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382 ID:NC2//MM0

 主が、オーキドとか言う人間に会いに行くと言う……
 なんでも、ポケモン図鑑を店に行くのだと言うのだが……
 主の話を聞く限り、オーキドと言う人間は……
 私を作り出した科学者と似ている為、私としては会いたくない種類の人間だ。
 しかし、主の言葉に逆らう訳にはいかない。

「良い人なんだよ? オーキド博士。僕の知らない事も知ってるしね」

 それはそうだろう? 主よ……博士と名のつくモノなのだから博識なのだろう?
 良い人? それは人間に対してではないのか主よ……

「んーもしかしたらミュウツーの事も知ってるかもね?」

 ……主。貴方は無垢過ぎだ……私が、どう言った存在かわかっていて言っているのか?
 貴方の笑顔が、痛い。
 さぁ見えてきた。と、主は町の真ん中に存在する建物を見てそう言う。

「おぉ! 良く来たな男!」
「久しぶりです! オーキド博士!」

 グッと握手を交わす主とオーキドと呼ばれた男。
 主が、これ今までの記録です。と、ポケモン図鑑をオーキドに手渡した後。
 主は私の腕をやや強引に引っ張り、私の紹介なぞを始める。
 あぁ主よ。貴方に腕を掴まれる事は非常に嬉しいのだが……今は、現状を把握してくれ。

383 ID:NC2//MM0

 >>382
「ほぉ~珍しいポケモンじゃの?」
「はい! ミュウツーって言うんです!」
「ミュウツー?」

 オーキドは、はて? と、顎に手を添えて私を見る。
 私を見るな! と、言ってやりたかったが……主の手前言えなかった。

「良いポケモンと出会えたようじゃな! 男!」
「はい! ミュウツーは、僕の大切なパートナーですよ!」


 オーキドは、私に一度笑みを見せた後で主の方へと振り向き主の肩を叩きながらそう言った。
 主の言葉に、表面上には出さないものの私の心は花畑。
 それはそうと……主に触れるな……触れていいのは私だけだ。と、思いつつ……
 オーキドと共に笑顔を浮かべて嬉しそうに、話をしている最中に言える訳も無く……
 とりあえず、オーキドを睨む事にした。

「んー男よ……」
「はい?」
「思われておるなぁ?」
「へ?」
「……鈍感じゃのぉ」

 なぁ? と、不意に此方を振り向くオーキド。
 なっ!? う、煩い! 何故私の方を振り向く!

「そうじゃ。男よ」
「なんですか?」
「ちょぉっとばかし、このミュウツーと話がしたいんじゃが……えぇじゃろうか?」
「え? いいですよ? ね? ミュウツー?」

 む……私と話がしたいだと? 何を考えてる?


384 ID:NC2//MM0

 >>383
「……主がそう言うのでしたら……」

 主がそう言うのならしょうがない……
 主は、私とオーキドにしばらくしたら戻ってきます! と、告げこの場を去ってゆく。

「さて。ミュウツー君?」
「なんだ……」

 オーキドは、近くにあった椅子に腰掛け私を見る。
 オーキドの目には、嬉しそうなだが……何処かもの悲しげな色が見える。

「君の出生は知っておる」

 その言葉に、気のせいかもしれないが……ドクンッと私の心臓が、一度大きな音を立てた。
 そして、オーキドは椅子に座りながらだが……私に向けて頭を下げた。
 訳がわからなかった。

「同じ人間として……君に謝らせて欲しい。君にした事は……とても残酷な事だ」
「貴様が、謝る事ではないだろう? 人間とはそう言う生き物なのだから」
「違う。違うぞ? ミュウツー君」

 訳がわからない。何をしたいのだ? 何を言いたいのだ? この男は。

「人間総てが、君を作り出した様な輩ばかりじゃない……
 ならば、君の主である男はどうなる?」

 主は別だ。主は私に光を与えてくれた。私に生きる道を見出してくれた。

385 ID:NC2//MM0

 >>384
「違うじゃろ? 君が男に対してどう思っているのかはわからんが……
 男の様な人間は、多くいるのじゃよ。それを忘れないで欲しい」
「……それだけか?」
「ん? まぁそうじゃな」

 私の言葉に、オーキドは苦笑を浮かべながら頭を掻く。
 おぉ! そうじゃ! と、オーキドは椅子からガタッと立ち上がり部屋の奥へと足早に入ってゆく。
 今度はなんなんだ?
 しばらくすると、オーキドは一つのダンボール箱を抱えて戻ってきた。
 そのダンボール箱を私の目の前に置くと、ダンボール箱を開き……
 ダンボール箱から一つの帽子を取り出した。
 その帽子には、見覚えがあった。
 そう……主の帽子と同じ帽子。
 オーキドは、その帽子を私に差し出すと少々意地悪い笑みを浮かべてこう言った。

「男とペアルックなんてどうじゃ?」

 その言葉に、私は……






「あれ? ミュウツーその帽子どうしたんだ?」
「オーキドに貰いました」
「へー。僕の帽子とお揃いだね?」
「はい」

 主と同じ帽子を被る。
 ただコレだけの行為だが……主に少し近づけた気がする。

「よし! ポケモンマスター目指してがんばるぞー!」

 主よ。何処までも着いてゆきます。
 たとえ、この身朽ち果てても……貴方の為に……