図書室;


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・1回目


図書室の中では何人かの生徒が座って読書をしていた。
うーん…俺も何か本を読もうかな…

ふと周りを見回していると、見覚えのある人を見つけた。
あれは…灰塚さんだ!

主「灰塚さん!」
リ「あ…どうも。」

俺が近づくと、灰塚さんは軽く会釈をしてくれた。

主「なにしてるの?」
リ「読書…ですけど…?」
主「だ、だよね…はは。」

そりゃあ見れば分かるけど…

主「あ、何読んでるの?」
リ「あの…○○さん…」

灰塚さんは読んでいた本から目を外して俺を見る。

主「え、どうしたの?」
リ「…図書室ではお静かにお願いします。」
主「あ、ご、ごめん…!」

怒られてしまった…。
俺が謝ると、灰塚さんはまた無言で読書に戻る。
……………………。
…はあ、俺も静かに読書することにしよう。



・2回目


図書室に着いた。
中は相変わらず静かだ。

主「あ…灰塚さん…」

読書をしている生徒の中に灰塚さんを見つけた。
声をかけようかとも思うが…前に怒られてしまったことも考えると……

とりあえず適当にめぼしい本を手に取り近づいてみる。

主「灰塚さん、ここ、良いかな?」
リ「あ、かまいませんけど…どうぞ。」

お許しもいただいて、灰塚さんの向かい側の席に座る。
パラパラと本のページをめくりつつ話しかけてみる。

主「灰塚さんてさ、よく図書室にいるの?」
リ「ええ、まあ…」

灰塚さんは本に目を向けたまま答える。

主「へえー、そうなんだ。」
リ「ええ、まあ…」
主「…あ、部活とかはやってないの?」
リ「ええ、まあ…」
主「そっか。あ、何かオススメの本とかある?」
リ「ええ、まあ…」
主「……………」
リ「……………」

灰塚さんの読書を進める手は止まらない。

主「あ、あの…灰塚さん、ちょっと…」
リ「え、あ、はい…何か?」

あ、やっと目線を上げてくれた。
少し驚いたようにきょとんとこちらを見ている。

主「…や、なんでもないよ。ごめん、読書の邪魔して。」
リ「そう、ですか…?」

灰塚さんは不思議そうにしていたけど、また視線を本に戻した。
俺も大人しく読書するか…
俺は本に意識を集中させた。



・3回目


今日の図書室はいつもに比べて人が少ないようだ。
見覚えの無い数人の生徒達が席に座って本を読んでいた。
俺も何か借りて読もうと思い、適当な本を探すため本棚の方へ向かった。

さて、今日は何を借りようかな…
とりあえず一番奥の本棚から見て回ってみよう。

主「あれ…」
リ「あ、●●さん…」

一番奥の本棚のところは死角になっていて気づかなかったが、そこにはリヨさんがいた。
ちょうど本を探していたようだ。

主「リヨさんも図書室きてたんだ。」
リ「ええ、まあ…」

そう答えると、またリヨさんは本を探しだした。
俺もさっさと本を探して読むか。
何か面白そうな本はないかとざっと目で探してみる。
うーん…どれが良いかな…
悩んでいると、ふとリヨさんから声をかけられた。

リ「最近…」
主「え?」
リ「最近よくここでお会いしますよね。」
主「あ、うん。そうだね。」
リ「…●●さんは何か部活動はなさらないんですか?」
主「俺?部活動かあ…そう言えば考えてなかったな…。リヨさんこそ何かやってないの?」
リ「私も…今は別に…」
主「今はってことは何かこの先やりたいのでもあるの?」
リ「あ、いえ…そうではなくて…過去に、と言うことです。」
主「ん?何かやってたの?」
リ「はい、剣道を少々…」
主「剣道!?へぇ、そうなんだ!剣道かー…。」
リ「昔の話です…。」

リヨさんが剣道かあ…
あまり運動しているイメージは無かったんだけど、言われてみれば確かに似合いそうだ。

そうこう思っているうちに、リヨさんは本を決めたようだ。

リ「では…。」
主「あ、うん。」

本を一冊持って俺に会釈するとリヨさんは席へと向かっていった。
俺もまた本を探すのを再開した。



・4回目

―ガラッ

図書室のドアを開け、中に入る。
室内をぐるりと見回してみるとー…

あ、やっぱりいた。
リヨさんだ。

図書室で会うことが多い所為か、ここへくるとついついリヨさんを探してしまう。

とりあえず近づいて、リヨさんの丁度向かう形になる席に荷物を置く。

主「や、リヨさん。」
リ「あ、●●さんもいらしたんですね。」
主「今来たとこ。ここ良い?」
リ「どうぞ。」

荷物を置き、場所取りをして本を取りに向かう。
ちょうど前来たときに読みかけだった本があったので、それを持って席へと戻った。

席につき、本を読み始める。
リヨさんも無言で本を読み進めていっている。

主「………………。」
リ「………………。」

図書室の中は独特の静かな空気が漂っている。

~~~~~~♪

が、行き成りその空気を壊すように誰かの携帯が鳴り始めた。
着メロなどではなく、ただのシンプルなベル音だ。

リ「あ、すみません…!」

リヨさんが慌てたようにポケットの中から携帯を取り出す。
メールなのだろう、画面を開き確認するとまた携帯を閉じた。

リ「すみません…マナーモードにするのを忘れていたようで…」

一連の動作を見ていた俺の視線に気付くと、リヨさんは申し訳なさそうに謝ってきた。

主「や、俺も良くあることだし。」
リ「そうですか…では、私はこれで…」

リヨさんはそう言って、本を閉じ立ち上がる。

主「あれ、リヨさんもう帰るの?」
リ「ええ、姉からで…今日は早めに帰ってこいとのことですので…」

リヨさんのお姉さん…確か生徒会長だっけ…?

主「リヨさんのお姉さんって確か生徒会長の…?」
リ「あ…やはりご存知なんですね。」
主「ああ、なんかいろいろ凄いんだって?生徒会長。何でもこなす万能人間とか。」
リ「姉は…出来が良いので…」
主「ふーん?でも俺はリヨさんも凄いと思うけどなー…」
リ「そんな…私なんて姉と比べれば全然…」
主「俺はそんなことないと思うんだけど…」
リ「有難う…ございます…」

そっか、でももうリヨさん帰っちゃうのかー…まあ家庭の事情なら仕方ないな。

リ「それで、私はもう帰るのですがー…」
主「うん?」
リ「●●さんは…まだ残ります、よね…?」
主「あー…」

うーん…本を読むだけにしろ、リヨさんがいないとつまらないような気もするんだよな…

主「や、リヨさん帰るなら俺も帰ろっかな。」
リ「え…」
主「リヨさんいないとなんかつまんないし。」
リ「あ…」
主「リヨさん、途中まで一緒に帰らない?」
リ「は、はい…!」

その後、リヨさんと他愛のない話をしながら帰った。