9月


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※ちょっと体育祭についてはややこしいので、体育祭まとめと平行してみると状況が分かりやすいです。



9-1、9月下旬(体育祭、朝)/運動場


今日は待ちに待った体育祭。
空は雲一つない快晴だ。
天気に恵まれたなー…なんて思ってみたものの、実際はそうではないのかもしれない。
暑い。
もう9月下旬だと言うのに、この天気の所為なのか8月と変わらないような暑さだ。
まあ自分が出るとき意外はテントの中で休めるから良いか…。

やる気のある者、ない者、それぞれいるが、
とりあえずみんな各々に年に一度しかないこの行事を楽しもうとしているようだ。

  • →9-2へ



9-2、9月下旬(体育祭、午前中①)/運動場


体育祭、何がめんどくさいかと言えば開会式や閉会式で聞く先生方の長い話だろう。
ボーっとただ聞き流してれば終わる話なのだが、この炎天下では話は別だ。
立っているだけで体力が奪われていく。
さっきから数人の先生が代わる代わる話をしていき、あとはこの理事長の話で最後だと思うのだが…
この理事長の話が特に長いのだ。
せめて座らせてくれ…。いや、それより早く話を終わらせてくれ…。
もはや先生の話など頭に入っていない。
他のみんなも同じようで退屈そうながらもぐったりとしている。
先生、早くこの状況に気づいてくれよ…。
…それとも気づいた上での嫌がらせか?

いろんなことをぐるぐると考えていると後ろの方が何やら少しざわついているようだ。

……………………?

耳をすましてみれば、どうやら誰かが倒れたようだ…。
ただの朝礼でさえ、たまに貧血とかで倒れるやつがいるってのに、この状況なら尚更だろう。
ほら先生、みんなもうしんどいんだって!
早く話を終わらせてくれよー…。

……………………。

願いが通じたのか、その後すぐに先生の話は終わった。
いや、もしかしたら倒れた人が出たのでヤバイと思って話を切り上げたのかもしれない。
もしそうなら倒れた人様々だな!

ふと校門付近を見ると青木先生に見慣れた姿が抱きかかえられていた。
所謂お姫様抱っこと言うやつだ。

あれ…あれは白雪?

…そうか、倒れたのは白雪だったのか。
確かに身体も弱いし納得がいく。
心配だな…。

…そしてさっき倒れた人がいることを喜んでしまった自分にかすかに罪悪感を感じた。
まさか白雪だったとは…。
いや、本来人が倒れたなんてことは、それがどんな奴でも喜ぶべきことじゃないんだよな…はあ。

とにかく今は白雪の様子が気になる。
せっかくの体育祭なんだし、無理は出来ないとしても見るぐらいは楽しんでできれば良いのに…。

そうこう思っているうちに開会式は終わり、俺たちは各クラスごとに用意されたテントの中へと戻っていった。

  • →9-3へ



9-3、9月下旬(体育祭、午前中②)/運動場


いよいよ競技が始まりだす。
各クラスの選ばれた選手達が入場門の所へ集合していた。
やっぱりこう対抗戦だと勝ちたいと言うか燃えると言うか…。
…まあ、このリレーでは俺は選手じゃないので応援なんだが。
それでもただの応援にすら何だか熱が入る

…はずなんだけどなあ、普段なら。
だけど今日はさっきの白雪のことが気になって仕方がない。
一応俺の出場する競技までは、まだ大分時間があるが…。

暁「ねえ、●●くん!」
主「え?」

いきなり声をかけられて振り向くと暁子ちゃんがいた。

主「どうしたの?」
暁「ちょっと用事があって青木先生探してるんだけど、見かけなかったかな?」
主「青木先生かぁ…。」

少し記憶を辿ってみてが、俺が最後に見たのは開会式のときだ。

主「ごめん、分かんないや。」
暁「そっかぁ…、ありがとう。」

暁子ちゃんはそう言うと、また先生を探しに何処かへ行ってしまった。
俺もちょっと白雪の様子を見てこようか…。
校舎の方へ運ばれて行ったのだから、きっと保健室だろう。
そう言えば運んでいったのは青木先生だったな。
もしかしたら、まだ保健室にいるのかも…。
もしそうなら暁子ちゃんが探していたことも伝えられるし、一石二鳥だ。
俺はテントを抜けて、保健室の方へと足を進めた。

  • →9-4へ



  • 9-4

(廊下)

誰もいない静まり返った校舎内に俺の足音が響く。
保健室の前に着くころには、校庭の騒ぎが大分遠くの方に聞こえていた。
一応ノックをして保健室へと入る。

コンコン…

主「失礼しま…」

ガラッ

俺がドアを開けるよりも早く、中からドアが開いた。

礼「…○○か。」
主「先生…?」
礼「どうしてここに…怪我でもしたのか?それなら保健の先生が校庭に待機して…」
主「あ、いえ、上城さんの様子を見に…」
礼「あ、そうか…。…上城ならまだ眠っている。それじゃ先生は校庭に戻るから…」
主「え、あ、はい…。」

そう言い残すと先生は足早に校庭へと向かって行った。
あ…暁子ちゃんが探してるってことを言い忘れてしまった…。
どうしようか…。

  • 白雪姫の様子を見る→9-5へ
  • 先生を追いかける→青木礼ルートの9-5へ



  • 9-5

まあいいか。
先生も校庭に戻ったみたいだし、暁子ちゃんも見つけられるだろう。
それよりも今は白雪が心配だ。
大丈夫だろうか…。

白「…●●…くん…?」
主「白雪?」

俺がベッドの方に近寄ろうとすると名前を呼ばれた。
ベッドを見てみると、白雪が上半身を起してこちらを見ていた。

主「起きてたのか?あ、それとも起しちゃったか、ごめん。」
白「あ、いえ…違います…。元から起きてて、その…」

…?先生は寝てるって言ってたんだけどな…。
気を使わせちゃったか…。
それにしても顔が真っ青だ。
まだ気分が悪いんだろう…。

主「大丈夫?まだ顔色凄く悪いけど…」
白「あ…う…」
主「まだ横になってた方が…。」
白「………ッ」
主「白雪?」
白「…ぅぇえッ……ゴホッ」

(水音っぽい効果音)

主「!?」
白「あ…あ…」

特有の鼻を突くにおい。
余程気分が悪かったのか、白雪は胃の中のものを吐き出した。
そんなに量は多くないものの、白雪の服やベッドの布団、シーツは汚れてしまった。

白「…ぅっ…ご、ごめんなさい…です…っく…ひっく…ぅえええええん!」
主「だ、大丈夫だから!」

泣き出した白雪に駆け寄り、しばらく背中をさすってやる。

主「…大丈夫か?まだ吐きたい…?」
白「…っく、ひっく…もう…だい、じょうぶ…です…っく」
主「そっか。まあ気分悪いときは吐いた方が楽だって言うし…さっきよりは楽になったか?」
白「…はい…ぐすっ、あ、ありがとう…です。」

とりあえず泣きやませることは出来たが、まだ汚れたままだ。
これは先生を呼んできた方が良いかもな…。

主「それじゃ、俺ちょっと先生呼んでくるから。」
白「え…?」

グイッ

俺が立ち上がって保健室から出ようとすると服の端を引っ張られた。

主「ん?どうかしたか?」
白「あ、あの…ここにいてください…です。」
主「え?」
白「…お願い、です、から…。」

白雪はひどく弱弱しい目でこちらを見てくる。
…そんなことされたら、ここにいない訳にはいかない。

主「うん、分かったよ、ここにいるから。な?」
白「はい…ありがとう、です。」

先生を呼びに行かないにしても、とりあえずこの場を片付けないとな。
まずは白雪に着替えさせないと…。

主「えっと、着替えとか持ってるか?」
白「せ、制服なら…。」
主「あ、そっか、それじゃ俺教室からとって…」
白「あ、あの…」

また俺が立ち上がろうとすると服の端を引っ張られた。
…どうやら着替えを取りに行くのもダメらしい。
困ったな…。

主「…それじゃ、今俺が着てるやつで悪いんだけど良いか?」
白「え?」
主「まだ何にも競技出てないし、そんなに汗もかいてないと思うんだけど…。」
白「い、良いんですか?ありがとうです…。」

幸いにも汚れたのは上の服だけのようだし。
俺は服を脱ぐと白雪に渡し、ベッドの仕切りを閉め、白雪に着替えるように言った。

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