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――続かない永遠



わたしは『魔力永久精製機関ario』を継ぐことを告げられたあの日、すべての真実を知った。

わたしたちを助けてくれた老夫婦はあれを創り出した老夫婦で、あれは老夫婦の孫のような存在だったこと。
あれは魔力を凝縮させた核に人格を与えた魔力の塊で、“accelerator”という人物に異常なまでの好意を抱いていたこと。
そしてあれは“accelerator”が自身の前を去り、永遠に現れないことを悟るとこの世界に帰還し、そして暴走・自滅したこと。
あれの残された僅かな核の適合者が人口が減ったこともあり、今現在ではわたししか存在しないこと。
……、そして、あの老夫婦の夢。
他にもいろいろなことを知った――。

「あの……、身体の調子はいかがでしょうか?」
「ああ、レアルさん。大丈夫です」
「遠慮しないで、なにか欲しいものなどありましたら正直におっしゃってくださいね?」
「はい。ありがとうございます」
レアルさん……。この人はあれが現れてわたしの運命が狂ってから出会った人間の中では一番いい人だ。

「キリトくんの具合はどうですか?」
「……、普段通りですよ。ずっと、ずっと、眠ったままで」
「……えっと、すみません」
「いいえ! 気にしないでください。じゃあ、わたしはお師匠様に呼ばれていますので……」
「あ、はい……。さようなら……」

キリトさんとレアルさんは双子で、以前……、あれが生きていたころ、人格制御の手伝いのようなポジションにいたらしい。
キリトさんは負の感情を、レアルさんは情欲の感情を担当していて、キリトさんはあれの負の感情が異常に暴走した後遺症で今でも眠り続けているということだ。
……そして兄であるキリトさんをそのような状態にしたあれを、レアルさんは恨んでいないらしい。理解不能だ。


≪次の日≫


「……、では、いくぞ」
「……、はい」
わたしはいくつもの神秘的な輝きを発する魔法陣が描かれた部屋の中心に寝かされ、ただ時がすぎることを待った。
次に目が覚めたときには、わたしはあれの一部を埋め込まれた『ario-second』になっている。




わたしは夢を叶えるための人形になっている。
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