食べ始めてから1時間半後、遂に卓上の食べ物は無くなった。「…ごちそうさま!」真奈美ちゃんは目を閉じて、手を合わせる。「…さっきまでここにどっさりあった食べ物が、みんな真奈美ちゃんの中に入っちゃったの?」見ていたので分かり切っていた事だが、僕はあえて質問する。真奈美ちゃんは両手の平でお腹を丸くさすりながら笑顔で答える。「そうだよ。みーんなこの中。大根もにんじんも、ジャガイモも玉葱も、それから鳥さんも魚さんも、みーんなこの中に入っちゃっいましたよ。」真奈美ちゃんは僕のツボを分かってきたらしく、僕の求める所を助長して返してくれる。「今、胃袋はどのへんに居るのかな?」「多分、上はここらへんまで来てるんじゃないかなぁ…。」「そんなに上まで?」真奈美ちゃんはおっぱいのすぐ下あたりをさすっている。「そんなに上から…こんなに下まで?長いよ!そしたら、大きさはどのくらいだろうね?」「さぁ…分かんないですけど、あれが全部入っちゃうくらい。」「…アハハ。そりゃそうだ。」僕と真奈美ちゃんは笑い合った。「よっこいしょ…あぁ、お腹重た~い!」真奈美ちゃんは絨毯から腰を上げて、ベッドの縁に座ろうとしていた。僕は真奈美ちゃんのその言葉を聞いて思い出した。「忘れてた。僕、真奈美ちゃんの座椅子の役をやるんだった。」「えぇ?本当にやるんですか?骨、折れちゃいますよ?」「大丈夫だって。僕、真奈美ちゃんに負けない自信有るから。…そうだ。どうせなら勝負しない?」「え?どんな?」「僕が真奈美ちゃんの椅子になって、下から揺するから。それで、揺れが苦しくて耐えられなくなったら真奈美ちゃんの負け。その前に僕が真奈美ちゃんの重みに耐えられなくなったら僕の負けって事で。」「うん、いいよ。でも、どうなっても知らないよぉ。」

 真奈美ちゃんは再びゆっくりと腰を上げ、絨毯に足を投げ出して座っている僕の方へと近づいてきた。…そして、僕の脚を跨いで、一瞬そこで立ちはだかる。いざ自分の真上にそびえ立った真奈美ちゃんの体の迫力は凄い物があった。体内の柔らかい胃袋をタンクのようにして食べ物を貯蔵し、外見から見ても明らかに分かるほど膨れ上がった胴。内圧を帯びたその貯蔵庫の様相は、例えるなら樽というよりはガスタンクだろうか。僕の目線の高さには膨らんだ腹を回り込んだTシャツの裾が垂れ下がっており、その直下には、先ほど勢いよく開いてしまったジーンズのチャックは完全にVの字に開いて僕の視線を誘っており、その奥には黒っぽい…、真奈美ちゃんの下着が見える。「どっち向き?」真奈美ちゃんは上の方から問いかける。「任せるよ。」僕の返事を聞いた後、真奈美ちゃんはおもむろに向きを変え、僕の目前に、前述のピチピチ間を伴ったド迫力のヒップを突きつける。そしてそのヒップは屈折しながらゆっくりと下ろされていき、僕の太股に「ズシッ!」ときつい衝撃を与える。しかしそれは荷重の与え始めに過ぎず、その負荷は「ズムズムズムッ…!」と、まるで僕の太股に対してめり込んでいくかのような勢いで増えていった。『……重い!!』僕は心の中でそう叫んだ。それは、食前の時のを思い出して比べても明らかに重くなっており、柔らかいお尻の肉による圧迫とは思えないほどの、心の優しい真奈美ちゃんによって与えられている負荷とは思えないほど残酷な重みだった。僕はその重みを、真奈美ちゃんが長時間、根気良く胃の中に食べ物を詰め込んだ成果というつもりで受け止め、堪能した。

 しかしこのままでは何も出来ないまま、僕の惨敗だ。僕から勝負を提案しておきながらそれでは、いくら何でも男として格好が付かない。太股に力を入れると、筋肉が固くなり、大腿骨に染み込むような圧迫痛がいくらか和らいだ。僕は両手を斜め後ろに着いた姿勢で、渾身の力を込めて腰を持ち上げた。すると、奇跡的にも真奈美ちゃんの体は僕に座ったままユラリと浮き上がったのだ。僕の体も意外と使えるものだ。僕はそのまま真奈美ちゃんの体を2、3回、大きくゆっくりと上下させた。「あっ!…凄い凄い。」真奈美ちゃんはこんなにパンパンに食べ物を詰め込んだ状態で揺さぶられているのに、吐き気を催す様子はおろか、僕がそれを持ち上げられた事に対して気分良く感心している。しかし、僕はあの夜のことを思い出していた。僕の車の中で揺さぶられた時と同様、真奈美ちゃんはじきにトイレが我慢できなくなるはずだ。しかも今日は料理の合間に飲んだコップの水どころではなく、大量の野菜スープを飲んでいるのだ。摂取した水分量はあの時の比ではない。これを何度か繰り返せば…。僕は、固く力を入れた太股から気を抜かないようにして、真奈美ちゃんの体が上下する様子を感じながら弾みを着けて何度もゆさぶった。まるでロデオボーイだ。そして幾度か揺さぶっているうちに不思議なことに気が付いた。力を抜いた柔らかい真奈美ちゃんの太股や腕や首、体全体がタプンタプンとまるで波打つかのように揺れるのに対して、真奈美ちゃんの体内のタンクに閉じこめられた食べ物達もまた…チャプン、チャプンと揺れている感じがするのだ。その位相というか、固有振動数は体と胃の中とで違うようで、真奈美ちゃんの体が上下するに従って感じる荷重が時折不自然に軽くなったり重くなったりしているのだ。僕はそれを感じ取りながら、揺らす速さを微妙にコントロールした。真奈美ちゃんも、体内で自分の胃袋が上下に揺さぶられているのを感じて違和感を覚えたようだ。「あ…、あ…。なにこの感じ…。」僕は、真奈美ちゃんの「参った」という次の一言を待った。すると、「なんか、ちょっとエッチな感じ…。」…僕の予想外の答えだった。しかも予想外でガッカリと言うより、不意打ちで刺されたくらいの衝撃だった。むしろ物凄く僕の興味をそそる言葉だった。一体、真奈美ちゃんはどんな風に感じてどんな気持ちになっているのだろうか…。

 「あ、ゴメン、降参、降参。」僕が期待していた次の一言の前に、真奈美ちゃんは降参してしまった。降参の原因は僕の最初の目論み通り、やっぱりトイレだった。ただ、僕の脚も限界が来ていて、へとへとになってしまっていた。真奈美ちゃんは僕から降りて立ち上がると、若干前屈みになり、小股でトイレにこもった。…今度はあの時より長い。薄いトイレの戸板越しに聞こえるその音は激しかったが、僕はあえてトイレに近づかず、それが終わるのを待った。僕はそっちにはあまり興味がないからだ。…と言うと嘘になるが、真奈美ちゃんに申し訳ないし、僕の中での真奈美ちゃんの神秘的なイメージを壊したくなかったからだと思う。僕は真奈美ちゃんの凄さは真奈美ちゃんから見せつけられるのが好きで、僕が積極的に何かを暴きに行くのは気が引けたのだ。しばらくしてトイレから戻ってきた真奈美ちゃん。「どうしたの?急に。」僕は聞いてみた。「ううん、その…揺れてたらおトイレに行きたくなっちゃって。」「さっき、どんな感じだったの?」「うーん、上手く言えないけど、遊園地にある船の大きいのに揺れてる時の…」「ポセイドンだね?」「そう!それに乗ってる時みたいに、お腹の下の方が変な感じになっちゃって…それから…。」なるほど。僕は、真奈美ちゃんが先程どんな感覚を味わっていたのかはだいたい掴むことが出来た。その感覚は僕も味わったことがあるからだ。今の真奈美ちゃんのように、ぎっしりと詰め込まれた重い胃袋を体内で上下させるのは、他の内臓に負担が掛かるかも知れない危険な技だと思うので、今後は控えめにすることにしようと思った。

 僕は話題を変える為に白々しく言った。「…ところで真奈美ちゃん、トイレに行ったのは良いけど、チャック開いてるよ。」「もーぉ、これは閉まらないんです。」「お腹が立派になっちゃったから?」「そう。立派になっちゃったから。」真奈美ちゃんは立て膝の姿勢のまま、背中を反らせて僕の方にお腹を突き出す。トイレに行った後の筈なのに、その膨らみは見た目には全然引っ込んでいない。「その…パンツ、見えてるよ。」「これはパンツじゃないですよ。」真奈美ちゃんはジーンズのウェストの縁に手を掛け、ギュッギュッギュッと左右に揺らしながら下ろし始めた。「なっ…!」…ジーンズはチャックが開ききった状態なのに、結構きつくフィットしている。これは真奈美ちゃんのプリッとしたヒップのせいなのだろうか。そして、ジーパンの下から現れたのは、僕にとっては懐かしい紺色のブルマーだった。「…なぜブルマ?」「これも高校の時に使ってたので、ジャージと一緒に実家から持って来てたの。」真奈美ちゃんは、名案でしょと言わんばかりに得意げにブルマーを見せつける。上も白いTシャツだし、ポニーテールだし、真奈美ちゃんの顔は年齢より若く見えるしで、本当に体育の授業中の高校生か中学生の女子みたいだった。ただ一点、妊婦のように大きく膨らんだ腹はとても運動など出来そうにないというのが異様だったが。「本当だ…。よく考えたね。」僕はそう言いながら、真奈美ちゃんの周りをゆっくり一周した。ブルマーはキュンキュンに張っており、真奈美ちゃんの程よく大きなお尻にまとわりつくように覆っていた。初めて見る真奈美ちゃんの生太股は太くて真っ白で柔らかそうだが、セルライトの凸凹模様は浮き出ていない。「でも、何だかきつそうなんだけど。」「そうなの。この一年で、だいぶ太っちゃったから…。」「えぇ?そうかなぁ。僕はずっと同じ職場に居るけど、そんな変わったように見えないけど。」「それは毎日見てるからだよ~。だって、10kgも増えちゃったんですよ。」…全く、女の子というのは分からないものだ。真奈美ちゃんがそんなに変わっていたというのに、僕は今まで気づけなかったのだ。それにしても10kgというのは随分大きな数字だ。「じゃあ、40kg台から50kg台に?」僕は当てずっぽうな事を言ってみた。「…元々も、そんなに軽くないです。」「!!…じゃあ、50kg台から…60kg台ってこと?」「それはヒミツです。」…何てこった。ヒミツと言いながらも全然隠し切れてないじゃないか。しかも60kg台なんて、中年太りの親父が出す数字であって、可愛い女の子が出す数字ではないと思っていた。…でも、例え60kg台だとしても、目の前に居る真奈美ちゃんが健康的で可愛いことに変わりは無かった。

 「何でそんなに太っちゃったの?やっぱり、この大食いのせいかな?」「毎週コツコツ続けちゃいましたからね~。」「じゃあ今も、このお腹の中に入れちゃった食べ物から栄養を吸収して…育ててるの?」僕はちょっと言葉を柔らかくして、真奈美ちゃんの太股に手を置いた。「うん。育ててるの。」真奈美ちゃんもヒップのキュッと盛り上がった所に両手を当ててパンパンと叩いてみせる。「家庭菜園みたいだね。」「まめに肥料あげてるからね~。」それは確かにそうだ。寂しさを紛らわすために、一日分まとめてと言いながら10人分を超えるご飯を詰め込んでいるんだから、明らかにカロリーオーバーの筈だろう。しかも動かないでじっと映画を観たりしているのだから、消費カロリーも少ないはずだ。真奈美ちゃんは動かないでいても、真奈美ちゃんの胃袋はコツコツちゃんと仕事をしていたという証拠だ。でも不思議なことに、真奈美ちゃんは何だか嬉しそうだ。先日のネガティブな真奈美ちゃんはどこに行ってしまったのだろうか。しかし、そう思って改めて見てみると、栄養を一杯に受け取って育った太股は何だか幸せそうな面持ちだ。胸もヒップもツンと張って活き活きして見える。太るのは同じでも、テレビ番組のダイエットモノでよく見るようにストレス太りで余分な脂肪がダルダルと着いて肌がガサガサに荒れた様相とは真逆の印象だった。「それにしても、女の子らしい綺麗なボディラインに育ってるよね。」「そんな事無いと思うけど…でも、幸司さんが気に入ってくれてるなら良いです。」僕は本当に真奈美ちゃんが好きになり、病みつきになってしまっていた。誉めるところ、素敵だと思うところ意外見あたらない。「でも、もうそろそろ成長を止めないと、そろそろ危険な領域に行っちゃうかもね。70kg台とか?」「それはまだ遠いと思うけど…でもそうですよね。」「真奈美ちゃんの作る食べ物は元々煮物とか野菜が中心だから、こんにゃくとかもやしを増やしたりすれば維持に転換出来ると思うよ。」「そうですねぇ。でも、痩せるんじゃなくて維持なんだ。アハッ。」「うん。でも、もうちょっと増えてもいいと思うよ。あとちょっと増えたら、多分僕は真奈美ちゃんに載られたら動けなくなるから。」「それが何で良いんですか?」「真奈美ちゃんに押さえ込まれて逃げられないって事は、浮気出来ないって事だよ。」「あ、じゃあもうちょっと増やします!じゃあ来週は肉料理中心で、量もちょっと増やしてみようかな?」…どうやら今日も、料理の方が先に無くなったという事であって、真奈美ちゃんの胃袋はまだあんなものでは限界では無いようだった。

 その後、僕たちは食器類を片づけて、真奈美ちゃんの部屋で一緒に映画のDVDを観ることにした。よくよく考えれば大食いとDVD鑑賞は、独りぼっちの真奈美ちゃんが寂しさを紛らわすためにやっていた休日の過ごし方だったので、今となっては不必要な筈なのだが、僕は今まで真奈美ちゃんがどんな生活をしていたのかを、一緒に体験することによって感じ取りたいと思った。それに何故か、自分と付き合うことになって以降も真奈美ちゃんには大食いを続けて欲しいと思っていたのだ。僕は真奈美ちゃんの隣に座り、彼女の手を握りながら映画を観た。迫力のシーンで真奈美ちゃんの手がキュッと僕の手を握りしめる。これは可愛い。退屈なシーンでは、僕は時々横を向いて、真奈美ちゃんのお腹の様子を確認したり、そのお腹をさすったりした。手を繋いだままだったので、僕がさする手に真奈美ちゃんも手を添えられる形になり、一緒にさすっていた。

 映画も3本目になろうとしていた昼2時過ぎ、僕は空腹を感じた。僕はボソッと言った「何だかお腹空いちゃったね。」真奈美ちゃんのお腹は食後よりもだいぶ収まっていたが、それでもまだ一目見て分かるくらいボッコリと膨らんでいる。「ホラァ、朝ちゃんと食べておかないから。」「そんな事言っても、あの時はもうあれ以上入らなかったんだから。」「幸司さんが食べる予定だった分も、全部あたしが食べちゃってるんだから、今更無理ですよ。」真奈美ちゃんはお腹をさすった。「えぇ、今から返してって言っても無理?」僕はそのお腹に向かって問いかける。「もう4時間も経ってるから、絶望的ですよ。」このやりとりは、先日の二人で作り上げた文化だと思う。「何なら、聞いてみます?」真奈美ちゃんはDVDプレーヤーを一時停止させて、僕の頭をそのお腹に誘い込む。僕が頭を近づけると、何と真奈美ちゃんはTシャツをペロッと捲り上げ、僕の頭をその中に入れてしまった。そのお腹は、温かいというよりむしろ熱いと感じるくらいだった。そして、生腹とぴったりくっついた僕の耳には「…ギュオォォッ…コロコロコロ…」という激しい音が聞こえてくる。ギュオォォッ…コロコロ…ギュオォォッ…コロコロ…その音は、10秒サイクルくらいで何度も何度も執拗に繰り返されていた。「激しく動かしすぎだよ!真奈美ちゃん。こんなに長時間胃袋動いてて、よく疲れないね。」「最初はそんなに動いてないんです。本格的に動き始めたのは30分くらい前からかなぁ…。」どうやら真奈美ちゃんのお腹はパンパンに詰め込まれた時、一旦は消化活動を始めようとするのだが、あまりの詰まり具合で収縮運動が出来ないので、しばらくすると諦めてしまうようだった。だから先日の大食い対決の時も、車に乗っている時には既にお腹の中は止まっており、カップヌードルを食べた時に一時的に再開したに過ぎなかったようなのだ。そして、胃壁から水分を吸収して内容量がある程度まで減ってくると、ようやく本格的に動き始めるようなのだ。これは大食いの人に一般的に言えることなのだろうか?それとも、真奈美ちゃんの体が試行錯誤の上で編み出した独自の方法なのだろうか?

 「それにしても凄いよ!熱いし…。こんなに力強く動かしたら、僕のご飯だけじゃなくて、僕も溶かされちゃいそうだよ。」本当に、紙一重な感じがした。今は真奈美ちゃんのTシャツの内側だけど、お腹よりは外側にいるから大丈夫なもの。真奈美ちゃんの口はとても小さいので、あり得ない事ではあるが、もし一歩間違ってこの更に中に入ってしまうような事になったら…と思うと、ぞくっとするものがあった。「えー、嫌です!幸司さんが溶けちゃったらもう会えなくなっちゃう…。」真奈美ちゃんはサッとTシャツを捲り、僕をすぐさま外に出した。僕は、何だかんだ言ってもその凄さをもう少し体感していたかったので、ちょっとがっかりした。「…でも、真奈美ちゃんはこないだも言ってたよね。僕をお腹に入れちゃいたいって」「それは、幸司さんが私の赤ちゃんになって、産まれてきて欲しいと思ったから…。子宮って、新しい命を育む所じゃないですか。でも胃袋って、生き物の命を取っちゃう所ですよね。おんなじお腹の中なのに、全然違いますよね。」真奈美ちゃんがそんな風にそんな事を考えていたなんて、僕は不思議な感覚だった。「…でも、どっちの袋も、生きていくには必要だから、真奈美ちゃんの中に備わっているんだよね。全部ひっくるめて”人間”なんだと思うよ。」「そっかぁ…。」「だから真奈美ちゃんは美味しい物をいっぱいいっぱい食べて栄養を摂って、いつか僕の…赤ちゃんを産んでくれたら嬉しいなぁ。」真奈美ちゃんは赤くなってしまった。一時停止されたままのDVDプレーヤーも、真奈美ちゃんも、僕も、部屋に沈黙を保っていた。…その沈黙を破ったのは、僕のキスだった。

 その後、僕は真奈美ちゃんの部屋にまだ残っていたカップヌードルを食べた。そしてまた映画の続きを見始めた。真奈美ちゃんはとても幸せそうにうっとりした顔になっていたが、3時半を過ぎた頃、気が付けばうつらうつらしていた。「…何だか眠くなっちゃいました…。」そう言って時々こちらを見て笑顔をくれていたのだが、数分してみるともうスヤスヤと寝ていたのだった。目を閉じたまつげは長く、その寝顔は可愛らしい事この上なかった。真奈美ちゃん自身はこんなに幸せそうな顔で安眠しているのに、そのお腹の中では胃袋が沢山の食べ物の消化作業を不眠不休で続けているのかと気になった。僕はそっと真奈美ちゃんを起こさないように、頭を浮かせながらそのお腹にそっと耳を着けた。今度は何も聞こえなかった。不思議だなと思い、僕はしばらくその姿勢で居たのだが、その時真奈美ちゃんが不意に目を覚ましたようだった。目を覚ましたと言っても、完全に覚醒したのではなく、半分寝ぼけたような感じだったのだろうが…。お腹に耳を着けている僕と目が合うと、ニコッと笑い、そのままTシャツを捲り上げて再び僕の頭をお腹の中に入れてしまった。更にTシャツの上から僕の頭に手を当て、お腹の内側に向かって僕の頭をギュン…ギュン…と優しく押しつけるような仕草をしたのだ。そして真奈美ちゃんはそのまままた眠ってしまったようだった。Tシャツの圧力と真奈美ちゃんの腕の重みを受けて、真奈美ちゃんのお腹に若干めり込んだ僕の耳には、「コポコポ…コロコロ…」とかすかな音が聞こえていた。先ほどの豪快な消化活動は終了したらしく、中に入った食べ物の処理もだいぶ片づいて落ち着いていたようだ。

 僕は真奈美ちゃんが寝ている間に、こっそりイケナイ事をしてしまった。…と言っても、無防備に寝ている真奈美ちゃんに直接イタズラをするような事はしない。僕は自分のズボンを脱ぐと、床に畳んでおいてあったジーンズをに履き替えてみたのだった。…予想通り、裾は6、7cm程つんつるてんになり、太股はダボダボになった。お尻も生地が余ってしまって、とても真奈美ちゃんのようにツンとヒップの生地を盛り上げるような事は出来なかった。真奈美ちゃんの艶めかしいヒップや太股を作り上げるためには、僕なんかよりずっと多くの肉が必要なのだと言う事を、そのジーンズは無言のままに凄い説得力を持って僕に語ってくれた。よく見るとジーンズは履き古した感じは無く、真奈美ちゃんが最近買った物のようだ。おそらく今まで履いていた物のサイズが合わなくなり、これに買い替えたのだろう。僕の体重は55kgだから、今の真奈美ちゃんは最低でも僕より5kgは重い計算になるが、恐らく1年前は僕より軽かった筈だ。いつの間に逆転されたのだろう。これが、1年間真奈美ちゃんがコツコツと続けてきた大食いの成果だろうか。が、その一方で、ウェストのボタンを止めた時のフィット感は真奈美ちゃんと同じくらいだった。「真奈美ちゃんが大食いをする前のお腹は、今の僕と同じくらいなんだ…。」僕はその点にはちょっと親近感を覚えた。ただ、自分がいくら限界まで食べても、このボタンを外した上に、更にチャックを最下位まで下げてしまうような芸当はとても真似できそうになかった。僕は、真奈美ちゃんに気づかれないうちにジーパンを脱ぎ、畳んで元の位置に戻しておいた。

 その後、僕はそのまま夕方過ぎまで真奈美ちゃんと一緒に居た。真奈美ちゃんのお腹も、夕方には元の通りにまっ平になっており、大らかな美しいくびれのラインを復活させていた。真奈美ちゃんは床に畳んであったジーンズを拾うとそれを再びキュッキュッと履いた。その時には少しきつそうだったがちゃんとボタンを止められるようになっていた。僕は家に帰ってからも、自分の太股が真奈美ちゃんから受けた重みによってまだジンジンと筋肉痛になっているのを感じ、幸せな気分で床に就いた。翌日の日曜日には外出デート。どうやらこれがしばらく二人の習慣になりそうだった。

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