保健室.


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・1回目

保健室の前を通りがかるー…と、そこには見知った顔があった。
目が合うなり、いきなり腕をつかまれる。

ち「ちょうどいいとこに!ちょっときて!!」
主「え、な、なんだ!?」

そのまま俺は保健室の中に引きずり込まれた。

主「ーで、一体何なんだよ?」
ち「いやー、ははは!保健の先生がいなくってさあ、ちょーっとこれ手当てしてくんないかなーって!」
主「手当て?」

これ、といって示された垂髪の膝を見ると、擦り剥けていた。

主「どうしたんだ、これ?」
ち「ちょっと転んじゃいまして。」
主「まあらしいっちゃらしいな…」
ち「えっと、消毒液とかはその棚だからよろしくねー!…っと、絶対痛くしないでよ!?」
主「消毒液は…と、これか。さ、痛いか痛くないかは垂髪しだいだな…」
ち「え、ちょっ…!」

俺は問答無用で消毒液をかける。

ち「ひーっ…!!」
主「…これでよし、と。」
ち「痛くしないでって言ったのにぃー…!」

とりあえず無事に垂髪の治療は完了した。



・2回目

………今日はずっと体調が良くなかった。
――――――ボーっとする。何だか妙に熱いし………
……頭がガンガンする。
これじゃあ帰ってる最中にダウンしそうだ…
保健室に行って頭痛薬もらうかな……。

(廊下)

‥‥はぁ…………………。
――――ん?

主「わっっっ?!!!」

ドンッッ!!

いきなり誰かがぶつかってきた。
………というよりタックルされた。
…前にもこんな事があったような……………。

ち「ぁいったたた‥‥‥‥‥‥」

見ると、俺の予感は的中した。

主「垂髪、‥‥‥‥今度のはホント痛たかったぞ………」
ち「ごっ、ごめんごめん!!走って階段上ってたら勢いが止まんなくてさ~、そのまま教室まで走っちゃえ!…と思って……はははは…………!」
主「お、おいおい。危ないとか考えないのかよ……?」
ち「いや~、確かに!…だがしかし、考えるより先に体が動いちゃう質なもんでっ!!」
主「お前な………………」
ち「だぁって~~、しょーがないじゃーん!階段見ると走りたくなるんだもーーん!」
主「…………」
ち「ん?」

やべ………頭が……―――早く保健室行こう……………。
俺は保健室に向かって歩き出す。

ち「あ‥‥‥ねぇ、●●!!どうしたの?顔色悪いみたいだけど」
主「ああ………体調が悪くてな………」
ち「え、ちょ、ちょっと、大丈夫!?」
主「うん………平気平気。‥‥‥何とか……」
ち「保健室行くの?」
主「うん…………………」
ち「だったらあたしがついて行く!!」
主「………………え?」
ち「ほらっ!早く、あたしの肩につかまりな!!」
主「えっ…!ゃ、いいよ、そんな大げさなっ」
ち「いいからいいから!遠慮は無用!!」
主「だ、だだ大丈夫だって!ただの頭痛だから…………」

って、あれ‥‥‥‥‥‥‥‥
なんかフラッとす……る…?―――――

(目の前が真っ暗になる)

ち「ありっ!?ちょっ、ちょっと!●●!?」

…………………………………………
…………………………
……………

(保健室)

ち「どうですか……………?」
保健室の先生「八度七分………風邪ね。そこのベッドで休みなさい」
ち「わかりました。……ほら●●、しっかり!」

垂髪は、俺の手を引いてベッドまで連れて行く。
まるで小さな子供になった気分だ……………

ち「……大丈夫?……●●‥‥‥」
主「うん‥‥休んだらきっと………良くなると思う」
ち「それならいいけど。……………まだクラクラする…?」
主「……うん、ちょっとね」
ち「そっか…………。あ、そうだ。ちょっと待ってて、●●」

………………………?
………………
………

ヒタッ…………

ひんやりと冷たいものが額にあたる。

ち「どお?気持ちいい?」

タオルをぬらしてきてくれたらしい。

主「うん………。」
ち「……もぉ、今度から無理しちゃ駄目だよ?」
主「……迷惑かけてすまないな」
ち「なーに言ってんの!!困った時はお互い様!」
主「………」
ち「………あ、そろそろあたし授業に行かなきゃ。じゃあ、次の休み時間にまた様子見にくるから!」

垂髪はそう言うと、保健室の入り口に向かった。

主「……あ………う、垂髪」
ち「んーー?」
主「その‥‥‥‥‥‥ありがとうな。ほんとに」
ち「……ははッ、しっかり休みなよ!………あ、先生にはちゃんと伝えとくからね。
それじゃ!」

そう言って、走って教室へ帰って行った。
足音がどんどん遠くなっていく。
速い…………まるで風のようだ…………
あの調子だと、また誰かにタックルをかますのだろう……。
………………………………。
――――――さっきまで世話を焼いてくれていた垂髪の顔が浮かんでくる。
………………………
普段の垂髪、あんなに優しかったっけ……………
意識が遠くなっていく。
熱で頭がボーっとする中、俺は自然と眠りに落ちていった。―――――――