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「・・・・・・鏡花・・・・・・・・・・!」
そして自分の声を全て絞り出すかのように、思い切り叫んだ。
「オオオオオオオオオオオオォォォオオオオオオオオォォオオォオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォ!!!」

そして涙も声も力も全て出し切ったNFギアモンはゆっくり、ゆっくりデジタマとなり、鏡花の隣に寄り添っていつまでも一緒にいた―。

 第三十話 ゲンナイの文

重い空気が漂うアポロモンの神殿。
「・・・・・・その後俺は、俺とドルモンのバトルの時の爆発音やらで調査に向かっていた師匠(ハクリュウモン・シェンロンモン)にデジタマの状態で拾われたらしい。
 その時に鏡花も一緒に運ばれて、『スカイマウンテン』に埋葬されているそうだ・・・。」
アポロモンが口をはさむ。
「スカイマウンテンと言えば「空」・「海」・「山」がすべて見渡せて、デジタルワールド中で一番美しいと言われる所ではないか。鏡花も喜んでいるだろう・・・。」
するとギアモンがいきなり神殿の外へ走り出す。
「ギアモン?」
ギアモンは辺りの山や空をぐるっと見渡した。
「鏡花はこの景色より美しい所を毎日見てるのか・・・。」
ギアモンが戻ってくる。
「でも俺はいま鏡花と同じ空を見ていたんだよな!・・・へへへ・・・。」
「ギアモン・・・」
神楽はそんなギアモンをかわいそうに思えて、とても胸が締め付けられた。
「ギアモンよ、ならばスカイマウンテンに行ってみるか?」
ギアモンは少し考えこんだが、
「いかない。」
『!!』
「俺にはまだやることがあるんだ。人間を全滅させよう、なんていうドルモンを倒してからいく。」
そんなギアモンを見て、アポロモンはそっと微笑んで言った。
「そうだな・・・。お前は強いな・・・。」
だが神楽があることを思い出した。
「あ・・・・・・。私達・・・」
一同はハッとしたようだ。
そう、ここに来た目的。それは・・・・・・
『隆と美香とアンナモン!!』
すっかり忘れていた。
「やばい!マジやばい!!どうしよぉおお!!!」
神楽がわめく。
「どうしたのだ?」
アポロモンの質問もまともに聞こえていない神楽の代わりに翼が答えた。
「実はここに来る前・・・」

翼の話を聞き終えたアポロモンは、小さく笑いながら指をパチンと鳴らした。
「なんだ、そんな事なら最初から言えば良いだろうに・・・ククク・・・。」
すると入り口からファイラモンとフレアモンが一体づつ駆け足で入ってきて、アポロモンの前で片膝を地面に付けて頭を下げた。
「「何のご用でしょう、アポロモン様。」」
「この者達の仲間が街の何処かで行方不明だそうだ。人間が二人と、巫女のようなデジモンが1体だ。頼めるか?」
「「はっ!かしこまりました!」」
そう言い、2体は一同の横を風のように駆け抜けてしまった。
「・・・・・・行っちゃったね・・・。」
「うん・・・。」
ギアモンと神楽の会話を聞いていたアポロモンは言った。
「彼らはとても優秀だ。すぐに見つけて・・・」
「「ただいま戻りました!!」」
『速っ!!!』
いくらなんでも速すぎる。
「・・・まあ、いつもこんな感じだ。」
「幸い八百屋のテントの上に落ちたということで怪我も少なく、街のデジモン等が集まっていたのですぐに見つかりました。」
隆達は2体に負ぶられ、ぐったりしている。まあ無理も無いだろう。Sギアモンの背中から落とされ、空の旅を満喫してきたのだから。
神楽達が3人の元へ駆けつけると、ファイラモンとフレアモンがゆっくりと3人を下ろしてくれた。
これで泡を吹いていて白目なら最悪だったが、幸いそんなことは無かった。
「しばらく隣の部屋で寝かせよう。」
アポロモンが言うと、ファイラモンとフレアモンが3人を持ち上げ、隣の部屋へ運んだ。
「あと、傷の手当も頼む。」
「「はっ!」」
ファイラモンとフレアモンが部屋に移動した時だった。
「アポロモン様ァァアア!!」
コロナモンが神殿に飛び込んで来た。
「どうした?」
コロナモンは完全に息を切らしている。
「ハァ・・・ハァ・・・ア・・・アポロモン様宛に文です・・・。」
コロナモンが巻紙のようにクルクル丸められた薄い紙をアポロモンが受け取る。そして紙を開いた。
アポロモンが文に目を通す。すぐさまコロナモンが神殿から出て行った。
「!!!」
アポロモンの顔が険しくなる。
「ギアモンよ・・・。これは私宛でもあるが、お前宛でもある。『ゲンナイ』からだ。」アポロモンが文をギアモンに突き出す。
「あ・・・うん。」
ギアモンは文を受け取り、目を通した。
するとフレアモンが口を開いた。
「その文はゲンナイ殿のデジヴァイスからパソコンに転送されたものです。」
文を読んでいたギアモンの手が震える。
「あんのクソジジィ・・・!」
「・・・?」
「神楽、翼、タマモン・・・。ゲンナイのじいさんは今、七大魔王の所にいるそうだ・・・。」
『え?!』
ギアモンはアポロモンに文を返す。
「こんな所でグズグズしていられない。隆達が回復したらすぐにここを出て、ゲンナイのじいさんの元へ行くぞ!」
だが神楽が、
「でも、どうやって?」
「そ・・・そりゃぁ・・・あの・・・あ・・・あはははは・・・。」
『(ごまかした――――――!)』
「デジヴァイスで連絡を取って見ればいい。」
アポロモンが案をだした。
「そんな事って・・・」
「向こうからこちらに送ることが出来たんだ。出来るはずだ。」
「・・・そうね。」
そして神楽がデジヴァイスのボタンをがむしゃらに押し始める。
ガチャガチャ、ガチャガチャガチャ・・・。

ギアモンがアポロモンに問いかける。
「あ・・・あのさ、神楽に任せて平気かな・・・?なんか凄く嫌な予感が・・・。」
「・・・私も同感だ。」
それを聞いていた翼とタマモンも思わずうなずく。
ガチャガチャ・・・
「ガチャガチャ」という音がギアモン達に冷や汗を流させた。
  そして―
「ああもぅ!何も起らないじゃんっっっ!!」
      • という結果になった。
神楽が勢いでデジヴァイスを地面にたたきつけようとした!
「お前・・・バk・・・!」
ギアモンの言葉もむなしく、デジヴァイスは無惨にたたきつけられた。
『・・・・・・・・・!!!!』
開いた口が閉まらない、とはこの事だと一同は実感した。
デジヴァイスがたたきつけられた音が妙に神殿中に響いたように聞こえ、カラカラと転がった。
「あ・・・」
神楽の良心がやっと目覚めたらしい。
神楽も口をぽかんと開けていた。
しかし、その時だった!
デジヴァイスがカッと光輝き、辺り一面を覆い尽くしたのだ!