4月.


※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

・4-1、四月中旬(休み時間)/教室


俺がこの学校に入学してから幾日かが過ぎ、この学校にもようやく慣れてきた。
友達だって出来たし、前の学校と何の変わりもなく過ごせている。

羽「…あれ、次って数学?もしかして何か課題出てた?」
主「うん、教科書の15ページやってこいって。しかもお前多分当たる番…。」
羽「あいた!いたたたたたたたた…。」
主「…………。」
羽「ってワケで俺、突然の腹痛により次の授業は出れません!」
主「お前また…。」
羽「まあまあ、先生には聞かれたら上手く言っといてな。」
主「いや、こう毎度じゃ聞かれないと思うけど。」
羽「ま、それはそれでしゃーないな。」
主「しゃーないですませられるって幸せで良いねえ…。」
羽「はは、それじゃ俺は保健室ってことで!」
主「はいはい、先生に見つからんようにねー。」

そう言うと羽生治は手を振って教室から出て行ってしまった。
本当にお目出度い奴だな…。

暁「あ!羽生治くんまたサボり!?」
主「暁子ちゃん…!」

振り向くとそこには暁子ちゃんがいた。

主「あー…何て言うか…うん、とつぜんの腹痛だってさ。」
暁「もう、●●くんまでー!仕方ないなー。ここは委員長として呼びに…」
日「行ってる間に授業が始まっちゃうね。」

日向くんも会話に入ってきた。

暁「…だよね。はあ…。」
日「はは、まったく鉄野くんは仕方ないね。」
主「もうお手上げってやつだな。」
暁「うう…お手上げー…。」
日「あれで意外とテストの点数良いから立ちが悪いよね。」
主「え、そうなの!?」
暁「山勘がね、凄くよく当たるのよ、羽生治くん…。」
主「あー、確かにあいつ勘良さそうだもんな…。」
日「ホントに、羨ましい限りだよ…。」
主「俺もテスト前には羽生治に聞いてみるか。」
暁「●●くん!?」
主「じょ、冗談だってー。」
暁「良いかも!わたしも聞いてみようかな。」
日「…姉さん。」
暁「…なんちゃって。」
主「でもそれじゃ羽生治って成績良いんだ、以外…。」
日「いや、よくないよ。」
主「え?」
暁「確かにテストの点数は良いんだけど出席と授業態度が…ね。」
主「ああ…確かに授業に出てても寝てばっかりだもんな。」
暁「あんまり出席日数足りないと留年になっちゃうから授業出るように行ってるのにー。」
日「さすがに留年は良くないからね。」
主「あー…なるほど。」

クラスメイトのことを考えて行動できるって良い委員長だなあ。
それにしても、確かに留年はまずいな…。
でもこのままだと本当にありえるかも…心配だ。
羽生治とは席が前後と言うこともあり、よく話すし、この学校で1番初めに友達になった奴だ。
一応親友ってとこ…なのか?
…ここは俺からも何か言っておいた方が良いのかもしれない。

―キーンコーンカーン。

日「チャイムだ。」
暁「あ、それじゃ席に着くね!」

そう言うと暁子ちゃんと日向くんは自分の席に戻っていった。

  • 4-2へ


・4-2


(授業中)

やっぱり数学の授業は退屈だ。
あー…今頃羽生治はどっかで寝てるんだろうなあ…。
しかし、いつもなら何とも思わない…むしろ羨ましがるんだが、さっきの話を聞いた後じゃ妙に心配になる。
でも俺がどうこう出来る話でもないし…。

…そう言えば垂髪も羽生治と仲が良かったはずだ。
垂髪にも相談してみることにしよう。

(休み時間)

数学の授業も終わって休み時間。
まだ羽生治の戻ってくる気配はない。
今のうちに垂髪に相談してみるか。

主「垂髪ー!」
ち「ん?何何、どしたの?」

垂髪は、呼ぶと俺の近くに駆け寄ってきた。

主「実は羽生治のことだけどさ。」
ち「あいつがどうかしたの?」
主「いや、さっきも授業さぼっててさー。」
ち「あはは、そうそう!あいつ、またやってたねえ。」
主「や、それで留年やばいんじゃないかなあ、と。」
ち「留年?」
主「あんまりサボりすぎると…って暁子ちゃんと日向くんが。」
ち「おお!さっすが委員長!」
主「そんでさ、実際どうなのあいつ?」
ち「ん?大丈夫なんじゃない?」
主「って、軽いな!」
ち「なんて言うかあいつ要領良いんだよねー。1年のときも結構サボってたくせにすんなり上あがれたし。」
主「え、そうなの?」
ち「そうそう。だから心配するほどのことじゃないってー!」
主「なら良いんだけど…。」
ち「にしても○○ってば友達思いだねー!気に入った!」
主「まあ、それを言うなら委員長達の方だよなー。」
ち「うん、あれは本当に良くできた委員長だわ!さすがは私の親友とその弟!」
主「お前が威張ることじゃないけどな。」
ち「あはは、まあ細かいことは気にしちゃだめだって!そんなことより、今日から友達思いの君も私の親友に任命してあげよう!」
主「はあ?」

垂髪は俺に向けて手を伸ばしてきた。
とりあえず無言で握り返してみる。

主「………。」
ち「反応薄いなー、ここは喜ぶところよ?」
主「…わーい。」
ち「ま、あんたも羽生治と仲良いみたいだし、私もあいつとはずっと腐れ縁だし。今度3人でどっか遊びに行こうね!」
主「ああ、そのうちな。」
ち「ノリ悪いなー。そのうち誘うから絶対よ!」
主「はいはい。」
ち「むー…ちなみに遅刻したらご飯奢りだからね!」
主「…それは、もし垂髪が遅刻しても俺に奢ってくれるってことだよな?」
ち「へ?…あ、なし!今のなし!!」
主「ははは、ダーメ。それじゃ誘ってくれるの楽しみにしてるからな。」
ち「うん!…あ、でも奢りの件はー…」

羽「…あれ、お前らいつの間にそんな仲良くなったの?」

主「あ、羽生治。」
ち「お帰りー!」

気が付くとすでに教室に帰ってきていたのか、羽生治は自分の席について、こちらに振り向いていた。

ち「羽生治!ちょうど良かったー!あのね…」
羽「て言うか先生来てるぞ、先生。」
ち「え!?」

いつの間にチャイムが鳴ったんだろう、気づかなかった…。

礼「…垂髪、もう休み時間はとっくに過ぎてるぞー?」
ち「うわっ、ごめんなさいー!」

垂髪は大慌てで自分の席へと戻っていった。
俺は自分の席に座ったままだったから怒られずにすんだようだ。

とりあえず、垂髪すまん…!
君の尊い犠牲のおかげで俺は助かったようだ。

…と、俺は一応心の中で謝っておいた。