無題6


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〔の、信凪さ……ま〕
「それにしても、市街地に入ったと言うのに人がおらんの」

織田信凪は新たに配られたデッキの実力を確かめるために対戦相手を探していたのだが……
市街地に入っても、肝心のプレイヤーがいない。それどころかNPCすらいない始末である。

〔信凪……様〕
「さっきから五月蝿いぞ」
〔ひぃぃぃ〕
「ふん」

《アース・シンクロン》に睨みを利かせると、声の主は震え上がった。
泣く子も殺すと称されるだけのこともあるが、《アース・シンクロン》も弱すぎである。

「で、なんだ」
〔へ?〕
「何だと聞いている。よもや、何の用もないのに私を呼び止めたのではあるまいな」

信凪はただの唯我独尊ではない。
もちろん、自分の実力には相当の自信を持っているし、自分の考えをおいそれと変えることはない。だが、それは頑固であってはならないのだ。

「手下が考えたことを無下にするなど、天下を取る者のすることではない」
〔信凪様……〕

《アース・シンクロン》は感動にうち震えている。信凪のカリスマ性は人間だけでなく、精霊にまで及ぶらしい。

〔はい。今の時間帯では流石にプレイヤーも寝ているのではないかと〕

現在の時刻は午前2:00。寝ている者も多いだろう。実際、隠しているが、信凪もかなり眠い。
しかし、信凪はある確信があった。

「貴様の言うことももっともだが、一つ、見落としてるぞ。突然、運営側からの理不尽で一方的な通達。混乱または困惑している者もいるだろう。そういった人間がまず欲するのは何だ?」

信凪は自信を持って言う。数々の戦場を経験した勘を頼りに己の考えをこれからの戦略をたてる。

「情報だ。そして、このMAPを見る限り、最も情報が集まるだろうと予測できるのは」

この市街地と言うわけである。たとえ、深夜であろうと情報を求めて慎重派の者が集まる。
そして、それを獲物として狙っている好戦的な者もここに集まるのだ。

「どういう人間であろうと、ここには来る。敵の集まる場所を知れば、こちらも動きやすい」
〔流石です、信凪様〕
「貴様も私の駒だからな。しっかり励めよ」

順調に調教も進んでいた。
すると目の前の居酒屋から一人の青年が姿を現した。

「ようやく戦える」

しかし、青年は信凪の姿を見るや否や駆け寄ってきた。そして……

「おっぱいゲットぉ~~」
「何をするか!?無礼者!」

デュエリストではなく、ただの変態だったらしい。D-パッドで思いきり迎撃していた。

「いたた……おい、デュエリストにとっての剣はカードのはずだぜ。カードで戦えよ」
「ほう。色ボケした色魔のくせに私にデュエルを申し込む気か」
「いやいや。やっぱり、剣なんだから、カードで俺を叩き斬らなきゃダメだろ」
「それが可能なのはアニメの世界だ」
「あんたならできる。きっとできるさ。諦めたら、そこで試合終了だぞ」

話がどんどんズレている。この男の計算通りなのか、それとも天然なのか判別できない。
とにかく、この男の目的を見極める必要があった。

「そんな戯言、私には効かんぞ。貴様、私に恥辱を働いたな」
「そんな、滅相もない。恥辱だなんて」

そして、青年は自信満々に言う。

「巨乳がいたら、揉まなきゃならないだろ?妹がいたら愛でなきゃいけないだろ?これは男の義務だ!使命だ!」

傍迷惑な使命を帯びた生物(危険物)が目の前にいた。しかし、長年の勘がこの男の真意が別の場所にあることを示していた。

「さて、冗談はさておき、貴様の目的を聞かせてもらおうか」
「…………」

男は黙った。証拠がないからかまをかけただけだが、図星だったらしい。

「ふぅ。まさか、綾小路以外の人間に見破られるとはな」
「私は人を見る目は確かだと自負している。天下を統べる者として当然だ。貴様が道化に徹しているぐらい百も承知」
「そうか、天下をか……それ、俺に手伝わせてくれないか?」
「なぜだ。私一人でも十分、覇道をなすことはできる」

信凪ならどこかやってのけそうな印象があった。しかし、男は首を横に振る。

「このゲームは1回負けただけで敗戦が決まる厳しいルールがある。しかも、配布されたのは慣れないデッキだ。これで勝つのは至難の技だと言えるだろう」
「それなら、相手だって同じ条件のはずだ。特別、こちらが不利になるわけではない」
「それは1対1の時のみだ。チームを組めば情報も集まりやすい。チームを組みまとまって行動することは勝率の向上に繋がる」

信凪は感心した。目の前の男はそれなりには頭が回るらしい。
信凪は優秀な人材は大好きだ。一癖も二癖もある人材だが、覇道をなすための力になる可能性はあった。

「いいだろう。私の軍に入ることを認める」
「ああ。よかったぜ。俺は新谷遊輔。俺がこの軍に入ったからには、ここを俺のハーレムにしてやるぜ!」
「そんなことをやったら、どうなるか分かっておろうな」

遊輔と名乗った男は結局ピエロを演じるようだ。それを信凪の鋭い眼光が射る。

「そんな熱い視線を送らないでくれよ。照れるじゃないか」
「……食えない男だ」

信凪はため息をつくと歩き出した。

「行くぞ。我らの天下取りだ」




新谷遊輔@遊戯王Symphonic
【場所・時間】e-6 1日目2:00
【デッキ】スクラップ(平松巧@遊戯王ASS)
【状態】変態モード
【思考・状況】
1. 遊璃を探す
2. 自分のサイバー流を持つ者を探す
3. 敵対者は信凪に倒させようと考えている。
【備考】
情報収集で遊璃の居場所について、聞けたかどうかは他の作者さんに任せます。

織田信凪@遊戯王e-Squire
【場所・時間】e-6 1日目2:00
【デッキ】ウォリアー(十河 蓮@遊戯王championship)
【状態】健康
【思考・状況】
1. 天下を取る
2. 早く自分のデッキの実力が知りたい。
3. 遊輔は使える駒だと考えているが、裏切る可能性を捨てきれない。
【備考】
遊輔が運営と敵対しようとしていることはまだ知りません。しかし、天下取りを手伝うためだけに自分に仕官してきたとは思ってないようです。