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失うくらいならば、最初から愛さず愛されずにいればいいと思っていた 燃える父のように 滅ぼされた故郷のように 親友と別れ、しがらみは消えたように思えた 僕を慕う仲間が出来た 距離を置こうとしても、道具だと割り切ろうとしても僕には出来なかった 三人の女性の内、一人を選んで結婚する機会が与えられた 冒険の思い出を共有した幼馴染でもなく、 長旅で乞食のような様相の僕でも好いてくれる深窓の令嬢でもなく、 僕はその婚約を取り仕切る大富豪の男を選んだ、 口では否定しつつも、彼はまんざらでも無さそうなのでやめた 最終的に、 何故か知らないけれどその場にいた、ガサツで凶暴で性質悪そうで嫁にしたら永遠に後悔しそうな女性を選んだ 愛せそうにないし、愛されそうにない女性を選んだ 愛とまでは言わないかもしれない、ただの情なのかもしれない それでも……共に旅をする内に、僕は彼女を愛おしく思ってしまった 失う日が来るとわかっていたのに ◇ 死人よりも白い顔面、全身を覆う青いボディスーツの下の筋肉質な体、血よりも赤いたらこ唇に鮮やかな炎を思わせるモヒカン。 残念ながら彼の初期支給品には含まれていなかった様だが、 これに彼の使用する火炎放射器──ブロイラーボンベが加われば、 大破壊後世界の恐怖の象徴、バイアス・グラップラー軍団最強の人間であるテッド・ブロイラーという男が完成する。 さて、非道、外道、残虐、凶悪、獰悪、猛悪、冷酷、悪質、と修飾する言葉には困らない男テッド・ブロイラー、 この殺し合いの場に於いても、怯えの色を浮かべるどころか汗ひとつかかず、堂々と道路の真中を闊歩してみせる。 神と呼ばれる存在に関しては、彼も少々気にするところではあるが、 それでも、グラップラー軍団最強の人間である彼にとって、殺し合いというものは立ち塞がった殺人アメーバを蹴り飛ばす程度の容易いことに過ぎず、 愛用の武器が失われたことに関しての若干の苛立ちはあるが、慌てるようなことはない。 結局、この場に於いても彼がすることに何一つとして変わりはない。 力があれば生き残る、故に自分は生き残る。 前の世界での常識とこの世界でのルールに違うところはなく、テッド・ブロイラーもこの世界での殺人者側へと回る。 市街地の中央、支給された炎の爪を装備し、テッド・ブロイラーは彼なりの開幕の狼煙を上げた。 「炎に包まれて死ぬが良い! このテッド・ブロイラー様が遺伝子の欠片まで焼き尽くしてやるがががーっ!」 炎の爪より放たれた炎が市街地を撫でていく。 彼本来の炎からすれば不満極まりない火力ではあるが、それでも火を付けるだけならば十分である。 海沿いの街にもう一つ、炎の海が育ちつつあった。 炎に誘われる虫のように、グランバニア王リュカは知らず知らずテッド・ブロイラーの元へと歩いていた。 何故むざむざと敵の前に身を晒すような真似をしたのか、無遊よろしく進んだ彼に特別な策も正義感もあったわけではない。 ただ、異常な胸の高鳴りとどうしようもない苛立ちを目の前の男に対して抱いていることだけはリュカ自信もわかっていた。 この感情──つい最近、味わったような気がするソレの正体を確かめる間もなく、 テッド・ブロイラーから放たれた、戦車の鋼鉄をも切り裂くモヒカンが目の前に迫っていた。 「モヒカンスラッガー!がががっ」 「バギクロスッ!」 放たれたモヒカンを咄嗟に真空の刃で落とそうとするが、努力空しくモヒカンは刃を貫いてリュカの脇腹を抉り取る。 僅かに狙いが逸れたのは、先程の呪文のお陰であろう。 安堵する間も無く、既に炎の爪から放たれていた二撃目がリュカへと着弾。 皮膚を焼きつくす炎を受けながら、リュカの心の内に沸々とある思いが沸き上がっていた。 そんなリュカの心の内など気に留めることもせず、ブーメランの様に在るべき頭へと収まったモヒカンが再び、リュカへと放たれた。 「……ルーラ」 リュカにトドメを刺すはずだったモヒカンは空を切る。 まるで、最初から何も無かったかのようにリュカの姿はそこには無かった。 瞬間移動呪文により作り出した一瞬の隙、テッド・ブロイラーが周囲を見渡すよりも早く、 ルーラで背後へと回り込んだリュカはテッド・ブロイラーへとバギクロスを放つ。 だが、テッド・ブロイラーの今まで殺してきた人間全てに対する評価のように、リュカもまた、テッド・ブロイラーという男を過小評価しすぎていた。 リュカを見失ったテッド・ブロイラーは、一瞬の動揺の後、瞬時に背後からの気配によってリュカを捉え、 放たれる真空の刃に対して避ける事も守ることもせず、切り裂かれながらリュカへと蹴りを放った。 まるでサッカーボールのように宙を舞うリュカ、しかしテッド・ブロイラーの攻撃は終わってはいなかった。 「モヒカンスラッガー!がががっ」 宙を舞うリュカに、あまりにも強力な攻撃に意識を朦朧とさせたリュカに、 モヒカンスラッガーを受けて、生を繋げる筈はなかった。 リュカには無かった。 「テトラカーンッ!」 リュカを追って来たのか、 激しく体を上下させながら浮遊する一つ目のヒトデが魔法を唱えた。 テトラカーンの効力によって生み出された魔法の障壁がモヒカンを跳ね返し、モヒカンは主へとその威力を見せつけることとなった。 額に浅く刺さったモヒカンを引き抜き、あるべき頭へと差し込むテッド・ブロイラーを尻目に、 意識を回復させたリュカは、最高位回復呪文であるベホマによって自信の治療を図り、その周囲を一つ目のヒトデが飛び回るという、 悪夢にも似た異様な光景が広がっていた。 (ベホマもルーラも……効力が大分弱まっているな……) 何もリュカとて敵の眼前で治癒を行いたいわけではない、 しかし、傷を癒さねば逃げるには辛く、先程の瞬間移動呪文を唱えようにも、何故か効力を発揮しなくなっていた。 そんなリュカに対して、一つ目のヒトデ──デカラビアが話しかける。 「さーせんwwwwwwww無視しないで下さいよwwwwwwwww指示下さいよwwwww指示wwwwwwwwwwww 僕ちゃんwwwwwwwほらwwwwwwwwなんかあんまり勝手に動くのってどうかな?って思ってるちゃーんwwwwwwwwはーいwwwwwwwwwばぶーwwwww ほらwwwww一緒にwwwwwwwwwあのモヒカンぶっ殺そうずwwwwwwwwwwねぇwwwwwwwwwちょwwwww無視すんなしwwww」 COMP、リュカが支給品の中に見つけたソレに入っていた悪魔がデカラビアであった。 コミュニケーションを取る前にリュカはテッド・ブロイラーの方に駆けてしまっていたために指示を受けなかった彼は、 しばらくの待機の後、自主的な判断でリュカを追い、リュカを救った。 「ちょwwwwwwwモヒカンのモヒカン復活のお知らせwwwwwwwww助けてえーりんwwwwwwwwwwwえーりんwwwwwwwwwww 知るかwwwwwうぇwwwwwww救いなどどこにもないのだwwwwwwwwwwwwwwwww」 とうとう復活したテッド・ブロイラー、早速復活したモヒカンへと手を伸ばす彼を見てリュカはたった一言、デカラビアに告げる。 「死ぬまで戦って、時間を稼げ。僕は逃げる」 「マジ勘弁wwwwwwwwwwでも命令だから逆らえねぇwwwwwwwwwwwwデカラビアいっきまーすwwwwwwwwwwwwwwww」 迫るモヒカンを、先程と同じく障壁によって反射するデカラビア。 反射されたモヒカンを素手でキャッチするテッド・ブロイラー。 完全に回復しない体を引き摺り、その場を去るリュカ。 混沌がそこにはあった。 ◇ もういい もういい、もういい、もういい、もういい、もういい 再び失うぐらいならば、今度は完全に縁を断ち切ってしまえばいい きっと、一緒に戦ったならばあのうざったいヒトデにも情が湧いてしまうんだろう 殺し合いに乗る以外の方法でこの世界からの脱出をすれば、数え切れない程の喪失を味わうのだろう 真っ平御免だ! 幸福も!故郷も!家族も!仲間も!未来も! 何もかも何もかも何もかも捨ててやる! 僕は限界なんだ! 過去の精算、僕の人生はそれだけでいいんだ! 邪魔をするな! 僕にこれ以上与えるな! 僕は!僕は! さっき、あの男に出会った時に自分が抱いた感情の正体に気づいてしまったんだ、 デボラを幽閉し、父さんを殺した馬と出会った時と同じ…………復讐できるという黒い歓喜 知らず知らずの内に、炎という共通点を見出してあの男とゲマを同一視していたんだ 復讐に喜びを感じてしまう自分が嫌だ 憎悪に身を委ねる快楽を味わうのはもう嫌だ 誰かのための復讐を、自分の欲望のために行なってしまうのは嫌だ だから、僕に……もう何も与えるな 僕は復讐なんてしたくないんだ 父さんのために母さんを見つけて………… 後は何もかも天空の勇者に押し付けて………… それでいいんだよ………… だから…… 父さんと過ごした日々を…… 仲間と過ごした日々を…… デボラと過ごした日々を…… 醜い自分で…… 汚させないでくれよ…… お願いだから………… 【エリアA-1/港/1日目/深夜】 【リュカ@ドラゴンクエストV 天空の花嫁】 [状態]:ダメージ小、魔力消費大 [装備]:アームターミナルC(空) [道具]:基本支給品、不明支給品1~2 [思考・状況] 基本行動方針:情が湧く前に全員を殺し、元の世界に帰還する [参戦時期]:石化直後 力があれば生き残る、それは当然のことだ。 焼き尽くされたデカラビアの死体を省みることもせず、テッド・ブロイラーは進み続ける。 瞬間移動、真空刃、反射、機械も無しに行われる彼の知識の及ばない能力、 それを知ってなお、彼は歩みを遅くすることはない。 心中にあるは、ただひとつ。 「雑魚ども!炎に包まれて死ぬが良い! このテッド・ブロイラー様が遺伝子の欠片まで焼き尽くしてやるがががーっ!」 【エリアA-2/市街地西/1日目/深夜】 【テッド・ブロイラー@メタルマックス2:リローデッド】 [状態]:ダメージ小 [装備]:炎の爪、モヒカッター [道具]:基本支給品、不明支給品1 [思考・状況] 基本行動方針:皆殺し [参戦時期]:撃破前 [備考]:デカラビアは死亡しました、再召喚は不可能です。      A-2の一部が火の海になりました |009:[[森林に変態の影が/Perverts in the Dungeon]]|投下順|011:[[明けない夜を行け]]| |009:[[森林に変態の影が/Perverts in the Dungeon]]|時系列順|011:[[明けない夜を行け]]| |初登場|リュカ|036:[[Himmlisch Atem]]| |初登場|テッド・ブロイラー|:[[]]|
失うくらいならば、最初から愛さず愛されずにいればいいと思っていた 燃える父のように 滅ぼされた故郷のように 親友と別れ、しがらみは消えたように思えた 僕を慕う仲間が出来た 距離を置こうとしても、道具だと割り切ろうとしても僕には出来なかった 三人の女性の内、一人を選んで結婚する機会が与えられた 冒険の思い出を共有した幼馴染でもなく、 長旅で乞食のような様相の僕でも好いてくれる深窓の令嬢でもなく、 僕はその婚約を取り仕切る大富豪の男を選んだ、 口では否定しつつも、彼はまんざらでも無さそうなのでやめた 最終的に、 何故か知らないけれどその場にいた、ガサツで凶暴で性質悪そうで嫁にしたら永遠に後悔しそうな女性を選んだ 愛せそうにないし、愛されそうにない女性を選んだ 愛とまでは言わないかもしれない、ただの情なのかもしれない それでも……共に旅をする内に、僕は彼女を愛おしく思ってしまった 失う日が来るとわかっていたのに ◇ 死人よりも白い顔面、全身を覆う青いボディスーツの下の筋肉質な体、血よりも赤いたらこ唇に鮮やかな炎を思わせるモヒカン。 残念ながら彼の初期支給品には含まれていなかった様だが、 これに彼の使用する火炎放射器──ブロイラーボンベが加われば、 大破壊後世界の恐怖の象徴、バイアス・グラップラー軍団最強の人間であるテッド・ブロイラーという男が完成する。 さて、非道、外道、残虐、凶悪、獰悪、猛悪、冷酷、悪質、と修飾する言葉には困らない男テッド・ブロイラー、 この殺し合いの場に於いても、怯えの色を浮かべるどころか汗ひとつかかず、堂々と道路の真中を闊歩してみせる。 神と呼ばれる存在に関しては、彼も少々気にするところではあるが、 それでも、グラップラー軍団最強の人間である彼にとって、殺し合いというものは立ち塞がった殺人アメーバを蹴り飛ばす程度の容易いことに過ぎず、 愛用の武器が失われたことに関しての若干の苛立ちはあるが、慌てるようなことはない。 結局、この場に於いても彼がすることに何一つとして変わりはない。 力があれば生き残る、故に自分は生き残る。 前の世界での常識とこの世界でのルールに違うところはなく、テッド・ブロイラーもこの世界での殺人者側へと回る。 市街地の中央、支給された炎の爪を装備し、テッド・ブロイラーは彼なりの開幕の狼煙を上げた。 「炎に包まれて死ぬが良い! このテッド・ブロイラー様が遺伝子の欠片まで焼き尽くしてやるがががーっ!」 炎の爪より放たれた炎が市街地を撫でていく。 彼本来の炎からすれば不満極まりない火力ではあるが、それでも火を付けるだけならば十分である。 海沿いの街にもう一つ、炎の海が育ちつつあった。 炎に誘われる虫のように、グランバニア王リュカは知らず知らずテッド・ブロイラーの元へと歩いていた。 何故むざむざと敵の前に身を晒すような真似をしたのか、無遊よろしく進んだ彼に特別な策も正義感もあったわけではない。 ただ、異常な胸の高鳴りとどうしようもない苛立ちを目の前の男に対して抱いていることだけはリュカ自信もわかっていた。 この感情──つい最近、味わったような気がするソレの正体を確かめる間もなく、 テッド・ブロイラーから放たれた、戦車の鋼鉄をも切り裂くモヒカンが目の前に迫っていた。 「モヒカンスラッガー!がががっ」 「バギクロスッ!」 放たれたモヒカンを咄嗟に真空の刃で落とそうとするが、努力空しくモヒカンは刃を貫いてリュカの脇腹を抉り取る。 僅かに狙いが逸れたのは、先程の呪文のお陰であろう。 安堵する間も無く、既に炎の爪から放たれていた二撃目がリュカへと着弾。 皮膚を焼きつくす炎を受けながら、リュカの心の内に沸々とある思いが沸き上がっていた。 そんなリュカの心の内など気に留めることもせず、ブーメランの様に在るべき頭へと収まったモヒカンが再び、リュカへと放たれた。 「……ルーラ」 リュカにトドメを刺すはずだったモヒカンは空を切る。 まるで、最初から何も無かったかのようにリュカの姿はそこには無かった。 瞬間移動呪文により作り出した一瞬の隙、テッド・ブロイラーが周囲を見渡すよりも早く、 ルーラで背後へと回り込んだリュカはテッド・ブロイラーへとバギクロスを放つ。 だが、テッド・ブロイラーの今まで殺してきた人間全てに対する評価のように、リュカもまた、テッド・ブロイラーという男を過小評価しすぎていた。 リュカを見失ったテッド・ブロイラーは、一瞬の動揺の後、瞬時に背後からの気配によってリュカを捉え、 放たれる真空の刃に対して避ける事も守ることもせず、切り裂かれながらリュカへと蹴りを放った。 まるでサッカーボールのように宙を舞うリュカ、しかしテッド・ブロイラーの攻撃は終わってはいなかった。 「モヒカンスラッガー!がががっ」 宙を舞うリュカに、あまりにも強力な攻撃に意識を朦朧とさせたリュカに、 モヒカンスラッガーを受けて、生を繋げる筈はなかった。 リュカには無かった。 「テトラカーンッ!」 リュカを追って来たのか、 激しく体を上下させながら浮遊する一つ目のヒトデが魔法を唱えた。 テトラカーンの効力によって生み出された魔法の障壁がモヒカンを跳ね返し、モヒカンは主へとその威力を見せつけることとなった。 額に浅く刺さったモヒカンを引き抜き、あるべき頭へと差し込むテッド・ブロイラーを尻目に、 意識を回復させたリュカは、最高位回復呪文であるベホマによって自信の治療を図り、その周囲を一つ目のヒトデが飛び回るという、 悪夢にも似た異様な光景が広がっていた。 (ベホマもルーラも……効力が大分弱まっているな……) 何もリュカとて敵の眼前で治癒を行いたいわけではない、 しかし、傷を癒さねば逃げるには辛く、先程の瞬間移動呪文を唱えようにも、何故か効力を発揮しなくなっていた。 そんなリュカに対して、一つ目のヒトデ──デカラビアが話しかける。 「さーせんwwwwwwww無視しないで下さいよwwwwwwwww指示下さいよwwwww指示wwwwwwwwwwww 僕ちゃんwwwwwwwほらwwwwwwwwなんかあんまり勝手に動くのってどうかな?って思ってるちゃーんwwwwwwwwはーいwwwwwwwwwばぶーwwwww ほらwwwww一緒にwwwwwwwwwあのモヒカンぶっ殺そうずwwwwwwwwwwねぇwwwwwwwwwちょwwwww無視すんなしwwww」 COMP、リュカが支給品の中に見つけたソレに入っていた悪魔がデカラビアであった。 コミュニケーションを取る前にリュカはテッド・ブロイラーの方に駆けてしまっていたために指示を受けなかった彼は、 しばらくの待機の後、自主的な判断でリュカを追い、リュカを救った。 「ちょwwwwwwwモヒカンのモヒカン復活のお知らせwwwwwwwww助けてえーりんwwwwwwwwwwwえーりんwwwwwwwwwww 知るかwwwwwうぇwwwwwww救いなどどこにもないのだwwwwwwwwwwwwwwwww」 とうとう復活したテッド・ブロイラー、早速復活したモヒカンへと手を伸ばす彼を見てリュカはたった一言、デカラビアに告げる。 「死ぬまで戦って、時間を稼げ。僕は逃げる」 「マジ勘弁wwwwwwwwwwでも命令だから逆らえねぇwwwwwwwwwwwwデカラビアいっきまーすwwwwwwwwwwwwwwww」 迫るモヒカンを、先程と同じく障壁によって反射するデカラビア。 反射されたモヒカンを素手でキャッチするテッド・ブロイラー。 完全に回復しない体を引き摺り、その場を去るリュカ。 混沌がそこにはあった。 ◇ もういい もういい、もういい、もういい、もういい、もういい 再び失うぐらいならば、今度は完全に縁を断ち切ってしまえばいい きっと、一緒に戦ったならばあのうざったいヒトデにも情が湧いてしまうんだろう 殺し合いに乗る以外の方法でこの世界からの脱出をすれば、数え切れない程の喪失を味わうのだろう 真っ平御免だ! 幸福も!故郷も!家族も!仲間も!未来も! 何もかも何もかも何もかも捨ててやる! 僕は限界なんだ! 過去の精算、僕の人生はそれだけでいいんだ! 邪魔をするな! 僕にこれ以上与えるな! 僕は!僕は! さっき、あの男に出会った時に自分が抱いた感情の正体に気づいてしまったんだ、 デボラを幽閉し、父さんを殺した馬と出会った時と同じ…………復讐できるという黒い歓喜 知らず知らずの内に、炎という共通点を見出してあの男とゲマを同一視していたんだ 復讐に喜びを感じてしまう自分が嫌だ 憎悪に身を委ねる快楽を味わうのはもう嫌だ 誰かのための復讐を、自分の欲望のために行なってしまうのは嫌だ だから、僕に……もう何も与えるな 僕は復讐なんてしたくないんだ 父さんのために母さんを見つけて………… 後は何もかも天空の勇者に押し付けて………… それでいいんだよ………… だから…… 父さんと過ごした日々を…… 仲間と過ごした日々を…… デボラと過ごした日々を…… 醜い自分で…… 汚させないでくれよ…… お願いだから………… 【エリアA-1/港/1日目/深夜】 【リュカ@ドラゴンクエストV 天空の花嫁】 [状態]:ダメージ小、魔力消費大 [装備]:アームターミナルC(空) [道具]:基本支給品、不明支給品1~2 [思考・状況] 基本行動方針:情が湧く前に全員を殺し、元の世界に帰還する [参戦時期]:石化直後 力があれば生き残る、それは当然のことだ。 焼き尽くされたデカラビアの死体を省みることもせず、テッド・ブロイラーは進み続ける。 瞬間移動、真空刃、反射、機械も無しに行われる彼の知識の及ばない能力、 それを知ってなお、彼は歩みを遅くすることはない。 心中にあるは、ただひとつ。 「雑魚ども!炎に包まれて死ぬが良い! このテッド・ブロイラー様が遺伝子の欠片まで焼き尽くしてやるがががーっ!」 【エリアA-2/市街地西/1日目/深夜】 【テッド・ブロイラー@メタルマックス2:リローデッド】 [状態]:ダメージ小 [装備]:炎の爪、モヒカッター [道具]:基本支給品、不明支給品1 [思考・状況] 基本行動方針:皆殺し [参戦時期]:撃破前 [備考]:デカラビアは死亡しました、再召喚は不可能です。      A-2の一部が火の海になりました |009:[[森林に変態の影が/Perverts in the Dungeon]]|投下順|011:[[明けない夜を行け]]| |009:[[森林に変態の影が/Perverts in the Dungeon]]|時系列順|011:[[明けない夜を行け]]| |初登場|リュカ|036:[[Himmlisch Atem]]| |初登場|テッド・ブロイラー|042:[[超融合]]|

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