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カ「また来たの?あなたの鋼ポケモンは私のジムで修行出来ないって言ったじゃない」
女「いえ…あの…その事はもういいです。」
カ「一体何の用?」
勢いに任せてジムに戻ってきたけど…なんていえばいいんだろう…
私たちの思い過ごしかも知れないし、でも…あの子を見たばかりだから、不安で、不安で
ル「アラゴォォォン!この町で、ミュウツーを見ませんでしたか?」
カ「ミュウツーね…久しぶりに聞いたわ…あのポケモンなら、ずっと前にこの町の近くに住んでいたわよ」
ル「昔の話ではなく、今現れたかを聞いているのです」
カ「知らないわ、少なくとも、私は見ていない。」
そんな…やっぱり私たちの思い違い?
ルカリオが言うんだから、間違いなくこの町には来ているはずなんだけども…

その時、ジムの扉がバンッと音を立てて開いた。
ジムトレーナーの一人、海パン野郎だった。
「たっ大変ですカスミさん!ハナダの洞窟が…!」

410 ID:FOB01RY0

なんなんだコイツいきなり海パン一丁で登場して…

カ「なんですって!?」
女「洞窟がいきなり爆発したですって!?」
禍々しい波導はこの付近に未だに止まったままだ。ということは
カ「ハナダの洞窟は、昔ミュウツーの住処だった所…ひょっとして」
やはり…間違い無いようだ
海「と、とにかくポケモンリーグ本部に連絡を…!」
カ「えぇ!とにかく私たちも洞窟に行くわ!」
え…私たちって、私も入っているのだろうか。
女「行くわよ!ルカリオ!」
何故、そうなるのだ…

カスミはリーグに連絡を入れると、すぐさま上着とモンスターボールをつかんで
飛び出していった。私たちもその後に続いてジムを出る。
どうやら海パン野郎は留守番らしい。
ジムリーダーが不在で誰も居ないのは流石にまずいのだろう。

411 名前:ハナダシティ 2[sage] 投稿日:2007/06/19(火) 01:35:30.27 ID:FOB01RY0
洞窟は、何処に入り口があったのか解らないぐらいに
見事に岩が崩れ落ち、無残な姿を晒していた。
カ「うそ…ここまで崩れるなんて、何があったっていうのよ!」
女「ルカリオ。この中なの?」
ル「間違いありません。」

これは…これでは私たちには手の出しようが無いわ…

急にルカリオがひざまずいた、脂汗のような物を浮かべて、様子が変だわ
女「ど、どうしたのルカリオ!大丈夫なの!?」
ル「す、凄い波導…こんな…波導を今まで感じたことは…無い」
ル(憎悪でも…憎しみでも無い……ナノに…ナゼ…なぜここまでに禍々しいのだ…)
ル「ウ、ウアア、アラゴォォォォォォン」


こんな事は今までで初めて。どうしていいのかわからなかった。
急に頭を抱えて苦しみだしたと思うと、ルカリオは崩れ落ちるように倒れた。

412 名前:ハナダシティ 2[sage] 投稿日:2007/06/19(火) 01:36:04.08 ID:FOB01RY0
M「私は…何をしているのだ…主様……」
男はぐったりと気を失っているようだった。
そこは、灯りの一切無い真っ暗な空間。
ズバットやゴルバット達は爆発音に慌てふためき
パラセクト達はじっと息を潜めた。
ミュウツーは、自分の欲望と愛情を抑えられなかった。
後ろから男を抱きかかえたと思うと、一瞬でテレポートした、そう。二人が初めて出会った洞窟に
M「主様がワタシの手の中に…主様のヌクモリが…確かにワタシの手の中に」
ミュウツーは男の口に顔を近づけると、そっと唇を重ねた。
M「ふぅ、主様の唇、暖かい…ん…んふぅ…はぁ」
ミュウツーは男の唇を奪った。ゆっくりと、優しく…

413 ID:FOB01RY0

どうなってるんだ。ここは…?
さっきまで居た草原ではない。真っ暗。何も見えない。
男が気が付いたとき、世界は暗闇の中だった。
俺は誰かに抱きかかえられている…?
体を動かそうとしても、金縛りにあったみたいに全く動けない。一体…どうなっているんだ…
不意に唇に違和感を感じたが、どうする事も出来ない
「ふぅ、主様の唇、暖かい…ん…んふぅ…はぁ」

      • うそ・・・ミュウ・・・ツー・・・・?・・・・うそだ・・・・・ろ・・・・・

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ワタシト主サマはズッと一緒 一緒に暮らす
フタリキリで イッショニ
ワタシガズットオセワして クラスのだ
あぁ…主様ガスキダスキダスキダスキダ
モウナニモカンガエラレナイ主様ノコトシカカンガエラレナイ
アイシテホシイワタシダケヲミテホシイズットイッショズットイッショ
主様にハワタシイガイヒツヨウナイダカラコレデイイワタシガイチバン
コレカラワタシタチノアタラシイセイカツウフフフフフ
ココハワタシタチノアタラシイアイノスダカラナニモシンパイシナイデ


ナゼ…主サマ…ナ イテイル ドウシテ
ドウシテドウシテドウシテドウシテドウシテドウシテ ドウシテドウシテ
ナニモシンパイシナイデイイノ主様ナカナイデドコカニイカナイデ
ドコニモ駄目 ア ア アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア

415 名前:ハナダシティ 2[sage] 投稿日:2007/06/19(火) 01:37:09.37 ID:FOB01RY0
ミュウツーは、顔をあげると、虚ろな目をしたまま、動かなかった。
体の痺れが直ると、男はミュウツーの懐から飛び出し、
暗闇の中に転がり落ちた。
痺れの代わりに、全身に痛みが広がる。
顔が濡れている…?俺、泣いてる?

M「ア・・・主さ・・・ま・・・?」
男「ミュウツー?ミュウツーなのか!どうなっているんだ!何処なんだここは!」
M「主・・・主様はワタシとここで一緒に暮らすのです」
男「ミュウツー!どうしちゃったんだよ!」
M「・・・・・・ワタシト・・・・いっしょに・・・・・・・」

一体何で?どうして?…こんな事に…俺、声が震えてる。何で?
とりあえず灯りが欲しい。リザードンを…
男はベルトに手をやったが、ボールがない。
いや、ベルト自体を付けていない。しまった…鞄の整理をしている時には
俺はベルトをはずしていたのか…ど、どうすればいいんだ

416 ID:FOB01RY0

ジ「強い精神的ダメージによるショックで気絶したようです。
命の危険はありません。少し寝かせてあげればすぐ元気になるはずですよ。」
女「そう…ですか…ありがとうございます」

女の連れてきたポケモン…この地方ではほとんど見ることないポケモンは
急に苦しみだすと突然倒れた。仕方が無いから私はこの町のポケモンセンターまで
連れてきたけど、どうやらあの洞窟にミュウツーが戻ってきた事は間違いないみたいね。

とりあえずジムに戻ってリーグに詳しい報告をして待つしかないわね…
女はポケモンが心配だからとポケモンセンターに残った。
ポケモン思いな良い子だわ。将来が少し楽しみね。バトルのセンスは悪いけど

カ「海パンくん!リーグからの連絡は!」
海「いえ!ありません!挑戦者が一人来ていましたが、カスミさんが居ないので、また来ると」
カ「なに?アンタまた負けたの!?」
海「は…はい、申し訳ありません。」
カ「罰として50m10往復!」
海「は!ハイィィィィ!」
海パン小僧がプールに勢いよく飛び込むのを見届けて
カスミは電話の受話器を手に取った。

カ「ハナダの洞窟がふさがれた原因が解りました。ミュウツーが戻ってきたようです。
中にはそのトレーナーも一緒にいる可能性が高いです、迅速な対応をお願いいたします」

417 ID:FOB01RY0

男には、未だに暗闇の世界が続いているが
ミュウツーにはそうは見えていなかった。
何処までも続く静かですごしやすく輝いた世界。
ミュウツーは視覚に頼らずに、念力で辺りの状況を常に把握している。
もちろん、男の挙動一つまでも、全て解っていた。
男が混乱し、床に転んだときに肘を擦りむいた事も
涙が2滴、床に落ちた事も解った。
でも、何故なのか、理由は全く解らなかった。
もうミュウツーにはその主と二人きりで居る、という現実以外
何も考える事は出来なかったからだ。

男はベルトに手をやった後、手で口を拭った。
それを見たミュウツーは、怒りとも悲しみとも解らない雄叫びをあげ
洞窟にその感情をぶちまけた。

洞窟のあちこちが爆砕していき、大量の瓦礫が男とミュウツーに降り注いだ

418 名前:ハナダシティ 2[sage] 投稿日:2007/06/19(火) 01:39:16.55 ID:FOB01RY0
ミュウツーは今日も朝食を作る。
気が付けばこれがミュウツーの日課だった。手に入れた食材をサイコキネシスで加工し、
男のバッグからランチセットを取り出し
一通り準備が整ったら男を呼んで二人で食べる。
というのが習慣になっていた。男もそれにしたがい、朝食を作っている間は適当な所で
昼寝をして待っていた。

今日もミュウツーは鼻歌交じりに朝食を作っていた。

「ミュウツー、何か手伝う事は無いか?」
「いえ、大丈夫ですよ。もうじき作り上げますのでお待ちを」
「そうか。いつも悪いな」
「今日はちょっと奮発してみましたんですよ。」
「ねぇ」
「それは期待出来るな」
「ねぇ」
「あ!こら生物!主様のだぞそれは!」
「きゅ~い?きゅ~い!」
「ウヌヌヌ、許さん!」
「きゅぁぁぁぁ~い!」
「あ!こら!やめないかミュウツー!」
「あぁ、しまった!主様!ごめんなさいゴメンナサイ」
「ねぇ」
「な、泣かなくてもいいんだけども、いい加減イーブイをすぐ吹っ飛ばすのはやめてくれ」
「ねぇ」
「ねぇ」
「あぁぁぁぁん!ごめんなさいごめんなさい!」
「ねぇ」
「ねぇ」
「ねぇ」

「ねぇ」


「ねぇ」


「やっと帰ってきたんだね。おかえり、ミュウツー」
「お前は…今までドコに居たんだ?私も探したんだぞ」
「ほら、あそこに、川の中に」


「ミュウツー!帰って来い!お前はそっちへ行っちゃ駄目だ!」
「ねぇ、早く行こうよ。ミュウツー」
「主様、私は、私は…」
「ミュウツー!駄目だ!早く!」
「ごめんなさいゴメンナサイゴメンナサイごめんなさいゴメンナサイ」


「ねぇ」