※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

528 ID:Vj2NXWz50

主のポケモンになってしばらくが経った。主はポケモンマスターになるべき器量を備えた非常に素晴らしい方だ。
だが、それゆえ優しすぎる。そこが主の魅力でもあるのであり、そんな主だから私もゲットされようと思ったのだが。
主は拒否することをしようとしない。私といる時も私の多少の融通も利いてくれる。しかし、私以外の生物のワガママも聞いてしまっている。
これはどういうことなのだろう。私の中での主は唯一無二の絶対的に特別な存在だが、主にとっての私は一体なんなのだろう。
他者と同等…もしくはそれ以下…。否―――そんなわけない。きっと主も…



 主はカントー中を旅してきただけあって、顔が広い。各地のジムリーダー、ポケモンセンターの同じ顔の雌共―――他にも道行くトレーナー。
様々な人々に声をかけられる。
 そして今日は、タマムシシティに来たわけだが、案の定主は、ジムに立ち寄った。たしかここのジムリーダーはエリカだとかいう雌猫のはず。それにタマムシのジムは女性ばかりな記憶が。
私としては、できるかぎり主を他の異性には会わせたくはないのだが、主が望むなら、私に断る権限はない。なぜなら私は主のものなのだから。
 しかし、それでもわたしは―――――。

529 ID:Vj2NXWz50

>>528続き
「やぁ、エリカ!!久し振り」
「久し振りですわね、男さん。今日は突然どういったご用件で??」
「実はさぁ…」

 ああ、今、私に向けられるべき笑顔が、私ではない存在に向けられている。主の性格からして、仕方ないことだとわかってはいるのだが、
だが、それはとても歯がゆいものがある。
まだ主は談笑している。用事があるなら早く済ませたらいいのに。ん?用事?そういえば用事なんてあったのか?私は主と出会って今まで、片時も離れることなく生きてきた。
その中でタマムシのジムに用事があるなんて言っていただろうか?

 ………………まさか。いや、そんなわけは、しかし現に今も、主とエリカは楽しそうに花を眺めてる。主は楽しそうだ。そしてエリカも、異性に向ける顔を主に向けている。
そんなバカな!主がエリカを…。そんな、ソンナ―――――――――

531 ID:Vj2NXWz50

>>529続き
どうしたんだ、ミュウツー?顔色悪いぞ?」
「!…いえ、なんでもありません、それより、い、いつまでここに滞在してるおつもりですか?」
「いや、今日はもう行くよ。今夜はタマムシで一泊だな」

 ―――――今日ハ?

「じゃあな。エリカ!!また明日来るよ!」
「はい、ではさようなら」

 ―――――マタ……明日?ア、明日モココへクルノカ?

「あ、主」
「ん?」
「明日も、ここへ、来るのですか?」
「うん。まぁちょっとな!」

 ―――――嘘だ!ウソだ!ウソダ!!私は、主を、主のことを、しかし、主は私のことを私のことを見て……いない。
ミテイナイミテイナイミテイナイミテイナイミテイナイ。アルジニミテホシイミテホシイミテホシイミテホシイミテホシイミテホシイ
ミテホシイミテホシイミテホシイミテホシイミテホシイミテホシイミテホシイミテホシイミテホシイミテホシイ

 ソウダ、イイコトヲオモイツイタ。コレナラヌシハワタシダケヲミテクレル――――――フタリダケノセカイがツクレル

532 ID:Vj2NXWz50

晩、私は「イイコト」を実行に移すべく行動を開始した。こんなことをしていいのだろうか。一瞬頭をよぎったが、エリカと共にいる主を思い出し、
主はワタシといたほうがイイノダ。という結論にイタり、思いとどまるには至らなかっタ。

「主、では。そろそろ寝ましょうか」
「そうだな。じゃあおやすみ、ミュウツー」

 ああ、愛シイ主。もうすぐあなたが私だけのものに。私ト主のフタリダケノ世界が―――――デキル。

「…明日が楽しみだ」

 主は小声で言ッタ。そんなにあの雌猫とアウノガタノシミナノ?もうゲンカイだ。主が寝静まってカラとオモっていたが、
モウゲンカイダ。

「主、私は、ワタシハ…。主のことをアアアアアア愛シテマス」
「…え?いきなり何を言ってるんだよ。照れるじゃないか」
「デスガ、主ノ気持チは、私ニ向いてイナイコとが、今日、はっきりとワカリマシタ。
コノママでは、ア主もわたシもダメにナッテシマイマス。そこで、ワタシはカンガエマシタ。どうしたら、ドウシタラ、
主が私だkケヲ、ミてくクレルノカヲ。ソシテ、わカッタんでス。アルジを殺せば、キットワタシダケヲ、ミテクレルって。スクナクトモ、私イガいをミナイト」 
「な、なにをいってるんだよ!!やめろ、やめてくれぇええええええええええええええ!!!!」

 コレデ、フタリダケノセカイガ、デキル



 後日、ハナダの洞窟の奥には、ミュウツーと一人の青年の遺体が寄り添っていた。

 アルジガ、ワタシヲミテクレル