ルール

はじめに

ダンジョンコマンドゲームにおいて、あなたは指揮官の役割を担い、あなたに向けられた武力と戦うためにウォーバンドを派遣します。あなたは兵士を募集し、戦場に展開できます。あなたは彼らクリーチャーに命令を発行し、呪文や装備を供給し、敵の士気を破り戦場から敵を駆逐するために戦術を指示します。あなたの指揮能力は、あなたの敵に対して勝利を収めることができるのだろうか?

ダンジョンコマンドゲームは2人用としてデザインされていますが、すこしの調整でもっと多くの人数がプレイできます。(15ページの "マルチプレイヤーゲーム"を参照してください。)

いかにして勝つか

ゲームは1つのウォーバンドのモラルが0以下に減少したとき、あるいは1人のプレイヤーが戦場にクリーチャーがいない状態で彼あるいは彼女のターンを終えたときに終了します。残りモラルが一番高いウォーバンドの指揮官が勝者です。

モラル
ウォーバンドの戦いへの決意と意志の尺度が、モラルです。あなたの兵士が殺されたとき、あるいは彼らが敵に対して戦慄により弱みを見せたとき、ウォーバンド全体のモラルが低下します。それが0に達したときにあなたのウォーバンドは壊滅し、残っているクリーチャーは戦場から逃げ出します。

プレイには何が必要か

プレイのためにテーブルにつくとき、あなたはあなたと一緒にいくつかのものが必要です。

ウォーバンド

あなたは兵士なしで戦闘することはできません。あなたのウォーバンドの作成に必要なものは以下です。

ミニチュア: あなたのウォーバンドは最低12体のミニチュアを含む必要があります(あなたは同じ種類のミニチュアを複数含めることができます; 15ページの"あなたのウォーバンドを作成する"を参照してください)。それぞれのファクションパックには12体のミニチュアとそれぞれに対応するクリーチャーカードからなる作成済みウォーバンドを含んでいます。

クリーチャーカード: それぞれのミニチュアには対応するクリーチャーカードがあります。それによりあなたは戦場におけるあなたのクリーチャーの経過を記録することができ、それにはゲーム的な数値と能力が列挙されています。あなたのクリーチャーデッキを作るためにあなたはクリーチャーカードをシャッフルします。7ページの"カードの読み方"を参照してください。

指令カード: あなたは戦闘中にあなたの兵士に命令を与えるために指令カードを使用します。あなたの指令デッキを作るためにあなたの指令カードをシャッフルします。指令デッキには最低30枚の指令カードを含む必要があります。そして同じカードを複数含めることもできます(15ページの"あなたのウォーバンドを作成する"を参照してください)。このファクションパックには、あなたのウォーバンドを指揮するのに充分な36枚の指令カードを含みます。11ページの"指令カードをプレイする"を参照してください。

指揮官カード: これら大きいカードは戦場における指揮官としてのあなたの役割をあらわしています。あなたはどちらの指揮官カードを使用するか選択します。6ページの"あなたの指揮官カードを選ぶ"を参照してください。

戦場タイル

戦闘を始める前に、あなたは戦場を作る必要があります。各々のプレイヤーは2枚の大きい戦場タイルと2枚の小さい戦場タイルを持ち寄ります。それぞれのタイルは1インチのマス目になっていて、2つの面があります。1つの面はダンジョンの環境で、もう1つの面は野外の設定です。

あなたが持ち寄った小さいタイルのうちの1つにのみ、開始エリアが印刷されています。タイルの配置についてのルールは、次の"戦場を作る"を参照してください。

その他アイテム

あなたは戦闘中の経過の記録のために、いろいろなトークンやその他のものが必要でしょう。あなたはあなたが持ってきた戦場タイルの財宝マス全てをカバーするのに充分な宝箱マーカーがあるか確認してください。同時にすべてのマーカーのための財宝トークンも必要です。14ページの"財宝集め"を参照してください。

あなたは(あなたのクリーチャーの負傷を経過記録するための)ダメージトークンも必要でしょう、そして、ウォーバンドのモラルとリーダーシップを記録するマーカーも必要です。プレイ中のあなたのクリーチャーの経過記録のためのほかのトークンも必要です。

各プレイヤーは簡単に自分のミニチュア、カード、トークンを使用できるように、近くに各コンポーネントを配置します。

セットアップ

あなたはあなたの敵と戦闘を開始する前に、以下のゲームをセットアップする手順に従います。

戦場の作成

ウォーバンドは戦場で戦います。戦場はそれぞれのプレイヤーが持ち寄ったタイルにより表されます。ゲームのセットアップの最初のステップは戦場の作成です。

最初に、あなたはダンジョンで戦闘するか、野外で戦闘するか決定します。そして、タイルの適切な面を選びます。次に、それぞれのプレイヤーは彼または彼女の全てのタイルをつなげて、戦場の半分を作成します。
(訳注:トーナメントルールによると、先に配置するプレイヤーがダンジョン/野外の選択を行います)

タイル接続のルール

タイルは通常、1つ以上の壁の縁と壁のない開放された縁を持っています。あなたは開放された縁に隣接して、他の開放された縁を置く必要があります。壁は開放された縁に接して置く事は決してできません。以下の例を参照してください。

タイルの縁にはあなたがそれらを接続するのに役立つ連結タブがあります。あなたはタイルを斜めに接続することはできません。

次に、4つの大きいタイルが正方形を形成するように、2つの戦場の半分を接続します。

あなたの開始エリアの印刷された小さいタイルを置いたとき、あなたはそれがテーブルにあなたが座っている場所にできるだけ近いことを確認します。

全てのタイルを置いたなら、数字の面を下にして、宝箱マーカーを混ぜ、戦場の財宝マスに置きます。財宝マスは○でマークされています。

戦場の地形

戦場タイルは戦闘に影響を与えうる複数のタイプの地形を含みます。多くのタイプの地形は特別なアイコンで示されています。以下は早見表です。(さらなる地形の効果については、9ページの"移動"と13ページの"視線とカバー"も参照してください)
  • 移動困難地形: (△) この地形は通過するクリーチャーの速度を低下させます。
  • 危険な地形: (▲) 危険な地形は移動困難地形とみなします(上記)、さらに進入、あるいはここでターンを終えたクリーチャーを傷つけます。
  • 障害物: (□) 障害物は移動困難地形とみなします(上記)。クリーチャーは障害物を通して視線が通りません。
  • 壁: 屋内の壁は単一の黒いマス目、あるいは複数のマス目を通過する濃い黒い線としてマークされます。野外の壁は到達不能な上部のメサを持つ石の斜面として表されます。クリーチャーは壁に侵入することや、通過することはできません。壁は視線を通しません。
  • 魔法円: いくつかのタイルは魔法円を持っています。魔法円は戦場で色のついたタイルとして表されます。タイルによっては違った見た目の魔法円を持ちます。いくつかの指令カードは、効果として魔法円を参照します。

あなたの指揮官を選ぶ

あなたの指揮官カードはあなたがプレイするキャラクターを表します。指揮官は兵士を戦闘に派遣し、彼らに指令を下します。各ファクションパックには2種類の指揮官カードを含んでいます。指揮官ごとに、違うデータとリーダーパワーを持っています。

どちらの指揮官を使用したいか選び、表を上にしてテーブルのあなたの前に置きます。

全ての指揮官カードは、以下の要素を持っています。

名前: あなたの指揮官の名前。
リーダーパワー: 指揮官は通常、戦闘中継続する効果を持っています。このテキストには特別なルールについて記載されています。
開始時指令カード手札数: この数だけ、ゲーム開始時に指令カードを引きます。
クリーチャー手札数: 戦闘の開始時にこの数だけクリーチャーカードを引きます。あなたが手札として持てるクリーチャーカードの最大値でもあります。(14ページの"フェイズ4 クリンアップ"を参照してください)
開始時モラル: あなたの指揮官はあなたのウォーバンドのゲーム開始時モラル値を設定します。モラル管理表の強調された数字にマーカーを置いてください。
開始時リーダーシップ: リーダーシップは指揮能力を表し、あなたがコントロールできるクリーチャーのレベル総計の最大値を示します。それぞれの指揮官は開始時リーダーシップ値を持っています。リーダーシップ管理表の強調された数字にマーカーを置いてください。あなたのリーダーシップ値はゲームが継続するにつれ上昇していきます。(14ページの"フェイズ3 展開"を参照してください)

開始時のクリーチャーの展開

戦闘開始状態になる前に、あなたはあなたのウォーバンドのセットアップを行う必要があります。それぞれのプレイヤーは開始時クリーチャーの展開(戦場にかれらを出す)ことをはじめます。誰が最初に展開するかを決定するために、ダイスを振るかそのほかのランダムな方法を使ってください。勝者は最初に展開するか、あとに展開するか選びます。

あなたの展開できるクリーチャーのレベル総計はあなたの指揮官の開始時リーダーシップ値までです。あなたはリーダーシップ値と同じレベル総計のクリーチャーを展開しなければならないということはありませんが、リーダーシップ値を超えてはいけません。あなたは少なくとも1体のクリーチャーを展開する必要があります。あなたはあなたの手札にあるクリーチャーカードと同じクリーチャーのミニチュアのみ展開できます。同じように、あなたが利用可能なミニチュアと同じクリーチャーカードのみプレイできます。

例: ヴァルナー・トゥルーブレイド(Valnar Trueblade)は開始時リーダーシップ値7を持っています。もしあなたが指揮官としてヴァルナーをプレイするなら、あなたはゲーム開始時に合計7レベルまでのクリーチャーを展開できます。たとえば、あなたはドワーフ・クレリック(Dwarf Cleric)1体、ハーフオーク・サグ(Half-Orc Thug)1体(どちらも3レベル)そしてエルフ・アーチャー(Elf Archer)1体(1レベル)を選べます。

それぞれのクリーチャーのミニチュアの台座は完全に開始エリアの中に置く必要があります。あなたが何らかの理由で全てのクリーチャーを配置できない場合は、可能な限り開始エリア内に置き、そのほかは台座の可能な限り多くの部分が開始エリア内にあるように置きます。クリーチャーがプレイ中であることを示すため、クリーチャーカードを表を上にしてあなたの前に置きます。

あなたの開始時クリーチャーの展開が完了したなら、指揮官カードに書かれた数字になるまでクリーチャーデッキからカードを引きます。これであなたはプレイを開始する準備が整いました。

カードの読み方

全てのカード
名前: 各カードは、ゲーム中に区別が付くように固有の名前があります。
ルールテキスト: この部分にはクリーチャーがもっている全てのパワーについて、あるいは、指令カードがクリーチャーに取らせる全てのアクションについて書いています。
セットシンボル: これはカードがどのセットのものかを示します。たとえばHeart of CormyrやSting of Lolthなどのセットです。

クリーチャーカード
レベル: 指令カードをプレイできるかどうかを決定するためのクリーチャーのレベルです。リーダーシップ(あなたが総計どれだけのレベルを展開できるか)およびモラル(破壊されたときの失うモラル)についても重要です。
キーワード: 全てのクリーチャーは1つあるいは複数のキーワードを持っています。キーワードは一部の指令カードおよび効果が参照します。たとえば、ある指令カードはHumanoidキーワードをもつクリーチャーのみ使用可能かもしれません。
ヒットポイント: クリーチャーが破壊されるまでに受けることができる総ダメージ数を表します。
能力値: 全てのクリーチャーは1つあるいは複数の能力値に特化しています(筋力(Strength), 敏捷力(Dexterity), 耐久力(Constitution), 知力(Intelligence), 判断力(Wisdom), または 魅力(Charisma))。能力値はクリーチャーが指令カードを使用できるかどうかを決定します。
遠隔攻撃ダメージ/距離: 一部のクリーチャーは遠隔攻撃を行えます。もしクリーチャーが遠隔攻撃可能なら、カードのここに数字が書いています。後ろの数字は攻撃可能範囲をマス目で示しています。クリーチャーの遠隔攻撃は、ここ書かれた距離内のクリーチャーにここの数値のダメージを与えます。
近接攻撃ダメージ: 全てのクリーチャーは近接攻撃を行えます。クリーチャーは隣接するクリーチャーにここに書かれた数字のダメージを与えます。
速度: この数字はクリーチャーが移動できる距離をマス目で表しています。

指令カード
レベルおよび能力値: 指令カードのレベルと能力値の項目は、そのカードを使用できるクリーチャーを制限します。あなたは能力値が一致しており、指令カードのレベルと同じかより高いレベルを持つクリーチャーのみ指令カードを使用できます。
アクション種別: 3種類のアクションがあります。標準、マイナー、即応。
添付テキスト: 一部のオーダーカードはクリーチャーカードの下にスライドさせて、クリーチャーに添付させる特殊な効果を持っています。この"添付テキスト"は指令カードが取り除かれるまで、クリーチャーに追加パワーを与える、あるいは不利な効果を負わせます。

プレイの手順

ダンジョンコマンドゲームはターンの連続としてプレイされます。最初にクリーチャーを展開したプレイヤーが最初のプレイヤーになります。一度プレイヤーが自らのターンを完了させると、左隣のプレイヤーがターンを行います。プレイはこの調子でゲーム終了まで続きます。

ターンは4つのフェイズに分けられます。フェイズは次の順番で行う必要があります。

  1. 回復: ターンのはじめの効果の解決、アクションのためにクリーチャーのアンタップ、そして指令カードを1枚引きます。
  2. 起動: クリーチャーを起動します。好きな順番で、1回に1体ずつ起動します。
  3. 展開: リーダーシップを1上昇させ、そして新しいクリーチャーを戦場に置きます。
  4. クリンアップ: ターンの終わりの効果の解決、クリーチャー手札数までクリーチャーカードを引く、敵のアクションに備えてクリーチャーカードのアンタップを行います。

ダンジョンコマンドは例外が基礎となっているゲームです。これはゲームはこの本に書かれた一般的ルール集合よりも、特別な効果がそれらルールを上書きできることを意味します。クリーチャーや指令カードのルールテキストや、戦場の地形効果は、いつでも一般的ルールよりも優先されます。

フェイズ 1. 回復

このフェイズでは、あなたはターンにクリーチャーに指示を出す準備を行います。続くステップを順番に行います。
  1. ターンのはじめの効果の解決。もしなにかターンのはじめに作用する効果が有効なら、それらを今実行します。たとえば、Deep Woundカードがあなたのクリーチャーに添付されているなら、そのクリーチャーは今、10ダメージを受けます。もし複数のターンのはじめの効果が有効なら、あなたは好きな順番で解決します。
  2. すべてのタップされたクリーチャーのアンタップ。一部のアクションと効果はクリーチャーをタップさせます。(サイドバー"タップ"参照)再度アクションを行う準備としてアンタップします。もし、あなたのクリーチャーがアンタップを阻害する効果を受けているなら、そのクリーチャーはこのステップを飛ばします。
  3. 指令カードを1枚引く。あなたの指令カードデッキの一番上から指令カードを引き、手札に入れます。手札の指令カードの枚数に上限はありません。

これら全てのステップを完了させたなら、あなたは起動フェイズに移行します。

フェイズ 2. 起動

このフェイズでは、1度に1体ずつ、あなたはすべてのクリーチャーを起動します。あなたは起動するたびに、どのクリーチャーを起動させるか宣言します。

あるクリーチャーの起動の間、あなたは次のアクションのうちの一部または全てを好きな順番で行えます。あなたは他の効果で特定されていない限り、クリーチャーのために必要な選択を行います。

  • 移動。クリーチャーは速度までのマス目を移動できます。特別な効果がない限り、クリーチャーは自身の起動のたびに1回だけ移動できます。9ページの"移動"を参照してください。
  • 指令カードの使用。あなたは手札から1つあるいは複数の指令カードを、クリーチャーにアクションを取らせるために使用できます。11ページの"指令カードの使用"を参照してください。
  • クリーチャーのパワーの使用。クリーチャーは攻撃を行うことも含めて、クリーチャーカード(あるいは添付された指令カード)に印刷された1つあるいは複数のパワーを使用できます。
  • その他アクション。その他のゲーム効果、たとえば、宝探し(14ページ)などはクリーチャーに特別なアクションが必要な場合があります。

アクション解決
ダンジョンコマンドゲームでは、いくつかの物事がアクションとして数えられます。
  • クリーチャーの移動
  • クリーチャーのクリーチャーカードに書かれたパワー(攻撃含む)の使用
  • クリーチャーの指令カードのパワーの使用
  • その他出来事をきっかけとする効果

効果、発生源、対象
アクションを解決する際、あなたはそれの発生源を決める必要があります。クリーチャーカード、指令カード、地形マス、あるいはその他ゲームの要素からの単一の効果はそれぞれが発生源です。1つの効果の発生源は単一の事例として数えます。たとえば、もしあなたが同じクリーチャーのパワーをあるターンと次のターンに使用するとき、それらの複数の効果は2つの違った発生源を持ちます。

多くのアクションは、あなたが何か(たとえばクリーチャーや指令カードなど)を選ぶ必要がある対象を指定します。あなたは指令カードをプレイするとき、対象を指定し、そしてあなたがクリーチャーのパワーを使用するとき、対象を指定します。一度対象を選択したなら、後で対象を変更することはできません。
アクションを解決するとき、対象がルールに沿っているかどうかチェックします。(それがまだ有効か、それがまだ範囲内か、正しいキーワードを持っているか、など)

タップ
多くの効果はクリーチャーをタップさせる必要があります。タップとはそれ自身が力を使用したことを意味し、タップされたクリーチャーはタップする必要があるアクションを取ることができません。タップされたクリーチャーは操作者のターンの最初にアンタップし、操作者のクリンアップフェイズで再びアンタップします。(もし、アンタップを阻害する効果がなければ)。

クリーチャーカードは通常、カードの名前が一番上に来るように垂直に向いています。あなたがクリーチャーをタップするとき、あなたはクリーチャーカードをここに示すように横に向けます。クリーチャーをアンタップするとき、カードを通常の向きに戻します。

一部の指令カードとクリーチャーのカードはタップのシンボルを持っています。これはこの効果を使用するにはクリーチャーをタップする必要があることを示します。もしルールテキストにほかのことが書いていなければ、これら効果は即応アクションです。

スタック

アクションが行われようとするとき、それはすぐには行われません。あなたを含めた各プレイヤーは、それに反応して更なるアクションを行う機会を得ます。大部分のケースでは、反応は即応アクションです。(12ページの"標準、マイナー、即応アクション"を参照してください)

それぞれのアクションは順番に、スタックと呼ばれる概念を用いて解決します。アクションの積み重なったものとしてスタックを想像してください。それぞれのアクションは解決されるのを待っています。クリーチャーがアクションを行うとき、あるいは、条件付きパワーの条件の効果が発生したときいつも、そのアクションはスタックの一番上に乗ります。もし、あるプレイヤーがそのアクションに反応したとき、反応するアクションは、すでに解決を待機しているアクションがあるスタックの上に乗ります。反応するプレイヤーがもういないとき、スタックの一番上のアクションを解決します。

あるアクションを解決した後、全てのプレイヤーは反応して新しいアクションを行う機会を得ます。新しいアクションがスタックの一番上に乗ったあと、全てのプレイヤーは通常通りそのアクションに反応することができます。もしだれもそうしないなら、待機している次のアクションを解決します。スタックにアクションがまったくなくなったなら、プレイヤーは自身のターンのプレイを継続します。

あなたがアクションを解決するとき、それの効果が発生します。そのアクションの指示に従ってください、これは通常、クリーチャーまたは指令カードに印刷されたルールテキストを参照することを意味します。ある指令カードの全てのアクションが解決されたなら、そのカードを持ち主の捨て札山におきます(カードのテキストに他にどうするか指示がなければ)。もしアクションがクリーチャーカードのものなら、クリーチャーはその後も有効のままです。(アクションがクリーチャーをタップしているかもしれませんが)

時々、スタックの上のアクションを解決することによって、スタックの別のアクションの解決が不可能になるときがあります。たとえば、スタックの上の効果が、それより下の第2の効果の対象を移動あるいは破壊したときです。このような場合、第2のアクションはそれが解決されるはずだったときに何もしません。単純にスタックから取り除かれます。

例: ジェニファーは彼女のドラゴン・ナイト(Dragon Knight)に必殺の一撃(Killing Strike)をプレイし、敵のドライダー(Drider)に対し100ダメージの近接攻撃のためにそのカードをタップします。必殺の一撃はスタックに乗ります。クリスは彼のドライダーを失いたくないので、このアクションに反応して直感的回避(Uncanny Dodge)をプレイし、かれはドライダーをタップし指令カードを捨て、1つの発生源からの全てのダメージを妨害します。直感的回避はスタックの必殺の一撃の上に乗り、最初に解決します。 クリスはカードを捨て、ドライダーをタップし、必殺の一撃からのダメージすべてを妨害することを選びます。その後、直感的回避を捨て札にします。必殺の一撃を解決するとき、ドライダーはそれからのダメージを回避し、そして指令カードは効果なく捨て札にされます。

完全なアクション: あなたはアクションの一部に反応することはできません。アクションの全てに対してのみ反応できます。たとえば、あなたはクリーチャーの移動の前、あるいは、移動のあとに反応できますが、移動の途中では反応できません。

カード中の複数のアクション: 一部の指令カードは、複数の違ったアクションを含んでいて、順番に実行する必要があります。あなたが複数のアクションを持つカードをプレイするとき、それぞれのアクションはカードに書かれた順番と逆にスタックに乗ります。プレイヤーはそれぞれのアクションごとに反応することができます。たとえば、影からの不意打ち(Shadowy Ambush)カードは2つのアクションを含みます。2マスシフト、そのあと、50ダメージを与える近接攻撃を行う。あなたがあるクリーチャーにこのカードをプレイするとき、攻撃は最初にスタックに乗り、シフトはスタックの一番上に乗ります。カードのアクションを解決するとき、クリーチャーは正しい順番でアクションを行うでしょう。

移動

クリーチャーは自身の速度までの数のマス目を移動でき、1つのマス目には1体だけ進入できます。移動アクションは起動中にクリーチャーが移動をやめたときに完了します。あなたは移動の一部だけに反応することはできません。この移動はクリーチャーをタップしません。

クリーチャーは自身の起動中に1回だけ移動し、もしこのターンにタップされるアクションを行っていても移動できます。同じ起動中に移動し、タップし、移動を再開することはできません。

クリーチャーの進入する新しい各マス目は、斜めも含めて、最後にいたマス目に隣接している必要があります。しかしながら、クリーチャーはダンジョンの壁の角の周りを斜めに移動することはできません(次の"地形と移動"を参照してください)。

クリーチャーはいつでも、アクションや効果で指定されたマス目よりもより少ないマス目を移動することができます。(特殊な移動モードを含む)

クリーチャーが進入するそれぞれのマス目はルールに沿っているマス目である必要があります。ルールに沿っているマス目は半分以上壁に覆われていてはいけません。クリーチャーは味方のクリーチャー(自分のウォーバンドか、チームメイトのウォーバンドのクリーチャー)が占めるマス目を通過できます。しかし、クリーチャーは敵のクリーチャー(敵対するウォーバンドのクリーチャー)の占めるマス目を通過できません。大型以上のクリーチャーのスペースの全てのマス目はルールに沿ったマス目である必要があります。

クリーチャーは決して、自分以外のクリーチャー(敵、味方を問わず)を含むマス目で移動を終了できません。特別な移動を使った場合もです。(下記参照)

スペース: 大部分のクリーチャーは戦場の1つのマス目を占有しますが、一部のクリーチャーはより大きいです。あるクリーチャーの占めるマス目は、それのスペースを形成します。たとえば、ドライダーは4マスを占有する大型クリーチャーです。そのクリーチャーがあるマス目に進入するときはいつも、クリーチャーのスペースのそれぞれのマス目は1つのマス目に侵入します。スペースの全てのマス目はルールに沿っている必要があります。

操作中のクリーチャーと所有しているクリーチャー

あなたはそれを操作している場合にのみ、クリーチャーを起動し、指令カードをプレイすることができます。通常、あなたはあなたのウォーバンドの全てのクリーチャーを操作します。あなたは彼らの所有者でもあります。一部のゲーム効果は、しかし、あなたが敵のクリーチャーを操作できるようにする場合があります。その場合、あなたはそのクリーチャーの操作者ですが、所有者ではありません。破壊されたクリーチャーはいつも、所有者の墓場に捨てられます。

敵クリーチャーと移動

クリーチャーは自身を通り抜けようとする敵を簡単に妨害できます。クリーチャーは、敵クリーチャーの隣接するマスに侵入するとき、すぐに移動を止める必要があります。

敵クリーチャーに隣接する状態で移動を開始するクリーチャーは、印刷された速度ではなく、速度1を持ちます。クリーチャーの速度を参照する効果は、速度1を持っているかのように扱います。

しかし、クリーチャーは移動の前に攻撃することを選べます(13ページの"攻撃"参照)。もし、最初に隣接する敵クリーチャーを破壊したなら、クリーチャーは自由に移動できます。

地形と移動

戦場の地形はクリーチャーの移動能力に影響を与える場合があります。

壁: 屋内の壁はダンジョンのエリアを分けます。野外の壁は崖か高い岩の層です。クリーチャーは壁に入ったり、通過することはできません。そして壁を通して視線を引くことはできません(13ページの"視線と遮蔽"を参照)。

移動困難地形: 移動困難地形はクリーチャーの動きを遅くします。それには瓦礫、水溜り、下生えなどを含みます。移動困難地形に進入する移動の「コスト」は、余計に1マスかかります。例えば、移動困難地形の2マスの移動は4マス分の移動と数えます。もし、クリーチャーが複数のマス目を占有するなら、その空間全体が同時に移動困難地形に進入するとみなします。(このように、クリーチャーは1マス移動するたびに余計な1マスコストを消費します。それのスペースが進入するそれぞれのマスにつきではありません)

危険な地形: この地形に進入したクリーチャーは有害な状況にさらされます。たとえば溶岩のプール、とげのある落とし穴、意地の悪いイバラなどです。危険な地形は移動困難地形とみなします(上記)。クリーチャーが、ある起動で最初に危険な地形に進入したとき、それは10ダメージを受けます。あなたのターンの終わりに、危険な地形にいるそれぞれのあなたのクリーチャーは10ダメージを受けます。

障害物: 太い木、家具や他の効果など、視覚と移動を邪魔するものを示す地形です。障害物は移動困難地形とみなします。そして、クリーチャーは障害物を通して視線を引くことができません。障害物の空間にいるクリーチャーは遠隔攻撃に対して遮蔽を持ちます。(13ページの"視線と遮蔽"を参照)。

特別な移動

一部のクリーチャーは、地形や他のクリーチャーとの相互作用に影響を与える移動の特殊な形式を持っています。同様に指令カードの効果はクリーチャーに特別な移動能力を与えることがあります。クリーチャーが移動中に地形を無視できる場合でも、移動が完了したあと、それが占有するマスの地形から通常通り影響を受けます。たとえば、クリーチャーが危険な地形で移動を終えたとき、10ダメージを受けます(同様に、操作者のターンの終わりに10ダメージを受けます)。クリーチャーはルールに沿ったマスで移動を終える必要があります。

飛行: カッパー・ドラゴン(Copper Dragon)のようなクリーチャーは移動のときに戦場の上空を飛行できます。ゲーム用語では、飛行するパワーは敵がいるマスを自由に進入でき、停止することなく、そのようなクリーチャーを通り抜けることができます。クリーチャーは移動困難や危険な地形、障害物も無視します。壁は依然として移動をさえぎります。

穴掘り: アンバー・ハルク(Umber Hulk)や他の地下クリーチャーは地面にトンネルを掘ることができ、地表の障害物の下を移動します。ゲーム用語では、穴掘りパワーは敵がいるマスを自由に進入でき、停止することなく、そのようなクリーチャーを通り抜けることができます。クリーチャーは移動中、壁を含めた全ての地形を無視します。

敵クリーチャーに占有または隣接したマス目を通って移動する、飛行や穴掘りを持つクリーチャーは、通常、隣接して移動するクリーチャーに影響を与える敵のアクションを無視します。しかし、もし敵クリーチャーに隣接して移動を開始したなら、それは速度1を持ちます。

シフト: クリーチャーがシフトをするとき、敵クリーチャーの隣接するマス目に侵入したときに移動を終了する、という制限を無視します。もし、敵の隣接したマス目で移動を開始するとき、効果に書かれたマス目の数まで移動できます(しかし、"速度分だけシフト"と書かれた効果に対しては、クリーチャーの速度は1のままです)。移動中、地形の効果は通常通り受けます。

一部のクリーチャーは移動の間シフトができる生来のパワー(たとえば早足(Scuttle))を持っています、しかし大部分のクリーチャーは指令カードがプレイされたときにシフトができます。

横滑り: 指令カードは他のクリーチャーを横滑りさせることがあります。横滑りはその操作者が誰であるかを考えずに、あなたはクリーチャーを移動させられます。横滑りはクリーチャーが敵に隣接するマス、あるいは、敵の占有するマスに進入しても移動を終了する必要がありません。また、敵に隣接するマスから開始したとしても、記述された距離だけ横滑りできます。移動中、地形の効果は通常通り受けます。

指令カードの使用

あなたはあなたのターンごと最初に指令カードを引きます。もしあなたの指令カードのデッキのカードがなくなっても、捨て札の山を再シャッフルすることはありません。あなたは手札に存在するカードだけをプレイできます。

あなたはあなたのクリーチャーに、特別な攻撃をさせたり、呪文を唱えさせたり、特殊な行動をさせたり、その他の興味深いことを命令するために、手札から指令カードをプレイします。あなたが指令カードをあなたが操作中のクリーチャーにプレイするとき、それはそのカードを実行するクリーチャーになり、特定のアクション(1つまたは複数)を行います。

実行するクリーチャーはプレイされたカードに指定された能力値を持っている必要があります。また、実行するクリーチャーのレベルはカードのレベルと同じかより大きい必要があります。たとえば、必殺の一撃のカードはプレイするために、5 筋力を必要とします。なので実行するクリーチャーは少なくともレベル5であり、カードに筋力を持っていると書かれている必要があります。よって、ドラゴン・ナイトはこのカードをプレイできますが、ドワーヴン・ディフェンダーはできません。

任意(Any)と指定された指令カードはそのレベルを持つどんなクリーチャーでも、能力値関係なく使用できます。

あなたはあるクリーチャーに対して、それらカードのプレイに必要な条件を満たす限り、何枚でも指令カードをプレイすることができます。

必要条件: 一部の指令カードは"Requires"という単語によって、実行するクリーチャーとして特定のキーワードが指定されています。たとえば、レベルアップ(Level Up)は人型生物キーワードを持つクリーチャーだけがプレイできます。

親和性: "Affinity"という単語がある指令カードは、能力値とレベルの通常の制限を無視して実行するクリーチャーにすることができます。たとえば、フェアリー・ファイヤー(Faerie Fire)(通常はレベル2と知力が必要)はドラウ(Drow)キーワードがあるクリーチャーならどんなレベルでも、知力能力値をもっていなくても使用できます。

添付: 多くの指令カードは対象のクリーチャーに添付させる特殊な効果を持っています。カードを添付するには、添付テキスト(カードの下のほうの陰付き文字で書かれたルールテキスト)が見えるように、対象のクリーチャーカードの下にスライドさせます。

添付されたカードは対象クリーチャーにルールテキストを追加します。そしてクリーチャーが破壊されるか、なにか効果がカードを取り除くまで、それは続きます。一部のカードは特定されたアクションをとることによって、クリーチャーに添付された効果を取り除くことを許します。その他はゲームの効果が添付されたカードを取り除くでしょう。あなたが添付された指令カードを取り除いたなら、そのカードは所持者の捨て札の山に行きます。

1体のクリーチャーは複数のカードを添付させられます。これは同じ種類のカード複数を含みます。それらの効果は累積します。

支援クリーチャー

あなたがある指令カードをプレイするとき、実行するクリーチャーに隣接するあなたが操作中のクリーチャー何体でも支援を行うことができます。支援はクリーチャーに、レベルが不足していたとしても、アクションを行わせることができます。

支援するためには、支援するクリーチャーそれぞれをタップし、そして支援するクリーチャーのレベルを実行するクリーチャーのレベルに足します。(支援するクリーチャーは、実行するクリーチャーがマイナーアクションを使用するとしてもタップしなければなりません)。それぞれの支援するクリーチャーは、カードで指定された能力値を持っている必要があります。

例: ピートはヒューマン・レンジャー(レベル2; 筋力、敏捷力)、ドワーフ・クレリック(レベル3; 筋力、耐久力、判断力)、ドワーヴン・ディフェンダー(レベル2; 筋力、耐久力)を操作しています。それらクリーチャーはすべてお互い隣接しています。ヒューマン・レンジャーは敵のドライダーに隣接しています。そして、ピートは必殺の一撃(レベル5筋力カード)をレンジャーを実行するクリーチャーとして、プレイしたいとします。そのために、彼はレンジャーと、アクションを支援するためにドワーフ・クレリックをタップします。彼らのレベルを足すと計5になり、必殺の一撃のカードをプレイするのに充分になります。

標準、マイナー、即応アクション

クリーチャーに指令カードをプレイするとき、クリーチャーはアクションを取ります。3種類のアクションが存在します。標準、マイナー、即応。

標準: 大部分のアクションは標準であり、しばしばある種の攻撃です。あなたが操作中のクリーチャーはあなたの起動フェイズの間に1回標準アクションを取ることができ、そのクリーチャーの起動中にのみ取ることができます。標準アクションは、実行するクリーチャーをタップします。

マイナー: マイナーアクションは、隠し刃を取り出す、ポーションを飲む、攻撃のための準備などの、素早いアクションを表します。操作中のクリーチャーは自身の起動中の間、クリーチャーがタップされているかいないかにかかわらず、マイナーアクションを何度でも取ることができます。

クリーチャーの起動中に取れるマイナーアクションの数に制限はありません。

即応: 即応アクションは通常、他のアクションに対する反応です。即応アクションは、どのプレイヤーのターン中でもプレイできます。即応アクションは実行するクリーチャーをタップします。

クリーチャーのパワーの使用

多くのクリーチャーはパワーを持っています。クリーチャーのパワーはそのカードのルールテキストに書かれています。あなたは、クリーチャーを起動中に、あなたの操作するクリーチャーのパワーを使用できます。クリーチャーのパワーの使用はアクションです。

クリーチャーのパワーの使用は指令カードの使用によく似ています。その他の記述がなければ、タップのシンボルのあるカードは即応アクションとしてのみ使用できます。タップのシンボルのある全てのパワーの使用は、実行するクリーチャーをタップします。

攻撃パワー: すべてのクリーチャーは、ルールテキストに書かれていなくても、少なくとも1つ(2つの場合もある)の攻撃パワーを持っています。全てのクリーチャーは近接攻撃ができます。一部のクリーチャーは遠隔攻撃もできます。標準アクションとしての近接および遠隔攻撃はクリーチャーをタップします。13ページの"攻撃"にさらなる情報があります。

特性: 一部のクリーチャーは、常時効果がある、飛行や早足のような生来のパワーを持っています。これら特性パワーはクリーチャーカードのルールテキストの先頭に書いています。

条件付きパワー: 特定のクリーチャーパワーはゲーム中のなにか出来事が発生した時だけ使用できます。それらは条件付きパワーです。特定の出来事が発生したとき、クリーチャーは指定のアクションを行います。そのアクションは通常通りスタックの上に乗ります。

その他のゲーム効果も条件になっていることがあります。たとえば、危険な地形によるダメージは、クリーチャーがそのマス目に進入したときに発生します。
(ルール2に続く)

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最終更新:2012年09月03日 21:49