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…普段だったら、こんなに食べたら苦しくて大変なのに
10万円の賞金が掛かってると思うと、不思議と私のお腹は底なしになりました。
一杯、また一杯と、そうめんをどんどん流し込んでいくに従って
自分のお腹が少しずつ張っていくのを感じます。
意外にも苦しくはありません。むしろ普段感じることのない、心地よい緊張感です。
やがて私のお腹は、ブカブカだった紙の衣装に突き当たりました。
ウェストが一時的に80cmになった証拠です。
一緒に挑戦している隣の男二人は、私よりも多く食べているにもかかわらず
まだ全然ブカブカです。それなのにもう、そうめんを流し込む手は止まっていました。

私はラストスパートで、3杯を一気に流し込みました。
ビリッ…ビリビリッ… 
おへその下あたりから振動が伝わってきました。とうとう衣装が裂けたのです。
「はいっ!そこまで!優勝者はなんと、3番の…大橋さん」
衣装が私のお腹に降伏したことによって、私はむしろ直前よりお腹が楽になった錯覚を覚え、
まだまだ流し込める気がしました。
勝利が決まっているにもかかわらず、残りのそうめんを夢中で流し込みました。

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