無題7

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―――ログインしました――― 数分前に目の前に現れた文字。これで私もゲームを始めることができたということだろうか。そうであってほしい。と言うか、ちょっと心配になってきた。 「さっきからずっと視界が黒一色なんだけど、早く始まらないかな」 すると、ザザーとノイズを伴いながら視界が移り変わってゆく。黒一色だったさっきとはうって変わって明るい場所に出た。 「おぉ……、これがVRMMOってやつね。すごいわ」 ゲーム空間に降り立った少女、《御堂美玲》は感嘆の息をついた。まだ人間の世界に来て間もない彼女にとって、このCCDというゲームはまた違う世界に来たことと同じだ。初めての体験、初めての景色など、様々なことが待っているに違いない。 そうして美玲は、ふと辺りを見回してみた。 「……あれ? 呼水さんがいない」 本来ならば隣に、悪くとも近くにいるはずの友人の姿が見当たらない。それどころか、人が1人もいない。 さすがに美玲も心配になってくる。 「……おーぃ、呼水さーん。どこにいるのよー?」 大声で呼びかけてみるが、全く反応がない。 ふと美玲は、自身のパーカーのポケットに違和感を感じた。そこに手を入れてみると…… 「……そう言えば呼水さんが、参加者全員にD・パッドが配布されるって言ってたわね。ん? なにこれ」 美玲がD・パッドを手に取りジッと見つめていると、画面が急に暗転し長い文章が表示された。 美玲はそれを上から順に読んでゆき、そして読み終えたところで逆のポケットに違和感を感じる。 「……これがエントリーカード、そしてデッキね」 美玲の手に握られているのは金色のエントリーカード。そして1つのデッキ。 気付くとD・パッドの画面からは先ほどの文章は消え、通常の画面へと戻っていた。 「つまり、今私は……」 美玲は現在の状況を整理し、一つの結論を見いだした。 「間違えて違うサーバーに来ちゃったってことね」 ……導き出された結論は、間違っていた。 「とりあえず、来ちゃったものは仕方ないわ。この世界……と言うか島は割と狭いみたいだし。ログアウトの方法を考えるのは一通り見て回ってからでも遅くないよね♪」 妙にウキウキ気分で足を進める美玲。 そんな楽観的な姿勢で大丈夫なんだろうか……。 「このデッキは……私の見たことのないテーマだけど、カード1枚1枚から強力なパワーが伝わってくる。しばらくの間だけど、よろしくね《タイムルーラー》」 自身に配布されたデッキを懐にしまい、さらに美玲は前へ進む。 和風の落ち着いた雰囲気の壁を伝って長い廊下を歩いてゆく。所々に刀や甲冑などが目に入るが、全くもって知らないものばかりだ。脇に設置されているいくつもの襖は全て開いていて、一つ一つ中を確認し人がいないか見て回っているのだが全て無駄な労力となってしまっている。相当歩いてきたにも関わらず、外を見渡せる窓、扉などを見つけることができない。ここはD・パッドの機能の一つであるMAPによると、島の南部に位置する《城》のようだ。 そして、ここにきて1つの問題が生じた。 「……この城の構造ややこし過ぎるわよ!!」 ……絶賛、迷子になってしまった美玲であった。 {現在地―現在時間}g-3(城内部)、0:20 【参加者の名前@参戦作品】御堂美玲@遊戯王《soul・link》 [参戦時間軸]30話~ [状態]元気溌剌 [デッキ]タイムルーラー@DA [思考・状況] 1:島を散策したいが、先ずは城から出たい 2:仲間が欲しい 3:デュエルは避けたい

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