7月:

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**7-1、15日(放課後)/教室 ―放課後。 今日も1日が無事に終わり、帰り支度をする。 いつもと同じように荷物を鞄に詰め込み、何気なく時間割表も見てふと気付いた。 あ、現代文のレポートの提出閉め切り明日だ。 そう言えばそんなものもあったっけ…まったく手をつけてなかった。 時計を見る。 16時を少し回ったところだ。 確か18時まで図書室は開いてたよな…。 ちょっとめんどくさいけど仕方ない、か。 俺は帰る用意の終えた荷物をいったん置き、レポートの資料を探すべく図書室へと向かった。 --------------------------------------------------------- 7-2、15日(放課後)/廊下 図書室であれやこれやと資料を選んでいるとすっかり遅くなり、結局図書室の閉まるぎりぎりまでかかってしまった。 早く教室に荷物を取りに戻り帰ろう。 部活動をする以外の生徒は、もうみんな帰ってしまったようで校舎内は静かだった。 校庭からは部活動をしている生徒達の声が聞こえてくる。 俺はほとんど人気のなくなった廊下を歩いた。 ------------------------------------------------------- **7-3、15日(放課後)/教室 ガラッ 教室のドアを開ける。 暁「あれ、●●くん!」 主「…暁子ちゃん!」 教室を開けるとすぐに声をかけられた。 視線を上げる。 もう誰もいないと思っていた教室にには暁子ちゃんが残っていた。 何やら作業をしているみたいで、机の周りには大量のプリントが積み上げられていた。 主「あ、委員長の作業?遅くまでお疲れ様!」 暁「ふふ、ありがとう。でも特に委員長の仕事ってわけじゃなくて、ただ単に先生のお手伝いなんだけどね。」 主「先生の手伝い?」 暁「そ。このプリントまとめるの。」 主「へー…」 大量のプリントを見ると、半分ほどが綺麗にホッチキスで止められていた。 主「これ全部?」 暁「うん、そうよ。」 主「…まだ大分あるね。」 暁「あはは、さっきまでちょっと部活にも出てたからね。でも今日中に終わらせなきゃ。頑張るぞー!」 暁子ちゃんは作業の手を止めずに話す。 でももう18時も過ぎてるし…これが全部終わる頃には19時過ぎにはなるだろうな…。 主「俺も手伝うよ。」 暁「え、いいの?」 主「うん、まかせて。」 暁「ありがとう!助かる!…えっと、それじゃこっちのプリントお願いしていいかな?」 主「了解。」 俺は暁子ちゃんの隣の席に座り、そのままお喋りしながら作業の手を進めていった。 主「暁子ちゃんっていつもこうやって先生の手伝いしてるの?」 暁「うん!先生が大変そうだったり、私の手が開いてたりしたら手伝ってるよ。」 主「いつもこんなに遅くまで?」 暁「あはは、今日はたまたま…ね。いつもは昼間手が開いてるときにとかに終わらせちゃうんだけど、今日はちょっと忙しかったし、部活にも顔出しておきたかったしね。」 主「そうなんだ。あ、でも忙しい時は断ったりしても大丈夫なんじゃない?」 暁「え?」 主「委員長の仕事とかじゃなくて、先生のお手伝いだろ?忙しいときは断っても大丈夫なんじゃないかな。」 暁「あ…」 主「でも自分が多少忙しくても手伝うなんて、ホントに暁子ちゃんは優しいなあ。立派な委員長だよ!」 暁「え、あ、あの、違うの!」 主「へ?何が?」 突然慌てたように言うと暁子ちゃんに聞き返す。 暁「えっと、その、これは先生に頼まれたんじゃなくて、私が勝手にやってることだから…」 主「そうなの?だったらなおさら偉いなあ…」 暁「えと、あのね、そうじゃなくって…」 主「?」 暁「あの…あのね…」 主「どうしたの?」 暁子ちゃんは俺から視線をはずすと言葉を濁した。 だが一回息を吐き、それから意を決したようにまた俺に視線を合わせる。 暁「…今から言うこと、誰にも言わないでね?」 主「え、あ、うん…」
**7-1、15日(放課後)/教室 ―放課後。 今日も1日が無事に終わり、帰り支度をする。 いつもと同じように荷物を鞄に詰め込み、何気なく時間割表も見てふと気付いた。 あ、現代文のレポートの提出閉め切り明日だ。 そう言えばそんなものもあったっけ…まったく手をつけてなかった。 時計を見る。 16時を少し回ったところだ。 確か18時まで図書室は開いてたよな…。 ちょっとめんどくさいけど仕方ない、か。 俺は帰る用意の終えた荷物をいったん置き、レポートの資料を探すべく図書室へと向かった。 --------------------------------------------------------- 7-2、15日(放課後)/廊下 図書室であれやこれやと資料を選んでいるとすっかり遅くなり、結局図書室の閉まるぎりぎりまでかかってしまった。 早く教室に荷物を取りに戻り帰ろう。 部活動をする以外の生徒は、もうみんな帰ってしまったようで校舎内は静かだった。 校庭からは部活動をしている生徒達の声が聞こえてくる。 俺はほとんど人気のなくなった廊下を歩いた。 ------------------------------------------------------- **7-3、15日(放課後)/教室 ガラッ 教室のドアを開ける。 暁「あれ、●●くん!」 主「…暁子ちゃん!」 教室を開けるとすぐに声をかけられた。 視線を上げる。 もう誰もいないと思っていた教室にには暁子ちゃんが残っていた。 何やら作業をしているみたいで、机の周りには大量のプリントが積み上げられていた。 主「あ、委員長の作業?遅くまでお疲れ様!」 暁「ふふ、ありがとう。でも特に委員長の仕事ってわけじゃなくて、ただ単に先生のお手伝いなんだけどね。」 主「先生の手伝い?」 暁「そ。このプリントまとめるの。」 主「へー…」 大量のプリントを見ると、半分ほどが綺麗にホッチキスで止められていた。 主「これ全部?」 暁「うん、そうよ。」 主「…まだ大分あるね。」 暁「あはは、さっきまでちょっと部活にも出てたからね。でも今日中に終わらせなきゃ。頑張るぞー!」 暁子ちゃんは作業の手を止めずに話す。 でももう18時も過ぎてるし…これが全部終わる頃には19時過ぎにはなるだろうな…。 主「俺も手伝うよ。」 暁「え、いいの?」 主「うん、まかせて。」 暁「ありがとう!助かる!…えっと、それじゃこっちのプリントお願いしていいかな?」 主「了解。」 俺は暁子ちゃんの隣の席に座り、そのままお喋りしながら作業の手を進めていった。 主「暁子ちゃんっていつもこうやって先生の手伝いしてるの?」 暁「うん!先生が大変そうだったり、私の手が開いてたりしたら手伝ってるよ。」 主「いつもこんなに遅くまで?」 暁「あはは、今日はたまたま…ね。いつもは昼間手が開いてるときにとかに終わらせちゃうんだけど、今日はちょっと忙しかったし、部活にも顔出しておきたかったしね。」 主「そうなんだ。あ、でも忙しい時は断ったりしても大丈夫なんじゃない?」 暁「え?」 主「委員長の仕事とかじゃなくて、先生のお手伝いだろ?忙しいときは断っても大丈夫なんじゃないかな。」 暁「あ…」 主「でも自分が多少忙しくても手伝うなんて、ホントに暁子ちゃんは優しいなあ。立派な委員長だよ!」 暁「え、あ、あの、違うの!」 主「へ?何が?」 突然慌てたように言うと暁子ちゃんに聞き返す。 暁「えっと、その、これは先生に頼まれたんじゃなくて、私が勝手にやってることだから…」 主「そうなの?だったらなおさら偉いなあ…」 暁「えと、あのね、そうじゃなくって…」 主「?」 暁「あの…あのね…」 主「どうしたの?」 暁子ちゃんは俺から視線をはずすと言葉を濁した。 だが一回息を吐き、それから意を決したようにまた俺に視線を合わせる。 暁「…今から言うこと、誰にも言わないでね?」 主「え、あ、うん。」 暁「●●くんにだから言うんだからね!」 主「はは。うん、分かったよ。誰にも言わないって。」 暁「あのね…実は私先生のことが好きなんだ。」 主「え?」 暁「誰にも言っちゃダメだからね!」 主「あ、うん、それは誰にも言わないけど…」 暁「だからね、こうやって先生のお手伝いしてるのは、そう言う下心があるからで…●●くんが思ってるように偉いわけじゃないんだよね、へへ…。」 主「でも、何で先生を…?」 暁「あ、そっか、●●くんは知らないよね!実は青木先生って、先生になる前はうちの家庭教師だったんだー。」 主「家庭教師…」 暁「そう。それでね…」 ガラッ 日「あ、姉さん!ここにいたんだ。」 その時日向くんが教室に入ってきた。 自動的に会話も中断される。 暁「あれー、日向!」 日「ふう、探したよ……あれ、この大量のプリントは…?」 暁「えへへー、お仕事!」 日「また姉さんはこんなに仕事引き受けて…。」 暁「今日は●●くんも手伝ってくれてたんだよー、ね?」 主「あ、うん。」 日「まったく…。●●くん、姉さんが迷惑かけてごめんね?」 主「いや全然!むしろ俺から手伝うって言い出したんだし…」 日「にしてもまだ残ってるね…。うん、僕も手伝うよ。」 そう言って日向くんも近くの席に座りプリントをまとめだした。 ふと、隣にいた暁子ちゃんが、トントン…と、軽く俺の肩をつついた。 何か用事かと思い、暁子ちゃんに視線を向ける。 暁「あの事、日向にも内緒だからね!」 そう俺にしか聞こえないように小声で喋りかけてきた。 俺も小声で返す。 主「うん、もちろん。」 日「…ん?二人ともどうしたの?」 暁「あ、や、何でもないの!」 主「ああ、そうそう!ここ、これであってるかどうか聞いててさ!」 暁「そうよ、そうなのよー、あはは!」 日「ふーん…?」 なんとか誤魔化してそのまま作業を進めていく。 日「……………。」 3人で、と言うこともあり、無事に作業は7時前には終わった。 -----------------------------------------------

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