力だけが強さじゃない


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 やはりこのゲームのマスコットの霊使いたちは、運営に操作されているのか? ソウルはそう思った。疑惑というよりは、心で言った愚痴に近かった。
 近寄ってくる、敵とも味方とも知れぬ人影。ひとまずソウルはディスクを外した上で、そちらに進み出た。相手について闇の中で確認できるのは、背が高いということくらい。

「あなたも、参加者ですか?」

 下に出過ぎないように、しかし触るところのないように――培った対人技術を活かす。

「そうだ」

 冷静そうな声。しかし突き放すような言い方には、どこか傲慢さを感じる。

「お前らも、そうなのか?」
「……ええ。CCDを利用していたら、ここに」
「そうか。ならばひとつ聞こう」
「なんでしょう」

 長身の男は、一切の虚飾のない声で言った。

「お前は、強いのか?」

 相手が参加者――デュエリストだと知るや否や、この質問。そしてそこにあるのは怯えでも興味でもなく、純粋な『闘志』。
 ――こいつを敵に回したら、厄介なことになる――

「……ええ、強いですよ。ただし、『僕のデッキがあれば』、ですが」

 ソウルは必要に応じて、『嘘』を語る。

「僕のデッキは母の形見、その強さは『無敵』と称するに相応しいほどのもの」
「デッキに頼りきった強さか? くだらないな」
「確かに、僕の強さは尖ったものだ。しかしその分、発揮したときの強さはすさまじい」

 ソウルは相手の眼を見た。相手ももう眼が慣れてきているのか、鋭い目付きのそれと目が合う。どうやら自分とたいして年齢の変わらない少年のようだが、その眼の光はかなりのもの。油断はできない。

「そのときに、あなたと戦ってみたいものです」
「……何が言いたい?」
「率直に言いましょうか。『協力しませんか?』」
「随分、勝手なことを言ってくれる。俺は強者しか信用しない」

 そうだと思っていた。返答も用意してある。

「『強者』にも色々ある。質問しましょう、『無敵のデュエリスト』『超人的な策士』『筋骨隆々の格闘家』、この中で『強者』は?」
「……なるほど。答えは『全員』」
「その通り。そして僕が持っているのは『情報』。この『支配されたゲーム内』という状況において情報は重要と思います」
「つまりこういうことか? 『取り引きをする』と」
「Exactly(その通りでございます)」
「ふん……口が回るのは確かなようだな」

 一瞬だけ少年は考えたようだった。しかし返答はすぐ。

「いいだろう」
「感謝いたします」



 少年――平松巧は、この口の達者な少年の眼に、はっきりとした『自信』を読み取っていた。そしてそれはあながち過信にも見えず、情報も悪い条件ではない。
 ――ただし、こいつが『弱い』とわかったら――
 その時はすぐにでも、それ相応の態度をとるつもりだった。



「平松巧……ね。私は水巻汐音、よろしく」

 差し出した手は、フン、と鼻を鳴らされただけで握り返してはくれなかった。ムッとしつつも、我慢して手を戻す。

『しっかし、一時はどうなることかと思ったな』
『うう……すいませェん……』
『まあ結果オーライなのだ!』
『かもしれませんね』

 霊使いたちが順々に喋る。さっきのソウルと巧の会話からすると、巧は彼女らを見て汐音を『弱い』と判断した上でのあの態度なのだろう。風威はエントリーカードがないことを悟られ、結局は同じ扱いとなったようだ。癪に障るが、デッキが弱いのは事実ではある。

『やっぱり、すごく失礼なこと言わなかったか?』

 ヒータの声は耳の後ろに聞き流すとして、ここでさきほどのパソコンのことを思い出した。
 一旦全員で、それを検討してみようと思った。



{D-4(民家)─4:35分頃}
【ソウル・M@DA】
[参戦時間軸]『生徒達の章』、デッキ改造後。
[状態]精神疲労、謎の人物(巧)に対応
[デッキ]レッドアイズ(信凪@遊戯王e-Squire)
[思考・状況]
1:正直疲れた
2:パソコンが気になる
3:レッドアイズに相性いいデッキを狙いたい
[備考]
※しばらく自分からの派手な行動は避ける予定です


【水巻汐音@E・G・O】
[時間軸]不明
[状態]健康、少しの頭痛、謎の人物(巧)を警戒
[デッキ] 憑依装着ビート@桃源郷(Gray foolishness)
[思考、状況]
1:皆でパソコンについて話そう
2:まともなデッキ(出来ればA・Oが)欲しい
3:ソウルはどんなデッキなんだろう
[備考]
※未だに遊大とデュエルするか決めかねてます
※不死と対面した精神的疲労、錯乱、戸惑いは、時間経過と霊使い達のお陰で緩和しました


【谷原風威@PERSONA】
[時間軸] NBC直前
[状態]健康、赤也にリベンジ心、謎の人物(巧)を警戒
[デッキ] 紅赤也により剥奪
[思考、状況]
1:赤也にリベンジすべく行動する
2:新たに戦う手段を見つける
3:こいつ(巧)は強いのか?
[備考]
※デッキ及びエントリーカードを奪われました。
※不死と対面した精神的疲労、敗退による戦意激減は、時間経過と霊使い達により緩和しました。


【平松 巧@遊戯王ASS】
[参戦時間軸]不明
[状態]健康
[デッキ]メタボタン@後藤 遊吉(カード達に祝福を)、雲魔物@後藤 遊吉(カード達に祝福を)
[思考・状況]
1:『情報』とはなんだ?
2:ソウルの本気を見てみたい
[備考]
※協定に似た形で汐音たちに協力します
※タン吉達の会話は聞こえていません。
※デッキのコンセプトを勘違いしています。今のままではまともにタン吉達が使われる事はありません。
※彼は基本的に自分が認める程の強い決闘者じゃなければ言う事を聞きません。