン…さっきからビュクビュクって跳ねて…ぇ♪♪)」

私の中で暴れる肉棒の感触。
それはさっきまでのものよりも遥かに力強く、そして激しい。
まるで筋肉を必死になって動かしているようなその蠢きに子宮口が刺激される。
けれど、私の子宮口を押し上げているのはそんなオチンチンの動きだけじゃない。

玄「(お腹の中…ドロドロって熱くなってくよぉ…♪♪)」

自分の中に熱い粘液が注がれ、お腹の内側から焼けていく感覚。
自分とは違う何かに中を穢されるような感覚が、しかし、私は幸せだった。
さっき快感だと勘違いした心地好さを何十倍、何百倍にも強めたようなそれに…私の頭は揺れる。
それはきっと私の中に注がれているのが他でもない京太郎君の精液だからなのだろう。

玄「(凄い…っ♪うっとり…しちゃう…♥♥)」

微かに眠気さえ呼び込んでしまうような激しくも心地良い感覚。
それに心の中まで満たされながら、私はふっと力を抜いた。
そのままおねーちゃんへ倒れ込みそうになった身体を柔らかな感触が包み込む。
それは恐らく、今も私と手を繋いでいてくれるおねーちゃんのおもちなのだろう。
そう思うと心地好さが強くなり、私はその感覚に安心して浸る事が出来た。

玄「ん…あぁ…♪♪」

それから私が復帰したのはそれから一分ちょっとくらい経った頃だと思う。
私の中で京太郎君の射精が収まっていくのに合わせて、快感も少しずつ下火になっていく。
あの堪らない絶頂も霧散し、今ではその余韻が私の肌を震わせているだけだ。
しかし、それでも私は幸せで…物足りなさを感じる事はない。
大好きな人に犯されて…そして大事な人に受け止めてもらえているとなれば、それだけで幸せを感じるには十分過ぎるのだから。

宥「どうだった…?」
玄「さいこぉ…だった…♥」

そんな私の髪を撫でながら、おねーちゃんが優しく尋ねてくれる。
それに痺れる舌で何とか答える声はちょっと舌足らずだった。
それにおねーちゃんが微かに笑う声が聞こえるものの、それはきっと馬鹿にしたものじゃないんだろう。
そう思わせる暖かな笑みに私の目はそっと閉じ、意識も緩やかに眠気へと… ――

宥「じゃあ、交代…してね♥」
玄「ひゃうぅ!?」

瞬間、私の身体を抱き寄せるようにしておねーちゃんが手に力を込める。
そのまま前のめり気味になっていた私はそれに逆らう事が出来ず、京太郎君から引き離されてしまった。
まるで余韻に浸らせてやるものかと言わんばかりのそれに私が振り返った時には、おねーちゃんはもう京太郎君の肉棒を銜えこんでいる。

宥「ふわぁぁ…っ♪♪これが…ずっと欲しかったの…ぉっ♥♥」
玄「む…ぅぅ」

嬉しそうに身を震わせ、目に陶酔を浮かべるおねーちゃんにはもう私は映っていなかった。
そこにはもうどれだけイッても満たされなかった欲求不満を解消しようとするメスの姿だけがある。
それに頬を膨らませるものの、私の為に我慢してくれていたのは分かるので、強くは言えない。
かと言って、なんとなく裏切られたような置いてけぼりにされたような感情は消えず、私はきっと京太郎君を睨めつけた。

玄「京太郎君!次は私の番だから!」
京太郎「いや…ちょ…流石に連戦はきつ…」

そう口にする京太郎君の顔には疲労が浮かんでいた。
男の子の構造と言うのは良くわからないけれど、流石に二回連続と言うのは厳しいみたい。
だけど、その身体が決してそうは言っていないのは、私にだって分かる。
だって、京太郎君のオチンチンは一度、射精してもまったく萎える事はなく私の奥を押し込んでくれていたのだから。

玄「大丈夫だよ…♪京太郎君なら何とかなるって…♪」
宥「そう…だよぉ…っ♥だって…オチンポまだこんなに硬くって…熱い…ぃ…♪♪」

私におねーちゃんもまた便乗する姿に、京太郎君はその頬を引き攣らせた。
何処か困ったようなそれは、しかし、数秒後には諦観と欲情へ塗り替えられていく。
何だかんだ言っても、京太郎君もまた満足してはいないんだろう。
それを感じさせる表情に私が笑みを浮かべた瞬間、彼はぎこちなく唇を開いた。

京太郎「お、お手柔らかにお願いしま……」

その言葉はしかし、おねーちゃんの嬌声によってかき消され、あっという間に霧散する。
気持ち良いと好きとバリエーションを変えて伝え続けるおねーちゃんに私もまた興奮を擽られた。
勿論、私に出来る事なんて少ないけれど、それだって置いてけぼりにはされたくない。
そう思った私の身体もまた京太郎君へとのしかかり、そして… ――




―― 結局、その日は夜中までその淫靡な宴は続き、私たちは汗だくになったまま一緒に眠りへと着いたのだった。



京太郎「(俺は色々と早まったかもしれない)」

そう思うのはここ最近の俺の状況の所為だった。
あの日…玄さんの想いを受け取った日から俺は毎日のように搾り取られているのだから。
勿論、それは宥さんだけでも…玄さんだけでもない。
まるでお互いが競うように俺へと襲いかかり、夜中まで解放される事はないのだ。

京太郎「(いや…それを含めて受け止めるって言ったんだけどな。だけど…)」

俺はてっきり宥さん二人分くらいの量だと思っていたのだ。
けれど、現実はほぼ毎日、搾り取られ、そして一回の回数も二倍どころか三倍近くに膨れ上がっている。
それこそ俺から精液が出なくなるまで求め続ける二人の姿は、まさしく『絶倫』という他無い。

玄「京太郎君♥」
宥「見つけた…♪」
京太郎「ぅ…」

そんな姉妹の声に俺は冷や汗を浮かべながら、振り返る。
瞬間、松実館の庭を掃除していた俺の背中から、二人の美少女がひょっこりと現れた。
明るく活発そうな玄さんと、落ち着いて穏やかな宥さんは二人並ぶとその雰囲気の違いに驚く。
だが、その目に浮かんだ色はともに欲情であり、二人が既に『スイッチ』が入っている事を俺に教えた。

玄「今日も…お泊りするよね…♥」
宥「どっちの部屋が良いかな…♥」
京太郎「えっと…」

既に確定となっているそれに今日こそ俺はNOと言おうとした。
流石に毎日はキツイと告げようとしたのである。
しかし、それよりも先に二人は俺の両腕を抱き込み、その豊満なおもちを寄せた。
恐らくブラもつけていないだろうそのふにふにとした感触に俺は言葉を失い、代わりに生唾を飲み込んでしまう。

宥「今日は京太郎君の為にすっごいエッチな下着を選んだんだよ…♥」
玄「お揃いでスケスケな奴…♪京太郎君も見たくない…?」

まるで俺の逃げ道を塞ぐような二人の言葉に俺は思わず頷いてしまう。
半ば反射的なそれに気づいた時にはもう遅く、二人の顔には溢れんばかりの笑みが浮かんだ。
そのまま我先にと引っ張る二人に…俺は抗えず、力なく足を進めてしまう。
そんな俺に微笑む二人はとても幸せそうで…だからこそ、俺は…… ――





――絶倫松実姉妹からは逃げられない。もう痛いほど思い知ったその事実に俺はうなだれながらも期待を覚え…そのまま二人に連行されていったのだった。




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