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第三次大戦は驚くべき早さで終結した
核が使われた訳ではない
以前から度々報告の相次いでいた強力な能力者で部隊を作ったのだ
原因は不明だが各地に次々と現れていった能力者の対応に各国は追われ、ある事を実行した
各地の能力者を一点に集めはじめたのだ
そんな事が各地で行われ数年、それは最早常識の一つとなっていた

能力者保護区域の近くの川の橋の下にその男、
葛西竜一は暮らしていた
家族も捨て、家も捨て、何もかも捨てての新天地だったがそう簡単に職に就ける訳もない
結局彼は無一文の、ふてぶてしいホームレスと成り果てたのだった
その日、何時もの様に食料を獲ようと食べられそうな物を探していると声をかけられた
「やっと見つけた……」
背後からかかる声に葛西はその方向を振り向く
この街に来てからの友人の弾間だ
彼は名刺の様な小さな紙を葛西に見せた
「何よ?これ」
「治験のバイトの募集
 胃カメラ飲んで一週間生活で十万円だってよ、あと七千円返せ」
「治験~?やだなー…
 もっとこう…いい仕事ないの?」
「あとは…ティッシュ配りかな
 ティッシュ一つを渡して十円だってよ
 中々いいと思うぞ?あと七千円返せ」
必死に子供に勉強を教える母親の様に諭す様に説得と催促を続ける弾間
しかしふてぶてしいホームレスにそんな説得など意味はない
何も入ってなさそうな頭をボリボリ掻きながら葛西は反論した
「なんつーの…そんなダサい仕事したくないのよ、わかる?
 もっとこう…やりがいがあってパーッと稼げる様な…」
基本的に必要な物は他人から借りて生きてきた葛西には働く意思すらないのだ

「…これが最後だな
 『FD-ウルトラ計画』だってよ」
「あぁ?」
「米軍からの募集だな、内容は向こうに着いてから教えるってよ
 謝礼は…二十万?いいじゃねーかこれ!」
「だからね?俺ぁそんなくだらない事は」
全部言い終わる前にコメカミに青筋を浮かべた弾間の右手が首を掴む
「いい加減にしろよな……」
耳元で囁く小声でも、葛西をビビらせ、
直ぐに指定された場所へ向かわせるのは充分だった
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