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**第三章 賽の河原の大決戦 深夜2時過ぎ。工部室。役者は揃った。 初代落研風紀委員、青紫蘇。 安息を求める者、数理。 本山の唯一無二の親友、蜻蛉。 笑いという光に群がる男、儚望。 男たちの熱き戦いが今、始まる! ルールは試合に勝つと今後、本山へのメールの送信権が与えられるというシンプルなもの。 勝つためにはキャラクターの相性が重要になってくる。 紫蘇さんの持ちキャラはアイク。遠距離攻撃こそないがその素早い動きで繰り出される 斬撃は一発が重い。近づきたくないキャラである。 蜻蛉はスネークをチョイスしていた。アイクとは反対に遠距離攻撃を要とした攻撃は 一発で場外に吹き飛ばすことも可能である。 そして儚望はもちろんルカリオ。動きの読めない攻撃は遠距離、近距離、カウンターまで 兼ねそろえている。おまけに儚望はこのキャラを極めている。 こいつは生半可なキャラじゃ勝てねぇ。本気でいかなきゃ、やられるっ!!! 僕は自分の持ちキャラ、リュカ改めクラウスで勝負に出た。 試合が始まるといきなり空中からルカリオが攻めてきた!クラウスは素早くよけると 後方に払いのけた。その時儚望に異変が! 儚望「ぐぅっ…。」 なんとゲームではない本体の儚望が痛がり始めたのだ!このゲーム、何かおかしい。 どうやらゲームの世界で受けたダメージはそのまま本体である我々の肉体に返ってくるという コンパク・フィードバック・システムを採用しているらしい。人間の脳は残酷なことを 考え付くものだ。とにかく目の前の儚望を撃破しなければ…。 勝負は互角、勝敗を分けるのはお互いの体力のみである。そのとき後方から鈍い音が聞こえた。 蜻蛉「ぐああああああっっ!!!!!」 みると蜻蛉の右膝が大きくえぐれている!そしてあたり一面血の海になっている!! どうやら紫蘇さんの斬撃を避けきれなかったらしい。しかし紫蘇さんの左腕にも 蜻蛉がつけたであろう大きな火傷がある。肘から黒く焼け焦げていて指はほとんど残っていなかった。 このとき上空から激しい空中戦を繰り広げていたクラウスとルカリオが落ちてきた! 四人の激しい混戦が始まったのだ!! 誰が殴ったのか、そして誰を殴ったのかもわからない。ただ皆ひたすらに攻撃を繰り返していた。 こうしている間に肉体的ダメージがどんどん蓄積されている。全員血だらけである。 そのとき、空からまばゆい光の玉が落ちてきた!あれは、スマッシュボール!! あれを壊した者が世界を支配する能力を得ることができる! 皆、合図もなしに0.02秒後には走り始めていた! 走っているとき、本山の顔が走馬灯のように浮かんできた。 本山の服を焼いた時、本山を全裸にした時、本山の陰毛を引きちぎった時。 いつも本山はこう言ってくれた。 本山「超気持ちいいっすよ!」 そんな本山のために、今度は俺が、俺たちが!! 全員ほぼ同時にスマッシュボールを攻撃した、その刹那っ! 蜻蛉が後方から手りゅう弾とミサイルを発射してきた! 大きなキノコ雲ができた後、あたり一面が真っ白になった。 どのくらい時間がたったのだろう。気がつくと全員が4、5m程吹き飛ばされていた。 痛みの感覚こそなくなってしまったが、体が思うように動かない。 一体誰がスマッシュボールを取ったのだろう?だんだん画面の曇りが晴れてきた。 なんと、 クラウスの体が輝いている! 取ったのは、クラウス!! しかしコントローラーまで動くことができない。その3mが果てしなく遠い。 皆が一斉に攻撃してくる。もう駄目だと思ったその時、 本山「頑張ってください、数理さん。」 あれは幻聴ではない、はっきりした声。体が軽くなり、気がつくともうコントローラーを 握りしめていた。薄れゆく意識の中、気力を振りしぼりBボタンを押した。 戦いは終わった。この長く苦しい戦いに僕は勝ったのだ!! 蜻蛉は悔しかったのだろう、大粒の涙をこぼしている。その涙が人を強くさせるのだ。 次にすることはもうわかっている。 僕はおもむろにユニのケータイをとると、本山にこう送った。 「まだ起きていますか??」 つづく

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