屋上


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・1回目

それにしても屋上は結構居心地が良い。
寒くも熱くもないこの季節は特にだ。

特にやることもないが、俺は屋上から校庭をボーっと眺める。
校庭では生徒達が部活動に勤しんでいる。
賑やかで楽しそうだ。

―ガチャッ

ドアの開く音がする。
誰かが入ってきたようだ。

主「あれ、上城さん…?」
白「あ…○○くん…いたん、ですね…」
主「え、ああ、うん。ちょっと暇つぶしに。」
白「そう、ですか…」
主「上城さんはー…」
白「あ、いえ、白雪は何でもないです。」
主「え?」
白「それじゃあ、です。」
主「え、ちょっと…」

―ガチャッ

そのまま、上城さんはまた出て行ってしまった。
…何か悪いことしたかな。



・2回目

―ガチャッ

ドアを開け屋上に出る。
それと同時に先客が振り向いた。

白「あ……」
主「上城さん…」
白「どうもです。」
主「そう言えば前も会ったよな…よくここに来るんだ?」
白「ええ、まあ…」

上城さんは手すりに寄りかかって校庭の方を見つめている。
俺も隣に行って校庭の方を見る。

主「みんな部活頑張ってるなー…」
白「そう、ですね。」
主「何か気になる部活でもあるの?」
白「あ、はいです!」
主「へー、何部何部?あ、もしかして好きな人とかでもいるの?」
白「あ、えっと…ラクロス部、です。」
主「ラクロス…」

そう言われて俺もラクロス部のほうを見る。
って、ラクロス部って女子部しかないよな。
と言うことは、好きな人…とは違うのか。

主「興味あるの?」
白「え?」
主「ラクロス。」
白「そう言うわけじゃ…ないです。」
主「そうなんだ?」

と言うとただ単にスポーツ観戦って感じだろうか…?

白「それじゃ、白雪はもう帰るので…」
主「え、そう?それじゃ、また。」
白「あ、はい!またね、です。」

挨拶を交わし、上城さんは屋上から出て行った。



・3回目

さすが6月。
雨は降っていないものの、いい天気とは言えない。
今にも雨が降りそうだ。

―ガチャッ

と、屋上のドアが開き誰かが入ってくる。

白「あれ、●●くんも来てたんですかぁ?」
主「っと、白雪か。」

白雪は俺の隣に来て校庭を眺め始める。

主「今日もラクロス部見にきたのか?」
白「はいです!」

俺もラクロス部の方を見てみる。
…あれ、青木先生…?

ラクロス部では担任の青木先生がいた。
多分、顧問なのだろう。
いろいろと指導をしているようだ。
と、言うことはもしかして…

主「もしかして、青木先生でも見てるの?」
白「え…?」
主「そっかー、今気づいたけど顧問なんだなー…確かに青木先生若いし見た目カッコイイ…」
白「違います!!!!!!」
主「へ?」

突然大声を出したので驚いて白雪の方を見る。

白「あ、いえ、えっと、その、本当に違うので…」

あ、いつもの白雪だ…。
だが、何となく気まずい空気が流れ始める。

主「え…あ、そうなんだ、何か…悪かったな。」
白「いいえ…」

そして沈黙が訪れる。
……………………気まずい。
うーん、どうしたものか…

白「あの…」
主「あ、え、何?」
白「白雪が見てたのは…暁子ちゃんです。」
主「暁子ちゃん?」

ラクロス部の方を良く見れば、確かに暁子ちゃんらしき人物がいる。

主「あ、そうだったんだ…。えっと、仲良いんだっけ、確か?」
白「はいです!中学校の頃から仲良しさんなんですよー。」

白雪に笑顔が戻る。

主「同じ中学校?」
白「はいです!受験勉強も一緒にして、この学校にきたんですよぉ。」
主「へえー、なるほど…。」

友達の勇姿を見てたってワケか。
ちょうど帰りでも待っているんだろうか…

―ポタッ

主「ん?」

―ザーーーーーーーー…

主「げ。」

曇っていた空から、ついに雨が降り出した。

主「白雪、中入ろう!」
白「え?」
主「ほら、早く!濡れるぞ?」
白「あ、白雪はもうちょっと暁子ちゃんを見て行きます。」

主「え?」

見ていくったって…この雨で…

主「だって雨…」
白「白雪のことなら気にしないで大丈夫ですよぉ?」
主「大丈夫って…」

…と、どうやらこの雨に校庭で部活動をしている生徒達も次々と校舎に入り始めたようだ。

白「あ……」
主「風邪引いたら大変だろ!?ほら、中行くぞ!」
白「あ、はい…」

―ガチャッ

急いで中に入ったものの、結構濡れてしまっていた。
…それにしても、白雪、様子が可笑しかったな…どうしたんだろう…。