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難儀を引き寄せる程度の能力 ◆qvvXwosbJA



未だ光の差さない深い森の中を、少女を乗せた犬が駆ける。
いや、犬という表現はあまり適当ではない。
その生き物は2メートル近い体躯と、背中に鳥のような翼を持っているのだから。
幻想郷に迷い込んだ記憶喪失の妖怪、その名を名無しの『権兵衛』という。
彼はその大きな体に似合わぬ軽快さで木々の間を縫うように走っていた。
妖怪ならではの夜目が闇を見通し、その足取りは日中と変わらぬ確かさだ。


「たぶん、この方角で大丈夫だと思うんですけど……」


背中に跨っている青白の巫女服を纏った少女が、自信なさげに言った。
彼女は東風谷早苗。聞いてみれば、偶然にも権兵衛と同じ幻想郷の住人だという。
走りながらなのであまり踏み込んだ話は出来ずにいるが、それでも自分と同郷というのは心強い。
それは早苗も同じようで、出会って間もない権兵衛に心を許しつつあるように思える。
もしかしたら根っからのお人好しなのかもしれないなと、権兵衛は木の根を飛び越えながら考えていた。


「だいたい暗すぎるんですよここ。月明かりだけじゃ地図がよく……揺れますし」
「揺れますか? それは失礼。出来るだけ揺らさないよう走るとしましょう」
「あー、違うんですそういうつもりじゃ! 贅沢言える立場じゃないですし!」
(贅沢……)


お人好しかつ天然な性格らしいと思い直したが、とりあえずそれは置いておいて。
さっきから早苗が何をしているのかといえば、権兵衛の背中で揺られながら地図と悪戦苦闘していたのだった。
謎の怪人から逃れてどこへ向かうかと離した時、早苗が真っ先に挙げた場所。
それは幻想郷の辺境にして中心、全ての要である霊地……『博麗神社』だった。
確かに同じ幻想郷の住人が出会った以上、馴染みの場所に向かうのは当然といえば当然。
加えて今の位置から近く、ついでに顔面ブルーベリーと逆方向なのも都合がいい。
そんなわけで権兵衛が他に候補をあげるまでもなく、すんなり目的地は決定したのだった。
そして言いだしっぺの早苗は意気揚々とガイド役を引き受けたのだが……


「すみません、これじゃナビゲートなんて無理無理カタツムリですよ……」


背中でうなだれる早苗に、権兵衛は励ましの言葉をかける。


「いいえ、その気持だけで十分です。それに私は貴女の存在に励まされているわけですから」
「そういっていただけると……それにしても、権兵衛さんって紳士ですねぇ」
「私など、紳士と呼ばれるほど出来た妖怪ではありませんよ」
「そういうところが紳士ですって! ジェントルマンというか……犬だからジェントルワン?」
「ワン?」


よく分からないうちにジェントルワン認定された権兵衛は、深くツッコむのを諦めて足取りを急ぐ。
枝をくぐり幹をかわし根を踏み越えて一直線。
やがてその目が遠方に古びた本殿を確認するまで、そう長くは掛からなかった。




  ▼  ▼  ▼



「不思議ですねぇ……私が知ってる博麗神社そのまんまに見えます」
「そうなのですか? 私は直接訪れたことがないので判断しかねますが」
「あれ、権兵衛さんって霊夢さんと会ったことないんですか?」


そんなことを話しながら一人と一匹は博麗神社の境内を歩く。
早苗はしきりに感心しているようだが、初めて来た権兵衛にはいまひとつピンと来ない。
試しに賽銭箱を覗いてみたのだがスッカラカンだった。繁盛してないのだろうか。

「私は幻想郷に来てからあまり日がないものでして」
「そうなんですかー、それならそんな権兵衛さんにオススメの信仰が……あら?」

本殿を離れて鳥居の方へ参道を歩いていた早苗がふと立ち止まる。

「どうしました、東風谷さん?」
「あの、ほら、あそこ、鳥居のところ、」

早苗の表情に緊張が走るのを見て、権兵衛もその指差す先を見据える。
なるほど、確かに鳥居に寄りかかるように何かの影がある。
いや、何かではなく人影だ。ゆっくりと体を起こし、こちらへ歩み寄ってくる――!


「フフフ……地図に載ってる施設で待ち伏せすれば誰が来るだろうと思っていれば大当たり「だもん」


頭に謎の生物(?)を乗せたその男は、見るからに危険人物だった。
禍々しいヘルメットに世紀末感全開のファッション、開いた胸元からは北斗七星めいた傷が覗く。
男は独り言を言いながら、動けずにいる早苗と権兵衛の方へ歩みを進めた。


「女が一人「誰だぁ!」と……んん~? 羽の生えた犬コロなんざ初めて見たぜ「あぁ!?」
 こんな時間にこの博麗「バトルドーム!」に何の用があったのかは知らねえがってうるせぇ!」


漫才をやってはいるが、その殺気は本物だ。
早苗が無意識に震えているのを感じ取り、権兵衛は立ちふさがるように一歩前に出る。
男はそんな動きに大して気を払っていないのか、こちらを品定めするように眺め回してから口を開いた。


「おい女と犬、おとなしく支給品全部置いていきな。でないと「おみゃーらとバトルだぁ!」先に言うんじゃねぇ!」


他人事ならば楽しいかもしれない掛け合いも、当人としては全く笑えない。
権兵衛は牙を噛み締める。無警戒に境内に入ったのは失策だったのかもしれないと思いながら。


(権兵衛さん……)


早苗が不安げな声で囁く。
権兵衛は言いたいことを汲み取った上で僅かに首を振ってみせた。


(駄目です東風谷さん。あの男は、支給品を渡すか否かに関わらず、こちらを見逃すつもりはない)
(……!)



権兵衛の言葉に早苗が息を呑む。
そう、この張り付くような殺気に触れれば明らかだ。
あの男にとっては交渉で身ぐるみ剥いでから殺すか、それとも真正面から殺すかの差でしかないのだろう。
そしてあの溢れる自信を見るに、真正面からぶつかったとして二対一でも無事で済むのかどうか……。


「聞こえねぇのかぁ? 見逃してやるって言ってるんだよ、この北斗神拳伝承者『ケンシロウ』様がな!」


ケンシロウを名乗る男がわざとらしいぐらいに凄む。
あまり時間の猶予はなさそうだ。手っ取り早く戦闘を回避しつつ離脱しなければ、命が危ない。
権兵衛は早苗にだけ聞こえるような声で、作戦を伝えた。


(東風谷さん、これから私がディパックから支給品を投げて気を引きます。
 まだ中身を検めていないので何が出るか分かりませんが、なるべく大きなものを。
 奴が気を取られた隙に私の背中に乗ってください、全速力で逃げますよ)


緊張した面持ちで早苗は頷く。
一か八かの賭けではあるが、向こうが支給品を欲しがっているのはおそらく事実。
上手く判断に迷ってくれれば、離脱する隙ぐらいは稼げるはずだ。


(行きますよ……3……2……1……)


早苗がゴクリと唾を呑む音が権兵衛にも聞こえた。
恐らくチャンスは一瞬。タイミングを逃せば死すら見える。
全身の神経を張り詰め、肉体を漲らせて、ただその瞬間を待ち……


「東風谷さん、今です!」
「はいっ!!」


声を張り上げると同時に権兵衛は自分のディパックに口を突っ込み、それらしい品物を咥える。
そのまま首全体をバネのようにして、その支給品を引きずりだした。


「おいてめぇ! なんのつもりだぁ!」


ケンシロウが怒声を上げるが構っている余裕はない。
ディパックの外に出て元の大きさを取り戻したそれを、そのままケンシロウの方へ放り投げようとして、


「……権兵衛さん、なんですかそれ」


早苗の声に動きを止めた。
見ればケンシロウの方も、先ほどまでの殺気はどこへやら、気の抜けた顔でこちらを見ている。
いったい何がどうなっているのだろう。
咄嗟のことで確認していなかったが、いったいどんな支給品だというのか。
権兵衛は緊急事態であるということも半ば忘れて恐る恐る視線を向けた。
その視線の先にいたのは――








        -‐ ´ ̄ ̄ ̄`丶、
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  _|  }∠二_フ ゞr==ミ、、{  , ー┴‐ァ
イ´ fヽ」,,.ノ五 r' ゝl|t五ゝ-!|´ヽ/ニヽ `ヽ    
ノィ | } { ‐- r j  ゞー__.ソ|) }.|{r j   ヽ、 < お菓子好きかい?
|  ゞI_ト、 ,.-ゝ!_'r' ̄、  イ / | ソ.}   ト
レチ  ゝ|_ノ_ _ ___ゝ、||イ_ノ   リ
 ゝL  |!、 `ゝ二ノ´    モイ |     メ
    ソ \_>─<  __/ 戈w彡ソ
_ -‐ノ        ̄    l ゞノト、 
  フ ,{            } ゝ.| | ` ー <
  /イ { 、、         j   ト ||     `











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  i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ     | あ…ありのまま 今 起こった事を話します!
  |リ u' }  ,ノ _,!V,ハ |     < 『私はディパックから支給品を出したと
  fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人.    |  思ったら何だかよく分からないお爺さんが出てきた』
 ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ   | 魔法だとかスペルカードだとか
  ヽ iLレ  u' | | ヾlトハ〉.   | そんなチャチなもんじゃあ 断じてない
   ハ !ニ⊇ '/:}  V:::::ヽ. │ もっと恐ろしいものの片鱗を味わいました…
  /:::丶'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ \____________________

    ↑ 権兵衛





「なななな、なんですかこの状況!? なんでディパックからおじいさんが出てくるんですが!?」
「おい犬コロ! なんだこのジジイは!「誰だぁ!」説明しやがれぇ!」


そんなことを訊かれても権兵衛にだって分かるはずがない。


(拙いですね……あまりのことに呆然として離脱するタイミングを失ってしまいました……)


しかもケンシロウは馬鹿にされたと思っているのか、明らかに機嫌が悪くなっている。
機先を制して算段が、ここまで意味不明な形で裏目に出るとは……。
しかしそもそもこんな状況を予測する方が無謀以外の何者でもないはずなのだが。
現実はかくも非情である。


「このケンシロウ様をここまでコケにするとは……よほど死にたいらしいなぁ!?」
「ご、権兵衛さん! こうなったら戦うしか……!」
「ドラえもん、バトルドームも出たぁ(宣伝)」


状況は最悪だ。
場が完全に一触即発の空気へと移りつつある。
恐らく早苗も幻想少女である以上は弾幕ごっこの心得はあるのだろう。
だがしかし、所詮弾幕ごっこは弾幕ごっこ。
勝敗のあるルールの中での戦闘技術が、実際の殺し合いに果たして役に立つというのか。
このバトルロワイアルにおける決着とは、生と死としかないというのに。
しかしこうなってしまったからにはやむを得まい。


(……………………?)


何か、聞きなれない音が耳に届いたような気がした。
意識して耳をそばだててみる。
やはり気のせいではない。何か規則的な音が、何処かから聞こえてくる……!


チッチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッ


権兵衛の中を嫌な予感が駆け巡った。
どこから聞こえてくるのかは考えるまでもない。
さっきまでは聞こえてなかった音が、急に聞こえるようになった。
今までと今と、違っているものはただひとつしかない。


(あの老人の頭の中から、この音は……まさか!?)


その意味に思い当たった瞬間、権兵衛は跳んだ。


「早苗さん! 掴まってください!」
「え、ええっ!?」


背中の早苗が慌ただしく手足をばたばたさせたが、権兵衛の方にも気遣っている余裕はない。
先程状況は最悪だと思ったが、訂正する必要が有りそうだ。
もしも権兵衛の予感が正しければ、状況は更に悪くなるに違いない。


「逃げられんぞぉ~~~!!!」「だもん♪」


頭に青狸を乗せたケンシロウが、その体格に似合わぬスピードで追いすがってくる。
だがもはや、この凶悪な男のことですら二の次なのだ。
一歩でも遠くに、あの老人から距離を取らなければ――


しかし、気付くのが少し遅すぎた。


突如として響く爆発音。
夜に相応しからぬ大音量と共に老人の頭が内側から吹き飛んだ。
そして生まれたのは炎と爆風。
それらが同心円状に拡大し、全方位に凄まじい速度で殺到する。
もはや逃げられるはずもなく、権兵衛の体は膨張する熱気に飲み込まれた。



  ▼  ▼  ▼



「危ないところでしたね……」


爆心地からいくらか離れたところで、東風谷早苗が安堵の声を漏らす。


「助かりました、東風谷さん。私ひとりでは逃げきる事は出来なかった」
「権兵衛さんの注意のおかげですよ。二人合わせて九死に一生です」


早苗の笑顔を見て、権兵衛の表情も和らぐ。
二人して爆風に吹き飛ばされたはずだったが、どうにかこうして無事に話ができている。
完全に無傷とはいかなかったものの、大した怪我にならなかったのは幸いだ。

爆風に飲み込まれる瞬間、早苗が使ったのは一枚のカードだった。
ヴァンガードカード『幸運の運び手エポナ』。
単体ではガードぐらいにしか使い道のないカードだが、その鉄壁の防御力が二人の命を救っていた。

「それにしてもなんだったんでしょう、あれ。ロボット爆弾か何かでしょうか?」

首を傾げる早苗に、権兵衛は訂正の言葉を掛けようとして思い直した。
気付いていないのなら、このまま気付かないままのほうがいいと思ったからだ。


(……そう。あれが生身の人間を改造した人間爆弾だったなんて、知らないほうがいいでしょう)


権兵衛の心に澱が降りる。
早苗に気付かれないよう支給品の詳細を確認した時に、彼が元は普通の人間だったことが分かったのだ。
名前はボルガ博士。頭に爆弾を仕掛けられ兵器にされた科学者。


(かわいそうなボルガ博士……私には、あなたを見殺しにすることしか出来なかった)


もしも正義のヒーローならば、ボルガ博士を救うことが出来たかもしれない。
少なくとも、爆弾にされた博士を黙って見過ごすなんてことはするはずがない。
そんな力を持たないただの妖怪が、このバトルロワイアルで誰かを救うというのはおこがましい考えだろうか。


「まだあのケンシロウという男が追ってくるかもしれません。早いうちにこのエリアを離れましょう、東風谷さん」


半分は自分を駆り立てるべくそう言って、権兵衛は立ち上がった。
改めてこのバトルロワイアルの過酷さを噛み締めながら。


(これは、思ったより難儀なことになるかもしれませんね……)


【E-04 森の中/一日目・黎明】



【権兵衛@東方Project派生[幻想入り]】
[状態]軽傷、やや疲労、背中に早苗を乗せている
[装備]無し
[道具]基本支給品、ランダム支給品0~2個
[思考・状況]
基本行動方針:殺し合いを止めるため東風谷さんと共に仲間を探す。
1:このエリアから離れる。
2:男性(メイトリックス)の捜索。
3:チルノさんが心配。
4:博麗神社は後で改めて訪れたい。
5:かわいそうなボルガ博士……

※参戦時期は11話開始直後です。なお、この時点で面識のある東方キャラはチルノ、慧音、射命丸、妹紅、紫です。
 また、早苗の知っているチルノらとは性格が違っています。
※自身の能力に気付いていません。
※自分と早苗が別の幻想郷から来たことにまだ気付いていません。



【東風谷早苗@東方Project[守矢一家コスプレ劇場]】
[状態]軽傷、権兵衛に騎乗中
[装備]無し
[道具]基本支給品、ランダム支給品0~2個
    VGカード『幸運の運び手エポナ』@カードファイト!!ヴァンガード(2時間使用不能)
[思考・状況]
基本行動方針:権兵衛さんと行動する。殺し合いには乗らない。
1:このエリアから離れる。
2:神奈子様と諏訪子様が凄く心配。
3:守矢の巫女として信仰を集める。
4:博麗神社は後で改めて訪れたい。
5:\  /  
6:●  ● この会場では常識に囚われてはいけないのですね! 
7:" ▽ "

※出展の都合で天然度と神奈子&諏訪子に対する信仰度が増加しています。
※制限に気付いていません。
※自分と権兵衛が別の幻想郷から来たことにまだ気付いていません。
※ボルガ博士のことは、良く出来たロボット爆弾か何かだと思っています。




【ボルガ博士@チャージマン研!】
ジュラル星人に頭に爆弾を埋められ、人間ロボットにされてしまった西ドイツ出身の科学者。
専門的なことはともかく、ニコ動的には「頭の中にダイナマイトの人」って認識で大丈夫なんDA!
思いっきり意思持ち支給品だがどうせ爆発するので関係ない。


【VGカード『幸運の運び手エポナ』@カードファイト!!ヴァンガード】
アニメ「カードファイト!!ヴァンガード」において主人公・先導アイチが多用するカードのひとつ。
トリガー以外は能力を持たないため、高いガード値を活かしてもっぱら防御用に使われる。
特に初期のアイチは視聴者に「エポナゲー」と揶揄されるほどこのカードに頼りっきりだった。
本ロワにおいては一度使うと二時間使用できない。



   ▼  ▼  ▼



「ちくしょぉぉ……! よくも、よくもこの俺を嵌めてくれたなぁ……!」


ボルガ博士の爆発に巻き込まれたもう一人の男・ジャギもまた、辛うじて生きていた。
咄嗟にディパックを盾にしたものの、あれだけの爆発の中で致命傷を負わずに済んだのは、
ジャギ自身の肉体が常人より遥かに鍛えられていたからに他ならない。
腐っても北斗四兄弟の一人。そのへんの拳法家とはわけが違うのだ。
とはいえ爆発のダメージが決して軽視できるレベルでないのもまた確かだった。
それに加えて、ジャギにとっては致命的な問題が生じていた。


「俺の……俺の顔がぁ……」


あろうことか爆風でヘルメットが吹っ飛び、そのまま紛失してしまったのだ。
最大のコンプレックスである醜く歪んだ顔が露出するなど、ジャギには到底耐えられない。
と、そこへ何故か無傷のドラえもんが何かを引きずってきた。

「ドラえもん出たぁ! おみゃーの、だもん」
「なんだぁ、俺はそれどころじゃ……ってテメェ、それは……!」
「あぁ!?」

ジャギはドラえもんからその何かを引ったくった。
それは支給品に含まれていた「魔法戦士の衣装」、そのうちの赤いヘルメットだった。

「ちょうどいいじゃねぇか、こいつを使わせてもらうぜ」
「戻ったぁ!」
「おうよ、これで元通りよ!」

全身の痛みも忘れて、ジャギは意気揚々と魔法戦士のメットを被る。

その瞬間、ジャギの脳内を一台の台車、じゃなかった一筋の閃光が駆け抜けた。

「な、なんだぁ!? 今、急に頭ン中がクリアになったような……」

慣れない感覚に戸惑いを隠せないジャギ。
魔法戦士とかいうふざけた名前の衣装に、大した意味があるとは思っていなかったからだ。

彼は知らない。魔法戦士とは、修羅が集う中野TRFの生ける神話。
彼は知らない。赤いジャギとは、トキにすら有利がつく伝説の隠しキャラ。
彼は知らない。QMZとは、あらゆる不可能を可能にする世紀末の大魔導師。
ゆえに彼は気付かない。この衣装には、かの魔法戦士QMZの大魔法が刻まれているということに。


「……まぁ気にすることはねぇか。しばらくはこの神社で体を休ませてもらうぜ」
「やだやだぁ!」
「だからテメェは黙ってろ!」


もっとも、今のジャギはその力の片鱗すら自覚していないのだが。


【E-04 博麗神社/一日目 黎明】


【ジャギ@北斗の拳】
[状態]:全身に爆発によるダメージ、QMZの力の目覚め
[装備]:魔法戦士のヘルメット@QMZ、ドラえもん@ドラえもんBDが見たシリーズ
[道具]:基本支給品一式、音の出るフリスピー@ミツバチ(遊助)
    魔法戦士の服@QMZ
[思考・状況]
基本思考:ケンシロウの名を騙ってゲームに乗る
1.しばらくは神社内でダメージを癒す
2.まともな武器がほしい
3.ドラえもんがうっとうしい
4.自分をコケにした女と犬(早苗と権兵衛)は許さない

※魔法戦士のヘルメットを被ったことにより、QMZの能力が部分的に目覚めました。
 立ち回りが大幅に強化されバスケも可能ですが、ヘルメットだけなので完全ではありません。
 服まで着替えれば魔法戦士の力をフルに発揮できる可能性があります。




※ボルガ博士の爆発により、E-04 博麗神社の鳥居及び参道周辺が壊滅しました。
 本殿はなんとか無事であると思われます。




sm35:仙豆だ! 食う! 時系列順 sm38:ゴンさんは滅びんよ、何度でも蘇るさ
sm35:仙豆だ! 食う! 投下順 sm37:煩悩恥遊戯
sm16:北斗の三男を世紀末のおもちゃが見たぁ ジャギ sm:56ジャギのドキドキ大冒険
sm12:早苗と権兵衛の、バトルロワイアル演義 東風谷早苗 sm67:こいつらは最初からずっと一緒に行動してただろ!いい加減にしろ!
sm12:早苗と権兵衛の、バトルロワイアル演義 権兵衛 sm67:こいつらは最初からずっと一緒に行動してただろ!いい加減にしろ!




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