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「ミュウツー」
「お前なんかもう必要じゃない」

また同じ夢をみた。何回、いや何十回目になるだろうか。
最近では毎日のようにみるようになってしまった。
もちろん夢に慣れることができる筈もなく、眠りの浅い日が続いた。

「ミュウツー?」
「…!あ、主、どうかしたか」
“オ前ナンカモウ必要ジャナイ”
その声が頭に響く。違う。あれは夢だ。
「いや、その…なんか顔色悪いけど、大丈夫か?」
「気のせいだ。それに私の肌が白いのは元々だろう」
「…そうか、なら良いんだ。ごめんな」
「なぜ主が謝る」
主に心配をかけてしまった。私としたことが!

そう、これが現実。
主はいつもこうやって私のことを気にかけてくれている。
だから主が私を見捨てるなんて事はありえる筈が無い。


そう、だから
「ミュウツー」
これは
「お前はもう・・・・要らない」
ゆ    メ

147 ID:H3j7DnwU0


「あっ、主、一体何の冗談を」
「冗談なんかじゃないんだ」
「なっ……」
動揺を隠し切れない。
「お前は確かに強い。だけど…弱い。俺もう耐えられないんだよ!この重荷に!!」
「主!待ってください…!!」
腕を伸ばす
「お前には悪いと思っている」
「主!!」
届かない

「ごめんな」

最後の言葉だけが、やけに響き渡った。
何故。何故そんなことを。
そうだ、これは夢なんだ。これは夢。夢。夢。
―現実ダヨ
違う。これは夢だ。悪い夢だ。
―違ウ コレハ現実
違う違う違うこれは夢だ嘘だ
―君ハソウヤッテ現実カラ逃ゲルノカ

―ダカラ、大切ナ人ニマデ逃ゲラレル


ミュウツーは めのまえが まっしろになった

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これが現実なのか
―ソウコレガ現実 君ガ捨テラレタトイウ事実
私は捨てられた
―ソウ君ハ捨テラレタ
そうか私は捨てられたのか
…ははっハッ…ハハハは!!ハハハハハ八はッ!!!

笑わせてくれる
主はそのような事はしない。主は私のことを愛している。主は私を愛している。主は私を捨てたりなどしない。
主を返せ。私の主を。返せ。返せ。私の主を返せ返せ返せ返せ返せ返セ

首を掴む

ゴキン、という鈍い音が響き渡った



目が覚める
「おはようミュウツー」
「ああ、主。いい夢はみれたか」

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最終更新:2007年12月09日 22:13