"TALK"

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「ヒャハハハハハハハ! 死ね、死ね、死ねやぁぁぁ!」 銃弾、銃弾、銃弾。 飛び交うそれらは木を貫き、他者を傷つけていく。 「逃げても無駄だァ! 俺に殺されるか、俺に従って死ぬか! 選ばせてやるぜ! ウッヒャヒャヒャヒャヒャ!」 機械仕掛けの男の手に握られた電磁砲から、次々に銃弾が放たれていく。 その地獄の雨を切り抜けようとする、二つの影。 「うわっ!」 その片方、青のフードを被った白い妖精が木に躓いて転んだ。 もちろん男はそれを見逃さず、しっかりと照準を合わせて引き金を引く。 無慈悲にも打ち出された銃弾が、真っ直ぐと白い妖精へと迫って行く。 が、瞬時に飛び出した影が銃弾を受け止める。 一瞬にして飛び散るカボチャの破片が、飛び出した妖精の絶命を告げる。 「こりゃあ傑作だ! わざわざ死にに来るなんざ手間が省けるぜ!」 男は下卑た笑いを浮かべながら、もう一度妖精へと電磁砲を向ける。 ゆっくり引き金へと指をかけ、力一杯に引き始める。 妖精は、黙ってその光景を見ることしかできなかった。 「メラゾーマ」 突如飛来してきた、一発の火球に身を包まれる男の姿を。 火球が飛んで来た方向を見ると、少し遠くに派手な女性と赤いヤギのような悪魔が立っていた。 女性は素早く妖精に近寄り、その小さな体を庇うように立ちふさがった。 「弱いものいじめなんて、ずいぶん余裕が無いじゃない」 「んだとぉ!? クソっ、テメエからぶっ殺してやるぜ!!」 女性の一言に怒り狂いながら、男は銃を向ける。 が、それは一手遅い行動だった。 「バイキルト」 強化呪文を受けた赤い悪魔が、身の限りの力で腕ごと殴りつけた。 人間なら骨が折れているであろう方向へとひしゃげた腕から、猛威を振るっていた電磁砲が放り出される。 男がもう片方の腕で悪魔を振り払うと、そこには炎を操る女が立っていた。 「いい加減にしなさいよね、しぶといのは嫌いなのよ」 言葉と同時に大魔王にすら傷をつける腕力で振り抜かれる手刀。 その軌道は機械仕掛けの男に大きな十文字を残した。 「クソ……が……」 男はまだ動こうとしたが、迫り来る悪魔の一撃を防ぐことができず、二度目の生涯を閉じた。 「さて、大丈夫?」 狂った機械仕掛けの男ガルシアを倒し、メッサーラに撤退命令を出してからデボラは一息つき、怯えている妖精に話しかけた。 「ヒホ……ありがとう、だホ」 妖精はたじろぎながらもデボラに感謝の意を伝える。 「そう、なら良かったわ。ところであんた荷物を持ってないみたいだけど、"悪魔"なの?」 アームターミナルの説明書に載っていた"悪魔"の存在。 自分が良く知る魔物を始めとし、様々な魔物をひとまとめにしてこの地では"悪魔"と呼んでいるようだ。 悪魔達がこの殺し合いの場の一部に放たれていることや、一部の悪魔は"交渉"することで仲間に引き込むことも可能だと書かれていた。 悪魔はこの殺し合いの参加者とは違い、荷物などを持たされていないらしい。 機械仕掛けの魔物が道具を持っていることから、さしずめ強力な武器の試し打ちの的にされてしまったというところか。 「そうだホ。気がついたら知らない場所にいて、妙な機械のオジサンにいきなり狙われたんだホ。ランタンも一緒に逃げてたけホ、やられちゃったホ……」 「気がついたら……?」 「そうだホ、本当に気がついたらここにいたんだホ」 今までの話、情報をまとめて頭の中で整理する。 妖精の話が本当なら、殺し合いとは別に用意された悪魔達は「何も知らない」のだ。 殺し合いに呼ばれた者だけでなく、何も知らない悪魔に襲われる可能性もある。 反逆を志す者達を一人でも多く集めたい自分としては、この上なく不利な状況だ。 呼ばれし者だけでなく凶暴な魔物とも戦いながら、反逆者が狩られてしまう前に合流し説得する必要がある。 分かっていたハズのハードルが高くなり、少しだけ歯軋りをする。 この状況になれば、もはや四の五のいっている場合ではない。 わずかでも戦力を確保し、抗う力を揃える必要がある。 「ねえ、話があるわ」 自分が命を救った状況に加え、持っている情報でデボラは目の前の妖精に"交渉"を仕掛けた。 しばらく、ありとあらゆる情報をふんだんにちりばめた長い説得が続いた。 「……つまり、ランタンが死んじゃったのも。その"神"ってのが悪いのかホ?」  だったらオイラ、ランタンの仇が取りたいホ。だから、オイラを仲魔にしてくれホー!」 作戦は成功だった。 勿論即答し、妖精を仲間に引き込む。 「ヒーホー! オイラ、ジャックフロストだホ! よろしく!!」 ジャックフロストと名乗った妖精は、元気そうに飛び跳ねている。 嘗ての仲間を思い出し、少しだけ笑いが零れた。 魔物を仲間にする方法が違うことに若干戸惑いはあったものの、上手く仲間に引き込むことが出来た。 自分が指示しながら戦う戦闘というのも、初めてにしては上出来だった。 二つの不安材料を解消し、新たな自信へと繋げていく。 ふと、自分の夫のことを思い出す。 戦闘が起これば常に的確な指示を出し、魔物の心を読み心を通わせる。 彼が普段何気なくやっていたことが、これほどまで難しいことだったのかと思い直す。 自分がどこまで戦えるか? 流石にこの爪だけで生き残っていくのは難しい。 せめて強力な剣か何かがあればいいのだが、先ほど倒した機械の男の持ち物にそれらしきものはなかった。 自分がどこまで戦えるかというのも分からないし、的確な指示を送る立場というのがどこまで保てるかも怪しい。 やはり、夫との合流を最優先にした方が良いと考える。 夫なら自分も含め、集まった仲間たちに的確な判断と指令を下してくれるだろう。 そう考えながら、彼女は新たな仲間と共に歩みを進めていった。 反逆は始まったばかりだが、ことを急ぐ必要はある。 一人でも多くの、仲間を募るために。 彼女の行く先を暗示しているのか、進む方向に一本の雷柱が落ちる。 戦闘の証か、それとも仲間を集う狼煙か。 おのずと、足は雷柱へと向かっていた。 【ガルシア@メタルマックス2:リローデッド 死亡】 【D-8/東部森林/深夜】 【デボラ@ドラゴンクエストV 天空の花嫁】 [状態]:健康 [装備]:ダイアモンドネイル@DQ5、アームターミナルB(仲間:メッサーラ、ジャックフロスト) [道具]:基本支給品、レイルガン@真・女神転生、未確認支給品*2(ガルシアのもの、剣など武器は入っていない) [思考・状況] 基本:神に抗うものを集め(家族優先)、神へ反逆する。 1:雷柱へと向かう。 2:"悪魔"は可能なら交渉し、より多くの仲間を集めておく。 [備考]:クリア後 |016:[[星を知る者]]|投下順|018:[[状態表探すのダルいから頭に持ってこよう]]| |016:[[星を知る者]]|時系列順|008:[[状態表探すのダルいから頭に持ってこよう]]| |007:[[決起]]|デボラ|:[[]]| |初登場|ガルシア|&color(red){GAME OVER}|
「ヒャハハハハハハハ! 死ね、死ね、死ねやぁぁぁ!」 銃弾、銃弾、銃弾。 飛び交うそれらは木を貫き、他者を傷つけていく。 「逃げても無駄だァ! 俺に殺されるか、俺に従って死ぬか! 選ばせてやるぜ! ウッヒャヒャヒャヒャヒャ!」 機械仕掛けの男の手に握られた電磁砲から、次々に銃弾が放たれていく。 その地獄の雨を切り抜けようとする、二つの影。 「うわっ!」 その片方、青のフードを被った白い妖精が木に躓いて転んだ。 もちろん男はそれを見逃さず、しっかりと照準を合わせて引き金を引く。 無慈悲にも打ち出された銃弾が、真っ直ぐと白い妖精へと迫って行く。 が、瞬時に飛び出した影が銃弾を受け止める。 一瞬にして飛び散るカボチャの破片が、飛び出した妖精の絶命を告げる。 「こりゃあ傑作だ! わざわざ死にに来るなんざ手間が省けるぜ!」 男は下卑た笑いを浮かべながら、もう一度妖精へと電磁砲を向ける。 ゆっくり引き金へと指をかけ、力一杯に引き始める。 妖精は、黙ってその光景を見ることしかできなかった。 「メラゾーマ」 突如飛来してきた、一発の火球に身を包まれる男の姿を。 火球が飛んで来た方向を見ると、少し遠くに派手な女性と赤いヤギのような悪魔が立っていた。 女性は素早く妖精に近寄り、その小さな体を庇うように立ちふさがった。 「弱いものいじめなんて、ずいぶん余裕が無いじゃない」 「んだとぉ!? クソっ、テメエからぶっ殺してやるぜ!!」 女性の一言に怒り狂いながら、男は銃を向ける。 が、それは一手遅い行動だった。 「バイキルト」 強化呪文を受けた赤い悪魔が、身の限りの力で腕ごと殴りつけた。 人間なら骨が折れているであろう方向へとひしゃげた腕から、猛威を振るっていた電磁砲が放り出される。 男がもう片方の腕で悪魔を振り払うと、そこには炎を操る女が立っていた。 「いい加減にしなさいよね、しぶといのは嫌いなのよ」 言葉と同時に大魔王にすら傷をつける腕力で振り抜かれる手刀。 その軌道は機械仕掛けの男に大きな十文字を残した。 「クソ……が……」 男はまだ動こうとしたが、迫り来る悪魔の一撃を防ぐことができず、二度目の生涯を閉じた。 「さて、大丈夫?」 狂った機械仕掛けの男ガルシアを倒し、メッサーラに撤退命令を出してからデボラは一息つき、怯えている妖精に話しかけた。 「ヒホ……ありがとう、だホ」 妖精はたじろぎながらもデボラに感謝の意を伝える。 「そう、なら良かったわ。ところであんた荷物を持ってないみたいだけど、"悪魔"なの?」 アームターミナルの説明書に載っていた"悪魔"の存在。 自分が良く知る魔物を始めとし、様々な魔物をひとまとめにしてこの地では"悪魔"と呼んでいるようだ。 悪魔達がこの殺し合いの場の一部に放たれていることや、一部の悪魔は"交渉"することで仲間に引き込むことも可能だと書かれていた。 悪魔はこの殺し合いの参加者とは違い、荷物などを持たされていないらしい。 機械仕掛けの魔物が道具を持っていることから、さしずめ強力な武器の試し打ちの的にされてしまったというところか。 「そうだホ。気がついたら知らない場所にいて、妙な機械のオジサンにいきなり狙われたんだホ。ランタンも一緒に逃げてたけホ、やられちゃったホ……」 「気がついたら……?」 「そうだホ、本当に気がついたらここにいたんだホ」 今までの話、情報をまとめて頭の中で整理する。 妖精の話が本当なら、殺し合いとは別に用意された悪魔達は「何も知らない」のだ。 殺し合いに呼ばれた者だけでなく、何も知らない悪魔に襲われる可能性もある。 反逆を志す者達を一人でも多く集めたい自分としては、この上なく不利な状況だ。 呼ばれし者だけでなく凶暴な魔物とも戦いながら、反逆者が狩られてしまう前に合流し説得する必要がある。 分かっていたハズのハードルが高くなり、少しだけ歯軋りをする。 この状況になれば、もはや四の五のいっている場合ではない。 わずかでも戦力を確保し、抗う力を揃える必要がある。 「ねえ、話があるわ」 自分が命を救った状況に加え、持っている情報でデボラは目の前の妖精に"交渉"を仕掛けた。 しばらく、ありとあらゆる情報をふんだんにちりばめた長い説得が続いた。 「……つまり、ランタンが死んじゃったのも。その"神"ってのが悪いのかホ?」  だったらオイラ、ランタンの仇が取りたいホ。だから、オイラを仲魔にしてくれホー!」 作戦は成功だった。 勿論即答し、妖精を仲間に引き込む。 「ヒーホー! オイラ、ジャックフロストだホ! よろしく!!」 ジャックフロストと名乗った妖精は、元気そうに飛び跳ねている。 嘗ての仲間を思い出し、少しだけ笑いが零れた。 魔物を仲間にする方法が違うことに若干戸惑いはあったものの、上手く仲間に引き込むことが出来た。 自分が指示しながら戦う戦闘というのも、初めてにしては上出来だった。 二つの不安材料を解消し、新たな自信へと繋げていく。 ふと、自分の夫のことを思い出す。 戦闘が起これば常に的確な指示を出し、魔物の心を読み心を通わせる。 彼が普段何気なくやっていたことが、これほどまで難しいことだったのかと思い直す。 自分がどこまで戦えるか? 流石にこの爪だけで生き残っていくのは難しい。 せめて強力な剣か何かがあればいいのだが、先ほど倒した機械の男の持ち物にそれらしきものはなかった。 自分がどこまで戦えるかというのも分からないし、的確な指示を送る立場というのがどこまで保てるかも怪しい。 やはり、夫との合流を最優先にした方が良いと考える。 夫なら自分も含め、集まった仲間たちに的確な判断と指令を下してくれるだろう。 そう考えながら、彼女は新たな仲間と共に歩みを進めていった。 反逆は始まったばかりだが、ことを急ぐ必要はある。 一人でも多くの、仲間を募るために。 彼女の行く先を暗示しているのか、進む方向に一本の雷柱が落ちる。 戦闘の証か、それとも仲間を集う狼煙か。 おのずと、足は雷柱へと向かっていた。 【ガルシア@メタルマックス2:リローデッド 死亡】 【D-8/東部森林/深夜】 【デボラ@ドラゴンクエストV 天空の花嫁】 [状態]:健康 [装備]:ダイアモンドネイル@DQ5、アームターミナルB(仲間:メッサーラ、ジャックフロスト) [道具]:基本支給品、レイルガン@真・女神転生、未確認支給品*2(ガルシアのもの、剣など武器は入っていない) [思考・状況] 基本:神に抗うものを集め(家族優先)、神へ反逆する。 1:雷柱へと向かう。 2:"悪魔"は可能なら交渉し、より多くの仲間を集めておく。 [備考]:クリア後 |016:[[星を知る者]]|投下順|018:[[状態表探すのダルいから頭に持ってこよう]]| |016:[[星を知る者]]|時系列順|008:[[状態表探すのダルいから頭に持ってこよう]]| |007:[[決起]]|デボラ|43:[[Love is Real?]]| |初登場|ガルシア|&color(red){GAME OVER}|

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