Quo Vadis

小生物語 著者:乙一

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しょうせい せう― 1 【小生】
(代)
一人称。手紙文などで、男子が自分をへりくだっていう語。わたくし。

つまりあの乙一の日記ということである。
他人の日記なんて読んで面白いのか?yes、面白いのである。
日記やエッセイは素人玄人の境の曖昧なジャンルではあるけれど、これを日記やエッセイに分類していいものか。
"小生"という架空のキャラクターの日記と考えて読むと入りやすいかもしれない。
それぐらい真実かどうかの曖昧さが入り混じっていて、どこまで信じて良いのか混乱する。
まさに"奇書"である。

8割真実と考えて読んで楽しむか、全部虚構と考えて読んで楽しむか。
人それぞれの楽しみ方が出来そうである。
ちなみに僕は半々って感じで読んだ。
とは言いつつ、リアルの人付き合い云々については真面目に読める。
この本に名前の知らない作家が出てくると興味が沸いてきた。
……ほんと僕はミーハーだなぁ、と今更ながらに思う。

この本の特徴は作者の乙一の本音がそこら中に散りばめられていること。
そして乙一らしさ溢れる注釈だ。
例えば・・・
ユンケル・・・FFにおけるエリクサーのようなもの。
なんで端っこに書いてあって思わず笑ってしまった。
他にも知っていればクスッとすることがいっぱいあって面白い。

文章も硬くなく、読みやすいレイアウトでおすすめの一冊である。

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