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オウルドラモンは空中に舞い上がったが、すぐに体制を立て直した。
「あんの野郎!」
オウルドラモンはルーチェモンに一発食らわしてやろうと下を見る。
が、そこにはルーチェモンの姿は無かった。
「?!」
「私ならここですよ?」
後ろにいた。
ルーチェモンはオウルドラモンの首に思い切りかかと落としを食らわした。
大きさの差はかなりあるはずなのに、オウルドラモンはものすごいスピードで落下した。ドウウウウウゥゥゥゥゥゥゥンンンン・・・・・・
オウルドラモンが地面にめり込む。
「困りますね、弱すぎます。それが伝説のデジモンの実力ですか?」
ルーチェモンは完全にオウルドラモンを見下していた。

 第三十三話 デッド・オア・アライブ

地面は辺り一面砂埃が舞い上がり、ルーチェモンのいる空中の辺りまで地面の破片が飛んできた。
「ふん」
ルーチェモンが鼻をならし、自分の服をパンパンと叩いた。
「服が汚れてしまいましたよ・・・。・・・そういえば、あのお爺さんはどうなりましたかね・・・。そろそろですかね?」
ルーチェモンはわざとオウルドラモンに聞こえるように言う。
「くっ・・・!」
砂煙が晴れる頃、ルーチェモンはようやく気づいた。
「!」
そう、オウルドラモンは地面にめり込みながらもその左腕は、ゲンナイが攻撃の被害を受けないよう、しっかりゲンナイの上に被さっていた。
「・・・おい、爺さん・・・大丈夫か・・・?」
「おかげさまでな。」
「んじゃぁ、また行ってくるぜ!」
「ああ。」
ルーチェモンはその光景が気にくわなかった。
自分の技は完璧に決まったはず・・・!
なのに何故此奴はこうヘラヘラしていられるのか・・・?
そして口に力がはいる。
「・・・何故ですか・・・?」
「ん?」
オウルドラモンはルーチェモンの方を振り向く。
「何故私の『パラダイスロスト』を受けて立っていられるのですか?!」
ルーチェモンは自らのプライドが許さなかった。
今までパラダイスロストをまともに食らって立っていた者はいなかったのだ。
それを聞いたオウルドラモンは体についた床の破片をパッパッとはらいながら答えた。
「教えてやんねー」
オウルドラモンはニヤッと笑う。
ルーチェモンは目を大きく開く。必死に怒りを抑えているのだ。
「ぉお!流石七大魔王の一人だねぇ!この挑発にも乗ってこないとは!」
オウルドラモンは驚いた。これまでこの挑発に乗って来なかった奴は一人もいない。
「じゃあ今度は俺からいかせてもらう!!」
オウルドラモンは地を思い切り蹴り、大きくジャンプする。
そして拳を構える。
「はあっ!」
オウルドラモンはルーチェモンの目の前で拳を繰り出す。
しかしルーチェモンはそれを軽く手で受け流し、
「デッドリーロール!」
華麗な回し蹴りがオウルドラモンの腹に入る!
「グフゥッ!」
が、オウルドラモンは
「捕まえたぜ・・・!
 ぅうおおおぉおりゃああぁぁぁ!」
ルーチェモンの足をそのままつかみ、地面に投げ飛ばした!
ルーチェモンは背中からまっすぐ落ちたが、空中でクルッと回り、足を軽く曲げ、ショックを吸収しながら綺麗に着地する。
そしてルーチェモンは口を開く。
「ふふふ・・・あなたとなら十分楽しめそうです・・・。」
オウルドラモンが下に降りてくる。
降りたと同時にルーチェモンが動いた。
スッとオウルドラモンの前に現れる。
「くっ!」
オウルドラモンは慌てて拳を突き出す。
「遅いですよ!」
ルーチェモンは繰り出しされた拳の下に潜り込み、オウルドラモンの首を掴む!
そして一気に背負い投げを決めた!
ドウン!
オウルドラモンは一瞬息がつまる。
その間に
「パラダイスロスト!」
ルーチェモンはオウルドラモンを高々と蹴り上げる。
「(またかよ!)」
オウルドラモンは次にたたき落とされる事をよんだ。

そんな様子を部屋の隅から見つめる。
「まだ“なまり”がとれんか・・・。」
そして右手を顎にあて、ひげをなでた。
「じゃが、もうそろそろじゃのぉ・・・。」
そう思ったゲンナイは「この勝負、もらった」とでも言うかのようにかすかに笑った。

蹴り上げられたオウルドラモンは瞬時にあることに気づいた。
「!!
 ・・・・・・軽くなってる・・・!」
オウルドラモンは空中でグルンと横に回り、ちょうど背中と地面が平行になるような姿勢をとった。
するとそこにはルーチェモンが・・・!
「やっぱりな・・・!」
そこにルーチェモンが大きく右足を振り上げた!
しかしオウルドラモンは一瞬でルーチェモンの左側にまわる。
「スピードが・・・!」
「ご名答♪」
オウルドラモンはルーチェモンが振り上げた足の反対の足、つまり左足の足首を力強く握る。
「くっ!」
ルーチェモンはかかと落としを見事に空振り、そのせいでバランスが大きく崩れる。
「いっただきぃ!」
オウルドラモンはそのまま超スピードで急下降、そしてルーチェモンをオウルドラモンの力プラス、急降下の勢いでたたきつけた!
ドガアアアアアアアァァァァァァァァァ・・・・・・
ルーチェモンはかなりのダメージを負ったはずである。
それからオウルドラモンは手を胸の前で、何か玉を持つような形で構える。
そしてルーチェモンの落下により崩れた瓦礫が動き、ルーチェモンが生存しているかどうか知るために待った。
「・・・・・・。」
ガ・・・
ガラッ・・・・
瓦礫から黒い影が表れる。
その影はジッとオウルドラモンを見る。
しかしオウルドラモンは容赦しない。
「ギガライト・ヘブンズ!!」
構えていた手と手の間に、光が一気に集まり、大きくなっていく。
一定の大きさになると、オウルドラモンは素早く手を前に突き出す。
「はああああああぁぁあぁああああっ!!!」
光は光線のように一直線に放たれる。
それが瓦礫ごと吹っ飛ばし、それら全てを後ろの壁にたたきつけた。
「グフッ・・・!」
ガラガラガラ・・・!
瓦礫はさらに砕け、その砕けた欠片の間から、ルーチェモンの頭と右腕、それから足が少し出ていた。
オウルドラモンをゆっくりとルーチェモンに近づく。
「ここまでダメージを与えてもデジタマにならないんだな。」
ルーチェモンはそれを聞いて、フッと笑う。
「・・・何故あの時・・・・・・」
「あの時?・・・ああ、あれか。俺が急に速くなった時だろ?何たって何十年も戦って無かったからよ、なまっちまってて・・・。」
「・・・・・・そうでしたか・・・。」
短い会話が終わり、しばらく沈黙が続く。
オウルドラモンは、「まいったな」と頭をポリポリかく。
これからどうしたらいい?
此奴を始末するか?
でもそれは俺の良心が痛むなぁ・・・。
ガラ・・・
「ん?」
その時、オウルドラモンはルーチェモンの指がクイッと動くのを見たそして、
「・・・・・・・・・・・イブ・・・・・。」
「は?」
が、次の瞬間、ピンときた。
まさか!
ルーチェモンは口元をにやつかせる。
オウルドラモンは慌てて振り返る。
「ちくしょうっっっっっ・・・!!!」
「ふふふ・・・・・・ま・・・・まだ甘いですね・・・。」
ル-チェモンの息づかいは少し荒かったが、しっかり聞こえた。
「貴様ァ!」
オウルドラモンはルーチェモンに向かって、大きく腕を振り上げる。
「おや・・・・・・、良いんですか・・・?あのお爺さん・・・死んで・・・しまいますよ・・・?」
オウルドラモンはそれを聞いておとなしくする。
「爺さん・・・!」
「すまない・・・。オウルドラモン・・・・・・わしの不注意で・・・」
「いや、俺の不注意だ・・・!」
オウルドラモンはもう一度ゲンナイの方に向き直る。
彼の瞳には何が映ったのだろうか・・・?
今の彼の目は、苦しさの目だ。そして悔しさの目だ。
その瞳には光と闇の球体が映っている・・・。
その中にゲンナイが閉じこめられていた。
「デッド・オア・アライブか・・・!」
ルーチェモンは顔を上げた。
「ご名答、です。」