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「保健室.」(2007/11/30 (金) 05:41:31) の最新版変更点
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**・1回目
保健室の前を通りがかるー…と、そこには見知った顔があった。
目が合うなり、いきなり腕をつかまれる。
ち「ちょうどいいとこに!ちょっときて!!」
主「え、な、なんだ!?」
そのまま俺は保健室の中に引きずり込まれた。
主「ーで、一体何なんだよ?」
ち「いやー、ははは!保健の先生がいなくってさあ、ちょーっとこれ手当てしてくんないかなーって!」
主「手当て?」
これ、といって示された垂髪の膝を見ると、擦り剥けていた。
主「どうしたんだ、これ?」
ち「ちょっと転んじゃいまして。」
主「まあらしいっちゃらしいな…」
ち「えっと、消毒液とかはその棚だからよろしくねー!…っと、絶対痛くしないでよ!?」
主「消毒液は…と、これか。さ、痛いか痛くないかは垂髪しだいだな…」
ち「え、ちょっ…!」
俺は問答無用で消毒液をかける。
ち「ひーっ…!!」
・
・
・
主「…これでよし、と。」
ち「痛くしないでって言ったのにぃー…!」
とりあえず無事に垂髪の治療は完了した。
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**・2回目
………今日はずっと体調が良くなかった。
――――――ボーっとする。何だか妙に熱いし………
……頭がガンガンする。
これじゃあ帰ってる最中にダウンしそうだ…
保健室に行って頭痛薬もらうかな……。
(廊下)
‥‥はぁ…………………。
――――ん?
主「わっっっ?!!!」
ドンッッ!!
いきなり誰かがぶつかってきた。
………というよりタックルされた。
…前にもこんな事があったような……………。
ち「ぁいったたた‥‥‥‥‥‥」
見ると、俺の予感は的中した。
主「垂髪、‥‥‥‥今度のはホント痛たかったぞ………」
ち「ごっ、ごめんごめん!!走って階段上ってたら勢いが止まんなくてさ~、そのまま教室まで走っちゃえ!…と思って……はははは…………!」
主「お、おいおい。危ないとか考えないのかよ……?」
ち「いや~、確かに!…だがしかし、考えるより先に体が動いちゃう質なもんでっ!!」
主「お前な………………」
ち「だぁって~~、しょーがないじゃーん!階段見ると走りたくなるんだもーーん!」
主「…………」
ち「ん?」
やべ………頭が……―――早く保健室行こう……………。
俺は保健室に向かって歩き出す。
ち「あ‥‥‥ねぇ、●●!!どうしたの?顔色悪いみたいだけど」
主「ああ………体調が悪くてな………」
ち「え、ちょ、ちょっと、大丈夫!?」
主「うん………平気平気。‥‥‥何とか……」
ち「保健室行くの?」
主「うん…………………」
ち「だったらあたしがついて行く!!」
主「………………え?」
ち「ほらっ!早く、あたしの肩につかまりな!!」
主「えっ…!ゃ、いいよ、そんな大げさなっ」
ち「いいからいいから!遠慮は無用!!」
主「だ、だだ大丈夫だって!ただの頭痛だから…………」
って、あれ‥‥‥‥‥‥‥‥
なんかフラッとす……る…?―――――
(目の前が真っ暗になる)
ち「ありっ!?ちょっ、ちょっと!●●!?」
…………………………………………
…………………………
……………
(保健室)
ち「どうですか……………?」
保健室の先生「八度七分………風邪ね。そこのベッドで休みなさい」
ち「わかりました。……ほら●●、しっかり!」
垂髪は、俺の手を引いてベッドまで連れて行く。
まるで小さな子供になった気分だ……………
ち「……大丈夫?……●●‥‥‥」
主「うん‥‥休んだらきっと………良くなると思う」
ち「それならいいけど。……………まだクラクラする…?」
主「……うん、ちょっとね」
ち「そっか…………。あ、そうだ。ちょっと待ってて、●●」
………………………?
………………
………
ヒタッ…………
ひんやりと冷たいものが額にあたる。
ち「どお?気持ちいい?」
タオルをぬらしてきてくれたらしい。
主「うん………。」
ち「……もぉ、今度から無理しちゃ駄目だよ?」
主「……迷惑かけてすまないな」
ち「なーに言ってんの!!困った時はお互い様!」
主「………」
ち「………あ、そろそろあたし授業に行かなきゃ。じゃあ、次の休み時間にまた様子見にくるから!」
垂髪はそう言うと、保健室の入り口に向かった。
主「……あ………う、垂髪」
ち「んーー?」
主「その‥‥‥‥‥‥ありがとうな。ほんとに」
ち「……ははッ、しっかり休みなよ!………あ、先生にはちゃんと伝えとくからね。
それじゃ!」
そう言って、走って教室へ帰って行った。
足音がどんどん遠くなっていく。
速い…………まるで風のようだ…………
あの調子だと、また誰かにタックルをかますのだろう……。
………………………………。
――――――さっきまで世話を焼いてくれていた垂髪の顔が浮かんでくる。
………………………
普段の垂髪、あんなに優しかったっけ……………
意識が遠くなっていく。
熱で頭がボーっとする中、俺は自然と眠りに落ちていった。―――――――