東の魔女。
魔女として復活後、一段回成長した。
TOPより
その身体も魂も妾のために使え。
代わりに、永遠の安寧を約束しよう。
宣戦布告
妾の邪魔をするなら、容赦せんぞ?
発言集
- お前がこの島で生きていくためには、妾の作る霊薬が必要じゃ。お前は妾なしでは生きてゆけぬし、妾もお前には協力してもらわねばならぬ。これから、よろしく頼むぞ?
- すぐにはその身体に慣れぬであろうな。だが、昔のことを懐かしんでばかりいてはならぬ。人の心は、ひどく脆い。過去にも過剰な未来にも、容易に押し潰されてしまうのだから。
- ここに来る前のことを、覚えておるか? どこに住み、どんな暮らしをしていたか。そして、どんな人々が側にいたか。忘れているのなら、無理に思い出す必要はないがな…。
- なかなかの戦いぶりじゃな。ほう。あの戦いも、その傷も、妾のため、か…。詮無い世辞と分かっていても、悪い気はせんのう
- この島の夜が明けなくなったのは一年前のこと。だがそれは必然だったのだ。それが起こることを知っていたのは、妾だけではない。他の3人も知っていたはずだ。
- 失われた太陽、か…。『太陽の働きにつきて、我が述べたることに欠けたることなし』というやつじゃな。
- その昔、彼の地では魔女狩りが行われた。その内容は知っておろう。一部の権力を握った人間が罪のない女たちを拷問にかけ、その心と身体を破壊して彼女たちのすべてを奪ったのだ。文字通り、すべてを。
- 権力者の理不尽な振る舞いを自由と言うのなら、いつかルールが破られることを権力者は容認するべきではないか? 妾は、それを容認しておる。いつか、妾のことを本当に理解してくれる者が現れることをな。
- 魔女狩りで有罪とされた女たちの多くは、火あぶりにされた。そしてごく稀に、首を刎ねられてから火刑に処される者もおった。その違いは、偽物と本物であることに起因していたのじゃ。
- まったく人間というものは残酷で、それでいて醜悪なものを思いつくものよのう。その末路が、この島というのだからお笑いぐさだ…。
- その身体にも幾分慣れてきたようじゃな。だが、その身体はまだまだ目覚めていない力を秘めておる。やがてお前もそれを手にするのじゃろうな…。
- のう。妾はそなたを信頼しておるし、そなたも妾を慕ってくれておる。そうじゃろう? そう遠くない将来、妾を愚弄する噂を耳にするかもしれぬ。だが、そなたは妾を、裏切るようなことはせんよな?
- 人間がもっとも恐れるもののひとつに、孤独がある。孤独になることを恐れながら、個として屹立しようとする。独りになることを恐れるのは、本質的に人間が孤独だからであろうな。妾は、もうそれがどのような感情だったのかも忘れてしまったが。
- この島の噂は、そなたも耳にしているだろう。中央にある塔の最上階に眠る少女のことも。そなたは、その少女のもとに辿り着かねばならぬ。妾のためにも、そなた自身の未来のためにも。
- あの少女は誰かを、あるいは、何かを待ち続けているのであろうな。
- 魔術と錬金術、そのふたつは似て非なるものと思うだろう。だが、人々の願望を実現する、という点では同質と言えよう。すべての人間の中に、善と悪とが共存するのと同じように。
- 偽者たちは自分がしたことをどう考えているのだろうな…。多くの犠牲の上に、自らとその国が栄えているという事実を。もっとも、あの者たちにはそのような感覚すら存在せんのかもしれんが…。
- そなたは様々な言説を耳にするだろう。だが、それらはひとつ処から観測された風景に過ぎぬ。ある者にとっては真実でも、別の者にとっては虚偽かもしれぬ。強い意志を持て。信じるものを貫く覚悟を。
- 分かりやすい答えを求めてはならぬ。迷いなき気付きに価値はないし、決断なき意志に答えはないのだから。
- そなたには、妾の秘密を打ち明けても良いかもしれぬな…。そなたは妾のために傷つきながらも、戦ってくれておる。だが、もう少し待ってくれ。時がくれば、打ち明けよう。
- なぜ、その昔、人は悪魔を使役しようと考えたのか分かるか? それは自然を支配しようとする欲望だった。やがてそれは、悪魔ではなく、科学が可能にした。
- 例えば人を遠くに移動させる能力を持つ悪魔がいた。かつて、人はその悪魔を呼び出し、手なずけ、遠方への移動を実現した。だが、時代が変わればその役割は自動車や飛行機といった科学の産物が担うことになる。
- 悪魔は人間に必要とされなければ、その力を発揮することはできぬ。他者に認められてはじめて、存在することを許されるのじゃ。では、人間はどうか? 人間は、自立して存在できるほどのものなのか?
- 近代以降、悪魔が世界から姿を消した理由は、人間の科学が発展したことに他ならない。人間は、知らず知らずのうちに、悪魔の力を手に入れていたのだ。あるいは、それは力だけではないかもしれぬがな…。
- 妾にとって、この身体はただの容れ物。古くなったら新しいものに変える。本当の姿など、とうに忘れてしまったわ…。
- 今すぐに、呼吸せよ。この島の空気の味を、覚えておくために
- 錬金術の最大の目的は、不完全なものを完全なものにすること。それは金属であれ人間であれ。それに、悪魔もまた。
- 昔の話をしよう。妾の住んでいた町の外れには、一軒の豪奢な屋敷があった。それは魔法使いが住んでいると噂の屋敷で、彼に頼めばどんな願いも叶えることができると言われていた。そう。死者を甦らせることも。
- あれは夏祭りの夜だった。町の中央の広場で音楽が奏でられ、人々が陽気に踊っていた
- 夏祭りには、町中の人間が参加する習わしだった。そのため、どこの家の中にも人はいなかった。
- まだ少女だった妾は、近づくことを禁じられていたあの家に近づいた。魔法使いの家。そう呼ばれており、そう信じていたあの家…。妾はそこで、小さな人と出会ったのだ。
- 小さな人は、グライプの卵と呼ばれる練金炉の中から、妾に一言、口を開いた。「比喩ではないところを生きよ」と。
- それが妾と、錬金術との出会いだった。そしてその言葉は、妾の中に長い間、留まり続けた。
- 数年が経ったある日、教会の使いが妾の家を訪れた。父は隣国へと出掛けており、家には妾しかいなかった。奴らは使用人たちを押しのけ、妾を外へと連れ出した。そして、不穏な馬車へと妾を押し込んだのじゃ。
- 馬車が到着したのは、贖罪の塔と呼ばれる建物だった。いたるところで泣き叫ぶ女たちの悲鳴が響き、流れ出る血が床を濡らしていた。そして、充満している奇妙な匂い。絶望と苦痛とが入り交じった、奇妙な匂い…。あるいはそれは、女という生き物の匂いだったのかもしれぬ。
- あれは、この世にあってはならぬものの気配だ。人間の、およそ考えられ得る限りの、汚らしい感情が形を為したもののような。
- その先のことは、思い出したくはない…。唾棄すべき行為が、そこで行われていたのだ。「聖職者」の手によって。それは、想像することすら許されない。…いや、許されるべきではない。
- 思えば、それは父を陥れるための政治的策略だったのであろうな。娘である妾に魔女の嫌疑をかけ、無理矢理に自白を強要したのは…。
- いつの世も、そうした汚い大人の犠牲となるのは女であり子供であるのだ。
- 当時、相手の分からぬ妊娠は、夢魔インキュバスによるものとされた。相手の分からぬ妊娠こそが、魔女の証でもあったのだ。
- 非道い話だとは思わんか? 身勝手で、妾の人格と尊厳を踏みにじるものだとは思わんか?
- そして妾は半年間、そこで自白を強要され続けたのだ。「証拠」がそれと分かるまで、何度も、な…。
- 魔女であると自白させられた妾をみて、父がなんと言ったと思う?
- 「なぜ認めたのだ? なぜもっと耐えなかった?」失脚し、権力をはぎ取られた彼は、こともあろうに妾を責めたのじゃ。実の父なのに…。
- 血の涙を流しながら、陽の光の届かない牢獄の奥で、妾はあのときのことを思い出していた。
- 小さな人と出会ったときのことを。比喩ではないところを生きよ。小さな人は、確かにそう言った。
- その時、妾は比喩ではない絶望の中にいた。そして、自分を貶めたすべてに復讐を誓ったのじゃ。
- そうして妾は、人間であることをやめた。
- …本物の魔女は、首を刎ねられた後に、火あぶりにされる。
- 仮に妾を殺そうとしても、肉体の破壊はただの事象じゃ。妾の意識を滅ぼすことはできぬ。魂は常に、ここではないどこかにあるのだから。
- 肉体が古くなれば、新しい肉体を手に入れるだけじゃ。
- ただし、それは人間の肉体でなくてはならぬ。
- 塔の最上階で眠るアリスという少女は、この島で唯一の人間じゃ。その意味が、もうそなたには分かるであろう。
- 妾の望みを、そなたなら叶えてくれるであろう? ふふ…妾の言わんとすることが、分かるよな?
- 妾は多くの子を生んだ。産んだ、ではなく、生んだのだ。新たな子を生みだすたびに、母親になるとは、こういうものだろうかと想像してみる。実際のところは、もう分からぬが。
- 妾の言葉のすべてを信じる必要はない。無条件に正しいことなど、どこにもありはしないのだから。
- 人間の価値は、悪魔の力を最大限に引き出し、どんな願いでも叶えることができるところにある。そう、どんな願いでも、な。
- 石というものは、不思議なものだとは思わんか? 至るところに存在し、そのすべてが原初の記憶とともに悠久の時を過ごしている。凝縮された、宇宙のようなものなのだから。
- 悪魔にとって、そなたらは救世主のようなものかもしれぬな。自分たちの存在に気付き、それに形を与えてくれるのだから。
- 夜は嫌いか? 妾は、夜が好きだ。陽の光は眩しすぎる…。晒して欲しくない秘密まで、公のものとしてしまうからのう。
- 眠っている少女は、どんな夢をみているのだろうな。美しいお伽噺? それとも、残酷な現実? 眠りから目覚めて、彼女はなんと言うだろうか。
- 想像力を働かせよ。自分が、正しいと信じられるものを見つけるのじゃ。
- お前はもう、お前だけの力を手にしている。その力をどう使うかが、お前の未来を決めるだろう。
- お前だけの未来ではない。お前が誰かの未来に関わるように、他の誰かがお前の未来にも関わるのだから。
- 誰かがそなたを、甘い言葉で誘惑することがあるかもしれぬ。だが、それを軽々しく信じてはならんぞ?
- 誰かを信じることは、本来とても困難なことなのだ。誰かに信頼されることが困難なのと同じように。
- ……………………………………………………。沈黙のみが、雄弁に語ることもある。そこに、視線が加われば尚のこと。
- 様々な意見を耳にし、また、様々な風景を目にする。その中から、自らが真実と信ずるに足る物語を見つけ出す。その作業こそ、迷宮と呼ぶに相応しいであろうな…。そなたはやがて、決断を迫られることになるじゃろう。そなたが真実と信じる道を、歩むがよかろう…。
- 錬金術の歴史は、ある錯誤の歴史である。真理はすぐそこに、己の中にあったというのに、人々はそれを外部に求めた。すべては、自らの中に。自らを開かねば、世界に語りかけることはできぬ。
- 妾のためにそなたは随分と働いてくれた。嬉しく思うぞ。それはただの利害関係のみではあるまい? そなたの中に、名状し難い感情があるのではないか? うむ。白状すれば妾の中にも、そのような感情が存在しておる。ふふ…随分と、温かい感情よな…。妾にもこのような温もりが残っていようとは…。
- そなたにならば、裏切られても構わぬ…。そなたは見違えるほど強くなった。それは、そなたの魂の強さであり正しさだ。妾の願いを、覚えているか? 今のそなたならば、妾の願いを叶えてくれるじゃろう。妾はそなたを、誇りに思うぞ。
- そなたには、妾がどう見えておるのだろうな…。
最終更新:2020年06月28日 17:33