Love is Real?

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血髑郎の声が聞こえる。 命を絞りながら出される悲痛な叫びが、この散の胸を貫く。 「血髑郎よ、お前もまた立派な戦士であった」 声の聞こえる方角へ、散の取った行動は敬礼。 彼もまた、この悪行に巻き込まれ、望まぬ死を遂げた戦士の一人だ。 魂の言葉を受け取り、散は天高く拳を突き上げる。 「ここに、散は改めて誓おう!」 決意の拳、君臨すべき王として葉隠散は揺るがない。 「まずは愚神討伐! あの神を名乗る醜く傲慢な存在を滅ぼす!  それから人類抹殺! 散った血髑郎の分までこの散が成し遂げて見せよう!」 「人類抹殺? お断りよ」 声高く誓う散の耳へ、決意を遮るように一人の声が届く。 振り返ると、悪魔を連れた一人の女が立っていた。 目はしっかりと散を見据え、視線を逸らすことは無い。 「ほう、女。この散の前に立ちはだかるのか。  ならば今すぐこの散の前で散るが良い!」 散が飛び出す。 勢いを乗せた拳が、現れた女へと向かう。 女の側にいた白い悪魔が怯えて陰に引っ込む。 対して、女は全く動じることなく散の方を睨み続ける。 ぴたり、と女の眼前で拳を止め、散はニヤリと笑う。 「ふむ、人間にしては良い目をしている。  どうだ、この散と行かぬか!」 先ほどの男と同じく、死を恐れぬ眼差し。 人間で有りながら誇り高き心を持つ者を、散は見下すことはない。 突き出された拳は、差し伸べる手へと変わる。 散の提案と言葉を受け、女はゆっくりとその手を―――― 「悪いけど、それもお断りよ」 弾くように退けた。 先ほどに続き、散はまたもや人間に拒絶される。 だが、そう来なくては面白くはない。 ここで拒絶する人間だからこそ、軍門に下らせる価値がある。 手を避けられた事を意にも介さず、散はじっと女を見据えて対話をする。 「女! 醜き人間に附いても悪しき未来が待ち受けるのみだ!  この散と共に行けば、地球も世界も輝く未来がある!  世界中で唯一の正しき存在はこの散のみ!  悪しき人間を滅ぼし、母なる大地を正しき姿へ導くために、私と来い!」 この世界で唯一の正義はこの葉隠散のみだ。 悪しき人間たちが正しいなど、有ってはならない。 正しき未来、正しき姿へと進む為には、人類がこの世に生存していてはいけないのだ。 だから、このような真っ直ぐな目を持つ物を人間にしておくのは惜しい。 このような誇り高き者こそが、散と共に素晴らしき未来を作り上げるべき存在なのだ。 はね退けられた手を、もう一度女へと差し伸べる。 「お・こ・と・わ・り」 同一人物からの、三度目の拒絶。 「何度も言わせないでくれる? あなたが散様だろうが何様だろうが知らないけど、この私に無駄な労力使わせるなんて、許されてないんだから」 呆れ返るように笑いながら、女は散を嘲る。 自分の言葉に散が眉をしかめたのを見てから、女は言葉を続ける。 「それに、人間は醜いだとか正しい存在は私だけだとか、思い上がりも甚だしいわよね。  笑い袋じゃなくても笑っちゃうわ」 「ほう! この散より正しき存在がいるとでも言うか!」 互いに挑戦的な態度を崩さず、相手の上に立とうと口論を続ける。 電流がばちばちと走っているかのような感覚に、女の後ろに隠れていた悪魔が思わずもう一歩退いてしまう。 一触即発、まさにそんな状況である。 「当たり前よ。この私、そして私の夫はアンタなんかよりずっと正しいって言い切れるわ」 「夫、愛する人か……」 言葉の勢いを弱め、少しの間黙り込む。 ようやく諦めたか? と女が散の顔を覗き直した時、散は不適な笑みを浮かべ直す。 「愛し、愛される存在。この散とて同じ!  そなたらに愛があるというのならばそれでよい!  ならば散がそれを上回る愛で、お前を夫と共に私の物にして見せよう!  愚神討伐、その道中で必ずお前とお前の夫を私の物にしてみせる!  この散、お前と共に歩ませてもらうぞ!」 人類抹殺を変えるつもりはない。 しかし、このように志の高い者こそこの散の配下にふさわしい。 その者の心を埋め尽くす何かが有るというのならば、それを含めて我が物にするまで。 屑である人間の中の数少ない、見所のある人間を散は見逃さない。 だが、女も「お前を征服する」と言われているのに対し、強気の姿勢を崩さない。 「フッ、勝手にしなさい。  あなたなんかに滅ぼされるほどほど、こちとらヤワじゃないってこと証明してあげるわ。  逆にあなたをこのデボラ様の配下にしてあげてもいいわよ?」 「笑止! その大口、最後まで叩けるか見物だな!」 散がデボラの後をつけ始める。 あの腐りきった世界には居ない、燃えるように輝く目を持つ人間。 人間にしておくには、あまりにも惜しすぎる人間。 その全てを散の物にするために、散はデボラと共に行く。 だが、デボラも黙って支配されるつもりは無い。 寧ろ自分と夫の愛を見せつけて、この人ならざる人を黙らせる。 愚神討伐はともかく、人類抹殺など黙って見ているわけには行かない。 だから、同行を許可する。 リュカに会い、全てを証明するまでは。 証明されるのは、人間の愛か、散の愛か。 【D-7・8/境界線上/黎明】 【デボラ@ドラゴンクエストV 天空の花嫁】 [状態]:健康 [装備]:ダイアモンドネイル@DQ5、アームターミナルB(仲間:メッサーラ、ジャックフロスト) [道具]:基本支給品、レイルガン@真・女神転生、未確認支給品*2(ガルシアのもの、剣など武器は入っていない) [思考・状況] 基本:神に抗うものを集め(家族優先)、神へ反逆する。 1:雷柱へと向かう。 2:散に、人間の愛を証明する。 3:"悪魔"は可能なら交渉し、より多くの仲間を集めておく。 [備考]:クリア後 【葉隠散@覚悟のススメ】 [状態]:美しい、上腹部骨部骨折 [装備]:無し [道具]:基本支給品1式、不明支給品1~3 [思考・状況] 基本:人類抹殺!愚神討伐! 1:デボラに同行、その愛を見届け、散の愛で埋め尽くす。 |042:[[超融合]]|投下順|:[[]]| |027:[[道理、無理で通す]]|時系列順|025:[[天を仰いで]]| |017:[["TALK"]]|デボラ|:[[]]| |003:[[世紀末救 世/星 主伝説]]|葉隠散|:[[]]|
血髑郎の声が聞こえる。 命を絞りながら出される悲痛な叫びが、この散の胸を貫く。 「血髑郎よ、お前もまた立派な戦士であった」 声の聞こえる方角へ、散の取った行動は敬礼。 彼もまた、この悪行に巻き込まれ、望まぬ死を遂げた戦士の一人だ。 魂の言葉を受け取り、散は天高く拳を突き上げる。 「ここに、散は改めて誓おう!」 決意の拳、君臨すべき王として葉隠散は揺るがない。 「まずは愚神討伐! あの神を名乗る醜く傲慢な存在を滅ぼす!  それから人類抹殺! 散った血髑郎の分までこの散が成し遂げて見せよう!」 「人類抹殺? お断りよ」 声高く誓う散の耳へ、決意を遮るように一人の声が届く。 振り返ると、悪魔を連れた一人の女が立っていた。 目はしっかりと散を見据え、視線を逸らすことは無い。 「ほう、女。この散の前に立ちはだかるのか。  ならば今すぐこの散の前で散るが良い!」 散が飛び出す。 勢いを乗せた拳が、現れた女へと向かう。 女の側にいた白い悪魔が怯えて陰に引っ込む。 対して、女は全く動じることなく散の方を睨み続ける。 ぴたり、と女の眼前で拳を止め、散はニヤリと笑う。 「ふむ、人間にしては良い目をしている。  どうだ、この散と行かぬか!」 先ほどの男と同じく、死を恐れぬ眼差し。 人間で有りながら誇り高き心を持つ者を、散は見下すことはない。 突き出された拳は、差し伸べる手へと変わる。 散の提案と言葉を受け、女はゆっくりとその手を―――― 「悪いけど、それもお断りよ」 弾くように退けた。 先ほどに続き、散はまたもや人間に拒絶される。 だが、そう来なくては面白くはない。 ここで拒絶する人間だからこそ、軍門に下らせる価値がある。 手を避けられた事を意にも介さず、散はじっと女を見据えて対話をする。 「女! 醜き人間に附いても悪しき未来が待ち受けるのみだ!  この散と共に行けば、地球も世界も輝く未来がある!  世界中で唯一の正しき存在はこの散のみ!  悪しき人間を滅ぼし、母なる大地を正しき姿へ導くために、私と来い!」 この世界で唯一の正義はこの葉隠散のみだ。 悪しき人間たちが正しいなど、有ってはならない。 正しき未来、正しき姿へと進む為には、人類がこの世に生存していてはいけないのだ。 だから、このような真っ直ぐな目を持つ物を人間にしておくのは惜しい。 このような誇り高き者こそが、散と共に素晴らしき未来を作り上げるべき存在なのだ。 はね退けられた手を、もう一度女へと差し伸べる。 「お・こ・と・わ・り」 同一人物からの、三度目の拒絶。 「何度も言わせないでくれる? あなたが散様だろうが何様だろうが知らないけど、この私に無駄な労力使わせるなんて、許されてないんだから」 呆れ返るように笑いながら、女は散を嘲る。 自分の言葉に散が眉をしかめたのを見てから、女は言葉を続ける。 「それに、人間は醜いだとか正しい存在は私だけだとか、思い上がりも甚だしいわよね。  笑い袋じゃなくても笑っちゃうわ」 「ほう! この散より正しき存在がいるとでも言うか!」 互いに挑戦的な態度を崩さず、相手の上に立とうと口論を続ける。 電流がばちばちと走っているかのような感覚に、女の後ろに隠れていた悪魔が思わずもう一歩退いてしまう。 一触即発、まさにそんな状況である。 「当たり前よ。この私、そして私の夫はアンタなんかよりずっと正しいって言い切れるわ」 「夫、愛する人か……」 言葉の勢いを弱め、少しの間黙り込む。 ようやく諦めたか? と女が散の顔を覗き直した時、散は不適な笑みを浮かべ直す。 「愛し、愛される存在。この散とて同じ!  そなたらに愛があるというのならばそれでよい!  ならば散がそれを上回る愛で、お前を夫と共に私の物にして見せよう!  愚神討伐、その道中で必ずお前とお前の夫を私の物にしてみせる!  この散、お前と共に歩ませてもらうぞ!」 人類抹殺を変えるつもりはない。 しかし、このように志の高い者こそこの散の配下にふさわしい。 その者の心を埋め尽くす何かが有るというのならば、それを含めて我が物にするまで。 屑である人間の中の数少ない、見所のある人間を散は見逃さない。 だが、女も「お前を征服する」と言われているのに対し、強気の姿勢を崩さない。 「フッ、勝手にしなさい。  あなたなんかに滅ぼされるほどほど、こちとらヤワじゃないってこと証明してあげるわ。  逆にあなたをこのデボラ様の配下にしてあげてもいいわよ?」 「笑止! その大口、最後まで叩けるか見物だな!」 散がデボラの後をつけ始める。 あの腐りきった世界には居ない、燃えるように輝く目を持つ人間。 人間にしておくには、あまりにも惜しすぎる人間。 その全てを散の物にするために、散はデボラと共に行く。 だが、デボラも黙って支配されるつもりは無い。 寧ろ自分と夫の愛を見せつけて、この人ならざる人を黙らせる。 愚神討伐はともかく、人類抹殺など黙って見ているわけには行かない。 だから、同行を許可する。 リュカに会い、全てを証明するまでは。 証明されるのは、人間の愛か、散の愛か。 【D-7・8/境界線上/黎明】 【デボラ@ドラゴンクエストV 天空の花嫁】 [状態]:健康 [装備]:ダイアモンドネイル@DQ5、アームターミナルB(仲間:メッサーラ、ジャックフロスト) [道具]:基本支給品、レイルガン@真・女神転生、未確認支給品*2(ガルシアのもの、剣など武器は入っていない) [思考・状況] 基本:神に抗うものを集め(家族優先)、神へ反逆する。 1:雷柱へと向かう。 2:散に、人間の愛を証明する。 3:"悪魔"は可能なら交渉し、より多くの仲間を集めておく。 [備考]:クリア後 【葉隠散@覚悟のススメ】 [状態]:美しい、上腹部骨部骨折 [装備]:無し [道具]:基本支給品1式、不明支給品1~3 [思考・状況] 基本:人類抹殺!愚神討伐! 1:デボラに同行、その愛を見届け、散の愛で埋め尽くす。 |042:[[超融合]]|投下順|44:[[夢の続きの既視感]]| |027:[[道理、無理で通す]]|時系列順|025:[[天を仰いで]]| |017:[["TALK"]]|デボラ|:[[]]| |003:[[世紀末救 世/星 主伝説]]|葉隠散|:[[]]|

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