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&aname(T14,option=nolink){アンケート番号}[[T14>良問アンケート/大作11~20問目#14]] *アリス失踪事件 [[108スレ目450~512>http://gensokyotekiumigame.web.fc2.com/thread2/umigame108.html#R450]] [[108スレ目654~814>http://gensokyotekiumigame.web.fc2.com/thread2/umigame108.html#R654]] [[108スレ目826~890>http://gensokyotekiumigame.web.fc2.com/thread2/umigame108.html#R826]] [[108スレ目902~976>http://gensokyotekiumigame.web.fc2.com/thread2/umigame108.html#R902]] [[109スレ目11~139>http://gensokyotekiumigame.web.fc2.com/thread2/umigame109.html#R11]] [[109スレ目286~445>http://gensokyotekiumigame.web.fc2.com/thread2/umigame109.html#R286]] [[109スレ目563~704>http://gensokyotekiumigame.web.fc2.com/thread2/umigame109.html#R563]] [[109スレ目792~次スレ22>http://gensokyotekiumigame.web.fc2.com/thread2/umigame109.html#R792]] 【状況】  私は霧雨魔理沙、魔法の森に住むしがない大魔法使いだ。  今日は、同じく森に住んでる人形師、アリスの家を家捜しに来たんだが。 「アリスー。おーい、いないのか?」  好都合な事に、アリスは不在だった。……しかも、昨日から家に帰っていないようだ。  これは事件だ。そうに違いないと、私の好奇心が告げているぜ! 【問題】 消えたアリスを発見せよ! 【ルール】 亀夫君問題です。 魔理沙に指示を出して、アリスを探し出してください。 #openclose(show=作中の流れ(概略)){ ・アリスは昨日も不在だった。しかし、昨日ひっかかったトラップが再設置されていない。家の中に異常な点は見られない。 ・最後にアリスを見たのは一昨日の夜の博麗神社での宴会。 ・博麗神社に移動。霊夢と話す。 ・一昨日の宴会の参加者は霊夢、魔理沙、アリス、レミリア、咲夜、パチュリー、幽々子、妖夢、早苗、神奈子、諏訪子、紫。アリスは早苗、パチュリーと何やら話していたようだ。帰りは魔理沙が送って行った。 ・紅魔館に移動。パチュリー・咲夜に会う。 ・一昨日パチュリーはアリスとルーン文字について話していた。アリスは昨日図書館に来て、調べ物をしていった。 ・妖怪の山に向かう途中、ミスティアと遭遇。吹っ飛ばす。 ・守矢神社に向かおうとすると神奈子に阻止される。 ・神奈子と会話。早苗には会わせてもらえない(具合が悪い?)。昨日も今日も山に部外者は入っていないとのこと。 ・冥界に向かおうとすると、にとりと遭遇。「河童印の小ロケット」を押しつけられる。 ・プリズムリバーとも遭遇。小ロケットで吹き飛ばす。彼女たちはアリスに関する情報を持っていない。霊夢がさっき冥界に来たらしい。 ・妖夢と遭遇。一昨日の宴会のことはよく覚えていないらしい。アリスには宴会後会っていないが、人形を見つけたので来ていたのかもしれないとのこと。なんでも、その人形は悲鳴を上げるらしい。アリスに似ている? ・妖夢の部屋へ。人形を見せてもらう。声をかけると首が動く。 ・人形に質問。  ・アリスの居場所はわからない  ・アリスと通信可能(人形を介して音声・画像認識可能)。今操作しているのはアリス本人。  ・何やらへまやったらしい。アリスは移動不可能。 ・妖夢の案内で人形が吊られていた場所へ。人形を吊るしたのはアリスらしい。今の状況には第三者が関わっている。 ・紅魔館での調べ物は今回の件には関係ないらしい。 ・幽々子と遭遇。昨日の悲鳴は午後3時ころ。 ・紅魔館へ移動。美鈴をロケットで吹き飛ばす。 ・フランドールと遭遇。同行させることに。 ・パチュリーに会う。人形を見ると、調べ始める。この人形は何かが仕込まれている。また、動きをあらかじめ制限されている。 ・フランドールは昨日、アリスの人形を破壊したらしい。アリスによると、紅魔館に飛ばした人形は1体だけらしい。また、他の人形を冥界以外の場所に飛ばしたりもしていない。 ・アリスの声は昨日の宴会で潰れて出ないようだ。 ・どうやらアリスはどっかの場所に嵌って身動きがとれないようだ。紫のスキマ空間のようだ。 ・アリスによると、人形を分解するのはだめらしい。また、早苗は関係ないようだ。 ・紅魔館から出る。レミリアから「困ったときは神頼み」と言われる。 ・人間の里へ。最近藍・橙をみたという情報はない。 ・なぜか油揚げを諏訪子が大量に買っていったらしい。 ・再び妖怪の山へ。神奈子に遭遇。諏訪子は早苗の看病中らしい。油揚げはおでんの具だとか。 ・博麗神社へ。霊夢曰く、一昨日の宴会に幽霊が大量が入ってきていたので、昨日紫にあの世とこの世の結界を修復するように指示したらしい。確認したところ、ある程度直されていたようだ。 ・霊夢とともの三度妖怪の山へ。神奈子と遭遇。早苗の異常に幽霊が関係しているかもというと、霊夢だけ通してくれる。霊夢からアリスが一昨日霖之助のところで買い物をしてたらしいので調べに行くように指示される。なんでも、それは「大まな板」だとか。 ・香霖堂へ。霖之助は不在。 ・アリスに確認すると「ダイナマイト」だったらしい。 ・香霖堂に入る。トラップで水に濡れる。にとりと遭遇。霖之助も帰ってくる。霖之助が入手したダイナマイトは1本でアリスに売ったらしい。 ・にとりとともに妖怪の山へ。霊夢と合流。守矢神社に入ってもいいとのこと。早苗の体調不良は幽霊に取りつかれていたわけではなく、酒に酔ったうえに幽霊に囲まれて体を冷やしたためらしい。 ・神奈子・諏訪子に早苗を温めるため八卦炉を貸す。 ・早苗と話す。一昨日の宴会でアリスにダイナマイトのことを聞かれたらしい。アリスはダイナマイトが爆弾だと知らなかったらしいが、聞いて興味を持ったらしい。 ・ダイナマイトは現在、この人形の中に入っているらしい。遠隔操作で爆破可能 ・神様から油揚げをもらう。 ・霊夢とともに幽明結界へ移動。 ・油揚げを出すと藍が釣れる。 ・藍曰く、スキマにいるアリスを出すことは彼女にはできない。紫はどこにいるか不明だがおそらく睡眠中。スキマにいるアリスを出すことは藍の力ではできない。どうしても出したければ結界を火力でこじ開けるしかない。 ・アリスは紫が結界修復するときに偶然巻き込まれたらしい。 ・藍の計算でダイナマイト爆破に適切な場所を見つける。人形が首を3回振るが爆発しない。どうやら香霖堂のトラップで湿気ているらしい。ロケットを当てて爆破させる。アリスを救出。  魔理沙がスキマに閉じ込められていたアリスを救出した、あくる日の夜。  二人は博麗神社にお邪魔していた。 「喉はもう大丈夫なの? お酒と歌で悲鳴がガラガラ、って聞いてたんだけど」 「平気よ、すっかり元通り。行くのが面倒なだけあって、あそこの薬はよく効くわ」 「それは何よりだ。じゃあ、一つ歌でも」「ぜったい、嫌」  竹林の薬師の適切な処置のおかげで、喉も疲労もすっかり回復した。とアリスが言うので、  霊夢と魔理沙で、事件の当事者に質問する機会を設けたのだ。  発見こそ出来たものの、詳しい状況は正直言ってちんぷんかんぷんだった。 「宴会の日の昼、私は神社に向かう途中で道具屋に寄った。そこで、あの茶色い筒を見つけたの。  名前はダイナマイトで、外の世界で『安全に吹き飛ばす』ために広く使われている道具、店主さんの説明は概ねそんなだった。  買った理由なんて、無いわ。純粋に興味が有ったのよ。」 「その足で、あんたはうちに来たのね」 「あんまり変な物ばっかり集めてると、いつか好奇心に殺されるぜ」  こいつには言われたくないという顔で、しかしアリスは無視して話を続ける。 「宴会に、外界から最近来たっていう女の子が参加してたから、ダイナマイトについて詳しく聞いたの。  使い方は判ったけど、同時に物騒なことも判明した。これは安全どころか、危険で破壊的な代物だって、ね。  驚いたわ。……興味も増した。外の世界の爆弾の威力を、この眼で見てみようかなと思ったのよ」 「そんな危ないもん、気軽に使ってみようとするな」 「そこら辺にポイ捨てして、魔理沙なんかに拾われたらそれこそ大惨事になりかねないわ。  処理のついでに、火力テストくらいしたっていいじゃない」  今度は、魔理沙が口を尖らす番だった。  反論を色々考えていたが、結局は好奇心に負けたらしい。促されて、アリスは続ける。 「昨日のお昼からさっそく行動を開始したわ。  パチュリーの所で詳しく調べると、人形の爆発を着火装置に使えそうだった。  図書館に人形を置いて一旦家に戻って、確認しながら人形にダイナマイトを組み込んだの。  あとは生物のいない冥界の片隅にその人形を吊るして、安全な場所まで戻って人形を起爆する。それだけだったんだけど」 「アリスが距離を取ってる間に妖夢が縄を斬って、不審な人形を持ち帰ってしまった……のか。  冥界で首吊りで人形なんて、好奇心をそそって当然だな。」 「ダイナマイト人形は屋敷の中に持ち込まれた。取り返したかったけど、前の日の深酒で声は掠れてるし、ちょっと、その……躊躇っちゃって。  冥界の入口の辺りで、もたもたしてたその時――――」 「紫のやつがいい加減な仕事をして、結界のスキマに埋め込まれてしまったのか。  ドジだなぁ」 「幸い、残してきた人形たちとの接続は途切れてなかった。でも絶望的だったわね。  ダイナマイトを仕込んだ人形は、万が一にも勝手に動かないよう動作を制限してあったし、  もしもの為と図書館に残しておいた人形は、動かした途端粉々にされるし……本当に困ったわ」  実は宴会には、陽気な幽霊の団体さんがどこからとも無く参戦していたのだが、気づいていた者は少なかった。  朝になってやっと気づいた霊夢は、神社から追い払ったり、誰かに取り憑いてないかを調べたりと忙しい目に遭った。  そこで、幽霊の後始末が終わったあと、未だに飲んでいる紫を捕まえて厳しく糾弾したのだと言う。  紫は霊夢をなだめる意図で、幽明結界の修復に手をつけたのだ。  あの世とこの世の間をほんのちょっと広げて、行き来を面倒にしただけの適当な仕事だったが、  まさかそのちょっとのスキマに妖怪が閉じ込められるとは、紫にも予想外だったろう。 「で、一日経った後、私が結界に穴を開けてアリスを救い出した」 「めでたしめでたし。あんたには感謝してるわ、本当に」 「はー。それにしても、まったく面倒くさいことを考えたもんね。」  霊夢はぼやいた。何故だか、アリスが全てを包み隠さず話しているとは思えなかったが、  とにかくアリスは無事だったからまぁいいや、と思うことにした。 <解説は終了です> <エンディングに入ります> 【エンディング】  こうして、事件のややこしい全貌は、アリスの口から明らかになった。  だが魔理沙には言いたい事がまだあった。 「アリス。そんな面白そうな事、どうして誰にも相談しなかったんだ?  私にでも一言言ってくれればよかったのにさ。今から興味本位で爆弾処理するので、一緒に来ませんかって」 「簡単な事よ。そんな事をする義務は、私には無い。  スキマ妖怪が結界をいじるなんて、思ってもいなかったしね」 「さっさと結界を直しておかないから色々面倒が起きるのよ。幽霊が入って来たりさぁ」 「そういやそんな事もあったっけ。  紫に会ったら、鋭く追及してやらないとな」 「あら、実は私にも、言ってやりたい事があるのです」 「「!?」」「ふふ、今晩は」  噂をすればスキマ、八雲紫はするりと三人の前に現れた。  いつも通りの気味悪い笑顔で……何故か酒瓶を手にしている。 「それでは、魔理沙からお先にどうぞ。追求」 「え? ああ、お前が適当なおかげで、私は一日中探偵ごっこをやる羽目になった。  謝礼を誰から受け取れというんだ?」 「それも、結構な回り道の後に、真相に辿り着いたそうね。藍から聞きましたわ。  謝礼なら、ここにお酒があるわ。ほっぺが爆発するほど美味しい品が」 「……いつになく誠実だな。有難く頂くが、私はまだお前を許してはいないからな?」  酒瓶を渡されると、言葉とは裏腹に魔理沙の頬は緩んだ。  一方で、アリスの表情は固いままだ。 「…………」 「どうしたの? 貴女からも、謝罪を要求されると思ったのですが?  ちゃんとあるわよ。喉に優しくて、後腐れなく酔えるお酒」 「貰えるものは貰うべきだ。いらないなら、私が拾っちゃうぜ」 「……結構です。元々、私の不注意が原因でもありますし……」 「あら良く判ってるじゃない、いい子ねぇ。そんなに私が怖い?」 「!? な、何を――――」「そもそも」 「そもそも、貴女は何故、爆弾など買い求めたのかしら。」 「…………爆弾だとは、知らなかったわ」 「アリスは『安全にぶっ飛ばす』道具だと聞いて、買ったんだっけ?」 「一体、全体……何を吹き飛ばしてしまいたかったのでしょう? 自分の自由な活動には邪魔な妖怪たち?  自分に時たまちょっかいを出してくる人間たち?  それとも……自分自身、かしら。」 「……………………」 「貴女がさっさと幽々子に会いに行っていれば、結界に挟まる事も無かった。  友人達に一言言っておけば、探偵は余計な回り道をせずに済んだ。  茶番ですわ、今回の舞台は。[#爆弾を抱えた少女]が独りで演じた、はた迷惑な喜劇」 「アリス、話しすぎて喉がまたダメになったか? 言われ放題はらしくないぜ」 「…………大丈夫。推測なんて、ムキになって否定すること無いわ」 「ふふ。私はこれでお暇しますわ。お茶をご馳走様。魔理沙、皆によろしく」 「こら、それは私の湯呑み……ああ、行っちゃった。もうっ」  紫は不敵に微笑んだまま、あっという間にスキマへと消えてしまった。  後には酒瓶が二本と、答えは出せそうにない謎だけが残された。 【エンディング2】  アリスはやっと、口を開く気になったようだ。 「……ところで、最後に妙な事を言ってたわね。  『皆によろしく』って、どういう事かしら。」 「ああ、これから宴会なのよ。もうすぐ。ここで。」 「へ?」「そういやそろそろ、声をかけた奴らが来てもいい頃だな」  アリスがぽかんとしている内に、早苗にパチュリーに妖夢、その他の人妖が神社に集まりだした。  今回のアリス消失事件で、魔理沙の捜査に協力してくれた皆さんである。 「失踪したと聞いた時は心配しましたよ! ダイナマイトと共に姿を消した、なんて……」 「喉が痛むでしょう、声を出す必要はないわ。ルーンの取得と解釈について、たっぷりと聞かせてあげる」 「あの……悩みなら私が斬りましょうか? 人を呪っても、恨みは募るばかりですよ」  次々に言葉を掛けてくる参加者たち。アリスは何だか息苦しさを感じていた。こんな状況の経験は彼女に無い。  どうして、過剰に心配されているのか? 「魔理沙! あんた、一体なんて言って回ったのよ!?」 「アリスを無事に保護したから宴会をやろうって伝えただけだ。  私は他に何も言ってないぜ? お前と一緒でな。  アリスの行動の動機がさっぱり判らなくて、推理には苦労したなぁ」 「宴会の席で喉が嗄れるまで歌い狂い、二日後にあんたは失踪。  話を聞いたとき、私でさえ『きっと辛い悩みを抱えてたのね』って思ったわ」 「今日は全員、お前にいらん気を使うんじゃないか? ま、とにかく一杯どうぞ」  てきぱきと器を渡して、紫から貰ったお酒を注ぐ魔理沙。  アリスは呻きながら杯を受け、水面に映る自分の顔と、チラチラと視線を向けてくる顔たちを交互に見ていたが、  思い切ったように杯を傾けた。爆発する方のお酒であることには気づかなかった。 「……判ったわよ」 「?」 「ストレスは、溜め込んでも碌なことにならないって事。  私が何も言わなきゃ、こいつらずっと私を勘違いし続ける。  一度、吹き飛ばす必要があるわ」  アリスは俄かに立ち上がった。吹っ切れたようだ。何かが吹き飛んだのかもしれない。 「さぁ、あんたたちに教えて上げる。今回の事故の顛末を。  私には、悩みなんて一切全くないって事をね!」  高らかに宣言する。意表を突かれた人妖たちの視線を一手に受け、アリスは再び喉に酒を流し込んだ。 「あいつ、懲りないのかしら」 「ああ。前回どうやって家に帰ったのか、ちゃんと覚えてないのかもな?」  魔理沙は、同じ森に住む大魔法使いとして、彼女の動向を見届けることに決めた。  今夜はアリスが中心になる。いつもとは違った宴会になるだろう。  完 <今までお付き合い頂き、ありがとうございました!> ミスティアは、『昨日、アリスが上の方へ行った』という証言を 引き出せる相手でした。 また、宴会に陽気な幽霊がやって来た理由は、 『メルランの単独ライブで陽気になって、宴会に向かう幽々子についていった』 というものでした。 えーりん呼びの流れは、想定してなかったのでかなり焦りまくり…… あと、みんな大好きフランちゃんはビックリ要員ですw } ----
&aname(T15,option=nolink){アンケート番号}[[T15>良問アンケート/大作11~20問目#15]] *アリス失踪事件 [[108スレ目450~512>http://gensokyotekiumigame.web.fc2.com/thread2/umigame108.html#R450]] [[108スレ目654~814>http://gensokyotekiumigame.web.fc2.com/thread2/umigame108.html#R654]] [[108スレ目826~890>http://gensokyotekiumigame.web.fc2.com/thread2/umigame108.html#R826]] [[108スレ目902~976>http://gensokyotekiumigame.web.fc2.com/thread2/umigame108.html#R902]] [[109スレ目11~139>http://gensokyotekiumigame.web.fc2.com/thread2/umigame109.html#R11]] [[109スレ目286~445>http://gensokyotekiumigame.web.fc2.com/thread2/umigame109.html#R286]] [[109スレ目563~704>http://gensokyotekiumigame.web.fc2.com/thread2/umigame109.html#R563]] [[109スレ目792~次スレ22>http://gensokyotekiumigame.web.fc2.com/thread2/umigame109.html#R792]] 【状況】  私は霧雨魔理沙、魔法の森に住むしがない大魔法使いだ。  今日は、同じく森に住んでる人形師、アリスの家を家捜しに来たんだが。 「アリスー。おーい、いないのか?」  好都合な事に、アリスは不在だった。……しかも、昨日から家に帰っていないようだ。  これは事件だ。そうに違いないと、私の好奇心が告げているぜ! 【問題】 消えたアリスを発見せよ! 【ルール】 亀夫君問題です。 魔理沙に指示を出して、アリスを探し出してください。 #openclose(show=作中の流れ(概略)){ ・アリスは昨日も不在だった。しかし、昨日ひっかかったトラップが再設置されていない。家の中に異常な点は見られない。 ・最後にアリスを見たのは一昨日の夜の博麗神社での宴会。 ・博麗神社に移動。霊夢と話す。 ・一昨日の宴会の参加者は霊夢、魔理沙、アリス、レミリア、咲夜、パチュリー、幽々子、妖夢、早苗、神奈子、諏訪子、紫。アリスは早苗、パチュリーと何やら話していたようだ。帰りは魔理沙が送って行った。 ・紅魔館に移動。パチュリー・咲夜に会う。 ・一昨日パチュリーはアリスとルーン文字について話していた。アリスは昨日図書館に来て、調べ物をしていった。 ・妖怪の山に向かう途中、ミスティアと遭遇。吹っ飛ばす。 ・守矢神社に向かおうとすると神奈子に阻止される。 ・神奈子と会話。早苗には会わせてもらえない(具合が悪い?)。昨日も今日も山に部外者は入っていないとのこと。 ・冥界に向かおうとすると、にとりと遭遇。「河童印の小ロケット」を押しつけられる。 ・プリズムリバーとも遭遇。小ロケットで吹き飛ばす。彼女たちはアリスに関する情報を持っていない。霊夢がさっき冥界に来たらしい。 ・妖夢と遭遇。一昨日の宴会のことはよく覚えていないらしい。アリスには宴会後会っていないが、人形を見つけたので来ていたのかもしれないとのこと。なんでも、その人形は悲鳴を上げるらしい。アリスに似ている? ・妖夢の部屋へ。人形を見せてもらう。声をかけると首が動く。 ・人形に質問。  ・アリスの居場所はわからない  ・アリスと通信可能(人形を介して音声・画像認識可能)。今操作しているのはアリス本人。  ・何やらへまやったらしい。アリスは移動不可能。 ・妖夢の案内で人形が吊られていた場所へ。人形を吊るしたのはアリスらしい。今の状況には第三者が関わっている。 ・紅魔館での調べ物は今回の件には関係ないらしい。 ・幽々子と遭遇。昨日の悲鳴は午後3時ころ。 ・紅魔館へ移動。美鈴をロケットで吹き飛ばす。 ・フランドールと遭遇。同行させることに。 ・パチュリーに会う。人形を見ると、調べ始める。この人形は何かが仕込まれている。また、動きをあらかじめ制限されている。 ・フランドールは昨日、アリスの人形を破壊したらしい。アリスによると、紅魔館に飛ばした人形は1体だけらしい。また、他の人形を冥界以外の場所に飛ばしたりもしていない。 ・アリスの声は昨日の宴会で潰れて出ないようだ。 ・どうやらアリスはどっかの場所に嵌って身動きがとれないようだ。紫のスキマ空間のようだ。 ・アリスによると、人形を分解するのはだめらしい。また、早苗は関係ないようだ。 ・紅魔館から出る。レミリアから「困ったときは神頼み」と言われる。 ・人間の里へ。最近藍・橙をみたという情報はない。 ・なぜか油揚げを諏訪子が大量に買っていったらしい。 ・再び妖怪の山へ。神奈子に遭遇。諏訪子は早苗の看病中らしい。油揚げはおでんの具だとか。 ・博麗神社へ。霊夢曰く、一昨日の宴会に幽霊が大量が入ってきていたので、昨日紫にあの世とこの世の結界を修復するように指示したらしい。確認したところ、ある程度直されていたようだ。 ・霊夢とともの三度妖怪の山へ。神奈子と遭遇。早苗の異常に幽霊が関係しているかもというと、霊夢だけ通してくれる。霊夢からアリスが一昨日霖之助のところで買い物をしてたらしいので調べに行くように指示される。なんでも、それは「大まな板」だとか。 ・香霖堂へ。霖之助は不在。 ・アリスに確認すると「ダイナマイト」だったらしい。 ・香霖堂に入る。トラップで水に濡れる。にとりと遭遇。霖之助も帰ってくる。霖之助が入手したダイナマイトは1本でアリスに売ったらしい。 ・にとりとともに妖怪の山へ。霊夢と合流。守矢神社に入ってもいいとのこと。早苗の体調不良は幽霊に取りつかれていたわけではなく、酒に酔ったうえに幽霊に囲まれて体を冷やしたためらしい。 ・神奈子・諏訪子に早苗を温めるため八卦炉を貸す。 ・早苗と話す。一昨日の宴会でアリスにダイナマイトのことを聞かれたらしい。アリスはダイナマイトが爆弾だと知らなかったらしいが、聞いて興味を持ったらしい。 ・ダイナマイトは現在、この人形の中に入っているらしい。遠隔操作で爆破可能 ・神様から油揚げをもらう。 ・霊夢とともに幽明結界へ移動。 ・油揚げを出すと藍が釣れる。 ・藍曰く、スキマにいるアリスを出すことは彼女にはできない。紫はどこにいるか不明だがおそらく睡眠中。スキマにいるアリスを出すことは藍の力ではできない。どうしても出したければ結界を火力でこじ開けるしかない。 ・アリスは紫が結界修復するときに偶然巻き込まれたらしい。 ・藍の計算でダイナマイト爆破に適切な場所を見つける。人形が首を3回振るが爆発しない。どうやら香霖堂のトラップで湿気ているらしい。ロケットを当てて爆破させる。アリスを救出。  魔理沙がスキマに閉じ込められていたアリスを救出した、あくる日の夜。  二人は博麗神社にお邪魔していた。 「喉はもう大丈夫なの? お酒と歌で悲鳴がガラガラ、って聞いてたんだけど」 「平気よ、すっかり元通り。行くのが面倒なだけあって、あそこの薬はよく効くわ」 「それは何よりだ。じゃあ、一つ歌でも」「ぜったい、嫌」  竹林の薬師の適切な処置のおかげで、喉も疲労もすっかり回復した。とアリスが言うので、  霊夢と魔理沙で、事件の当事者に質問する機会を設けたのだ。  発見こそ出来たものの、詳しい状況は正直言ってちんぷんかんぷんだった。 「宴会の日の昼、私は神社に向かう途中で道具屋に寄った。そこで、あの茶色い筒を見つけたの。  名前はダイナマイトで、外の世界で『安全に吹き飛ばす』ために広く使われている道具、店主さんの説明は概ねそんなだった。  買った理由なんて、無いわ。純粋に興味が有ったのよ。」 「その足で、あんたはうちに来たのね」 「あんまり変な物ばっかり集めてると、いつか好奇心に殺されるぜ」  こいつには言われたくないという顔で、しかしアリスは無視して話を続ける。 「宴会に、外界から最近来たっていう女の子が参加してたから、ダイナマイトについて詳しく聞いたの。  使い方は判ったけど、同時に物騒なことも判明した。これは安全どころか、危険で破壊的な代物だって、ね。  驚いたわ。……興味も増した。外の世界の爆弾の威力を、この眼で見てみようかなと思ったのよ」 「そんな危ないもん、気軽に使ってみようとするな」 「そこら辺にポイ捨てして、魔理沙なんかに拾われたらそれこそ大惨事になりかねないわ。  処理のついでに、火力テストくらいしたっていいじゃない」  今度は、魔理沙が口を尖らす番だった。  反論を色々考えていたが、結局は好奇心に負けたらしい。促されて、アリスは続ける。 「昨日のお昼からさっそく行動を開始したわ。  パチュリーの所で詳しく調べると、人形の爆発を着火装置に使えそうだった。  図書館に人形を置いて一旦家に戻って、確認しながら人形にダイナマイトを組み込んだの。  あとは生物のいない冥界の片隅にその人形を吊るして、安全な場所まで戻って人形を起爆する。それだけだったんだけど」 「アリスが距離を取ってる間に妖夢が縄を斬って、不審な人形を持ち帰ってしまった……のか。  冥界で首吊りで人形なんて、好奇心をそそって当然だな。」 「ダイナマイト人形は屋敷の中に持ち込まれた。取り返したかったけど、前の日の深酒で声は掠れてるし、ちょっと、その……躊躇っちゃって。  冥界の入口の辺りで、もたもたしてたその時――――」 「紫のやつがいい加減な仕事をして、結界のスキマに埋め込まれてしまったのか。  ドジだなぁ」 「幸い、残してきた人形たちとの接続は途切れてなかった。でも絶望的だったわね。  ダイナマイトを仕込んだ人形は、万が一にも勝手に動かないよう動作を制限してあったし、  もしもの為と図書館に残しておいた人形は、動かした途端粉々にされるし……本当に困ったわ」  実は宴会には、陽気な幽霊の団体さんがどこからとも無く参戦していたのだが、気づいていた者は少なかった。  朝になってやっと気づいた霊夢は、神社から追い払ったり、誰かに取り憑いてないかを調べたりと忙しい目に遭った。  そこで、幽霊の後始末が終わったあと、未だに飲んでいる紫を捕まえて厳しく糾弾したのだと言う。  紫は霊夢をなだめる意図で、幽明結界の修復に手をつけたのだ。  あの世とこの世の間をほんのちょっと広げて、行き来を面倒にしただけの適当な仕事だったが、  まさかそのちょっとのスキマに妖怪が閉じ込められるとは、紫にも予想外だったろう。 「で、一日経った後、私が結界に穴を開けてアリスを救い出した」 「めでたしめでたし。あんたには感謝してるわ、本当に」 「はー。それにしても、まったく面倒くさいことを考えたもんね。」  霊夢はぼやいた。何故だか、アリスが全てを包み隠さず話しているとは思えなかったが、  とにかくアリスは無事だったからまぁいいや、と思うことにした。 <解説は終了です> <エンディングに入ります> 【エンディング】  こうして、事件のややこしい全貌は、アリスの口から明らかになった。  だが魔理沙には言いたい事がまだあった。 「アリス。そんな面白そうな事、どうして誰にも相談しなかったんだ?  私にでも一言言ってくれればよかったのにさ。今から興味本位で爆弾処理するので、一緒に来ませんかって」 「簡単な事よ。そんな事をする義務は、私には無い。  スキマ妖怪が結界をいじるなんて、思ってもいなかったしね」 「さっさと結界を直しておかないから色々面倒が起きるのよ。幽霊が入って来たりさぁ」 「そういやそんな事もあったっけ。  紫に会ったら、鋭く追及してやらないとな」 「あら、実は私にも、言ってやりたい事があるのです」 「「!?」」「ふふ、今晩は」  噂をすればスキマ、八雲紫はするりと三人の前に現れた。  いつも通りの気味悪い笑顔で……何故か酒瓶を手にしている。 「それでは、魔理沙からお先にどうぞ。追求」 「え? ああ、お前が適当なおかげで、私は一日中探偵ごっこをやる羽目になった。  謝礼を誰から受け取れというんだ?」 「それも、結構な回り道の後に、真相に辿り着いたそうね。藍から聞きましたわ。  謝礼なら、ここにお酒があるわ。ほっぺが爆発するほど美味しい品が」 「……いつになく誠実だな。有難く頂くが、私はまだお前を許してはいないからな?」  酒瓶を渡されると、言葉とは裏腹に魔理沙の頬は緩んだ。  一方で、アリスの表情は固いままだ。 「…………」 「どうしたの? 貴女からも、謝罪を要求されると思ったのですが?  ちゃんとあるわよ。喉に優しくて、後腐れなく酔えるお酒」 「貰えるものは貰うべきだ。いらないなら、私が拾っちゃうぜ」 「……結構です。元々、私の不注意が原因でもありますし……」 「あら良く判ってるじゃない、いい子ねぇ。そんなに私が怖い?」 「!? な、何を――――」「そもそも」 「そもそも、貴女は何故、爆弾など買い求めたのかしら。」 「…………爆弾だとは、知らなかったわ」 「アリスは『安全にぶっ飛ばす』道具だと聞いて、買ったんだっけ?」 「一体、全体……何を吹き飛ばしてしまいたかったのでしょう? 自分の自由な活動には邪魔な妖怪たち?  自分に時たまちょっかいを出してくる人間たち?  それとも……自分自身、かしら。」 「……………………」 「貴女がさっさと幽々子に会いに行っていれば、結界に挟まる事も無かった。  友人達に一言言っておけば、探偵は余計な回り道をせずに済んだ。  茶番ですわ、今回の舞台は。[#爆弾を抱えた少女]が独りで演じた、はた迷惑な喜劇」 「アリス、話しすぎて喉がまたダメになったか? 言われ放題はらしくないぜ」 「…………大丈夫。推測なんて、ムキになって否定すること無いわ」 「ふふ。私はこれでお暇しますわ。お茶をご馳走様。魔理沙、皆によろしく」 「こら、それは私の湯呑み……ああ、行っちゃった。もうっ」  紫は不敵に微笑んだまま、あっという間にスキマへと消えてしまった。  後には酒瓶が二本と、答えは出せそうにない謎だけが残された。 【エンディング2】  アリスはやっと、口を開く気になったようだ。 「……ところで、最後に妙な事を言ってたわね。  『皆によろしく』って、どういう事かしら。」 「ああ、これから宴会なのよ。もうすぐ。ここで。」 「へ?」「そういやそろそろ、声をかけた奴らが来てもいい頃だな」  アリスがぽかんとしている内に、早苗にパチュリーに妖夢、その他の人妖が神社に集まりだした。  今回のアリス消失事件で、魔理沙の捜査に協力してくれた皆さんである。 「失踪したと聞いた時は心配しましたよ! ダイナマイトと共に姿を消した、なんて……」 「喉が痛むでしょう、声を出す必要はないわ。ルーンの取得と解釈について、たっぷりと聞かせてあげる」 「あの……悩みなら私が斬りましょうか? 人を呪っても、恨みは募るばかりですよ」  次々に言葉を掛けてくる参加者たち。アリスは何だか息苦しさを感じていた。こんな状況の経験は彼女に無い。  どうして、過剰に心配されているのか? 「魔理沙! あんた、一体なんて言って回ったのよ!?」 「アリスを無事に保護したから宴会をやろうって伝えただけだ。  私は他に何も言ってないぜ? お前と一緒でな。  アリスの行動の動機がさっぱり判らなくて、推理には苦労したなぁ」 「宴会の席で喉が嗄れるまで歌い狂い、二日後にあんたは失踪。  話を聞いたとき、私でさえ『きっと辛い悩みを抱えてたのね』って思ったわ」 「今日は全員、お前にいらん気を使うんじゃないか? ま、とにかく一杯どうぞ」  てきぱきと器を渡して、紫から貰ったお酒を注ぐ魔理沙。  アリスは呻きながら杯を受け、水面に映る自分の顔と、チラチラと視線を向けてくる顔たちを交互に見ていたが、  思い切ったように杯を傾けた。爆発する方のお酒であることには気づかなかった。 「……判ったわよ」 「?」 「ストレスは、溜め込んでも碌なことにならないって事。  私が何も言わなきゃ、こいつらずっと私を勘違いし続ける。  一度、吹き飛ばす必要があるわ」  アリスは俄かに立ち上がった。吹っ切れたようだ。何かが吹き飛んだのかもしれない。 「さぁ、あんたたちに教えて上げる。今回の事故の顛末を。  私には、悩みなんて一切全くないって事をね!」  高らかに宣言する。意表を突かれた人妖たちの視線を一手に受け、アリスは再び喉に酒を流し込んだ。 「あいつ、懲りないのかしら」 「ああ。前回どうやって家に帰ったのか、ちゃんと覚えてないのかもな?」  魔理沙は、同じ森に住む大魔法使いとして、彼女の動向を見届けることに決めた。  今夜はアリスが中心になる。いつもとは違った宴会になるだろう。  完 <今までお付き合い頂き、ありがとうございました!> ミスティアは、『昨日、アリスが上の方へ行った』という証言を 引き出せる相手でした。 また、宴会に陽気な幽霊がやって来た理由は、 『メルランの単独ライブで陽気になって、宴会に向かう幽々子についていった』 というものでした。 えーりん呼びの流れは、想定してなかったのでかなり焦りまくり…… あと、みんな大好きフランちゃんはビックリ要員ですw } ----

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