無題1

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彼には目的があった。為さなければならないことがあった。 妹のために全てを犠牲に捧げてきた。 他人がどうなろうと関係ない。 利用できるならする。そうじゃないのなら、消す。 このゲームも全ては利用価値があったからプレイしていただけ。 運営を信用する気はないし、このイベントの目的も知ったことではなかった。 彼には妹さえいればいいのだから……しかし、 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「おいおい、遊璃がいないじゃないかよ?」 青年は不平を漏らした。ログアウトできなくなっていることに対してではない。そんなこと、どうだってよかった。 もともと、このゲームはとある計画のために利用できる考え、無理矢理遊璃と叶を巻き込んでアカウントを作ったのだ。 しかし、自分のそばに遊璃がいないとなると話は別。 (とにかく、遊璃を探すのが優先か……ま、このデッキがあれば、そう簡単に……) 「ん?」 デッキを見る。そこで固まった。デッキは彼が愛用するサイバーではなかった。 (スクラップ……運営側の仕業か?そもそもここの運営自体が信用できない。場合によっちゃ、運営と事構えることになりそうだな) 「さて、これからどこに行くべきか……」 愛しの妹を探すのは当然といった感じだが、手掛かりが無さすぎる。 孤島とはいえ、闇雲に探しても見つからないだろう。 (まずは情報収集。RPGの基本に立ち返れば簡単なことさ) ちょうど近くに市街地がある。 (ここならなんとか情報が集まるだろう。他のデュエリストに会った場合は……なれないデッキだ。あまりやりたくはないんだが、下手に出て手下になるってのも手か?) デュエルを挑まれると拒否権はないため、あまり受けたくはないというのが彼の本音だった。だが、このゲームではチームを組むことが認められている。 チームを組めれば、有利に働くと見ているのだ。優秀な人材好きなら、あるいは簡単にチームを組めるのではないかと考えていた。 (臆病と罵りたいなら、いくらでも罵れ。簡単にデュエルしちまったら、運営の思う壺だろ?) 「抗えるなら抗ってやるさ。願うなら俺のパートナーになるのが運営に対抗できるような駒ならいいんだけどな」 まずは市街地で妹探し。それが先決だと考えた。 【場所・時間】E-7 0:15 【参戦時間軸】大会前夜 【状態】デュエルに対して、少し臆病 【デッキ】スクラップ(巧@遊戯王ASS) 【思考・状況】 1. 遊璃について情報収集 2. チームを組むデュエリスト探し 3. 運営に対して不信感 【備考】 運営に対して、対抗しようと思っていますが、今の自分の戦力では対抗できないと分かっているので、明らかな対決姿勢は見せていない。 ルールに基づいて行動することで、運営側に信用を取り付けようとしている。 時系列順 [←前へ|次へ→] 投下順[[開幕─優しい紅鬼(アカオニ)─]]←前へ|次へ→[[黒太陽、昇る]] キャラ別 新谷 遊輔[←前へ|次へ→][[無題6]]

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