MAS-36R-SWS

概略

MAS 36(Manufacture d'Armes de Saint-Etienne Modèle 36)はベルティエ小銃やルベルM1886ライフルの後継小銃として、1932年に試作されたMAS 32を改良し、完成した。1936年にフランス軍に制式採用され、その製造はMAS(サン=テティエンヌ造兵廠)で行われた。

MAS-36R-SWSはMAS-36に大幅な改造を加えた独自のカスタムであり、世界に一挺しかないイロモノ装備である。
なおSWSはSniper Wepons Systemの略称であり、文字通りただの『狙撃銃』ではなく『狙撃機構』として機能する。


分類 歩兵携行火器
全長 1150mm
重量 4200g
装弾数 3発(薬室にも詰めておけば4発)
口径 9mm
使用弾薬 9×70mm
有効射程 1300m

説明

MAS-36はフランスがかつて配備していた歩兵火器であり、軍用に設計された最後のボルトアクション小銃であるといわれている。
安全装置が存在せず、なおかつ銃剣がスパイク状である点を除けば何の変哲もないありきたりなライフルであり、現在は退役済み。
フランス軍の狙撃兵やフランス国家憲兵治安介入部隊『GIGN』が狙撃銃仕様の『FR-F2』を配備する以外はどこも採用しておらず、一部の民間人が趣味で所持している程度である。

MAS-36R-SWSはそのMAS-36に改造を施してあり、形状は残っているものの中身は別物に近い仕上がり。
延長された銃身と被筒のせいもあってか、外見は槍のように美しくスマートだがその分とり回しが悪い。
はたしてこれを作った人間は何を考えてこんな魔改造を重ねたのか理解に苦しむ仕様である。

改造は以下のおとり

  • 安全装置の追加
  • 口径の大型化
  • 分解機構の改造
  • 銃身延長

弾薬の口径、弾種

使用する口径はライフル弾としては珍しい9mm。同じ口径の銃はロシア特殊部隊向けの『VSS』や『OTa-3S』などの一部のライフルに使われるのみである。

MAS-36R-SWSはMAS-36の7.5mm弾を9mmにスケールアップするだけでなく、薬莢の長さをも54mmから70mmへと延長している。
それにより装薬量が増え、高貫通力&高初速&長射程を手に入れている。その反面(当然ながら)反動が異様に増大し、9mm口径も相まってか、『対物ライフルというには半端だが、ただのライフルで済ませるには弾がデカい』というなんとも中途半端な仕上がりになっている。
がしかし、弾薬を9mmという大きさにしたのはそもそも『加工』を行うのに大きさが必要だからであり、別に血迷ったわけではない(と信じたい)。
加工を前提としているために弾種が豊富であり、状況に合わせて使い分けられるのが長所の一つ。

弾薬リスト

+ ...
弾種 9×70mmAP弱装弾
説明 あまりに反動が大きすぎる常装弾に代替する特殊な徹甲(AP)弾薬。
薬莢内の火薬量を減らし、なおかつ燃焼効率を故意に低下させてあり、反動をマイルドに収めている。反動軽減と引き換えに威力が低下しており、貫通力重視の徹甲弾だけあって殺傷力は今一つ。当たり所が悪くない限り死亡はないといってよい。ただし貫通力“だけ”は通常の銃弾以上。
普段はこれを装填している。

弾種 9×70mmAP常装弾
説明 装甲兵器や車両、高い防御力を保有する敵に使用する弾薬。
貫通力だけをひたすら追い求めたせいか対物能力はぴか一だが、これまた対人には効果を発揮しにくい。その分貫通力はずば抜けていて、人外などとの戦いにも重宝する。

弾種 9×70mmSP弾
説明 ソフトポイント(SP)弾は主に生物目標へ使われる。がしかし反動がやはり大きいためにAP弱装弾と連携しての仕様を主とする。こと生物目標や軟目標への効果は高く、重宝する弾薬である。

弾種 9×70mm刻印弾
説明 刻印を弾頭に彫りこみ、そのうえ弾芯に『魔宝石』を詰め込んだ非常に高価な弾丸。
一発ウン万、ウン十万に達しかねない弾薬であり、本当にごく稀にしか使用しない。弾芯や刻印により効果が変わるが、ルビーならば燃焼といった風に特殊な効果が付随する。
弾薬自体は手製であり、普段1、2発持ち歩けば多いほうである。

その他改造点

その一:2分割分解

2つ目の大きな特徴が、本体の2分割分解機構である。
ライフルを前後2つに分割できる機構というのは世にも珍しい。実例として有名なモノをあげるならば旧日本軍の二式小銃に採用されていた程度であり、その他数件の例しかない。
MAS-36R-SWSは機関部前の位置で固着されており、そこの金具固定を解除すればワンタッチで2分割できるユニークな仕様。
銃身および被筒による『前部』と機関部とストックの『後部』に分割され、結合には『後部』から数センチだけ突き出した銃身を『前部』に挿し込み、銃身軸のねじを固定するように半回転。そのあと金具で固定する。

その二:銃剣

本来スパイク状のMAS-36の銃剣をナイフ状に切り換え、着剣機構まで設けている。
これにより、刺突だけでなく斬撃も繰り出せ、1150mmの長さを利用して槍の運用を行えるため近接戦闘に強く、銃剣そのものをナイフとして独立させることも可能。
銃剣の刃渡りはおおよそ20cmほどであり、魔力を通すことで強化可能。

その三:照準器

フリップアップ式のサイトを使用し、アイアンサイトながら距離によって変えられるメモリが取り付けられている。メモリは1500mまで。
そのほかにスコープマウントがあり、そこに狙撃用のスコープなどを載せる。普段使用するのは可変倍率の暗視機構つき小型スコープであり、スコープが干渉するために装弾は1発ずつ手動で行わねばならない。

その四:ライフルグレネード

ふつうは取り外しておくライフルグレネード用のソケットは装着したままである。
ライフルグレネードとは外部の機器によらず、銃口に取り付けるだけで射撃可能な擲弾装置(グレネードランチャー)であり、MAS-36R-SWSは標準装備。
強力な火力を持たせてくれる頼もしい装備だが、欠点が大きい。
まず第1に、グレネードが大きいため持ち歩ける数に限りがある。
第2に、銃口のソケットに差し込むのに時間(1レス)が必要。
第3に、発射時には装填された銃弾を発砲することにより推進剤に点火するが、反動が大きすぎて姿勢維持が困難であり、下手をすれば骨折につながる。
などがある。

しかしその分、使用されるHEATライフルグレネードは強力であり、最後の切り札になりえる。
ただし使用は命がけ。

運搬ケース

SWS--狙撃機構だけあって周辺機器が多く、持ち歩きはケースを使用する。
負い紐付きの運搬ケースには分解したライフルとパーツが収められ、いざというときは瞬時にくみあがるようになっている。

内容物

  • 銃本体(前後に分解)
  • 測距観測用望遠鏡
  • 携帯食料、水
  • 整備工具
  • 予備弾薬
  • HEATライフルグレネード弾
  • バイポッド(狙撃用二脚)
  • コンパス、メモ、観測カード


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最終更新:2013年02月23日 13:13
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