精霊の悪戯~恋の徒~
「あ~炎の精霊の時は初めてだったから試練があると思わなかったんだよな」
「まぁ焦ったけどなんとかなったわね」
「戦いは二人とも得意分野だったしな」
「そういえば風の精霊の時は謎解きだったから私が役に立ったわね」
「あれは大変だったほんとに」
「確か「「このブロックをある規則性にのっとって並べなさい」」だったけ」
「あぁそうそうあの時はもう終わりかと思ったよ」
「あれは私のおかげで契約したようなものよ?なのになんでテンが契約するのよ」
「そういえばなんでだろうな、風の精霊は俺だけに腕をかざせって行ってきたけど」
「知らないわよそんなの」
アイリは少し不機嫌そうに言い放った。
「やっぱり俺のほうが才能があったからかな」
「何言ってんのよ、それはないでしょ」
「そうかなぁ」
「まぁ確かにあんたは強いけど」
アイリはテンに聞こえない様に言った。
「ん?なんか言ったか、アイリ」
「いっ・・・いや何も言ってないわよ何も・・」
さすがのテンもアイリが何か変だということにきづいたらしい。
「どうしたなんか変なモンでも食ったか」
更にアイリはつぶやいた。
「ふぅ気付かれずにすんだ。なんかあいつを誉めるようなこと言うの嫌なのよね」
「ん?どうかしたか」
「えっ」
遠くにいたはずのテンがかなり至近距離で自分の顔を覗き込んでいた。
アイリは自分の顔が赤くなるのが分かった・・いや分かってしまった。
・・・・・
「いやなんでもない」
「そうかよかった」