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3

俺はエリーのウルフの脚部を点検した帰りだった。彼女のウルフは、前足のシリンダーに負荷がかかっていた。俺の予想通り、前足に負荷がかかる操縦をしていたのだろう。
俺は休憩のために近くにあったコンテナに向かった。コンテナには先客があり、だいぶ年配の士官だった。階級章は大尉。俺より2つも上、アーク隊長と同じだ。俺はそんなことを考えながな士官の隣に座った。

「このキャンプもそう長くは持たないな。」

士官がそう言った。彼の偵察部隊は昨晩、哨戒中に帝国の大部隊を目撃したのだ。帝国軍はオリンポス山以降勢いづいて攻めに転じており、共和国の前線は次々に引き下げられていった。「そうはさせません。」俺は言った。ここにはシールドライガー3機を含む高速ゾイドが駐留中だから、そう簡単には帝国も手をつけることができないはずだ。敵の主力高速戦メカであるセイバータイガーは確かに驚異ではあるが、サーベルタイガーの強化機種といってもやっとシールドライガーに追いついた程度だ。

「そもそも十分な備えなしで暗黒軍と戦うなどと。馬鹿げている。」

聞きなれない言葉に彼の顔を見ると、君に言ってもしょうがない事だな。と言って士官は立ち上がった。確かに軍備や作戦はもっと上の人間が考えるべき所だ。しかし、実際に実行するのは前線に立つ一兵であり、その士気が戦場では大きな位置をしめるはずだ。

「重要なのは、士気ではないでしょうか?」

俺も立ち上がり、士官の背中に向かって言った。彼は振り返ることなく「考えが若いな」と言うような事を言って笑った。笑われてもかまわない。とりあえずのところ、今の俺に士気も共和国兵として戦っていく使命のあるのだから。