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詠矢「……?(この記憶……どこかで……)」テンプレート
このページはSS『詠矢「……?(この記憶……どこかで……)」』の再放送用テンプレートです。
再放送の際にコピーするのを簡単にできるようにしてみました。
テキストボックスを右クリックして全て選択でテキストボックス内を選択できます。
ですがSSを読むのに適したページではないので、SSを読みたい方は再放送を読むか
まとめ:
ログめも
から読んでください。
スレ立て代行です。ではどうぞ。
スレ立て代行を依頼したものです ・御坂「(……誰よアイツ…?見ない顔ね…)」のパロSSです ・オリキャラメインです。勝手に設定した能力者が出ます。 ・原作は読んでません。細かい設定はよくわかりません。 ・アニメのレールガンまでは見ました。禁書の2期は視聴中です。 ・詠矢が崩壊してるかも知れませんがご容赦を 以上です。始めます
(学園都市 とある公園) ??「いやー、ここが学園都市か。やっと着いたぜ」 自動販売機(バチッ!、ジーガー…、ゴトン) ??「ってーと、とりあえずどこ行きゃいいのかね…お?なんか自販機にケリ入れてる人が…」 御坂「…」 ??「あの人は確か…。おーい!!」 御坂「…?(誰よアイツ…見ない顔ね…)」
??「いやいや、そこにいらっしゃるのは学園三位の能力者、(超電磁砲:レールガン)こと御坂美琴さんではないでしょうか?」 御坂「だったら何よ…サインならお断りよ」 ??「いやいや、おれも運がいい。学園に来ていきなり会えるとはねえ…」 御坂「(何よ、ファンか何か?シカトするに限るわね…こういうのは)」 ??「いやどうも、おれは詠矢…詠矢空希(ヨメヤ ソラキ)ってもんだよろしく…な…!?」 御坂「(はいはい無視無視。…ん?)」
詠矢「(なんだ…これは?)」 詠矢「(おれは今日初めて学園都市に来て…今初めて御坂サンに出会ったはずなのに)」 詠矢「(何故おれは今のセリフを”覚えていた”?)」 詠矢「……?(この記憶……どこかで……)」 御坂「ちょ…ちょっと、あんた何なの?いきなり話しかけてきたかと思えば…」 詠矢「いやあ、何でもない、何でもない。最近頭痛がひどくってね…」 御坂「(何なのコイツ…)あっそ、悪いけど私急いでるから」
詠矢「…!おいおいどこ行くんだ!(せっかく会えたんだしチャンスを生かさないと…どうするかね…)…ちょいと御坂サン」 御坂「…」 詠矢「それ、犯罪だろ?」 御坂「…」 詠矢「電流を操作して、自動販売機を誤作動させ、金を払わずに商品を手に入れる。普通に窃盗だよな?」 御坂「…」 詠矢「いいのかねえ、学園第三位の能力者とあろう人が、小銭ケチって窃盗なんて」 御坂「…」 詠矢「あんたは強くて、その振る舞いを周囲が容認してるのかも知れないが、こう公然と…」 御坂「うっさいわねぇ!!どうせもいいでしょそんな事!」
詠矢『いや、よくないっしょ。刑法的に』 ザザッ 詠矢「(ぐッ……う……!?)」 御坂「だいたい、アンタに何の関係があるのよ!!」 詠矢「…俺が関係してようがいまいが、それが犯罪であることは事実」 御坂「(ビキッ…)何よ、喧嘩売ってるワケ?(バチッ)」 詠矢「…まあ、そんな感じかな」 御坂「…いい度胸ねぇ…。じゃあ、お望み通り私の電撃で躍らせてあげるわ(バチッ)」 詠矢「ちょちょ!ちょっと待って!」 御坂「何よ!今更逃げれるとでも思ってんの!?」
詠矢「(覚えてる…)」 詠矢「(俺はこの瞬間をすでに”経験”している?)」 詠矢「……いや、違う。ちょっと離れただけ。5メートルも有れば十分かな」 御坂「?何言ってんの?私の能力知らないの?」 詠矢「いや、知ってる知ってる。ちゃんと調べてきた。超強力な発電能力だよな?」 御坂「知ってるなら、無駄だってわからない?…もういいわ、死んでなさい!!(バチバチッ)」」 詠矢「大丈夫、空気は絶縁体だ。ここまでは届かない」 御坂「…?(あれ、おかしい、電撃が飛ばない)」 詠矢「ごく近い距離なら、空気中でも放電現象が起こる場合は有るけど、これぐらい離れてればまず大丈夫」 御坂「…!?(あれ、あれ、何度やっても飛ばない!!…電気はちゃんと起きてるのに!)」 詠矢「(そう、効果アリ…おれは、この結果を知っている…)」 詠矢「(今なら御坂サンのことなら手に取るように分かる…さながら何度もリアルなシミュレーションを行っているみたいだな)」
御坂「…アンタ…なんかやったわね…」 詠矢「……」 御坂「能力…者…」 詠矢「…そうなるかな」 御坂「…なんか、アンタ嫌な雰囲気ね。その軽口、後悔させてあげるわ!!…!!(最大級の電撃を!)」 詠矢「…電圧を上げてるのか?それはいい判断だ。空気の絶縁限界を超える約300万V/mが有れば空気中でも電子雪崩が起こって雷を起こすことが出来る。……但し」 御坂「さっきからゴチャゴチャうるさいわね!!でも…これでっ!!(バチッ!…バリバリ!) 詠矢「空気中に放電された電気は、一番近くにある電気抵抗の少ない物質に向かって流れる。この状況では…」 自動販売機「(バチッ!!…ガガ…。プツン)」 御坂「えっ!?電撃が…」 詠矢「……」
詠矢「窃盗に器物破損が追加…か」 御坂「なによ…これ…どういうこと!?アンタ何したのよ!!」 詠矢「……なあ、御坂サン。アンタは予知夢って信じるかい?」 御坂「は?」 詠矢「なんかさ、おれ今まさにその感覚なんだよね。俺はもうこの瞬間を何度も何度も何度も体験している…かもしれない」 御坂「…何が言いたいの?」 詠矢「……」 詠矢「いや…もういいんだ、こいつが十分使えることわかったし」 御坂「はあ?」 詠矢「ご協力ありがとうございました。そんじゃまた」 御坂「ちょっと、アンタみたいな得体のしれない奴、このまま逃がすとでも思ってんの?」
詠矢「…ゴメンゴメン。怒らせたのは謝るからさ…」 御坂「うるさいっ!!電撃が飛ばないならこれよ!!(チャキ)」 詠矢「おっと、そいつはレールガンか……」 御坂「…ナニよ、急に黙り込んで…」 詠矢「……レールガン。電気伝導体の二本のレールの間にこれまた伝道物質を配置し、回路を形成して荷電することよってローレンツ力を発生させて打ち出す…。そして…」 詠矢「今御坂サンの持ち合わせはそのコインだけ。つまりレールがないのさ。伝導物質、コインを飛ばすためのね」 御坂「はい?レール?」
詠矢「安定した加速を行う為には、かなり長いレールが必要となる。コインは恐らく鉄をクロムメッキしたものだろうから弾丸としては使えるけど、砲身が無いのが問題だな」 詠矢「大方、空気中の物質をプラズマ化して無理やりレール化してたんだろうなあ…」 御坂「(…な、まだ能力を発動させてすらないのに、私の能力をここまで的確に当てるなんて…)」ゾクッ 詠矢「とにかくさ、今の俺とやりあうだけ無駄ってわけ…」 御坂「…私は今までこのやり方でやってきた。アンタにとやかく言われる筋合いはないわ。それにアンタ…このままみすみす逃がすわけにはいかなくなったから」 詠矢「いやあ、ダメなんだなそれが……やってみればわかるよ」 御坂「うるさいっ!!死っねえええええぇぇ!!(ビシュゥゥゥゥ…ン!!!)」
詠矢「よっとと」ヒョイッ 御坂「な…あ…(避けられた…威力は少し落としたものの、完璧に…)」 詠矢「…そろそろ昼時だが、御坂サン、アンタ腹は減ってないかい?」 御坂「…あんたバカじゃないの?何の関係があるのよそんなこと!!」 詠矢「御坂サンが発電を行っているとして、電気を発生させてるのは体細胞だ。だとすれば、発電のために大量のエネルギーが必要になる。細胞活動のエネルギーは糖。血中の糖だ。空腹時は危険だぞ…」 御坂「…(あれ?なんか、体が…)」 詠矢「…急激な血糖値の低下は発作を引き起こす。具体的な症状としては、大量の冷や汗、動悸、振戦…譫妄」 御坂「(冷や汗が止まらない…、何で急に…た、立ってられない!)(ガクッ)」 詠矢「…いろいろゴメン。さっき盗ってたジュース、『黒豆サイダー』。ま、糖度高いからこれを飲んで安静にすれば治るよ」 御坂「ちょ…っと…待ちなさ…」 詠矢「……」スタスタ
白井「お姉さま!!お姉さま!!」 御坂「く…黒子…っ…」 白井「どうなさいましたの!?真っ青ですわよ!!」 御坂「ちょっと…それ…取って…」 白井「(缶ジュース?)は、はい、こちらですの?」 御坂「(プシッ)…(ゴクゴク)」 白井「…(ハラハラ)」 御坂「…ぷはっ。ありがとう黒子…」 白井「どうなされましたの?」 御坂「なんか変な奴に合って…、最初は追っ払ってやろうと思ったんだけど…アイツ…」 白井「ま、まさか…お姉さまを退けたと?」 御坂「…」
白井「お、お姉さま?」 御坂「あ、あの目…」 白井「?」 御坂「あの全てを知っているかの様な目、まるで脚本を棒読みしたかのような口調…」 御坂「あいつが…怖い……何を考えているのかわからない」ブルブル 白井「お、お姉さま…」 白井「…これは、ジャッジメントとして対応する必要がありますわね。お姉さま、相手の特徴は覚えていらして?」 御坂「うん、それは覚えてる…。黒縁メガネで、眉毛が太くて…」 白井「支部で詳しくお聞きします。移動しましょう」
(ジャッジメント177支部) 初春「(ヨメヤ ソラキ)ですか…。在学者の名簿にはありませんね…(カタカタ)」 白井「しかし、自分から名前を名乗るとは大胆なお方ですわね」 御坂「……」 初春「ダメです。中等部、高等部含めて検索しましたけどヒットしませんね」 白井「能力者なら、学園のバンクに登録があるはずですのに…まさか偽名?」 御坂「……あ、」 白井「何か思い出されまして?」
御坂「学園に来ていきなりアタシに会ったって言ってた…もしかして…」 白井「学園都市に初めて来たと…初春!転入者名簿ですわ!」 初春「はい!!(カタカタ)あ、ありました!(詠矢空希 高等部1年)2日前に転入届が受理されたばかりです。また正式に生徒名簿には登録されてなかったみたいですね」 御坂「やっぱり…」 白井「レベル0、無能力者。ただし学園での正式な測定は未実施…」 白井「…外部での簡易検査では、能力は検出されなかったようですわね…」 御坂「…あいつが私の能力について喋るにつれて、私の能力がおかしくなったわ…もしかしたら、あれが能力なのかも…」 白井「他人のパーソナルリアリティに干渉する能力ですの?なんにせよ、お姉さまに危害を加えたことは事実。捨て置けませんわ…居場所さえ分かれば…」 初春「…あの…」
初春「転入者名簿に顔写真があります。これを監視カメラの記録と照合すれば…」 白井「足取りが分かりますわ!流石ですわね初春」 初春「はい!ありがとうございます!では早速(カタカタ)、第7学区の、170号カメラの記録と照合できますね…5分前のログです」 白井「そこなら、ここのすぐ近くですわね…。私なら一瞬ですわ」 御坂「く、黒子、一人は危険よ!あいつは本当に何を考えてるのかわからないから……」 白井「…大丈夫ですの。伊達にジャッジメントを任されてないですので…。ここは黒子が…その殿方をひっ捕らえて、お姉さまの前に引き出して差し上げますわ!」 初春「それに、これはジャッジメントとしてのお仕事でもありますから、御坂さんはどうか休んでて下さい」 御坂「…わかった、今回ばかりはおとなしくしといたほうがよさそうね…」 白井「どうかご自愛下さいませ。では初春、正確な位置をお願いしますわ!」 初春「はい!」
(第7学区 路地裏) 店主「はーい、かけそばお待ちどう!」 詠矢「うい、どうもー。(今日の昼…)(ズルズル)」 詠矢「(御坂サンと対峙した時、俺には間違いなくあの時の記憶があった)(ズルズル)」 詠矢「(でも気がかりなのは…会話がほぼおれの記憶と一致する中で所々御坂サンの発言とおれの記憶に齟齬があったことだ)(ズルズル)」 詠矢「(おれがおれ自身の記憶と違う行動をとったから…)(ズルズル)」 詠矢「(あー、どんな行動にも新鮮味が感じられねえな。テンション上がんねえや)」 詠矢「(まあ、どちらにせよ……)(ズルズル)」 詠矢「俺の行動を誰かに決定されるってのは…気に食わねえなあ」カタッ 詠矢「ごっそさん」 店主「あい、まいどー」 詠矢「さて…転居申請だっけか。…あそこだったか」 白井「ちょっと、そこのお方…」
詠矢「…俺のことっすか?」 白井「詠矢空希…ご本人に間違いございませんこと?」 詠矢「ええ、まあ…間違いございませんよ”白井黒子サン”」 白井「…!!(この御仁、何故わたくしの名前を…!?)」ビクッ 詠矢「まあそう怖がらんでくれよ。今のおれにはさ、ちょっとした予見性が備わっているってだけ……」 白井「(予見性…予知能力(ファービジョン) の能力者ですの?)…そんなこと関係ありませんわ。ジャッジメントの権限にてあなたを拘束します!」 詠矢「…強制連行か?」 白井「いいえ、決してそう言っているわけではありませんの。あなたにはいろいろとお伺いしたいことがあります。素直に同行して頂けませんか?」 詠矢「…」 白井「…お答えなさい!」 詠矢「…俺の容疑は?」 白井「…御自身に見覚えはなくて?」
詠矢「…御坂サンのことなら謝る。おれも動揺してたんだ…」 白井「では、あなたにはお姉さまに危害を加えたという容疑を認めるのですね?」 詠矢「え、あーいやいや。そりゃ関わったかもしれんが、俺はあの人には指一本触れてない。因果関係が成立するか?」 白井「それは何らかの能力を使われたと、ほのめかしていませんのこと?」 詠矢「…さあなあ。それに、俺はレベル0、無能力者だぜ?」 白井「あなたがこの学園都市で正式な測定を行っていないという情報はすでに掴んでますの。それに、お姉さまに少しでも悪いと思っていらっしゃるならこちらの言うことに従うのが筋ではなくって?」 詠矢「いや、あっても距離とられるだけだって…」
白井「あなた…いろいろと面度なお方ですわね」 詠矢「昔から理屈っぽい性格でねえ。友達いねえんだこれがまた…」 白井「聞いてせんわそんなこと…。いずれにせよ、素直に従わないのはやましいことがある証拠!」 詠矢「…権力側の人間っていつもそう言うんだよねえ」 白井「(イラッ)、では、同行していただけないと?」 詠矢「はあ……まあちょっと待ってよ」 詠矢「(結局この結果に収束すんのな…さて…)」 詠矢「(おれの”記憶”ではこの先同行を拒否するおれと白井サンが対決することになる、が…)」 詠矢「(御坂サンに加えて白井サンまで巻き込むのは面倒だな…)」 詠矢「(それに、俺の記憶と大幅に違う行動をとるとどうなるかも知っておいて損はないかなあ…うーん、よし)」 詠矢「……とりあえず、今は『行こう』ということにしておこうかな」 白井「…最初からおとなしくそうおっしゃっていればよかったんですの」
白井「それでは手につかまってくださいまし」 詠矢「(白井さんの能力は…空間移動(テレポート)。『座標』を指定することで瞬間移動する。物を投げるのと同じ。『どの位置に向けて転移する』と指定して物体を送り込んでいる…っとこんなもんか)」 詠矢「(もう記憶の底に染みついちまってら…。これじゃあ勝負もクソもない)」シュンッ (ジャッジメント177支部) 白井「容疑者を連れてきましたわ」シュンッ 詠矢「だから容疑者じゃねえって…」シュンッ 御坂「……ッ!」ガタッ 詠矢「うおっと、まあ落ち着いてくれよ。争いに来たわけじゃないんだからさ…。あと早く帰れるよなおれ?」 白井「それはあなた次第ですの。…では早速聞き取りをしましょう」
白井「一つ目。とりあえず、あなたの能力、手短にご説明いただけます?」 詠矢「よくぞ聞いてくれました。…俺の能力は、『論証を立てることによって、相手の能力を変質させる力』だ」 白井「変質?まさそのような能力が…」 詠矢「いーや。おれはすでにずっと前から確信していた。この能力は間違いなく有る。そして、おれはこの力をこう名付けた。絶対反論(マ ジ レ ス)と!!!!」 白井「最低のネーミングセンスですわね…」 詠矢「そう言われるのも知ってるよ。でも気に入ってるんで変えねえぞ」 白井「ご自由に…。ですが、もしその力が本当なら、かなり特殊な能力ですわね。やはり、パーソナルリアリティに干渉する力…?」 詠矢「パーソナルリアリティ…」
詠矢「なあ、その”パーソナルリアリティ”ってのは一体何なんだ?おれの記憶にもないもんでね」 白井「そういえば、学園に来られたばかりでしたわね。ご存知無いでしょう。ご心配無くとも、カリキュラムの中で習いますわ」 詠矢「いやあ、ここで知らない情報は今補完しときたいからね。簡単でいいからさ」 白井「…」ハア 白井「…パーソナルリアリティというのは、要は超能力を発動するための土台のようなものですの。例えば『手から炎を出す可能性』『他人の心を読む可能性』のように 現実では決して起こり得ないことを”自分だけが観測可能な世界”として認識するということ」 詠矢「へえ」 白井「パーソナルリアリティは個々人によって千差万別ですの。それに”自分だけが観測できる”ということは”他の誰にも干渉できない”ということですの。つまり…」 詠矢「おれがそのパーソナルリアリティを操作して相手の能力を狂わせた、ってところか」 白井「察しが早くて助かりますの。でも人によって違うパーソナルリアリティに干渉できるというのはおかしいですの。きっと何か…」 御坂「…ちょっと待って」
御坂「アンタが昼私と対峙した時、もう一つ大きな違和感があったわ」 御坂「アンタ…どうやって私の能力を見ずに見破ったの?」 詠矢「……」 白井「そういえばそうでしわた…。まさか、パーソナルリアリティへの干渉は能力ではなく、実はそちらがあなたの能力だと…?」 詠矢「はー、甘い甘い甘いなー白井サンは」 白井「」イラッ 詠矢「おれが予知できるのは”決まった未来だけ”だ。他の”あったかもしれない世界”や”体験してない事象”については知らない、パーソナルリアリティのおうにね」 詠矢「それにこの症状がでたのは学園都市にきてからだからな…クックッ、いやはや、世の中不思議なこともあるもんだ」
白井「なにを笑ってらっしゃるのですの」 詠矢「いやね、ここにきてからやっと新鮮な出来事を味わえたモンでね。ちょっとテンションがあがっただけ」 白井「気持ち悪いお方ですわね…つまり私が話しているこの瞬間は、あなたのいう”決まった未来”ではないんですの?」 詠矢「まあ、そういうことだわな…いやあ、相手の行動が分からないってのもなかなかいいモンだね、うん」 御坂「……」
白井「それで、そちらはどこまで未来が視えているんですの?」 詠矢「ああ…うん、なんつーかね」 詠矢「……空を舞ってるところ?」 御坂「は!?」 白井「一体どれだけアクロバティックな方なんですの…。」 詠矢「いやおれも飛びたくて飛んだわけじゃなくてさ、なんか白井サンが原因っぽいのよ」
白井「わたくしが?」 詠矢「そ、なんかテレポートに失敗したとかで」 白井「わたくしはよほど不調でない限りそんなミスはいたしませんわ」 御坂「もしかしたらそれもコイツの能力じゃ…」 白井「そうかもしれませんわね…」 詠矢「まあさ、おれとしてはそんなことにはならないように行動したいわけ。だからテレポーターの白井サンがいるといつ飛ぶか怖くってね…」 白井「失礼なことを…」 ―――――――――――
――――――――――― 詠矢「あのー…そろそろ帰ってもいいおれ?」 白井「そうですわね。今日の尋問はここまでにしときましょう」 御坂「…!待った!」 詠矢「おっと、どうしたかな御坂サン」 御坂「…私はあんたを認めない。次は、次こそは絶対あんたをコテンパンに叩きのめすから覚悟しときなさい!」 詠矢「うおーこえーな御坂サン…そもそもおれは既にあんたの能力を『論証済み』だぜ?」 御坂「関係ない。合理性にのっとった上であんたを倒せばいいんだから」
詠矢「まあめんどくさいのは嫌なんだけど…この詠矢空希は敗者の相談はいつでも受け付けますぜ」 御坂「誰が敗者だコラァァァァ!!」ビリビリィィ 詠矢「どおうわっ!!ちょちょ、ヤバイヤバイ、ヤバイってマジで!」 白井「お二方ともその辺に…。今日はこれで解散ですの」 初春「あのー…もう終わりました?」
詠矢「いやあー初日から大変な目にあったもんだ」 詠矢「でもこれで未来の流れは変わったはずだし、なんとかなる、かねえ…」 詠矢「…あ、猫だ」 ニャー 詠矢「…猫を追うのは予定外の行動だから…いちおうおっとくか」
詠矢「おいお前、ちょ、速いっての…てかここ路地裏だし…」 ニャー 詠矢「…?なんだ、この臭い…」 詠矢「……血生臭い?」
ニャー 詠矢「…この先に何かある」 詠矢「一体なんだって…ッ!?」 詠矢「……なんだこれ」 詠矢「ひ、人が…死ん……」 詠矢「(いやいやありえねえだろこんなの!なんで引っ越し初日からなんてモンに遭遇してんだ!)」ニャー 詠矢「(こんなの普通じゃない…ひとまず、離れ……)」 「なんだァ…誰かいやがンのか」 詠矢「ッ!?」
「チッ……面倒なこと起こしやがって…オイ、処理の不始末はテメェらの責任だろ、とっととしやがれ」 「了解しました、と御坂は確認をとります」 詠矢「なんだよ…こんな…」 「早くしやがれオラ!」 「戦闘スタンバイに入ります。目標は標的の記憶の削除。戦闘開始まであと5秒」 詠矢「(考えろ…ここからどうやって切り抜ける……?)」
「…4、3、2…」 詠矢「――ッ」 詠矢「ち、ちょーっと待った!あんた、御坂サンに瓜二つだけどさ、もしかして兄弟だったりするの?」 「――0。標的を処理します」ダッ 詠矢「ちっ…!(御坂サンがいっぱいいやがる…どうなってんだこいつは?)」 詠矢「(いや、大丈夫。相手は女の子だ、スピードはさほどない。あの銃さえ気をつければ…!)」
詠矢「…悪いがちと眠ってもらうぜ!」トントンッ 「――ッ」ドサッドサドサッ 「チィ…使えねえ雑魚共が……」 詠矢「御坂サン!(ひでえ…体が八つ裂きにされてやがる)」 詠矢「(それにこの血の飛びよう・・・まるで血液が体内で破裂したかのような――)」 詠矢「…おい、テメエか」 「アァ?」
詠矢「テメエが御坂サンの兄弟殺したのかっつってんだこのガリヒョロ野郎が!!」 「……誰に言ってやがンだテメェ」 詠矢「(この死因、喋り方、データブックの情報とあわせて……間違いない。こいつは…)」 詠矢「(…やれやれ、もうさ、なんで俺ばっかこんな目に合うのかね…)」 詠矢「お前以外に誰がいんだよ……一方通行(アクセラレータ)?」 一方通行「テメェ……どォやら今すぐここで死にてェらしいな?」
詠矢「いやーね、俺だってほんとは死にたくねーよ(こんな展開は俺の記憶にはない)」 詠矢「だけど目の前で人が、ましてや御坂サンの親戚がこのヒョロ男に殺されたとあっちゃあ放っておけないでしょ(加えて無傷で帰られる保証もない…ああ)」 詠矢「お前をひっとらえてジャッジメントに引き渡す(おれは今生きている!!)」 一方通行「…つくづくイラつく野郎だなテメェ、俺様が直々に潰してやンよ」 詠矢「は?お前が?俺を?いやいや無理だね。なんせ俺には他人のパーソナルリアリティを――」 一方通行「うッせェんだよォ!!!!」ゴゴゴンッ 詠矢「っていきなりかよ!…いいぜ一方通行、俺が、お前を『論証してやる』」
詠矢「っておいおい!いきなり簡単にゴミの塊飛ばすなよ怖えな!(まずはこの切り口で…)」タッタッ 詠矢「……よォ一方通行。お前の能力、確か物体のベクトルを『操作』する能力だったよな?」 一方通行「それがどォした」 詠矢「(よっし認めた!)」 詠矢「だったらさ、考えてみろよ。それって今のお前の行動と矛盾してねえ?」 一方通行「アァ?テメェくっちゃべって油断してっと死ぬぞ?」
詠矢「まあまあ。そもそもベクトルを操作するってことはさ、ベクトルの”大きさ”までは変えられないわけだ」 詠矢「それだとヒョロイお前がごみをポンポンと飛ばすってさ、じゃあどこからエネルギーが発生してんのかって話にならねえ?」 一方通行「テメェ何言って…ッ!?」ガンッ 一方通行「(飛ばねえ……!!何しやがッた!?)」 詠矢「な?学園最強の能力者もさ、合理性の壁は越えられねえってわけよ」 一方通行「(…コイツ……)」
一方通行「(所詮低能力者だろうと油断していたが、何か別の能力をもッてやがンなァ…)」 一方通行「(俺の能力を封じたところをみると、相手のパーソナルリアリティを操作する能力か……)」 一方通行「(もしそォならとんでもねェチート野郎じゃねえか…ククク)」 一方通行「どォやら俺はお前を見くびっていたよォだなァ…なら全力で潰してやンよォ!!」ドウッ 詠矢「げっ速…!?」 一方通行「そォら!」ドグッ 詠矢「ぐっう…!」 詠矢「(きょ、距離をとらないと…)」
一方通行「オラオラオラァ!!」ドドドッ 詠矢「(なんだこのスピードは…もしかして作用反作用のエネルギー全部操作してんのか?だとすれば単純計算でスピードも二倍…)」 詠矢「(何か切り口があるはずだ…何か…)」 詠矢「(…ごみ箱の中に…水?……そうだ!!)」 詠矢「一方通行、お前、ベクトルの変換ってどうやって行ってんだ?」 一方通行「(コイツの話を聞くな…何かある)テメェに答える義理はねぇよ」 詠矢「あっそう…まあでもおのずと限られてくるよな。体細胞一つ一つが能力を持って変換、反射しているのか、体表面に薄い膜を覆っているのか、それとも……脳で演算処理をしているのか」 一方通行「……!」
詠矢「(ビンゴ!)まあさ、ようは反射ってのにも限度があると思うのよ。人間ってのはそんなに完璧にはできちゃいない」 詠矢「つまりさ…上下左右360°からベクトルを受け続けると、その先に何が待っているか……単純なことさ、”処理落ち”だよ」 一方通行「(そんなモンで俺を倒せるわけが……)」 詠矢「今、俺の話を聞いてたろ?」 一方通行「なッ……!?」 詠矢「クックックッ、俺もやっと能力の使い方が分かってきたみたいでさ。ただマ ジ レ スするだけが勝利の突破口なんじゃねえ。ハッタリ、話術…それらすべてがお前を誘導し、マ ジ レ スを生かす武器になるのさ」 詠矢「…さあいくぜ一方通行…いよいよ『証明』の時間だ」
一方通行「(この野郎なに考えてやがる…?いや、コイツの言葉にはまるのは得策じゃねえ、とっとと潰すしか…」バッ 詠矢「甘いなあ一方通行…動きがミエミエだぜ」ヒョイヒョイッ 一方通行「チィ…!(路地裏という場所の所為か…異様に薄暗いのは何故だ?」 詠矢「どこ見てんだァ!?」 一方通行「!?(上か…!)」 詠矢「おせえよ!」 詠矢「おっしゃあ!!水落とし!!!」
一方通行「ぐぷっ…(なっ…一体どこにこんだけの水がありやがッたんだ!?)」 詠矢「(ここだ!この”処理落ち”の瞬間を突け――!!) 詠矢「おおおお!どっせい!上段正拳!!」ドッゴォ 一方通行「がっ…!!」 詠矢「(よし、決まった…か!?)」 一方通行「……」ポタポタ 詠矢「……なんだよ。まだまだ元気そうじゃねえか一方通行」 一方通行「…」ダッ 詠矢「あっ!テメエ逃げんじゃねえっての!!」ダッ
ー操車場ー 詠矢「お、おい…待ちやがれ……」ハアハア 一方通行「……テメェ、来やがったな?」ニヤァ 詠矢「(一体何のつもりだ…?)」 一方通行「(…アイツの能力で俺の能力が封じられたッつうンならよォ)」 一方通行「(封じられてねえことは自由ってことだよなァ!)」ヒョイッ 詠矢「い、石ころ…?」
一方通行「(ベクトル、一点集中……)」 一方通行「オラァ!!」ガンッ ズボォ 詠矢「…!(コンテナに穴!?でも投擲系はもう論証したはず――)」 一方通行「ッククク…自分に理解できねェ事が起こるのは恐ェかァ?三下ァ」 一方通行「オラオラオラァ!!」ボボボッ 詠矢「(なんだ…っ!これは…粉、小麦?)」
一方通行「これでもう何も見えねェなァ」 詠矢「…それはお前も一緒だろ?」 一方通行「ククク…さァて問題です。俺は今何をしようとしているでしょォか?」 詠矢「(待て、乗せられるな、考えろ。あの余裕っぷりは絶対なんか隠してるっしょ…!」 一方通行「わかんねェか?お前も冷静さが欠けているぜェ」 一方通行「……粉塵爆発ってしッてッか?」 詠矢「(…!!)」
詠矢「(やべえやべえやべええよ!!何考えてんだコイツ!?そんなことしたら自分もタダじゃあ済まねえぞ!?)」 詠矢「ッ…もう忘れたのかよ一方通行。俺はすでにあんたの反射の”処理落ちの存在”については論証したはずだぜ?…死ぬ気か?」 一方通行「っひひひひひゃはははははははハハハハ!!」 詠矢「!?」ブルッ 一方通行「テメェこそ自分のやったことをもォ忘れたのかよォ…?」 詠矢「あ…(水……!!)」
詠矢「(……正直、甘く見ていた)」 詠矢「(おれはおれの記憶の中での勝利と、自分のスタイルの確立に酔っていただけだったんだ…!)」 詠矢「(目の前の第一位という敵が視えていなかった……)」 詠矢「(どうすればいい…?湿気を論証に持ち出すか、それともまたベクトルの裏を…?)」 詠矢「(いやあ…無理だ…もうとても”論証”は間に合わんな)」 詠矢「…甘いのは俺だったなあ」 一方通行「―――――――――」クックッ ズドドドドドドドドドドォ!!!
ゴォォォォォ… 詠矢「…」 詠矢「…」 詠矢「…あー」 詠矢「まだ生きてる…」
詠矢「イチチ…案外しぶといね俺ってやつも」 詠矢「…いやあ、負けちゃったよ…タハハ」 詠矢「記憶…夢の中とあわせても初めてだなぁ…」 詠矢「…悔しいなあ」ポロッ 詠矢「ごめん、御坂サン…おれ、御坂サンを救えなかったよ…っくそ…」ボロボロ 詠矢「…っくっそおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」ボロボロ
はい。一応ここで終わりなんだよね 第一位との邂逅で初めての敗北を知った詠矢、自身の浅はかさを知った詠矢はこれからどう進化するのか? それは第三期に(初代に)乞うご期待 記憶ってのはお前らが散々書いてた再放送のことね 「もし詠矢に再放送の記憶が残ってたら」ってのをヒントに書き出したからあんま考えてなかったわスマン
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最終更新:2012年07月13日 01:37