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 The 36th talk ~孤児院~

巨大なビルが立ち並ぶこの地域…そんな中にある一つの孤児院に僕は来ていた…
ここを訪れるのは何度目だろうか…?風に揺れる草を見つめながら僕は考える…
孤児院の中からは子どもの声とピアノの優しい旋律が僅かに聞こえ、昔と変わっていない気がした…
『此処に来るのが最後では在りません様に…』
僕はそう願った…そうで有りたいと願った…例え…届かぬ願いと分かっていても…

扉を僕はゆっくりと開ける…
誰も居ない・・・先程までの声は一体どこへ行ったのやら…?と言わんばかりの静かさが広がる…
とは言っても、ピアノの優しい旋律は流れ続けていたが…
私は前を向いて歩き続ける…そう…そこに居る何者かに気が付く事無く…
【バッ!!】何かが口に当てられる…そして視界がゆっくりとぼやけて…そこで僕の記憶は尽きる…
『『『これで準備完了♪と!』』』
三人ほどの女性(とは言っても中学生位)が声を揃えて言う
『『『さぁて!お持ち帰りしますか♪』』』
そう言って僕の身体は何処かへと持って行かれる…無論僕の意識は無いが…
『・・・』
横を通っていく僕の姿を見て、ピアノを弾く少女は一端、指を止め此方の方を見つめる…
『・・・』
彼女らが通り過ぎると、直ぐに鍵盤に目を逸らし弾き始める…孤独から逃げるかの様に…

『うっ・・・う~ん・・・?』
よく分からないが目がゆっくりと開き…自分が椅子に座っている事だけは分かる…それと僕の膝の上に誰かが乗っている事…
ゆっくりと視界が開け…自分の哀れ?な服装が目に入る…
『これって・・・メイド服にゃ・・・♪?』
よく分からないが…ぼんやりとした中でまず最初にそう思う…
それと…僕の膝の上にはチビモンが乗っているらしいにゃ…♪ん…【にゃ♪】って…何?
『ふにゃにゃ…?チビモン…私…メイド様の格好しているのかにゃん…♪?』
『うん!とっても可愛いよ♪』
【とっても可愛いよ】と言う言葉に対し思わず苦笑してしまう
先程から語尾に付いている【にゃん♪】だが…なぜか違和感が無くなって来ている…
『あ~…やっと起きたんだ!』
そう言って一人の少女?(中学生位だからなぁ…なんて呼べば良いんだろう?)がやってくる
『ほら!そこで椅子に座ってないで早く働きなさい!』
『はっ…はぃ!ご主人様!』
思わずご主人様の声に驚いてしまう…ん!?僕は今とても超えては成らない線を越えた気がする…
『お掃除と…デザートをお願いできるかしら?』
『はっ…はぃ!ご主人様のためなら何なりと♪』
まただ…と~っても越えてはいけない線を越えてしまっている気がする…
その境界線が何なのか今の僕には分からないが…これから私のメイド生活が始ま…らないよね…?

『お掃除楽しいにゃん♪』
そう言って箒で部屋のゴミを掃除したり、雑巾で汚れている所を拭いている姿が様に成っているとかは言ってはいけない
先程から椅子に座っているチビモンが此方を見てニヤニヤしていたりするのは気のせいだろう…うん…
そんなこんなで十数分後、部屋の掃除は綺麗に済む。
『えっと…お次は…デザート…ふにゅにゅぅ…何作るかにゃ~♪?』
『クスッ…』
そんな私の姿を見てチビモンがささやかな笑い声を出す
『ふにゅ~!何で笑うですか~!』
『いや?(こんなに可愛らしい一面持ってるんだ…フフ♪家に帰ってから徹底的に試さないと♪)』
今…チビモンの頬に不敵な笑みが浮かんだのは絶対的に気のせいでは無いと思う…うん…
そんなこんなでチビモンの不敵な笑みを聞きながら私はデザートを作る破目?に・・・

『おっ…御口に合うでしょうか…?』
デザートを難無く作り上げた私はご主人様の元へと来て…ん…?何で自分の事を私って呼んでるんだろう?
そもそも自分の事をコロコロ変えるのは作者の気まぐれ(誰が気まぐれだ?)と作者の癖が原因だが此処では必ず「僕」と...
『『『おいしぃ♪』』』
とりあえず目の前の三人に出したケーキは絶賛されたようだ、思わず息を漏らす
そしてその口をゆっくりと開く…
『あのぅ…そろそろお洋服…』
『ン…?あっ!そっか!そろそろ別のお洋服に着替えたいのね♪』
言葉をさえぎられ何故だかとても危険な方に行っている気がする…
『別のじゃなくて私・・・』
『大丈夫♪ちょっと待っててね、似合いそうな巫女さんのお洋服が有ったから♪』
そう言って彼女達は何処かへ行ってしまう…その速さには目を見張るものが有り、
待ってよ~と言っても届きそうに無い…
『如何しよう…』
このまま待っていてもしょうが無い…かと言ってこの服で出て行ってもなぁ…
『あの鍵盤娘にでも匿って貰ったら?』
声のする方をフッと見るとそこにはブイモンの姿があった
『でも…』
『まっ!如何するかは主次第だが…その方が効率的に良いと思うがね?』
彼のその言葉が終わるのと同時に鍵盤を叩き流れる音が僕の耳に入ってくる…
そして私は覚悟?を決めた…

『何弾いてるにゃん?』
そう言って彼女に話しかける…これが彼女との出会いだった…そして…
『くりゅぅ…?あれはご主人様…クル…?』
これが彼女との出会い(再会)と成る事を…僕はまだ知らない…

~自らの時計の針がゆっくりと…その時に近づいている事も…~