Tシャツ焼失事件


プロローグ



2007年夏合宿一日目、夕食は重苦しい雰囲気に包まれていた。
車組のヘビーなジョークのせいだ。

これによって正規交通組は大変にローテンションだった。
昼間の海による疲労、トンボへの心配、空腹感、人間不信、イライラ感…

人一倍センシティブな数理は一種の人間不信に陥っていた。
みんなそうやって信頼を裏切っていくんだ…。
花火大会への足取りも暗い。バケツもいつもより重く感じた。
そういえば、まだ合宿に入って一年生とろくにしゃべってない。
チャオに至っては口を聞いたことすらなかった。
6月合宿ではけっこう一年生と盛り上がったな。
トンボのTシャツのばしたりして悪いことしたな。
そういえばあの後、もやしと何か約束したっけ?
Tシャツを買う。いやいやそれだけじゃない!何かもっと重要な…。
はっと振り返る。もやしがいた。手にはいっぱいの火薬。目で合図を送る。

「今度トンボのTシャツ燃やそう。」

そうだ。あのとき交わした約束はそうだ!!


ミッション開始!



浜辺は強い風だ。会話はしにくいが、逆にいえば、会話をさとられにくい。
まずはじめにやることは、兵を集めることだ。そして、はじめに
集めるのは即戦力、つまり強いやつだ。

僕らはこっそりとココ市の背中に近づき、叫んだ。

「俺らと一緒にとんぼと本山(←ノリで)のTシャツ燃やそう!」

ココ市は振り返らない。一秒…二秒…

ゆっくりココ市が振り返ると満面の笑み。
「やりましょうや…ドデカい花火ってやつをよぉ!」

まだ戦力は足りない。ここで眠れる獅子を起こすことにした。
火をつけながら依頼をしてみた。

「カンナ…とんぼと本山のTシャツ燃やすか!!」

顔をあげたカンナはニタァと悪い笑顔を見せてくれた。

兵は大体そろった。実際はもっとほしいとこだが風の強さのせいで
ライターなどが次々と死んでいくため余裕がなかった。
あとは合宿大臣の承認があればっ!!

と、ここでトンボと本山が脱ぎ始めた。早いっ!予定では、海パンで海に飛び込んだ時に
Tシャツを燃やすはずなのだ!ルディのもとに走る!!

ルディに顛末を話すも中々OKサインがでない。早くしなければっ!
トンボと本山は脱ぎ終わってしまった!!るでぃーー!!


ルディはまだ考えている。急いでくれ!早く!一同いきり立つ!
カンナは酔ってないせいか静観の構えだ!
もやしは体中に火薬を巻き付けて手には100連発花火を持っているっ!
コイツ…イカレてやがる…。
先生ー!!早くしてぇぇぇ!おねがいぃぃー!!

まだルディは首を縦に振らない!トンボと本山は今にも走り出す!!
早く!いいでしょ!!責任は俺らでとるしぃ!
先生!お願いっ!はやぐじでぇーー!!!
二人は走り出した!せんぜぇえー!どうか、どうかぁぁあ!!!!











そしてついに…














OKサイン キターーーーーーー!!!!サインを確認するかしないかのうちに
もやしが100連発バズーカに火をつけ特攻した!そして、


ドン、ドン、ドン、ドン…!!!


花火は空に上がることはなく、100発全てがTシャツに着弾した。
このあと興奮しきったオーディエンスが暴れ回る。

これがいわゆる落研の天安門事件である。


エピローグ



        次の日
本山「Tシャツって燃えるゴミっすよねー?」