現代社会では教養の価値は多様化しており、まずはその価値を見出すための「機会」を再構築する必要がある。
我々理工系の学生にとって、文系科目が「機会」を与えるための一つの扉であり、そのような扉、またそれを取り巻く環境を整備することが我々の提言となる。
幅広い概念を俯瞰させ、自発的な問題意識の発生により、個人の主観に基づいた価値を見出す「機会」を与える。
「教養」の価値を認識することに成功した学生たちによって、各々の価値感に基づき、具体的な「教養」を獲得することを目指す。
扉の向こうには「教養」という名の様々な価値が存在しており、それらは、しっかりとは認識できないが、大変魅力的な光の群であることが覗き穴を覗くことによりぼやけながらも視認できる。このように、多様化している「教養」の価値を自発的に発見するような、覗き穴に当たる部分として存在するのが、「文系導入科目」である。
覗き穴を覗くことで価値を見出すことに成功した学生は、目の前の扉を開け、目の前に広がった光に向かい数ある道を歩み始める。これが「文系基礎科目」の始まりである。
当然、覗き穴が曇ってしまっていたり、扉を開け歩み始めても一向にたどり着かない道ばかりでは、学生の意欲は向上しない。そのため、扉や光への航路の整備も必要である。
最終更新:2012年07月14日 17:17