マスティマ

旧約偽典「ヨベル書」に登場する天使で、マステマ、マンセマットの名でも呼ばれる。
その名に『敵意』『憎悪』の意味を持つ、色々な意味で異端の天使。メガテンのおかげで最近知名度がぐんと上がった。


ヨベル書は創世記時代の事が記されたもので、マスティマ登場まで簡略化すると、

人の繁栄とともに悪行も増え始めた地上を見張るために派遣された天使の一団、グレゴリ
しかし彼らは地上に降り立って間もなく200人全員人間の娘たちに惚れ、娶ってしまう。
彼らの悪行(というか任務違反)はそれだけに留まらず、人間たちに禁じられた知識を教え、地上には様々な悪が蔓延した。
しかも彼らが人間と成した子供たちは、ありとあらゆるものを食べつくす生まれながらの巨人、ネフィリムであった。
怒った四文字さんが地上を一掃するために大洪水をおこす。(これによってノアの一族以外の人間は死に絶えた)
それから二世代の時が経ったころ、ネフィリムや悪霊(生きてたのか)がノアの子孫を脅かしたことから、神は悪霊を捕縛する為に天使達を派遣した。
その際、一人の天使が悪霊たちを自分の部下に加えてほしいと四文字さんに懇願した。 この悪魔たちを率い、人間を試すのに使うだそうだ。
この天使こそが、マスティマである

つまりマスティマは天使でありながら悪魔の軍団を部下として、人間を誘惑し試すことを許されている異端の天使なのである。

その他の記述も見ると、
配下を駆使して人間を堕落させ滅ぼし、カラスなどを用いて不作をもたらした。
預言者モーセがヘブライ人を救う為にエジプトに足を踏み入れた時にはエジプトに協力。モーセとファラオの宮廷魔術師の術比べでは魔術師側に力を貸し、モーセがヘブライ人を連れて国外に脱出した時は、モーセを追撃するようエジプト人達を唆した。
さらに
エジプト側も己が任務の対象としており、過越祭の夜に羊の血の印がついていない建物、畜舎の長子を全て殺している。

などと、容赦の欠片もない。

任務に忠実と言えばそうなのだが、理由はどうあれやってることは悪魔と全く変わらない。人間からすればいい迷惑以外の何物でもない。

ゲームでも『神の溜息から生まれた天使』『神にへつらうもの』と散々な呼び名を貰っている。


神(四文字さん)の敵対者サタンとの類似性が多く見られ、サタンの原型ではないかとも言われている。


DSソフト、真・女神転生ストレンジジャーニー(以下SJ)で登場してから一気に知名度が上がった。しかしミカエルなど有名所と違い元の記述が少ないため、SJのマンセマットに食われてしまった。

そもそもマンセマットをあそこまで使ったゲームもそうないので、イメージが「あれ」で固定されてもいいんじゃないだろうか。・胡散臭い・仮面の・善良(笑)天使
最終更新:2012年05月30日 14:27
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